VOICE:2001年

「Aチームでプレーしたこと」   宮原 克典


 大学に入って初めてのこの春合宿は非常に刺激的で充実したものだった。 練習日が三日しかない短い合宿だったが、何もかもが新鮮で、衝撃的でさえあった。 特に練習2日目の5月4日以降Aチームに入って練習できたことは大きな財産になったと思う。


 自分は「東大ラグビー部Aチーム」に相応のプレーなどできず、練習中先輩たちの邪魔になっていたかも知れない。 ただ、自分よりも一段も二段も上のレベルにいる先輩たちと一緒に練習させてもらい、自分の中の「ラグビーの形」が日に日に変わって行くのが感じられた。


 練習3日目の学士戦ではそれをプレーで示そうと意気ごんだが、結局いまいちな感じで試合は終わってしまい、自分の無力さを実感させられた。 Jr.コーチが「1年生は気持ちだけでプレーしている」と言っていたが、自分はまさにそれなんだと痛感した。


 先述したように「Aチーム」のレベルから程遠い自分がこれから先Aチームを目指すためには、 当然のことながら、一歩でも「Aチーム」のレベルに近づくほかはない。 そんな中、先輩たちとの差をもっとも感じたのは筋力・持久力などのハードウェア面での能力だった。 自分だけでなく、我々1年生はまずこのハード面の増強、つまり体作りを徹底して行わねばならない。 その先にも乗り越えねばならない壁は山のようにあるのだろう。そんなことを考えさせられた合宿だった。