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  VOICE:2017年
  「変化」 副将 萩原雅貴
 

イチローが昨年3000本安打を達成したのち、故郷の野球少年達に送った言葉をコーチの方から紹介され強く印象に残ったものがあった。
 
「自分の中でもう少しだけ頑張ってみる、ということを重ねる。」
 
この記事を読んだ後日、OB総会において石河会長が、会報に寄稿した内容として、同様の事を仰っていた。
 
一見するとありきたりな内容かもしれないが、どちらの内容にも非常に感銘を受け、自分の中でも「ああ、その通りだな。」と納得できたのは、特にこの一ヶ月に取り組んだウェイトトレーニングの成果が、数値と体の変化として実感できていたからだ。「少しずつ自分の限界より頑張ってみる」ことの体験と、その成果の実感を伴って、初めて、自分の中でそのアドバイスが強く印象に残ったのだと思った。
 
 練習中、聞き流してしまうアドバイスや、声掛け、指摘は多くある。新鮮味の無い、どこかで既に聞いたことのあるようなアドバイスは、その瞬間は聞いて納得しているようで、その実、耳に残るだけで、実行しようとしていないことが多かった(実行する、ではなく実行しようとする、である)。聴く耳を持ち、実行しようとすることは難しい。基本的、本質的で重要なアドバイスほど繰り返し、繰り返し、口にされるが、それが故に聞き流してしまってはいなかったか。どこか新しい指摘や、考えもしなかったようなアドバイスばかりに耳を傾け、やろう、やろうと注力してはいなかったか。
聴くべき内容ほど聞き流してしまう、というジレンマを解消するためにはどうしたら良いか。
 
冒頭述べたアドバイスについて、自分が納得し実行しようと思えたのは、一ヶ月という短い期間であっても意識してそれを体験し、成果を実感していたからであって、もし去年同じ記事を読んだとしても、それほど感銘は受けなかったかも知れない。いくら重要なアドバイスを繰り返しされても、自分の聴く準備無くしては聴けないのだ。
外的な働きかけに反応する為には、内発的な準備が必要だ。
結局は自分が、自分の意思で変わらなければならない。
 
一年間、チーム全体で互いに声かけをする中、真摯に聴く耳を持って練習に取り組もう。
 
 ラグビーを楽しみ、楽しい練習だけでなく、辛い練習の中にも楽しさを見出し、上達を実感する。やりたいときにだけでなく、やりたくないときでも、自分の中でもう少しだけ頑張ってみる。モチベーションに左右されずに、それを積み重ねる。頑張りたい時に頑張るのは簡単だが、頑張りたくないときに頑張るのは大変だ。そこを少しずつ、少しずつ乗り越えて、変わっていこう。
 
 
2017年2月14日
東京大学ラグビー部副将
萩原 雅貴

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