ラグビー部リレー日記

「伝える」

投稿日時:2022/12/16(金) 18:00

寡黙で口数は少ない方ながらも、その恵まれた体格や真面目な性格、包容力のあるオーラにより、グランド内でもグランド外でも常に存在感のある岩下からバトンを受け取りました、スタッフの中村優希です。彼は試合中でもバイト中でも会報委員の作業中でも、常に頼れる存在でした。彼のラグビー人生は悩みや葛藤も多かったようですが、私は彼が不平・不満を口にするところを見たことがありません。そんな自分に厳しい彼ですが、好きなアイドルについて語る時の無邪気な笑顔はとても可愛いです。岩下君は来春から就職すると思いますが、入社してからも業務に忙殺されず、そのラガーマンらしい体型をキープしてくれると嬉しいです。
 



ラグビー部のスタッフとして過ごしたこの4年間では、沢山の反省と沢山の学びがありました。
 

私がこれまで部活を続ける中で直面した壁は、大きく分けて2つありました。
 

主に財務やグッズ販売、会報委員等のマネジメント的な仕事を多く担当し、自分の持つ仕事の外からの「見えにくさ」故に悩んだこと、そして、中学生の頃からの持病である摂食障害と向き合い続ける中で耐えきれず部活の欠席が増えてしまい、自分が情けないと同時に部に対して申し訳なく、とても悩んだこと。
 

この2つの悩み共通の根幹には、「伝える」ことの難しさがありました。
 

ラグビー部での最後のシーズンとしての今年、私は練習や試合を欠席してしまうことが多く、思うように部活に参加できませんでした。4年生としての最後の1年間で思うように部に貢献できず、多くの方に多大なる迷惑をかけてしまったことを、まず謝罪させてください。本当に申し訳ありませんでした。何度か機会を逃し、皆の前で正式に謝罪の言葉を伝えられていなかったことを反省しています。
私も同じ4年生であるのに、本気で部活に向き合い勝利のための努力を怠らないプレーヤーや他のスタッフの足を引っ張ってしまい、とても不甲斐なくとても申し訳なく、そんな自分が嫌でした。部活のみんなに対する、部活を休むことに対する、Slackの文面では伝え切れない申し訳なさと自己嫌悪と悔しさは、いつも私の中にありました。


 

もっと力になりたかった。
もっと貢献したかった。
もっと側で支えたかった。



マネジメント的な業務を多く担当する私がすることのできる、東大ラグビー部が試合で勝つための直接的な貢献はごく小さなものかもしれないけれど、鵜飼のリレー日記にもあったように、マネジメント系の仕事はその積み重ねにより円滑に部活が運営できることに意味があります。選手との距離が遠い仕事であることや症状が安定しないことを嘆くのではなく、たとえ目立たない仕事であったとしても、たとえ駒場に行けなかったとしても、その時の自分にできる仕事を探してもっと貪欲に部活に取り組むべきであったという後悔は尽きません。


私が大学に入学した際にラグビー部への入部を決めたのは、勉強以外に何か打ち込むべきものを見つけ、闘病と受験勉強に消えてしまった中高生活を見返し、ラグビー部という組織の一員として目標達成に貢献する過程で自らも人間的に成長したいという思いからでした。

 

これまで何度も「もう絶対に部活を休まない」と決意しつつ復帰したにも関わらず、毎晩過食嘔吐が止まらないと流石に苦しく、実家療養の決断を繰り返した過去を鑑みると、表面的には成長していないのかもしれません。できることは全てやったけれど、何度願っても何度泣いても、病気は私の中から消えてなくなってはくれませんでした。
しかし、部活を含めた課外活動ほぼ全てを諦めた中高生活と比べると、財務や会報やグッズ製作等やりがいのある仕事をこなす楽しさを感じられたこと、長い休部期間を経てももう一度自分にできる仕事を頑張らせてほしいと思えたことは、成長であり財産だと感じています。

肝心の最後の1年間でスタッフ最高学年の1人として果たすべきであった役割を十分にこなせなかったことは、本当に悔しく、申し訳ない限りですが、東大ラグビー部には部活を通して成長できる環境があるというのは自信を持って断言できます。

 

4年の間で誰もが一度は部活をやめたくなる時期を経験するのではないかと思います。

人間は辛い時に成長するとはよく言われる言葉ですが、時に部活に対してネガティブな感情を抱いてしまうこと自体は恥ずべきではなく、それを乗り越えること、続けることに価値があるのだと思います。

自分が何のために部活に所属しているのか、その理由を無理に探そうとすると辛くなるだけです。スタッフであれば特に、自分が部活に所属する意義を他人軸で考えるのではなく、私が言うのも大変おこがましいですが、自分が所属したいと思うから所属している、自分がその組織のために力を尽くしたいと思うから所属している、シンプルなのではないでしょうか。

 

というのも、

自分は何のために何をやっているのか、本当に役に立てているのか、部に自分という存在が必要なのか、4年間で何度も悩んできました。外から見えにくい仕事が多いが故に仕事を頑張っても分かってもらえない気がして悲しくなり、しかし、誰かに頑張りを分かってもらうために仕事をやっているのではないからと開き直り、忙しくても直接的に部の強化につながるわけではない自分の仕事になんとか意義を見出そうとしてきました。

 

私に限らず、スタッフの全体の仕事を部内にもっと上手く発信していくべきだったのだと思います。上手く伝えられていれば悩みを少しは解消できていたのかもしれません。個人的には、スタッフが「陰」になりすぎないことが必要だと思っています。

がしかしそれ以上に、他人軸に振り回されすぎていたな、と感じます。

 

入部動機を改めて振り返ると、「人間的成長」という目標がありました。

練習への参加や試合で勝利するための努力の地道な積み重ねが成長に繋がるのであり、「今この瞬間に誰かに必要とされる」という他人軸ありきではありません。とはいえ「成長」だけをモチベーションに厳しい部活を続けることはできませんし、誰かの役に立ち、誰かに必要とされることは大きなやりがいに繋がります。難しいですね。

ただ私が感じたのは、誰かの役に立ち、誰かに必要とされること(誰かの役に立っており、誰かに必要とされていると自分が感じられること)だけが全てではないのではないかということです。ラグビー部の部員であれば、どの学年の誰であっても、プレーヤーでもスタッフでも、どのポジションであってもどの仕事が担当でも、大切な存在である、そう思いたいし、みんながそう思える組織であってほしいと願います。

 

私達の学年は、学年全体の人数にもスタッフの人数にも恵まれていました。

人数が多いからこそ成し遂げられた結果があり、見ることのできた景色があります。

スタッフ組織に関しては、私達が入部した頃のスタッフ組織と今のスタッフ組織は、全く異なります。それぞれのセクションが大きく成長し、スタッフが取り組むことのできる仕事の幅は大きく広がりました。ラグビー部の活動の幅も大きく広がりました。

一方で、スタッフ内では分業が進み、セクションの仕事の割合が増大したことで軋みが生じた部分も正直あると思います。仕事が細分化されていくことで個々の仕事に対するモチベーションの維持が難しくなったり、個々の役割が見えにくくなったり。仕事が固定化されて不満が溜まったり、仕事量が偏ってしまったり。

まだまだ途上です。

スタッフの後輩の皆さんには、仕事の効率性だけでなく個人の思いややりがいにも配慮して、抱えすぎず、溜め込みすぎず、貪欲に、柔軟に、そして楽しく、スタッフ組織をアップデートし続けて欲しいし、組織全体として成長し続けて欲しいと思います。もしも力になれることがあればいつでもご連絡ください。これからOGとして未来の東大ラグビー部の飛躍を見守るのがとても楽しみです。


 

………とここまで、やや重めの文章を書いてきてしまいましたが、

これらよりももっと先に、ラグビー部のみんなに感謝しなければならなかったことがあります。
 

欠席しがちであった私に対してこれまで不信感や疑問等の感情を抱いた人もきっといるのではないかと思いますが(それはその人が誰よりも本気で部活に向き合っている証拠だと思います)、そんな中でも、私を部員の1人として受け入れていただいたということです。本当にありがとうございました。特に最後の1年間では、休部明けの私にも最高学年だからこその難しさとやりがいと楽しさを感じる機会をくださり、とても感謝しています。復帰後、何の文句も言わず休部中の変化のキャッチアップを手伝ってくれたり、普通に話しかけてくれたり、気遣っていただいたり、そういった小さな行動が心に沁みましたし、復帰させてもらえる環境があること自体が、とても有難いことであるのだと気付きました。

私はこれまで自分にフォーカスを当てすぎており、自分の状況や感情ばかりに目が向き、周りの人々へ感謝の気持ちを持つことを忘れてしまっていました。


それを踏まえて、ここで特に感謝(と謝罪も)を伝えておきたい5人がいます。

部活でも部活以外の場でも、大学生活の一番多くの時間を共に過ごしたのが同期女子スタッフの5名でした。長いリレー日記になってしまいますが、5名1人ずつに改まって何かを伝えることができる機会は滅多にないと思うので、この場をお借りして書いていきたいと思います。もう少しだけお付き合いください。

 

若菜ちゃん

4年間、ほぼ毎週のように泊めてくれてありがとう。部活で悩んだ時も、病気が辛かった時も、若菜ちゃんはいつも近くで支えてくれた存在で、何回感謝してもしきれません。若菜ちゃんの包容力と人柄の良さは段違いです。神泉の家では、私が泊まりに行きすぎて一時期家主の若菜ちゃんよりも若菜家での滞在時間が長かったことは良い思い出です(その節は大変ご迷惑をおかけしました、、)。若菜家でお鍋を食べつつ映画やyoutube鑑賞をするオフが大好きでした。最近は、就職先の初期配属で地方に行くかもしれないと不吉なことを言う彼女ですが、勝手に地方に消えられてしまったら悲しすぎます。若菜ちゃんの初期配属がどこであっても、必ず遊びに行きますし、今度は是非私の家にも泊まりに来てくださいね。


鵜飼

財務や会報など、沢山の仕事を一緒にこなしてくれました。あまりリーダー気質ではなかった私にも辛抱強く付き合ってくれてありがとう。鵜飼のどんな仕事にも妥協せず丁寧に取り組む姿勢をとても尊敬しています。鵜飼とは行き帰りが一緒になることが多く、道中に雑談したり、一緒に授業を受けたり、そんなたわいのない時間がとても名残惜しいです。部活についての悩みは個人的に共感できる部分が多く、何度も力をもらいました。4年生では長かった院試受験勉強と部活の両立生活、私には想像できないほどきっととてもとても辛くて大変だったと思います。見守るばかりで十分に力になってあげられなくてごめんね。鵜飼はきっと立派な法曹になると思うので、将来私が困ったらどうか助けてください、、。


えのき

広報と、食べ物(主に差し入れ)に対する情熱が群を抜いているえのきは、4年間を通していつも私に刺激を与え続けてくれました。彼女は自身がものぐさな性格であると常々言いますが、私は彼女のメールに対するレスの速さにいつも圧倒されていましたし、緻密な写真加工や動画編集を忍耐強くこなす姿勢は誰にも真似できないものであると思います。えのきと一緒にグッズ製作やグッズ販売ができたことは、私にとってとても大切でかけがえのない経験になりました。彼女とは一緒に勉強したり作業したりすることが多く、水曜日の午後渋谷や5号館で過ごす時間がなくなるのがとても寂しいです。部活に関する話も沢山聞いてくれてありがとう。来年からは職場が近いみたいなので、是非是非仕事帰りにご飯とか行きましょう。


かわはる

かわはるの気遣いや思いやりは、何度も私の心を温めてくれました。小さな言葉がけでも本当に嬉しかったです。本当にありがとう。部活外では、泊まりに行ったこと、神社巡りをしたこと、コストコに行ったこと等、どれも懐かしい思い出です。思っていればいつか伝わる、というのは幻想で、気遣いも思いやりもその手間を惜しまず言葉や行動にしなければ伝わりません。メディカル長やコロナ対策大臣の仕事を通じてプレーヤーからの信頼も厚いかわはるの最も尊敬する部分は、彼女が人のための手間や苦労を決して厭わない点です。同期なのに助けてもらうことばかりで、彼女の背中はいつも私のずっと先にありました。残り期間僅かですが、かわはるの良さを少しでも多く盗めるように頑張ります!笑。


あしゃ

4年間を通じて(特に後半の2年間)、個人的に一番迷惑をかけたのがあしゃなのではないかと思っています。試合時の仕事割の調整やアフターの割り振り、普段の練習での配慮や練習外での気遣い、そして私から見えない部分でも、きっと沢山困らせたと思います。本当にごめんね。あしゃがいなかったら、私はもっと前に部活をやめてしまっていただろうと思います、ありがとう。スタッフ長としてスタッフ組織を引っ張りつつ、大西さんや首脳陣と連携して部のマネジメントを統括するというとても大変な仕事を抱えていても、あしゃは同期や下級生に対する気配りを常に忘れようとしませんでした。彼女の人を圧倒するキャパシティーとリーダーとしての素質は、卒部した後就職先でもきっと輝くだろうと確信しています。




沢山の反省と沢山の学びのある4年間でした。

最後まで4年生になりきれなかった私を見離さないただき、ありがとうございました。そして、東大ラグビー部の活動を支えてくださった沢山の皆様、本当にありがとうございました。幸いなことにまだ2試合控えておりますので、そちらもどうぞ応援よろしくお願いいたします。

繰り返しになってしまい恐縮ですが、4年生としての最後の1年間で思うように部に貢献できず、多大なる迷惑をかけてしまったことを最後にもう一度謝罪いたします。

ラグビー部得た経験を糧に、人生の次のステップに進みます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
 



次は、数々の伝説や武勇伝の持ち主である若菜ちゃんに繋ぎます。若菜ちゃんはスタッフ内のムードメーカーとして、たとえ仕事が大変な時であっても、いつもスタッフの雰囲気を明るく盛り上げてくれました。

彼女はその裏表がなく親しみやすい(+たまに抜けている?)性格の故にいじられることも多いですが、実はとても懐深く、仕事ができ、真面目な側面も持ち合わせています。彼女の尽力無くしては今の栄養セクションはありません。外部折衝や部内調整、データ整理や数えきれないほどの裏方の仕事など、本当に沢山の苦労があったと思います。そのような中で彼女が積み上げてきた、多大なる部への貢献に敬意を表し、私のリレー日記を締めくくらせていただきます。

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