VOICE:2020年
  「愛されるチームになろう」主将 杉浦育実
 
高校時代、東大ラグビー部を見学しに初めてその門を叩いた。学生が主体となって目標を目指すチームの雰囲気に惚れ込んだ。自らの手で対抗戦A昇格を成し遂げたいと思い東大受験を決意した。入学してから東大ラグビー部として活動した3年間を振り返ると、とても充実して楽しいものだった。だが一方で、当時の自分に胸を張って報告出来る結果は残せていないのが事実だ。

なぜ昇格したいのか。
入部当初は、スポーツ推薦がない東大ラグビー部が対抗戦Aの舞台で闘うことに憧れを抱いていた。その思いは変わっていない。だが今はその気持ち以上に、自分の大好きな東大ラグビー部をもっと誇れるチームにしたいという気持ちが強い。先輩たちが代々築き上げた東大ラグビー部という組織をより良いものにしたい。

このような思いをもとに、今年は目標やスローガンに加えてチームコンセプトを設定した。

「愛されるチームになろう」
これが僕が決めたテーマだ。なぜこのようなテーマを設定したのか。それは自分たちの活動が多くの人の支援によって成り立っているからである。常日頃からご指導していただき資金面でもお世話になっているOBの方々をはじめとして、保護者の皆様や大学・地域の方々の協力なくしては満足な活動は出来ない。東大ラグビー部を支えてくれる人々のためにも、応援したいと思えるチームでなくてはならないと思っている。

今年で東大ラグビー部は100周年の節目を迎える。その中で自分たちに何ができるか。100年の歴史の一部として部に何を残せるか。「入替戦出場」という目標を果たして結果を残すことはもちろんだが、社会における東大ラグビー部の認識をより良いものにしていくことも必要だと僕は考える。東大ラグビー部が、ラグビーをしている高校生から憧れの存在になれば、継続的な強化にもつながるだろう。

愛されるチームになるには具体的にどうしたらいいのか。
先述したように、目標を達成して結果を残すことは非常に重要であるが、それ以外にも必要なことは山ほどある。簡単なことから挙げれば、挨拶やマナーといった人として当然のことを部員全員が徹底できるかどうかも重要である。

このような理想的な行動をとったからといって、ラグビーが上手くなるわけではない。だが逆に、ラグビーが強いチームだからといって、人間性が伴っていなければ応援したいと思える集団にもなれない。両方を追求することが愛されるチームには必要不可欠だと思う。

愛されるチームを実現するために、まずは自分が部員たちから愛される主将でなくてはならない。自分たち4年生が後輩たちから愛される学年でなくてはならない。そのためなら決意と覚悟を持って、どんなにきつい練習や苦しいトレーニングであろうとなんだってやってやろう。

そして、今までの東大ラグビー部が成し得なかった目標を達成しよう。
京大戦後に、「日本一愛されるチームを作った」と自信をもって言ってやろう。

部員のみんなには今年一年僕を信じてついて来てほしい。
愛されるチームを実現するにはチームみんなの力が必要なのだから。

2021年2月23日
東京大学運動会ラグビー部主将
杉浦育実