ラグビー部リレー日記

丸と円のちがいのように

投稿日時:2026/03/26(木) 18:34

新2年の川口一彰君からリレー日記のバトンを受け取りました,新4年の伊藤佑樹です。先日のごはんの件お誘いいただきありがとうございました。おかげさまで何とかやれています。そろそろお風呂のことはできるようになってほしいと思います。またお話ししましょう。
 
さて,もう2週間ほどたちますが,3月14日は円周率の日でした(ほかにもいろいろあるとは思いますが)。これに際しラグビーのボールについて考えたことでも記したいと思います。特に,よく楕円球などと言われることに異議を唱えたいと思います。
英語で競技規則を見ますと,ovalというのが書かれています。
楕円というのは平面で2点からの距離の和が等しい点の集合,楕円体は空間で2点からの距離の和が等しい点の集合です。これらはそれぞれellipse, ellipsoidといわれます。
ではovalというのは何かといえば,ざっくり言えばもうちょっと緩い言葉です。あるいは,いわゆるラグビーボールそれ自体のような形を指すことにも使われます。
少なくとも私の調べる限りでは,日本語においてはovalに対応する言葉というのはありません。
とはいえ,ラグビーボールはちゃんと膨らました時には4枚張りでもそれなりに楕円体に近い形になります。
ほかの球技で見られるような丸いボールも決して真の球ではないですし,そのような球は実際には存在しないわけですが,そもそもラグビーボールは楕円体を目指して作られているわけでは競技規則上はないとも解釈できます。
実はボールの比べられることの多いアメリカンフットボールNFLではspheroidとして楕円を軸方向に回転させた回転楕円体であることが指示されています。しかし,実際のボールを見ればラグビーの方が楕円体に近いでしょう。
楕円を意識しているのかどうかというのは関係のない言葉として受け止めることはできますが,ちょっともやもやとする訳です。
なんとなくこうして英語と日本語とを行き来していると1年生のころラグビー部内で翻訳を行っていた時期を思い出します。なかなか自分の仕事というのが定まらない中ようやく仕事ができたようにも思っていました。
ちょうどそのころから行っていたほかのことが運動会総務部での活動です。もともと入学時にもサークルオリエンテーションなど行ってみようかなと思いつつ結局入らなかったところですが,ラグビー部派遣の総務委員として1年生の10月ごろから活動しています。ラグビー部でも先輩とちょっと関係が悪くなっていた時期だったというところもあって,私にとってラグビー部以外のもう一つの軸となっていきました。ラグビー部の活動に役立てたいという下心はありつつ,総務部自体の活動が何のために行われているのかというのは実に難しい問題です。
総務部の活動を通して感じるに,一般財団法人東京大学運動会の法人の在り方というのは間違っているところも多いと思いますが,それぞれの運動部があって,その集まりとしてある運動会というのは大切な存在だと思います。総務委員会(総務部は旧称ですが慣用されています)というのは東京大学運動会において実質唯一収入の大半を担う学生の視点で活動できる組織ですから,そのような意味で総務委員であることの重みと誇りがあります。
 
最近ラグビー部では「運動部はサークルとは違う」といった言説をよく聞きます。こうした発言をしている人は必ずしも運動部が何たるかを理解していないことが多いように思います。東京大学というのは何か学生の団体を公認することはしない大学です。例えば届出学生団体というのがありますが,これは公認というのとは異なりますし,本郷キャンパスにおいて各学部が管理する施設以外の施設を利用しやすくなるというのがその実際のところと私は認識しています。届出をしていない団体が多いというのは事実ですが,それはそうした団体が駒場キャンパスを中心に活動しているからであって,その団体がちゃんとしていないというわけではありません。駒場キャンパスでは東京大学教養学部学友会への加盟が実質この届出の代わりを果たしています。事実上公認されているのは学生自治会や学園祭実行委員会のような類の団体のみであります。
運動会運動部というのが特別であるという点については疑いはないところかと思いますが,運動部とは何なのか,その目的を一概に語ることは難しいです。大会に出場しない運動部もありますし,活動の仕方も運動部ごとによってバラバラです。そうすると,実際の部員の視点としてどの運動部でも共通しているのは,青山部長のよくおっしゃる成長ということになるのかもしれません。
私は,今のラグビー部にいて,実質的には運動部ではないように感じることが良くあります。それは,東京大学を代表しているという意識が全く見られないからです。スイカジャージを着て試合に出る23人がラグビー部を代表しているというところの意識は強く根付いていると思います。そのさらに後ろには,東京大学運動会ラグビー部がラグビーという競技において東京大学を代表しているという意識があってしかるべきだと思います。そのうえでは学業も最低限必要であるというのも付け加えておきます。
ラグビー部の伝統というのはほかの運動部とは良くも悪くも異なる点があります。他の運動部とは違い淡青はセカンドジャージで,応援歌「ただ一つ」を歌う機会も年に1回か2回。実は淡青の決まった時期はラグビー部創部より前ではあるもののわずか数年ではあり,部歌は「ただ一つ」よりも約20年も前にできています。それらは,東京大学運動会の加入団体としてのラグビー部の立場を弱めてしまっているというのもまたいえるのではないでしょうか。何となく現在のラグビー部関連の動きには少し不穏な感じがありますし,ここから先数年はよいもののそこから相手にされなくなってしまうのではないかと不安になります。具体的には書きませんが,他の運動部がやっていることには,運動部の精神的なつながりのようなものがあるからできているものもあるということに注意する必要があるでしょう。
 
東大ラグビー部というのはそれ独自として価値がありますが,それと同時に,東京大学ないし東京大学運動会の運動部であるということ,大学のラグビー部であるということのそれぞれでも価値があり,これらが重なったところとして東大ラグビー部とらえなおす必要もある,というのが私の言いたいことです。駒場開催の定期戦で両大学校歌斉唱を行う,今ある縦割り組織のスモブラを中心に上級生が単位取得状況の芳しくない下級生に学修のサポートをすることなど,ちょっとしたことを行うだけでも東京大学の代表としての価値は向上させられるのではないかと思います。大学のラグビー部としてのところはおそらく読まれている皆さんのほうが詳しいでしょうし,こちらのほうは高いレベルで重要視されているのだろうと感じます。これらの2つの焦点からellipseをうまく描けるように東京大学運動会ラグビー部を変化させていくべきだろうと,無理やり最初の話につなげて締めたいと思います。
何かこのリレー日記その他ご意見などあればぜひコメントをお寄せください。
 
次は新3年の小川雄大君にバトンを渡したいと思います。個人的には昨年の合宿で私の肉の焼き方が悪く体調不良になってしまったのではないかと心配でしたが大事には至らずよかったです。健気にお肉を受け取る姿がかわいかったです。十分日頃から気をつけたいと思います。
 

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