ラグビー部リレー日記

エンドロール

投稿日時:2023/04/16(日) 01:49

部下の一木からバトンを受け取りました、上司の(4年の)手島です。
同期から「手島は後輩と仕事の話しかしない」と言われたことがあり、きっと今もその傾向が強いのだろうと反省しているので、4年生の1年間は後輩とプライベートな話もたくさんしたいなと考えています。何でも話せる上司になりたいものです。
4月15日は一木の誕生日ですね。おめでとうと書こうとしたら、日付が変わっていました。おめでとうございました。素敵な1年にしてください。まずはゲームキャプテンとして出場する今日の試合を応援しています。


先日他大のスタッフの方とお話しする機会があり、東大さんのリレー日記は全部読んでいますよ~と言われました。今までは「日記」という体で自分の内に秘めた気持ちを自由に綴り、それを世に公開するというスタンスで書いていましたが、新入生も読んでくれているかもしれないので、今回は「ブログ」として、読んでくださる人を意識して書いてみようと思います。


突然ですが皆さんは“はらゆうこ”さんをご存知でしょうか。
すぐにピンと来た人とはとても仲良くなれそうな気がします。部員だったらぜひ直接声をかけてください。直接お会いしたことのない読者の方は、よろしければコメントをください。

ハラボー?サザン?音楽の話?と思った方がいるかもしれませんが、僕がここで紹介したいのは“原由子”さんではなくひらがな“はらゆうこ”さんです。

そう、僕がここで紹介したいのはフードコーディネーターのはらゆうこさんです。
テレビドラマのエンドロールで漢字がたくさん並んでいる中、少し目立つひらがなの名前に気がついている人は地味に多いのではないでしょうか。あ、確かに見たことあるかも…!という人とも仲良くなれそうな気がします。エンドロールもちゃんと見る人が僕は好きです。

名前は知っているけど、何をしている人?という人と、今初めて知った、という人がほとんどでしょう。

「ドラマや映画のお仕事では基本的に、劇中に登場するメニューの開発から材料調達、当日の調理や盛り付けまで、“食に関するすべて”を担当します」
引用元:https://news.line.me/detail/oa-shujoprime/b7786ab1a249
(とても面白いのでリンク先のインタビュー記事もぜひお読みください)

フードコーディネーターの仕事は作品の中の食に関するすべてです。なんと大変なお仕事なのでしょう。
そして、はらゆうこさん以外の方がフードコーディネーターをしている作品もありますが、この仕事は「圧倒的はらゆうこ」というくらい数多くの作品を手掛けています。1つのクールで10本以上の作品に関わることもあるそうです。体は一つしかないのに、どうしているのだろうと気になるところですね。直接お話を聞ける機会があったら聞いてみたいものです。何かの間違いでこのリレー日記を読んでくれないかな、なんて考えてしまいます。


重度のドラマオタクである僕が、俳優でも脚本家でもなく、フードコーディネーターというコアなお仕事を紹介した背景にはこんな体験があります。

少し前にあるドラマを観ていた時に、ご飯を食べるシーンで強い違和感を覚えました。10秒戻してその違和感の正体を確認します。いや、そこまでするのはさすがに引くわ、と思う方もいらっしゃるでしょうが、細かいところまで気になって観てしまうドラマオタクをどうかお許しください。
で、戻してすぐにその正体がわかりました。テーブルに並べられたのはthe 和食というメニューなのに、左手にお味噌汁、右手にお茶碗があるのです。彼のために一生懸命作った、品数も多い手の込んだ和食に、その並べ方はまさにチグハグです。

エンドロールで答え合わせをすると、その作品にはフードコーディネーターがついていないのです。誰が作って、誰が盛り付けをしてテーブルに並べたのかまではわかりませんが、とにかく食のプロフェッショナルがした仕事ではないのでしょう。その時、フードコーディネーターの仕事って偉大だなと感じました。私たちがドラマを観ている時、役者の演技だけを観ているわけではなく、気づかないうちにエンドロールにしか登場しない誰かの小さな仕事まで観ているのです。


その「ドラマ」は、東大ラグビー部においても同じことが言えるように思います。


スタッフというポジションは、試合に出てグラウンドで闘う15人にはなれません。応援に来てくださる方も、試合で見るのは選手ばかりでしょう。たまにビデオを撮っている弟を見に行こうかななんて言う変わった姉もいますが、東大ラグビー部という作品において、役者はやはり選手だと思います。

スタッフはその東大ラグビー部という作品のスタッフです。作品の成功のために、練習が滞りなく進められるように準備をし、選手一人一人と向き合ってより良いパフォーマンスができるようサポートし、試合の日にはその運営で裏から支えます。その過程にはいくつもの気づかれない仕事があり、決してそんなはずはないのに当たり前だと思われているなと感じることもありますが、スタッフはそれを誇りに思って良いのだと思います。スタッフの仕事はできていない時に違和感を与えるものであって、気づかれないということは問題なくその仕事ができている証明になるからです。東大ラグビー部というドラマもやはりエンドロールにしか登場しないスタッフの小さな仕事がなくては成立しないものだと考えます。

入替戦出場、対抗戦A昇格というシーンを想うと、今している仕事の1つ1つがそのシーンに繋がる大切なものだと感じ、ワクワクします。そのシーンが少しずつ近づいているからなのか、最近「今が1番楽しい」を更新し続けています。今、部活が楽しくて仕方ありません。エンドロールに自分の名前が載るこの作品が、ハッピーエンドであることを願うばかりです。


胸が熱くなるような数々のドラマを裏で支え、そしてそのドラマを1番近くで見られるポジション。東大ラグビー部のスタッフとはそんなポジションです。やりがいは?と聞かれたら一言では語り尽くせないほど、やりがいに溢れています。選手もスタッフも、1人でも多くの新入生が入部し、一緒にそのドラマを作っていけることを楽しみにしています。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
きっとスタッフそれぞれに、“私なりのスタッフ像”があると思います。あくまで手島なりのスタッフ像として受け止めてください。


次はタイで育ったももかちゃんにバトンを渡します。
物心ついた時から大学に入る少し前までずっとタイに住んでいたので、日本で初めてのものに触れて驚いている姿が可愛いです。この冬は東京でほとんど雪が降らなかったので、来冬こそ雪を直接見られたらいいね、と思います。
 

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