ラグビー部リレー日記

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最終戦を前に

 written by 白石 勘太郎 投稿日時:2013/12/20(金) 22:01

主務の田中よりバトンを受け取った、今年度副将の白石です。
現在チームは京大との最終戦に向けて練習をしている。しかし、先々週の名古屋戦で脳震盪をしてしまった私は4年間、もっと言えば中学からの10年間の集大成とも言える試合に出場することができない。脳震盪の影響による頭痛のせいで、練習どころか大きな声を出すことすらできず、非常にもどかしい毎日を過ごしている。
お世話になった多くの方々に恩返しするためにも、そして何よりチーム川島のラグビーが正しかったと証明するためにも、最終戦は是非とも勝利で飾りたい。そのために、残された期間を全力で過ごしていく。
 
せっかくの機会なので、最終戦を前に思うことを書いていきたいと思う。昨日の田中の日記と幾分か内容が被るかもしれないが、ご容赦いただきたい。
 
今シーズン掲げた目標、Aグループ昇格。そのためには絶対に落とせない初戦の学習院戦。あの試合、戦犯は他の誰でもない私だった。私は前半、絶対にやってはいけないプレーを2つした。前半終了のホイッスルが鳴ったとき、頭が真っ白になった。「これで負けたら俺のせいだ」、と。こんなの生まれて初めての経験だった。そして試合は26-20、6点差で敗れた。自分のあのプレーのせいで1トライを献上してしまったし、前半終了間際のあのプレーのせいで、トライをフイにしてしまった。あの2つのプレーさえなければ。。。あの日の夜、そんなことを考えていたら、気づけば朝になっていた。

 確かに学習院に勝っていたとしても、結果的には入替戦には行けなかった。でも、あのゲームで事実上、チームの夢が潰えてしまったといっても過言ではない。その大事なゲームを、副将である自分のミスで壊してしまったことが、悔やんでも悔やみきれない。

僕は約3年半前に東大に入学し、大学でもラグビーをすることを選んだ。ラグビーは高校までで完全燃焼したつもりだったし、他のことをやろうと思えばできる環境はいくらでも整っていた。それなのになぜ再びラグビーを選んだのか。それは大きな夢があったからだ。対抗戦Aに昇格すること。ラグビー推薦のない東大で、勉強だけの集団とされている東大で、その目標を達成することに意味があると思った。そう思って続けてきたけれども、大学での4年間のラグビー生活は、正直言って楽しくなかった。思い出されるのは怪我とリハビリのことばかりだ。4年間のうち、半分以上はプレーできなかった。半年以上に渡る長期の離脱も2度経験した。治っては怪我、治っては怪我の繰り返し。それでも、「夢」を叶えたくてあらゆる情熱を注いできたつもりだった。最上級生となった今年、結果は対抗戦Bで4勝。またしても「夢」を叶えることはできなかった。「よく頑張った」と何人かの方には言っていただいた。でも、この結果で満足なんてできるわけがない。「結果は出なかったけどよく頑張りました」とか、「ダメだったけど、一生懸命やって成長できました」とか、そんな陳腐な美談を作り上げるために私は東大でラグビーをしたわけではない。「夢」を叶えたくてラグビーをやっていたのだ。
 
過去の4年生を思い返してみると、毎年4年生は同じことを言っていた。「今年は目標達成できなかったけど、来年に期待します」、と。そして、今年も同じようなことを言う立場にいる。悔しい。非常に悔しい。毎年目標は達成できていなかったけど、自惚れかもしれないけど、今年の僕らの代だけは違うと思っていた。でも、結局は結果が全てだ。対抗戦A昇格とは程遠い、対抗戦B4勝という結果が全てだ。その過程がどのようなものであろうと、結果を残せなかったという事実は変わりない。この経験を自分にとってプラスであったと言うためには、そして東大ラグビー部でお世話になった方々に恩返しするためには、これまた陳腐な表現になってしまうが、この悔しさをバネにして次なる人生のステージで結果を残すより他にないのだろう。

次回最終回は主将の川島が更新します。+

白石勘太郎

結果が全て

 written by 田中 遼平 投稿日時:2013/12/19(木) 13:32

加納よりバトンを受けました、田中遼平です。

はじめに、今まで東大ラグビー部をご支援下さった多くの方々に御礼を申し上げます。特に主務になってからは本当に多くの方々が僕達の勝利のために力になってくれていることを実感しました。コーチ陣の方々、トレーナーの方々、栄養士の方々、多摩済生病院の方々、合宿所関係者の方々、NTTcomの方々、IBMの方々、関東協会の方々、大学の学生課、守衛さん、そしてOB・OGの方々、今年度のチームを支えて下さり本当にありがとうございました。
最後の12月23日京都大学戦、必ず勝利致します。

 
 
後4日で引退と言うのはあまりにも実感のわかない。
4時15分に目覚まし時計のアラームが鳴り、4時半に起き、6時に大学の門をくぐり、真っ暗な部室の鍵を開け、準備をして閑散としたグラウンドに出る。ネットに向かってパスを放ると、いつも朝露が滑って鬱陶しい。練習が終われば、ご飯2合を詰めたタッパーとともに学食へ向かい、同期と飯を食べ、ウエイトをする。家に帰ったら部活関係のメールや電話と格闘し、週末の試合の準備不足がないか頭の中で何度も確認しながら夕食をとり、21時には床につく。そんな日常が後4日で終わることが想像できない。そう思う今日このごろだ。
 
 
 
結果が全て。いつも自分に言い聞かせてきた。
今年僕たちの残した結果は「対抗戦A昇格」という目標にあまりにも遠かった。
 
高校時代、部員不足のためまともにラグビーをしないままラグビー部を引退した僕は、ラグビー(もどき)に費やした高校3年間を無駄にしないためにも今度こそ結果を残し、胸を張ってラグビー経験を語れるようになるため東大ラグビー部への入部を決意した。しかし、入部当初、初心者に毛の生えた程度の実力しか持っていなかった僕にとって、川島や安井、白石のやプレーするラグビーは全く別世界だった。そんな僕が4年後に結果を残すには、とにかく努力するしかなかった。周りと同じ程度の努力では結果を残すどころか、4年生になった時にメンバーに入ることすらできない。朝は1番早くグラウンドに出て、練習後は誰もいなくなるまで自主練した。試合の映像を何度も見直し、人からアドバイスをもらい、練習し、できることが少しずつ少しずつ増えていった。4年間の1コマ1コマで、怠けず、愚直に精一杯取り組んできたつもりだった。
 
でも、結果は残せなかった。
 
過程や努力自体にはなんの価値もない。本当に評価されるべき努力は評価される結果を残す。僕の心血を注いできた7年間は評価されなかったということだ。
 
対抗戦が終わってから、この7年間が無駄ではなかったという言い訳を探すのに必死だった。ラグビーで培った不屈の精神力だとか、同じ釜の飯を食ったかけがえのない仲間との友情だとか、本気で掴んだ勝利の味とか、成長の喜びとか、そんな曖昧で、陳腐なきれいごとをかき集めて満足しようとしている自分が嫌で、嫌で仕方ない。
 
この学生時代の7年間を無駄にしない方法は、ラグビーとは別のかたちであっても、今度は人生という舞台で結果を残し、「学生時代にラグビーをやっていたおかげだ」と胸を張って言うことだと思う。それが、ラグビーで結果を残せなかった僕の、今までラグビーでお世話になった多くの方々への恩返しになると信じている。

次は副将の白石にお願いします。
田中遼平  

有終の美を飾ろう

 written by 加納 達彬 投稿日時:2013/12/18(水) 20:40

安井より、バトンを受け取った4年加納です。

今日は12月18日。我々4年生にとって引退試合となる京大戦までもはや秒読みとなった。永遠に続くと思われた朝練の為の早起きも残すところあと2日。自分にとって困難であることも永遠には続かないということは経験上わかっていたつもりだが、本当に終わってしまうのかという若干の感慨を持ちながら、あと2日早起きしよう。寒いけど。

とにかく、23日は最終試合である。それで私のラグビー人生も一区切りということで幼い12歳の頃から続けてきた習慣を終わりにするという人生初の体験を控えている。
引退後、自分がどのようなモチベーションによって日常を送ることになるかは五里霧中であるが今は、迫りくる引退後の生活を気にしても仕方がないだろう。京大戦を何が何でも勝利で終えることが必須である。でなければ前に進めないと思っている。

対抗戦Aに昇格するという今年の目標は果たせなかったが、怪我もなくシーズンを終えられることは幸せなことだ。
個人としても、チームとしても今年目指した理想型、東大のラグビーを出したい。AチームもBチームも東京大学ラグビー部全員の力で勝利したい。そのために最後まで努力する。

最後のリレー日記としては、短い文章かもしれないが今の気持ちは言葉にならない。
ともあれ京大戦勝利で有終の美をかざろう。
 
次は同期で主務の田中遼平にお願いします。

あと1週間

 written by 安井 智哉 投稿日時:2013/12/16(月) 11:07

志水からバトンを受け取りました4年安井です。

東大ラグビー部でプレーできるのも残り1週間となりました。10年以上続けてきたラグビーですが、ここまで本気で打ち込めるのも(おそらく)あと1週間。

私は小学生の時、登校班の班長に誘われなんとなくラグビースクールに入ってしまったのですが、そのスクールでラグビーのビデオを見て以来、日本代表のCTB朽木英次のパスに憧れるようになりました。彼のようなパスが放りたくてたくて、彼のような選手になりたくてパス練習を一生懸命続けていた記憶があります。その甲斐あってかパス技術は多少向上し、中学、高校のほとんどでSHとしてプレーすることができました。不思議です。

東京大学入学後も順調にSHとしてプレーしてきましたが、学生ラグビー最後のこの1年、ついにCTBとしてプレーするチャンスを得ることができました。CTBができると喜んでおりましたがそう簡単にうまくいくはずもなく、始めてから1年近くたった今も苦心惨憺しながらCTBのプレーを楽しんでおります。元来飲み込みが悪く、思い切りのよくない私にとって1年間という期間はCTBのプレーを会得するのにあまりに短くあっというまに感じました。3年の春にSOの誰かが怪我をしなければ実はもう1年CTBをプレーできたのかもしれない、などと思ったりもしますが、とにかく残された時間はあと1週間です。

これまでラグビーをしてきて、一時的にアンドリュー・ミラーやグレーガン、マット・ギタウに浮気したこともありましたが、残りの1週間は原点に戻り、朽木英次に、自分の理想とするCTB像に近づけるよう最後まであがいて思いきり楽しみたいと思います。

次は同期の加納にお願いします。




今シーズンを振り返って

投稿日時:2013/12/12(木) 14:54

同期の山本からバトンを受け取りました2年の志水です。仕事ができるとの紹介をしていただきましたが、なにも特別なことをしているわけではないので心苦しい限りです。また、リレー日記の冒頭の書き出しを何にしようかとしばらく悩んでしまう自分としては、今年の流行語大賞にも選ばれたあまちゃんの話題を巧みに引き出す彼の文章力にあやかりたいものです。

さて、早速ですが私も今シーズンを振り返ってみたいと思います。今シーズンの自分はプレーヤーとしてはまったくといっていいほど何もしていません。新シーズンが始まってすぐに昨シーズンから違和感のあった膝を負傷し、その後は復帰と離脱を繰り返していました。このままではいつまでたっても治らないと思い、夏合宿以降はようやくリハビリに徹するようになりましたが、思うようには良くならず気がつけばもうすぐシーズンが終わろうとしています。調べてみたところ、最後に試合に出たのは7月6日の筑波医戦で半年も前のことでした。中学・高校時代もラグビーはずっとしてきましたが、一週間以上練習に参加できないような怪我をしたことは一度もなかった自分にとって、今シーズンは苦痛でしかありませんでした。しかし、幸運なことに仲間に恵まれなんとか今でもモチベーションを保つことができています。特にトレーナーの印牧さんは平日・休日を問わず練習に来てはその時の自分に必要な指示をし、またある時は一時間以上マンツーマンで対応していただいたこともあり、本当に感謝しています。そして、その甲斐あってついに今週末の部内マッチに出場できることになりました。とはいってもまだ全快な訳ではなく、25分1本というのが今の自分には限界ですが、それでも半年ぶりに試合に出れるということが嬉しくて仕方ありません。また、自分にとってこの試合の目的はあくまで「現状確認」なのですが、チームとしてはセレクションマッチという位置づけでもあるので可能な限りアピールをして、あわよくば京大戦にも出場して最後くらいはいい形でシーズンを締めくくりたいと思います(そのために無理をしてしまっては意味がありませんが...)。そして来シーズン、さらには来々シーズンまで怪我することなく、飛ぶ鳥を落とす勢いで突っ走りたいと思います。


ということで、次は(かなり無理矢理な気も致しますが)無類の鳥好きで有名な今年度BKリーダーを務められた安井智哉さんにお願いしたいと思います。

最後までご愛読いただきありがとうございました。

2年 志水正親
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