ラグビー部リレー日記 2020/5

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 written by 松井 大岳 投稿日時:2020/05/07(木) 20:36

いつも頼らせて貰っている二年スタッフ軍団の一員である河野から紹介いただきました、四年の松井です。

 

 私は今年度東大ラグビー部の「チームビルディング長」です。

 しかしながら最近は専らオンラインで行う様々な企画の練り込み、実践とフィードバックを繰り返しているため「プロデューサー」と言った方が違和感がありません。自粛期間が長引いている今、私の使命はオンラインでできる"チームビルディング"をひたすら考えることです。

 

 さて、「チームビルディング」とは言葉の通り「組織づくり」を指します。「組織」は種類や構成(人数や役など)、などの要素がとてもたくさんあるため「組織づくり」に対する認識には個人差がありますが、つまるところ組織内のチームワークを育むというものです。1+1=100にする仕事です(「ノーサイドゲーム」参照)。例えば特性や出自が違う人々が一堂に会す企業では質の高いコミュニケーションを取らなければならないためチームビルディングが必要です。特に現代社会では企業のみならず組織全般に必要な要素です。

 「チームビルディング」という言葉自体ラグビー人気の向上と共に耳にする機会が増えましたが、それは競技特性上あらゆる局面でコミュニケーションや共通意識が”超”重要視されるラグビーと結びつきが強いためです。特に海外出身の選手が多いナショナルチームやメンバーの入れ替わりが激しい学生スポーツには不可欠です。

 

 では、一年でメンバーの4分の1が入れ替り、首脳陣も変わり、全国各地で例外なくカリカリ勉強していて入部時は殆どつながりの無い人たちが「対抗戦」というレベルの高い場所でラグビーする東京大学ラグビー部にはどのようなチームビルディングが必要でしょうか?

 私達は確固とした「軸」を持つことが不可欠だという結論に至りました。その「軸」とは100年の歴史から自然に導かれる東大ラグビー部の精神そのもの。自分の弱さと向き合い、ひたむきに努力をし、仲間とともに自分より強い相手に立ち向かうこと。この努力と勇気に触れた人が自分も頑張ろうと思える存在へ。これが東大ラグビー部の歴史が要請する我々の使命です。

そして今年の私たちの「目標」つまり可視化された「軸」は「入れ替え戦出場」。そこに「学生主体」という手段で挑むことを心に決めました。目標からすべきことを逆算し、戦術チームや練習チーム、広報チームやメディカルチームなど(今年度新歓パンフレット参照)様々なチームが学生リーダーを中心に1番の近道だと思うものを自分たちで選択してきました。

 

 このまま対抗戦を全力で戦いたい。しかし、今年の対抗戦が無くなってしまうかも知れません。これだけはどうしようもありません。

 対抗戦を失うとは「目標」を失うことです。するとチームに所属する意味は無くなりチームは瓦解していく…と思うのは大間違いです。そんなことは絶対にありません。

 私達には100年前から紡がれてきた「軸」があります。仲間を信じて全力でこの逆境に挑む使命があります。だから如何なる状況でも全力で闘えます。

 

全力でプロデューサーやります。

 

 幸運なことに今年はこの状況でも四年生はとてもリーダーシップを発揮し、主体的に活動してくれる後輩も沢山いて、物凄く心強い味方に囲まれています。今はバラバラでそれぞれ部員を囲む環境は違いますが皆を信じて、次に集合できるときまでに少しでも強くなろう。この逆境に打ち勝とう。

 

 

 次は溢れ返る素質を持つ巨人、笹俣にバトンを回します。

Treasure of life

投稿日時:2020/05/04(月) 12:04


建築の勉強が忙しそうな鈴音さんからバトンをもらいました、2年スタッフの河野です。今のわたしにはもったいないお言葉で、早くそのような人間になれるように励みます。鈴音さんは勉強と部活をどちらもハイレベルで両立できていて、尊敬しかありません。いつもありがとうございます。



コロナウイルスによって世界中の人々の生活が一変させられた。もれなく私たちも部活動を休止せざるを得ず、もどかしい気持ちで日々を過ごしている。学校で授業も受けられず、家族以外と会話をしないまま1日が終わってしまうこともよくある。
もちろん、私たちもコロナウイルスによって被害を受けているが、今最も大変な思いをしているのは医療従事者の方々だろう。

先月、医師として最前線でコロナウイルスと闘っている方と、オンラインでお話しさせていただける機会があった。3人のお子さんを育てながら、旦那さんも一緒に医師として働いている方だった。

医療現場の切迫した状況は、連日テレビで放送されていてある程度は理解しているつもりだった。しかし、直接生の声を聞くのとでは受け取るものが全く違った。覚悟の差により、仲間同士で同じ方向を向けない厳しさ。患者が病院間でたらい回しにされている現状。そのような状況の中、自分自身が感染するリスクを負いながらも、なぜそこまで頑張れるのか。そこには医師としての覚悟があった。ここで逃げ出したら、なんのために医者になったのか。そのような気持ちは、これまで医師になるために努力した時間が支えていた。

私は、それほどの覚悟を持って仕事に当たっているその方が本当にかっこよく見えてしかたなかった。それと同時に、自分はどうだろう、という気持ちが生まれた。今の自分からは、そんな「かっこいい」将来の自分の姿が全く想像できなかった。

突然ではあるが、私が東大に進学した理由は、夢が見つけられなかったからである。大学に入れば自然と視野が広がり、その中から将来自分のやりたいことが見つかるはずだと思っていた。しかし、現実はそうはいかず、まだ明確な将来の夢もないし、それ以前に特にこれといって興味を持てることもないのが現状だ。
ただ、私たち2年生は2Sが終われば、進振りが待っている。自分が何を専門として学ぶかを決める進振りでの選択は、将来を決める重要なものだ。これまで、選択を避けてきた私にとっては、大変荷の重いことである。このような状況に陥らなければ、また深く考えずに進路選択をしてしまっていたかもしれない。

何を学んでいる時に楽しいと思えるのか、自分を生かせる分野は何なのか、自分自身を見つめて深く考えたい。そしてどのような形で社会と関わり、どのように社会に貢献していくべきなのか、社会にも目を向けて視野を広げたい。将来のことなど考えず、目の前のことだけこなしていても、有意義な進路選択はできない。幸いにも、今は時間が十分にある。余りある時間を私自身を変える貴重な時間にしていこうと思う。


先日、東大ラグビー部のOBの方でドイツで医師をなさっている小野さんにお話ししていただく機会がありました。小野さんのお話を聞いてより一層この思いは強くなりました。
最後になりましたが、貴重なお話をしていただいたお二人に感謝申し上げます。

自分語りになってしまい、申し訳ありません。拙い文章でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。


次は、個人的に部内で1、2を争うほど面白いと思っている松井さんにバトンを渡します。先日のYouTube動画でのお父様との共演も素敵でした。
 

またみんなで集まるために

 written by 西山 鈴音 投稿日時:2020/05/02(土) 18:44

2年玉代勢くんからバトンをもらいました4年西山です。
玉代勢くんは、同じ都立高校出身の可愛い後輩であり、部内で「玉代勢って対抗戦Bで一番のSOだよなぁ」との声が上がる頼もしい後輩でもあります。またみんなが集まれるようになったら都立会をしましょう!


さて、堂々と意見を述べることが少し憚られますが、今考えていることの中心といえば専ら「コロナ」のことですので、あえてこの話題に触れてみようと思います。
あくまでも私個人の考えであり、所属団体とは一切関係ありませんのでご留意ください。


新型コロナウィルス COVID-19(コロナ)によって世界が大きく変容している。
私の生活範囲でも、授業はオンライン、友人とは久しく顔を合わせていない、バイトがなくなる、など影響は大きく、当然部活動も行っていない。

「人が集まること」は悪いことなのだろうか。
日本でコロナが流行し始めた2月末より、日々考えている。

浅学ながら建築学科の学生としては、「人が集まり交流が発生する=価値がある」と無意識的に認められた状況が当たり前ではなくなり、価値観の大きな変革が起きていると感じているし、学びの多い時期であると考えている。
ただ建築的な話はとても面白いのだが、今の状態では如何せん抽象度が高く私がお話しするには力不足である。

しかし、コロナの影響で発生した部活に対する思い、活動、というのは私にとっては現実味を持ってお話することができる。チームの学生メディカルとして対応にも追われましたので、他の部員に比べるとコロナに対して思うところはあるのかもしれません。

3月中旬まで、コロナが流行し始めたものの部活動は通常通り続いていた。
部としては感染症対策マニュアルを作成し部員に遵守をお願いしていた状況ではあったが、必ずしも全員が守ってくれているとは言えない状況だった。弊部のみならず、社会全体としてもまだコロナへの危機感が薄い時期だったので仕方ないとも思えるが、正直マスクをしていなかったり感染症症状があるのに部活動に来ようとする部員には非常に悩まされた。もちろん選手が可能なかぎり部活に来てラグビーをしたいと思うことは心から理解できる。選手もコロナが不安であったと思うが、練習があるなら来てしまう、来たくなってしまうのが選手なのだろう。だからこそ、できる限りラグビーをしたいという選手の思いを守るために、学生メディカルとしては全員が健康に活動できる状態を作り出す必要があると強く感じていたし、対策マニュアルが完遂できていないことがつらかった。
「部活=人が集まる=悪」という考えにも陥りそうになった。コロナが悪いのに、部活を悪く思ってしまいそうだった。
だから部の活動自粛が決定した時は、とても安心したことを覚えている。

私が不安だったのは「人が集まること」自体ではない。なすすべもなくコロナが広まる現状と、自分では思い通りに部員の健康管理を行えない不甲斐なさと焦燥感、だけど選手にはラグビーを続けて欲しいという思いが自分の中でバラバラだったことがたまらなく不安だった。
ただ、3月の活動では部員一人一人の「仲間が健康にチーム活動を続けること」への配慮がもっと必要であったと思うし、今後活動を再開した際も同様の配慮が必要であると強く感じる。現在運営再開指針(Return to Play)を作成中であるが、部員のみんなの協力と配慮を是非お願いしたい。
みんながまた元気に集まってラグビーができることを願ってやみません。

長文にお付き合いいただきありがとうございます。
今はいち早く新型コロナウィルスが収まりますよう、stay homeで自分のできることをしていきたいと思います。皆様におかれましても十分にお気をつけください。


次は、私が全幅の信頼を置いている2年スタッフのはるかちゃんにバトンを繋ぎます。
彼女の前向きで一生懸命な姿には、いつもやる気と元気をもらっています。本当にありがとう!

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