VOICE:2011年
 
「対抗戦を戦う」  主将 落合俊紀
 

 

対抗戦が開幕してから3週間。現在の東大の戦績は1勝1敗だ。

初戦、学習院。前半に相手SHにスキを突かれるなど2トライを先行されてしまう。ATも自分たちの思い描いたとおりにできず後半2トライを奪うも届かず、敗戦。
2戦目、成城。立ち上がりに2トライを失うも、FWのモール・ターンオーバーしたボールを外に展開してのトライなどいい形で点を取れ、またSO川島のプレイスキックも好調で着実に点を重ね逆転。今シーズン対抗戦初勝利を飾る。


対抗戦に勝つには、実力と準備と運が必要だ。
試合での楕円球は気まぐれだ。けれども勝敗は決してそんなギャンブル的には決まらない。毎日のようにきつい練習をし、相手を分析し、自分たちの戦術を組みたて、できるかぎりの準備をしたチームが勝つべくして勝つのが対抗戦だと思う。3つの要素を考えれば、東大には十分な実力があると思っている。そして勝てるだけのゲームプランも持っている。では、なぜ初戦で学習院に勝てなかったのか。

学習院戦は、先にも述べたとおり狙い通りのATができなかった。よく「自分達のラグビーができなかった」と表現されることがあるが、私は準備不足だと思っている。ATがうまくいかなかったと言うが、それは予想できなかったのか、試合中に修正できなかったのか、うまくいかない場合の対応は考えられていたか、、、反省や後悔はあげればきりがないが、要は準備が足りなかったのだ。

また、戦術的な準備だけでなく精神的な準備も甘かった。立ち上がりの失点は入りの集中力が低い証拠だ。緊張もあったと思うが最初の10分に全力が出ないようでは勝てない。さらには試合後にあるOBの方に「主将を含めソックスが下がっている選手がいた。理解できない。」と指摘された。とても恥ずかしかった。相手への礼儀を欠くとともに、自分が対抗戦に臨む心構えになっていないことの表れだった。

準備不足ならばもっと練習するしかない。毎日狂ってると思われるくらいの練習をしなければダメだ。そしてそれで負けたら仕方ないと思えるくらい自分達のプランを実行できる力と自信を持てるくらいにならなければ、対抗戦を勝つための武器にはならない。

2試合を終えて、部員も同じことを感じていると思う。ならばしっかりとした準備・練習を作ること、これができれば部員は本気で取り込んでくれると信じている。そしてそれが主将である僕のすべきことだと、ひしひしと感じている。初戦は落としたがまだ入れ替え戦出場の可能性は残っている。入れ替え戦まで2カ月ある。この2カ月入れ替え戦にふさわしいチームになり必ず入れ替え戦に出場してみせる。