ラグビー部リレー日記

earth meal feat. asmi

投稿日時:2022/09/14(水) 19:00

イケメン陸人くんからバトンを受け取りました。4年の佐藤彬です。僕の紹介文で夜も眠れないと言っていましたが、彼は忘れてしまったのでしょうか。僕はみんなの睡眠時間も把握しているということを。最近の陸人くんは8時間睡眠を徹底しているようなので、実際のところはそれほど不安を感じていないのでしょう。ご飯を奢るのは見送りたいと思います。


いろんな話を。少し長くなるかもしれない。これが最後のリレー日記になるかもしれないから。明日隕石が落ちてくる可能性だってあるんだし。


中学校の読書感想文の課題で選んだ本を最近読み返した。
”八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。”
集英社文庫の裏表紙に書いてある紹介文が内容を端的に表している。こんな設定の中、さまざまな事情を持った住人たちが毎日を送る様子を描いた短編小説集だ。夏休みの課題を1枚にまとめたA3のプリントの右下に読書感想文におすすめの本が3冊紹介されていた。早く課題を終わらせたかったし、ちょうどその時兄が読んでいた小説の作家ということもあって選んだ。「いい小説だな」というなんとも思ってないものに対して抱く感想のみ起こり、指定の枚数分の文章を捻り出したのち、僕の中でこの本は役目を終え本棚の奥の方にしまわれた。しかし、なんのきっかけか、小説の中に散りばめられた言葉が8年越しに発芽している。
「生きられる限り、みっともなくてもいいから生き続けるのが、我が家の方針だ」
「死にもの狂いで生きるのは権利じゃない義務だ」
スマートに生きることに価値を感じ、失敗すること、ダサいことは避けようとする自分に気づく。どうして生きているのか。小学校の道徳の授業で通過しそうなこの問いは、辛くなったときふと考えることがある。そんなときに思い出せたら、少しは力になるだろうか。小説の中の登場人物やセリフ、生き方はいつ自分の中で大事なものになるかわからない。




急にやってくるのは隕石だけじゃない。時代の移り変わりも気づかないところで起こっていたりする。
最近コテンラジオというコンテンツを視聴するようになった。YouTubeやPodcastなどで配信されている。
”歴史を愛し、歴史を知りすぎてしまった歴史GEEK2人と圧倒的歴史弱者がお届けする歴史インターネットラジオです。 歴史というレンズを通して「人間とは何か」「私たち現代人の抱える悩み」「世の中の流れ」を痛快に読み解いていく!? 笑いあり、涙ありの新感覚・歴史キュレーションプログラム!”
と紹介文に書いてある通り、歴史に関する出来事を何十、何百もの文献を参考にしつつ、面白く伝えようとしてくれている点に惹かれた。参考文献の量が多いため、織田信長がテーマの際に、奈良時代の律令制から始まったこともある。一方でたった1人の人生をひたすら何時間も話していることもある。学校の先生が、教科書の話をしているときは全然授業が面白くないのに、ちょっと脱線するとめちゃくちゃ面白くなるあのおもしろ話が体験できるコンテンツだと思う。
日露戦争の回があった。例に漏れず、そこに至る流れを扱うため最初は幕末から始まった。舞台は日本に限らず、ヨーロッパ、東アジアなど、各地域で何が行われていたのか、丁寧に説明する。アジア諸国が西欧列強の影響を受け始めた時代。長い間平穏だった東アジア諸国は、どの国も同じような選択に迫られる。腐敗した政治体制を正して伝統を守るか、新しい政治体制を作るか。結果的には西洋式の新しい政治体制を作った(コテンラジオでは新しいOSをインストールしたと表現していた)国が政治経済で他の国をリードすることになるが、歴史を見るときにやってはいけないことは伝統的な政治体制を正そうとした人たちを、「情勢が見えていない」とか「無能だった」とか安易な言葉で片付けて思考を停止することだ。コテンラジオでは「ファクト認識は難しいんだよ」とよく話題になるが、僕たちが同じ立場だったらどのような選択を取るだろうか。今の状況で同じような状況はないか考えなければいけない。

僕は「この部活は先輩が後輩に命令して仕事をさせるんじゃなくて、先輩が後輩より仕事をするんだ」という言葉に惹かれてラグビー部に入ったのかもしれない。もう誰が言っていたのか、実際のところどうだったのか今になってはわからないが、少なくともその時はそう見えた。部室に溜まったゴミを片付ける。ケビンを掃除する。そういう小さな仕事しか見えなかったが、率先して取り組む先輩に憧れた。時間が経ってみると、部室やケビンは汚くないし、支援課から借りたものが期限内に返されていない、ゴミが片付けられない、DLが使う木箱を野ざらしにして腐らせる、期限後の提出物の催促が延々とされている。良いチームでありたいと思っても足りない点があって、自分の力不足を常に感じる。毎日提出を促すラインを送るうちに疑問がわく。どうして毎日急かされているのに、今日も提出してくれないのだろう。どうしてに規律違反を訴えるメッセージのことは誰も気にしないのだろう。そんな疑問を持つときに上のラジオを聴いた。一つの答えを見た気がする。時代が変わったのだ、自分が価値あると思っていたものがみんなにとって価値があるとは限らない。西洋列強に対抗するために列強のやり方を真似たように、強いチームに勝つことを目標にするには、新しい価値観が必要なのだと思う。自分が正しいと思っていたものが、誰かにとってはそうでもないという事実は辛いものだ。
大奥という漫画で勝海舟が言っていた。「惚れたお方に頼まれちまったんだから最後まで面倒を見る・・・それだけのことですよ。」僕も一度惚れたものは最後まで自分の向き合い方をするべきだ。みっともなかったとしても。


小学生のとき「鬼瓦」を作った。僕の地元、岡崎市ではおかざっき子展という岡崎市中の小中学生の美術作品を集めた展覧会が1年に一回行われる。テーマは各学校の先生が学年ごとに指定する。どういう経緯か、その年は鬼瓦を作ることになった。専用の粘土でA4サイズの鬼瓦のようなものを作る。本物の鬼瓦をイケメンと感じる人は少ないだろうが、小学生の作った鬼瓦は、それはそれはみっともない顔をしていた。
怒られるかもしれないが、ラグビーをしているときのみんなの顔は綺麗とは言い難い。どちらかというとみっともない。でもカッコ悪くはない。小学生の作る鬼瓦のようにどんなにみっともない顔になっても、力を出し続けられる限りは、死に物狂いで力を出し続けてほしいと思う。
僕もやれる限り頑張ります。


次は、はるぴーことかわはるにバトンを渡します。ピッタリはまるあだ名がない自分にとっては、適切なあだ名をもらっていることが羨ましいです。僕の地元の岡崎市で活躍するユーチューバーが好きみたいなのでいつか一緒に岡崎観光したいですね。いや、やっぱり実家でダラダラしている方が幸せなので観光はまたの機会にしましょう。ごめんなさい。
 

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