ラグビー部リレー日記 2018/7

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最低ライン

 written by 西山 鈴音 投稿日時:2018/07/03(火) 18:00

最近飲食バイトを始め、その姿が妙に板についていると噂の2年の太田くんからバトンをもらいました、2年スタッフの西山鈴音です。2年生になり部への関わりが強くなっている今年度、2年スタッフの太田くん、また、ともか(木下)にはいつも支えられています。ありがとう。


チームが新しくなった2月を皮切りに、4年生を中心に様々な部の運営、練習体制などが刷新されている。実際に改善されているかはさておき、首脳陣だけでなく部員全員が東大ラグビー部をよりよくするにはどうしたらよいかを真剣に考えているという状況はとても心地よい。
私も、この変革を受け、よい部活とはどんなチームなのかを考えてきた。もっと正確に言えば、考えている。このリレー日記は、春シーズンを通して私が考えたことの忘備録としたいと思う。
あくまで一個人の意見であるので、部全体としての見解ではないことに留意していただきたい。

「最低ライン」
どんなによい運営体制、練習環境であっても、個々人の意識のレベルによってその実は変わってくる。
今年度の変革を実りあるものにするため、個人の意識づけは大きな課題である。
私は、個人の意識は「上への目的意識」と「最低ラインへの意識」の2つの指標で大雑把に測れると思う。

今年度のチームは、「上への目的意識」を高めることについて、成功していると感じる。この春シーズン、各練習ごと、各試合ごと、そして年間を通しての目標、目的、ビジョンがかなり明確だ。ほぼ全員が、各項目に対し共通した目的意識を持てているのではなかろうか。

しかしながら、相反して「最低ラインの意識」が不足していると感じる。
我々東大ラグビー部は、すべてにおいて部活を最優先することを強要する団体ではない(と少なくとも私は認識している)。各々、部活、学業、就活、資格獲得、その他活動にウェイトを置き、部活への関与度合いは個人の裁量に任せられている。しかし、これにより「部活に所属している上で最低限しなければならないこと」の基準が不明瞭になり、部員間で認識の差が生まれている。「部活に所属している上で最低限しなければならないこと」とは、例えば、「無断欠席、遅刻をしないこと」「部活時間で最高のパフォーマンスができるよう体調管理をする」などはこれに当てはまるのではないかと思う。
私の体感としては、部員の「上への目的意識」の高さに比べると、「最低ラインの意識」が低い。「最低ラインの意識」が伴わない「上への目的意識」は、やりたいと思っていることが何故かできない、同じように関わっているのに周囲との乖離を感じる、といったことに繋がる。これは当然ながら部員の不満を呼び(また、不満が「最低ラインの意識」が低いと見なされる特定の個人を対象としてしまうのもよくない)、チームとしての部の士気も下がる。
また、今年度の変革を受けて、部の各所で新しい取り組みが行われているが、この+αの取り組みによって、変革以前にやらねばならない最低ラインのことができなくなってしまっている人もちらほら見かける。勿論部の変革も大事だが、本来行うべき基本的なことと両立できないのなら本末転倒だ。

高みを目指して挑戦し続けるチームは、素敵だ。
しかし、チームが行なっている変革をよりよいものとするためにも、一度、部活に参加する者としての最低ラインを見直してみてほしい。
漏れなく全部員がなすべき最低ラインを守れる。こんなチームもなかなか存在しないのではなかろうか。


大変な長文にお付き合いいただきありがとうございました。あくまで個人の意見であり、現時点で考えていることの忘備録でありますので、多めにみてください。

誕生日順に進んできた春シーズンのリレー日記。私以降は各学年の「末っ子」が続きます。
次は、非常に優しい日常の雰囲気からは想像もできないほど、ではないですが、「フロント」感が増していく3年の角田さんにバトンを回します。

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