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ラグビー部リレー日記
We can make it !
投稿日時:2021/05/08(土) 15:43
2年生の池田くんからバトンをもらいました、3年スタッフの河野です。池田くんは近くを通るたびに笑顔で挨拶をしてくれるだけでなく、お礼も欠かさない、とてもいい子で私はいつも癒されています。体も見違えるほど大きくなってきているので、とても頼もしくこれからが楽しみだと勝手に思っています。
池田くんから紹介があったように、私はチームのCOVID-19責任者を務めています。その仕事を行っていく中で、個人の行動が全体に与える影響について考えることが増えました。ある一人が行った行動が、その人が所属する組織の評判やあり方に良くも悪くも大きく影響を与えると思うのです。
私が思い出すのは、高校時代の野球部の方たちの話です。ある強風が吹く朝、通学路の店の看板が今にも飛んでいきそうだったとき、野球部の数人が遅刻することも厭わずに店の方の手伝いをしたのです。彼らは自分たちの名を名乗らなかったそうですが、その時持っていた鞄により高校の野球部生だとわかり、その方が高校にお礼の連絡をくださったのでした。その方は、「この高校、特に野球部の教育は素晴らしい。」とおっしゃっていました。もちろん、私の高校や野球部で、困っている人を助けなさいという特別な指導があったわけではありません。しかし彼ら個人の素晴らしい行動で、その所属する組織のもつ風土や教育までもが絶賛され、その方の中でとても良い印象を与えたことと思います。あり方の面では、そしてそのような話を全校生徒の前でされたことで、他の野球部員についても、より良い行動を心がけるようになっていました。
しかしより重大で深刻なのは、組織に悪い影響を与える場合です。一昨年日本中を席巻した日大アメフト問題はそのことをよく表していると思います。その背景には様々な事情があったことは承知していますが、まさに一人の行動が組織の評判やあり方に大きく影響を与えた例だと思います。一人のたった一回の行動が、所属する部活のみならず、大学全体やアメフトというスポーツにまで、評判を下げるという結果になりました。そして在り方としては、他チームから試合を拒否され、公式戦の出場資格停止処分を受けました。また、創部初の下位リーグ降格が自動決定することともなりました。
このように、たった一人の行動は良くも悪くも属する組織の評判やあり方を左右します。そしてその大きさは、悪いほうに転がった方が大きな波紋を呼ぶことが多いように感じます。
東大ラグビー部においても例外ではありません。私たちは今、コロナ禍という個々人の責任ある行動が求められる時代に、様々な方の支援があって練習できているとても恵まれた立場にいます。
しかし、そのような状況下でも会食に行ったり、マスクをせずに会話をしたりするなどの感染リスクの高い行動を取ってしまっている者もいます。もちろん、Zoomで飲み会をするよりも直接会って飲んだほうが楽しいでしょう。わざわざマスクを取りに行ってからおしゃべりをするのは面倒なこともあるでしょう。しかし、その目先の楽しみを取ったことで濃厚接触者になってしまったり、感染してしまったりするとどうなるでしょうか。濃厚接触者や感染者になった際には2週間分の活動記録を運動会や大学、保健所に報告しなければなりません。それによって会食が行われていたこと、適切な感染対策が行われていなかったことが判明すると、それは「東大ラグビー部が会食を行なっていた」、「東大ラグビー部の感染対策が不十分だった」と判断されてしまいます。バレなければいい、と隠してしまうのは一番問題です。会食は複数人が関わるものであるため、いつかどこかでボロが出ます。また、そのような意図がなくても報告し忘れただけで隠そうとした、と取られる可能性もあります。そうなってしまうと「東大ラグビー部は会食をしていただけでなく、隠蔽しようとした」という風に見られてしまうのです。現在、信頼を元に活動を許可してもらっている状況下で、このようなことが起きるとラグビー部だけでなく、運動会全体、ひいては大学の課外活動の停止といった処分になり、活動自体を続けられなくなる可能性もあるのです。
これまで見てきたように、一人ひとりの小さな行動が、組織に与える影響は非常に大きなものになります。それは、個人だけでなく組織にとってプラスとなることは何かと考え、全員がintegrityに則った規律ある行動をとっていくことによって、東大ラグビー部の社会的イメージを向上させることができることを意味します。それだけでなく、組織にとってマイナスの行動はチームが活動できないという最悪の結果をもたらす可能性もあり、組織のあり方そのものに甚大な影響を及ぼし得るということをも意味します。そのことを組織に属する全員がしっかりと理解したうえで、役職や学年に関係なく、自分にとっても組織にとっても「良い」行動を心がけ続ける必要があるのです。窮屈に感じることもあると思います。簡単なことでもないと思います。そのような気持ちになった時は、何がチームのためになり、そしてそれが結果的に自分のためになるかを考えて、日々を過ごしていきましょう。
次は4年生の今塩屋さんにバトンを回します。2年前、その端正な顔立ちと持ち前のトーク力で新歓期に大活躍していた姿を今年も見られてよかったです。
池田くんから紹介があったように、私はチームのCOVID-19責任者を務めています。その仕事を行っていく中で、個人の行動が全体に与える影響について考えることが増えました。ある一人が行った行動が、その人が所属する組織の評判やあり方に良くも悪くも大きく影響を与えると思うのです。
私が思い出すのは、高校時代の野球部の方たちの話です。ある強風が吹く朝、通学路の店の看板が今にも飛んでいきそうだったとき、野球部の数人が遅刻することも厭わずに店の方の手伝いをしたのです。彼らは自分たちの名を名乗らなかったそうですが、その時持っていた鞄により高校の野球部生だとわかり、その方が高校にお礼の連絡をくださったのでした。その方は、「この高校、特に野球部の教育は素晴らしい。」とおっしゃっていました。もちろん、私の高校や野球部で、困っている人を助けなさいという特別な指導があったわけではありません。しかし彼ら個人の素晴らしい行動で、その所属する組織のもつ風土や教育までもが絶賛され、その方の中でとても良い印象を与えたことと思います。あり方の面では、そしてそのような話を全校生徒の前でされたことで、他の野球部員についても、より良い行動を心がけるようになっていました。
しかしより重大で深刻なのは、組織に悪い影響を与える場合です。一昨年日本中を席巻した日大アメフト問題はそのことをよく表していると思います。その背景には様々な事情があったことは承知していますが、まさに一人の行動が組織の評判やあり方に大きく影響を与えた例だと思います。一人のたった一回の行動が、所属する部活のみならず、大学全体やアメフトというスポーツにまで、評判を下げるという結果になりました。そして在り方としては、他チームから試合を拒否され、公式戦の出場資格停止処分を受けました。また、創部初の下位リーグ降格が自動決定することともなりました。
このように、たった一人の行動は良くも悪くも属する組織の評判やあり方を左右します。そしてその大きさは、悪いほうに転がった方が大きな波紋を呼ぶことが多いように感じます。
東大ラグビー部においても例外ではありません。私たちは今、コロナ禍という個々人の責任ある行動が求められる時代に、様々な方の支援があって練習できているとても恵まれた立場にいます。
しかし、そのような状況下でも会食に行ったり、マスクをせずに会話をしたりするなどの感染リスクの高い行動を取ってしまっている者もいます。もちろん、Zoomで飲み会をするよりも直接会って飲んだほうが楽しいでしょう。わざわざマスクを取りに行ってからおしゃべりをするのは面倒なこともあるでしょう。しかし、その目先の楽しみを取ったことで濃厚接触者になってしまったり、感染してしまったりするとどうなるでしょうか。濃厚接触者や感染者になった際には2週間分の活動記録を運動会や大学、保健所に報告しなければなりません。それによって会食が行われていたこと、適切な感染対策が行われていなかったことが判明すると、それは「東大ラグビー部が会食を行なっていた」、「東大ラグビー部の感染対策が不十分だった」と判断されてしまいます。バレなければいい、と隠してしまうのは一番問題です。会食は複数人が関わるものであるため、いつかどこかでボロが出ます。また、そのような意図がなくても報告し忘れただけで隠そうとした、と取られる可能性もあります。そうなってしまうと「東大ラグビー部は会食をしていただけでなく、隠蔽しようとした」という風に見られてしまうのです。現在、信頼を元に活動を許可してもらっている状況下で、このようなことが起きるとラグビー部だけでなく、運動会全体、ひいては大学の課外活動の停止といった処分になり、活動自体を続けられなくなる可能性もあるのです。
これまで見てきたように、一人ひとりの小さな行動が、組織に与える影響は非常に大きなものになります。それは、個人だけでなく組織にとってプラスとなることは何かと考え、全員がintegrityに則った規律ある行動をとっていくことによって、東大ラグビー部の社会的イメージを向上させることができることを意味します。それだけでなく、組織にとってマイナスの行動はチームが活動できないという最悪の結果をもたらす可能性もあり、組織のあり方そのものに甚大な影響を及ぼし得るということをも意味します。そのことを組織に属する全員がしっかりと理解したうえで、役職や学年に関係なく、自分にとっても組織にとっても「良い」行動を心がけ続ける必要があるのです。窮屈に感じることもあると思います。簡単なことでもないと思います。そのような気持ちになった時は、何がチームのためになり、そしてそれが結果的に自分のためになるかを考えて、日々を過ごしていきましょう。
次は4年生の今塩屋さんにバトンを回します。2年前、その端正な顔立ちと持ち前のトーク力で新歓期に大活躍していた姿を今年も見られてよかったです。
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