ラグビー部リレー日記

ステージ

投稿日時:2018/12/08(土) 00:00

最近やたら幸せそうな江崎からバトンを受け取りました。4年の鎌田です。

まず始めに、我々の活動を支えてくださった全ての方に御礼申し上げます。
特にこの1年間、4年生として部の中枢に関わることで、我々の活動は支援してくださっている方の協力あってのものというものを感じました。来年以降、私も一OBとして後輩を応援していきたいと思います。

 

 

 

 

2年生の時分だった。私は東大ラグビー部にいる意義がわからなくなった。
一つに、何人もの仲間が部を去っていったことがある。
彼らは口を揃えて「他にしたいことができた」と言った。
必死に引き止めたが、その努力もむなしく、部から離れていった。
部活を辞めた人間が幸せになる未来が見えず、部にいた方がいいと思っていた。しかしながら、この部にいたら何ができるのか、この部で4年間を過ごす価値がどんなものなのかを説明することはできなかった。

 

もう一つ、自分も「他にしたいことができた」と思ったのだ。
当時私は、同年代の東大生が起業した会社でバイトをしていた。その会社では、私と同じ世代の東大生が、生活のほとんど全てを捧げて、働き、学ぶことで将来の糧としていた。彼らはみな独立して自分の会社を立ち上げることを夢として持ち、必死だった。
そんな彼らに対して、何も考えず部活に属しているだけの自分がどこか情けないような気もした。将来スポーツ選手になるわけでもない自分がこのまま部活を続けるより、彼らのような人生を歩んだら、と何度も思った。

 

 

しかしながら、私はこの部を離れようとはしなかった。
明確な理由はない。なんとなく同期に希望を感じる、その程度だった。
だからこそ、私はこの部にいる明確な理由が欲しくて、自分の存在価値を必死に考えた。

 

悩んだ末に出た結論は
「自分が東大ラグビー部を最高の組織にする」
という挑戦であった。

 

もし、東大ラグビー部が最高の組織になれたらどうだろうか。ただ思考停止してラグビーをするだけの場ではなく、目的に向かい真摯にラグビーに取り組むことで、一人の少年が青年として大人になっていく場になれたら。

東大ラグビー部の人間は社会から大きな期待を受けている。同期をみても官僚になるものや日本を牽引する企業に入るものがいる。個人の能力いかんとは別に評価の舞台に立たされ、責任を負わされる。そんな人間だからこそ、立派であってほしいし、立派でなければならない。
だからこそ、東大ラグビー部は個人が人間的成長を果たすべき場でなければならない。そんな組織になるような手伝いが自分にもできた時に、自分も一人の青年となっていくのではなかろうか。



この挑戦は私を奮い立たせた。
他のどんなことより魅力的に思え、大学生活の残り全てを部活に捧げる覚悟ができた。

 

 

 

 

 



長かった対抗戦も終え、4年間が終わろうとしている。
私の挑戦はどうだったのであろうか。

 

最高の基準なんてものはなく、周りの人間がどれくらい変わったかなどを定量的に評価することはできない。
まだまだ周りも自分も理想からは離れた位置に立っているかもしれない。
しかしながら、今年は「良いチーム」だったからこそ目標を達成できたと思う。苦楽を共にした仲間たちも、私の目には見違えるほど大人になったように映る。
そんな組織に自分が関われた、少しでも良い方向に持って行けたと思うと、この4年間の価値を感じる。
この部を選び、大学生活を捧げるという選択をした自分を誇りに思う。

 

 

しかし忘れてはならないのは、この4年間の価値を決めるのはこれからである、ということだ。
我々が社会に出て、この組織で得たものをどのように還元していくことができるか。
自分の挑戦の真の結果はそこに現れる。

 

 

 

 

これにて私の最後のリレー日記とさせていただきます。
次は、もしかするとこの4年間で一番一緒にいたかもしれない川北にお願いしようと思います。

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