ラグビー部リレー日記

自由と責任

投稿日時:2021/04/05(月) 11:24

私を名前で呼ぶ数少ない部員の1人であるいしけんさんからバトンをいただきました、3年の鵜飼です。ご存じない方も多いと思いますが、実は丹郁子と書いてたかこと読みます。仕事人の名にふさわしい人間になれるように、一生懸命頑張りたいと思います。ラグビーについてたくさん教えてください。

 

昨年から猛威をふるっているコロナウイルスの影響で、私たちの生活にはたくさんの制限がかかるようになった。それにより、日々の生活が非常に不自由なものだ、と感じた人あるいは感じている人も多いことだろう。私も、本来であれば友だちとたくさん遊ぶはずだった大学生活が、家でオンライン授業を受けるばかりで、家族以外の人とほとんど会わないという退屈な日々になってしまったため、不自由になったな、と思わずにはいられない。しかし、おそらく多くの人よりは不自由さを感じていないと思う。それはなぜかというと、私のこれまでの学生生活では、ありとあらゆることを制限されていたからである。平たく言えば、校則がとても厳しかったのである。
 

私の母校は、カトリックの女子校で、生徒に修道女のような質素な生活を送らせることを是とする学校である(と少なくとも私は思っている)。したがって、服装や持ち物に対して、他の学校ではないような校則が多数存在する。

たとえば、髪型。肩についたら必ず結ばなければならない。(小学校では肩についたら二つ結び、肩より伸びたら三つ編みという決まりだったので、これでもすごく緩い気がしていた。)また、学校指定カバン以外の持ち込み禁止。ちょっと荷物が多いときに紙袋を持っていくのも原則禁止である。そして、携帯電話の持ち込み禁止。これは、他の学校でもありうる規定だが、問題なのは持ち込めるのが学校に届け出を出したキッズケータイのみだという点である。高校生にもなって、連絡先を3件しか登録できないキッズケータイをもたされるというのは、あまりに恥ずかしい。別にそこまでしなくても、学校に居る間携帯電話を預かるといった別の措置をとってくれればいいのに、と在学中何度も思った。さらに、傘や髪ゴムなどの色の指定。原則紺でなければならず、黒か茶でも可。髪ゴムはまだしも、傘で紺色のものを探すのは至難の業である。みんな大体無印○品の男物を持っていた。ビニール傘でもないのに、自分のものがどれかわからなくなることがとても多かった。ちなみに、ビニール傘も禁止である。

ここまででもかなり理不尽であると思われるだろうが、私がいちばん理不尽だと思うのは、マフラーに関する規定である。まず1つめは、マフラーは華美でないものに限り着用できる、というものである。一応、許される色の列挙がその後なされていたとは思うが、あまりに抽象的である。そもそも華美という単語に耳馴染みがないだろう。華美とは、「はなやかで美しいこと。また、はなやかすぎて不相応なこと。また、そのさま。派手。」という意味である(出典: デジタル大辞泉)。つまり、ここで言う華美なものとは、学生の身分に不相応な派手なものを指すと思っていただければ良い。では、“華美なマフラー”とは、どのようなものだろうか。おそらく、普通の中高生が持っているマフラーで、華美に該当するものはほとんどないだろう。まあ、強いて挙げるとするならば、すごい蛍光色の柄物とか、スパンコール付でキラキラを通り越してギラギラしたものとか、そのぐらいのものだろうと思う。いまのところ、そんなマフラーをつけている人を見かけたことはないけれど。しかし、実際には、紺地に赤のチェックが入っているマフラーも華美だとしてこの規定に引っかかる。(これは私の実体験なのだが、この経験を塾で話していたら、他校の学生が一斉に振り返り私のマフラーを凝視していた。)色の指定以外に、マフラーに関する規定はもう一つある。それは、ボリュームのあるものは不可、というものである。またしてもとても抽象的な基準である。この曖昧さにより、同じマフラーでも、先生によって許されたり許されなかったりしていた。さらに、この規定で却下されるのは、スヌードやネックウォーマー、もこもこしたあたたかいマフラーである。つまり、防寒性に優れたものは身につけられないのである。これは本末転倒である。防寒性の低い防寒具により、受験直前にもかかわらず風邪を引くんじゃないか、と高3のときはとても心配していた。やはり、数々の校則がある中でも、マフラーに関する規定が最も理不尽である。

 

ここまで、私の母校の厳しすぎる校則を紹介してきたが(今は廃止された規定もあるかもしれない、あくまで私の在学時の話である)、学校生活は決して悪いことばかりではなかった。いろいろ厳しくされたおかげで大抵の制限には動じなくなったし、礼儀も身についた。良い友だちもたくさんできた。在学中は、自由がなく息苦しさを感じていたが、今になって考えれば、あらゆることを決めてもらっていたことで、それに従っていればよく、とても楽だったと思う。

一方、大学生になり、ものすごく自由になっている。好きなものを制限なく身につけられるだけでなく、授業も自分のやりたいものを選択することができる。ラグビー部でも、自分のやりたい仕事をやらせてもらえている。本当にありがたい話である。しかし、同時に責任も伴う。自分のやることには自分ですべての責任をとらなければならない。自由を得るには責任を果たすことが必要なのである。

 

今年私たちはスタッフの最高学年になる。今まで先輩方に頼ってきたことを、自分たちの力でやり遂げなければならない。しっかりと上級生としての責任を果たしつつ、チームの勝利に貢献できるよう、一人ひとりの個性を活かして自由に活動を行っていきたい。

 

 

長文になってしまいましたが、最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

次は、かなり自由なイメージのある麻布高校出身の平岡にバトンを回します。自由な学校というのはどういうものなのかすごく興味があるので、自由だなと思ったエピソードなどあれば教えてほしいです。また、彼は本当にみんなに愛されているので、とても羨ましく思っています。

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