ラグビー部リレー日記

リレー日記

投稿日時:2021/10/27(水) 14:13

主将の杉浦さんからバトンを受け取りました、3年スタッフの榎園琴音です。わたしが今年の代のことが大大大好きな、数ある理由の大きなひとつが杉浦さんです。当たり前ですが杉浦さんへの信頼は大きく、わたしが責任者をしている広報関連で杉浦さんがメディア露出する時にも、わたしは基本何もせず本人に全部お任せしています笑
杉浦さんの強さと優しさにいつも助けられております。
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タイトルの通り、今回のリレー日記ではリレー日記について書かせていただきます。

おそらくこの部でリレー日記にいちばん強い感情を抱いているのはわたしです。新歓期にラグビー部の先輩から勧められて読み始めたリレー日記が、その瞬間から今に至るまで本当に大好きです。書くのも読むのも同じぐらい好きです。

リレー日記の執筆には人一倍のエネルギーを費やしてきました。皆から聞いた話によると、一般的にリレー日記を書き始めるのは早くて締め切りの1週間前、中には当日になってから慌てて着手する人もいるようですが、わたしは遅くとも1ヶ月前には書き始めます。テーマに至っては、更新を終えた瞬間に、さて次は何を書こうかと考えています。1年生で1回、2、3年生で2回、4年生では2回+最後のリレー日記1回と、4年間で計8回書くリレー日記に、「ネタ切れ」「もう書きたくない」と文句を言う人は多いのですが、わたしは入部時から「たったの8回しか書けないの?」と思っていました。1回1回が貴重なので、毎度悪戦苦闘しつつも、自分の中で100%納得のいくものを書いているつもりです。そのせいかわたしのリレー日記は往々にして長く、先日母から「読んでいて疲弊した」と言われてしまいました。

嬉しいことに、そうやって気合いを入れて更新したリレー日記を、部の人や友達からよかったと言ってもらえることがちらほらあります。確かにわたしは元々文章を書くことが好きですし、口で話すと自分でもよくわからなくなりしどろもどろになってしまうような事柄でも、文章だと誤解を生まずに綺麗に伝えられるような気がします。しかしながら、正直リレー日記に関してはかけている労力が人とだいぶ違うので、完成度が高いのはある意味当然とも言えます。

2年生になりリレー日記の更新マネジメントの業務を行うようになってからは、精神的にも物理的にもリレー日記に最も近い存在になったと自負しています。

リレー日記の更新順序と日程を決めているのはわたしです。数ヶ月ごとに部員全員に順番が回るように、誰がいつ更新するのかを決めて部内に共有しています。
この仕事は単純なようで、意外と時間がかかります。前の更新から日が浅いと書きづらいので、全員一定の期間を置いて書けるようにしたり、4年生の就活がいちばん忙しい時期や、院試がある時期にはなるべく更新日が被らないようにしたり、過去に前後になった人が再び前後にならないようにしたりと、色々調整していると意外と縛りが多く、順番のパターンが限られてきたりします。

自分が決めた更新スケジュールが、不思議な作用をもたらすことがあります。今シーズンのリレー日記で、怪我をした直後や、メンタルが絶不調の時に更新が回ってきたと書いている人が何人もいました。廣瀨が前十字靭帯断裂を診断された翌日が彼の更新締切で、その次の更新者が、2回にわたる前十字靭帯断裂からの復帰が間近に迫っていた魚住さんだった時は、胸にずしんと重く来るものがありました。リレー日記をお涙頂戴のコンテンツとして見ているわけでは全くありませんし、その順番やタイミングに何か特別な意義をみいだすつもりもありません。しかしながら、とても難しいタイミングで更新を迎えたにも関わらず、自分に立ちはだかっている壁に真正面から向き合い率直な思いを綴った彼らの文章に心を動かされたことは1度や2度ではなく、与えられた順番を投げ出さず書いてくれてありがとう、と毎度心の中で手を合わせています。

リレー日記にまつわる業務は日程決めだけではなくて、部員はリレー日記を更新するとわたしに連絡を入れることになっています。更新期限を過ぎても更新がされず、連絡もくれない人にはわたしから進捗を確認しています。
普通の人なら、たまにラグビー部のHPを覗いたり、微妙な時差でわたしがSNSにリレー日記更新を投稿するのを見たりして新たな更新を知るところですが、わたしには本人から直接更新通知が来るということになります。
大好きで、いつも読むのを楽しみにしているリレー日記の更新を誰よりも早く、しかも便利に知ることができるのはとても嬉しいことです。ラインの通知に気づくと必ず、その時やっていることを投げ出してHPに読みに行っています。リレー日記に関する仕事をしているからこそのわたしの特権です。

こんな風に、リレー日記との大きな関わりの中で日々過ごしているわたしですが、リレー日記そのものについて深く考えたことは今まであまりありませんでした。

けれど、どうも3年生になってから部活のあれこれについて考えることが増えてきたようで、リレー日記を何故書くのか、そもそもわたしはなぜリレー日記が好きなのかということについても数回熟考する機会を持ちました。

まず好きなところについて。好きなものの好きなところを言語化するのはとても難しく、何が好きなのかと改めて考えてみると咄嗟には出てこなかったのですが、その魅力は大きく分けて2つあると思っています。

①皆素直になれる
ラグビー部の人たちは、わたしが今まで交流してきた人たちに比べて、自分の率直な感情を日頃あまり口にしないように思います。シャイな人が多いのでしょうか。「この人のこういうところが好きで、尊敬している」「部活のこういうところが問題だと思うのでこのように変えていきたい」などと、日常生活の中で真面目な話題を真剣に話すよりは、なんやかんやといじりや冗談で誤魔化す傾向がある気がします。
ただ、リレー日記を読んでいると「この人、こんなに真面目に色々なことを考えていたんだ」「本当はこんなに熱いものを胸に秘めていたんだ」と意外に思うことがよくあります。自分と向き合いながら不特定多数の人に向けた文章を書く作業を行うとき、人は素直になれるのかもしれません。どんなことも笑いに変える日頃の皆も好きですが、いつになく真っ直ぐに自分の本心を綴ったリレー日記を読むとなんだか毎回とても嬉しく、この部にリレー日記があってよかったな、と思います。
これはわたしにも言えることで、リレー日記に書くことは普段あまり人に話さないことも多いです。リレー日記はさまざまな人にとって自己開示の良いきっかけになるのでしょう。

②紹介
リレー日記の醍醐味が、順番が前後の人の紹介文です。「△△な○○からバトンを受け取りました」「次は□□な〇〇にバトンを渡します」などと繋がれていくバトンが、リレー日記の「リレー」たる所以でもあります。
普段週5のペースで会っている人でも、いざその特徴を書き起こして紹介するとなると難しく、場合によっては本文を書くよりも考え込んでしまったりします。締め切りが目前に迫っている人が「○○の紹介が思いつかない」「紹介文、これで良いと思う?」などと慌てふためいている光景もよく見かけます。
そんな大変な紹介文ですが、その人と自分の関わりや、皆に紹介できるような個性的なエピソードを丁寧に振り返る時間が書くたびに生まれており、その時間がとてもいいなと思います。ありきたりな紹介文になったら申し訳ないので毎度一生懸命考えます。反対に自分の紹介も、その人ならではの内容だとつい嬉しくなるものです。
ちなみにわたしは自分の権利を乱用しており、自分の前後には紹介したい人・紹介しやすい人を毎度配置しています。私利私欲に走っていて大変申し訳ないので、この人を紹介したいという現役の皆さんからの希望があれば受け付けます。言ってください。

以上の2点に共通するのは「部員に対する理解が深まる」ということです。そしてこれはそのまま、リレー日記を書く意義にも繋がっているように思います。東大ラグビー部は「多様性」や「部員の仲の良さ」「雰囲気の良さ」を魅力の一つとして掲げており、チームビルディング活動にも力を入れています。それらを助長し、さらにはその様子を外部に発信する契機ともなっているのがリレー日記なのではないでしょうか。

こうして考えると、東大ラグビー部にリレー日記が存在することには必然性があるようにも思います。逆に、もしリレー日記がラグビー部にあってもなくても良いものだったら、どこかで消えてなくなったかもしれません。

ラグビー部HPにて更新されるリレー日記の最初の記事は、2011年2月に遡ります。かといってそれがリレー日記の起源というわけではなく、いつからか更新が始まったものが2006年に途絶え、その後再開されたのが2011年だったようです。(正確な起源をご存知の方は教えてください。)1年ごとに体制が大きく変わることも珍しくない大学の部活組織の中で、一度は中断しつつも息を吹き返し、そこから今日まで10年間続いてきたのだということを考えると、これは一つの立派な文化なのだと断定せずにはいられません。

リレー日記のことを書くので今回「リレー日記」というタイトルをつけましたが、2011年初めのリレー日記を読んでいると、複数の人が話題に関わらず「リレー日記」というタイトルで更新をしていて驚きました。今やリレー日記のタイトルは、とあるツイッターアカウントのIDだったり、歌の歌詞だったり、何かの呪文だったりと、かなりの多様性を確立しています。文化って変容していくのですね。数年後リレー日記はどうなっているのでしょうか。先日のリレー日記では同期の杉井くんが「これからのリレー日記」というタイトルで、新たなリレー日記時代の幕開けを予感させるような文章を書いてくれました。どんな形になったとしても、ラグビー部に数ある素敵な文化の一つとして、この先ずっとリレー日記が続いていってほしいと思います。そして、現在は厄介ごとと捉えられがちで、たくさんの部員の心を曇らせているリレー日記が、皆こぞって何度も書きたがるような大人気の文化に変わってくれたら、こんなに嬉しいことはありません

これを更新したことで、残されたリレー日記は3回になってしまいました。最後のリレー日記はおそらく4年間の振り返りになるので、テーマを自由に選んで書けるのはあと2回です。今後も、誰にも負けないような愛情と執念を胸に、リレー日記を書き続けようと思います。そして、何があろうとも締切日【19時】の期限に遅れることなく更新される、皆のリレー日記を読むのを楽しみにし続けようと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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次は、小学生の頃からのお友達であるてしまにバトンを渡します。出会って9年ほど経った今は縁あって先輩をやっていますが、入部時のなんかぎこちない感じに比べるとタメ口の割合が増えてきて嬉しい限りです。一緒に所属している広報セクションでは、持ち前の繊細なセンスと細部へのこだわりを存分に発揮してくれている、重宝すべき人材です。コロナが落ち着いたらまた四谷大塚遊びに行きましょう。
 

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