ラグビー部リレー日記

「見え透いたフォームの絶望で」

投稿日時:2021/04/17(土) 21:09

(タイトルは、ASIAN KUNGーFU GENERATIONの「君という花」という曲の歌詞からの引用です。)

前川からバトンをもらいました國枝です。彼の関西弁を持ってすれば誰とでも仲良くなれるんじゃないかと僕なんかは思うんですが、世の中そんなに甘くはないのでしょうか。
僕も高校生の時は人と語り合うような趣味がなかったのですが、皮肉なことに昨年のコロナウイルスの自粛期間で、趣味の幅が広がったような気がします。

コロナのおかげで増えた趣味の1つに読書があります。
最近だと小説をよく読みます。
少し前だと、伊坂幸太郎さん、今は中村文則さんの小説にはまっています。

思えば、小学校高学年の頃の私は、読書が大好きな子供でした。
放課後は毎日、公園や団地で鬼ごっこやドロケイをして、門限の6時に家に帰り、その後は、学校の図書館で借りた本を貪るようにして読んでいたように思います。
僕らシリーズや、都会のトムソーヤ、ハリーポッターなどの小説を誰に言われるでもなく、夢中で読み耽っていました。それらの本を開いたときの匂いは、今も鮮明に思い出せます。

しかし、中学校に入り、スマホを持つようになってからは、めっきり本を読まなくなってしまいました。たまに、「本を読まなくては」という謎の義務感に駆られて、少し背伸びをして文豪と呼ばれる人たちの本を手に取るのだけれど、全く続かない。というようなことがしばしばありました。読んでいても、「あと何ページあるんだろ」「早く読み終わりたい」というようなことばかり考えていて、全く内容が頭に入っておらず、読後に何も残らない、そんな読書ばかりでした。

昨年の今頃の自粛期間は、授業も少なく、部活もないというような状況で、時間が有り余っていましたから、私は自然と自分の部屋の本棚から昔読んで面白かった小説を手に取り、ベッドで読むようになりました。そこで、久しぶりに、途中で他の娯楽に浮気せずに、熱中して1つの作品を読み切る楽しさを再確認することができました。気づけば、一年以上経った今も、読書の習慣は続いています。

そういえば、一昨日、突然思い立って、部屋の片付けをしました。私は基本的にずぼらな人間なので、私の机の上にはプリントや教材などが雑然と置かれています。しかし、私は、ときたまに、衝動的に、それらを整理したくなることがあり、その時は、机の上だけでなく、本棚や部屋のクローゼットに至るまで、部屋中の整理を夢中ではじめます。片付けが終わると、とても晴れやかな気持ちになります。

しかし、人にいわれてする片付けはとても苦手です。中学生の時は、定期的に母親が机の上の整理をしなさいと言ってきて、それに対してブツブツ文句を言いながら、嫌々片付けをしていました。そのような片付けの後は、終わった後も、達成感や爽快感ではなく、イライラだけが残ります。


もう一つ。私は高校一年生の時、数学と英語の塾に通っていました。どちらも、週に一回ですが、宿題がとても多く、部活生の私にとっては、かなりの負担でした。部活の後に塾があって、宿題が終わっていない、というような時は、部活の前から憂鬱で、部活中も、気分が乗り切らないということもよくありましたし、宿題を終わらせることが目的になって、深く理解しないまま、その場しのぎの勉強になってしまうこともしばしばでした。とにかく塾に行く日が憂鬱で、その前日も、残りの宿題の量を考えると憂鬱になります。それが週に2セットあるわけですから、週の半分くらい憂鬱なわけです。結局、学年の後半になると、数学の塾の宿題は全くやらなくなってしまい、ただお金と時間を浪費しながら、惰性で塾に通うような状況でした。成績もそれはひどいものでした。

このままではいけない、というか、単にその塾に通うのが嫌で、私は学年が切り替わるタイミングでその塾を辞めることにしました。それから、私は、とある映像授業の塾に入り、講座はほとんど取らずに、そこを自習室がわりにして、市販の教材を使って自分で勉強することにしました。それは私にとっては革命でした。あれだけ嫌いだった「宿題」がなくなったのに、私の勉強量は格段に増えました。週に2回でさえ行くのが億劫だった塾に、私は、毎日通うようになりました。自分で逆算して計画を立て、自分がしたいと思った勉強をする。これだ、と私は心の底から思いました。それからは、部活に100%集中できるようになり、部活が終わった後も、毎日、塾に行くのが楽しみで仕方ありませんでした。おかげで、その後の高校生活はストレスなく充実した日々を送ることができました。

人に命令されて行動を起こすのも、自分から行動を起こすのも、行動を起こす、という意味では同じですが、その質、結果、エネルギーは、全く変わってくるように思います。このようなことは誰しも経験したことがあることだと思います。

今、私を含め、この部活に足りないのは、まさにこの部分ではないでしょうか。その場その場でコーチに教わった練習をして、アドバイスを受けて改善して、コーチに評価を求める。それは、ある意味、とても楽なやり方です。しかし、やはり、それを繰り返すだけでは楽しくないし、限界があると思うのです。各自の持っている意見をチームでもっと話し合い、ビジョンを共有して、自分たちの側から自分たちの為にコーチに働きかけていくという姿勢が現状の私たちには足りていないように思います。

自分のためにラグビーをして自分のために部活をやっているのだから、自分の意見、自分のやりたいことがないはずありません。それをもっと、表現して、仲間と共有していけば、自分たちの熱で、自分たちのエネルギーでもっと濃い、アツい時間を過ごせるのではないかと思います。

次は、普段の寡黙な印象とは裏腹に、スモブラでは人懐っこい笑顔を見せてくれる二年生の西久保にバトンを回したいと思います。去年は怪我での長期離離脱があった彼ですが、今年は、さらなる覚醒を見せて、対抗戦の舞台で大活躍してくれるのではないかと期待を寄せています。
 

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