ラグビー部リレー日記

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整理不能

 written by 梶村 直人 投稿日時:2016/12/13(火) 15:26

  癖を見抜かれている尾崎からバトンを受け取りました、4年の梶村です。
  最後のリレー日記ということで4年間を振り返った内容を書きたいのですが、この4年間の出来事が多すぎて一体何を書けばいいのかと困惑しています。正直、この4年間のラグビー生活について、今年の対抗戦の結果について、ラグビーについて、一体どんな気持ちなのかわからないでいます。なによりもあと2週間で引退してしまうことへの寂しさ、名残惜しさを感じています。
そんなまったく整理できていない状態ですので思いつくままに書かせていただきます。
 
  この1年は長かった。
  大学からラグビーを始めた上に怪我も多かった自分は、3年までにした試合の数は非常に少なかった。練習もCチームの少ない人数で行っていてチーム練はほとんどできていない。そんな自分が4月からFWに転向し、大きな怪我なく多くの試合をこなし、時にはA戦にも出してもらったのだから長く感じるに決まっている。そしてそんな長い1年の間ずっと目指してきたのが対抗戦勝利なわけでそれが終わって気持ちの整理がつかないのは当然だろうとも我ながら思う。

  思い返せば去年の12月、股関節の骨が変形していて手術が決まった時はスイカジャージを着ることなく引退するのかと落ち込んだのを覚えている。もちろん基本ポジティブな自分はたいして沈むことなく少しでもチームの勝利に貢献できるように頑張ろうとは思っていたが。
  そして年を明けチームが始動したが自分はまだ復帰できない。そんな寂しい状態だったわけだが僕には小沢くんがいた。チームが対抗戦に向かって練習していく中置いていかれる気持ちを小沢との日々のトレーニングは忘れさせてくれた。自分は弱い人間だが小沢が引っ張ってくれて頑張れた。やはり小沢はすごい奴だとしみじみ思う。先日の名古屋戦は試合中に脱臼した指をかばうことなく全力で出続けた結果、自分の力で脱臼した指を折ることになったそうだ。自分の指を自分の力で折ることができるやつはほかにいないだろう。
  
  4月、ようやく復帰したわけだが会報でも書いたように僕はFLに転向した。要は対抗戦に出る可能性を上がるためだ。それからの日々はしんどかった。宋監督からの期待は感じてはいたが、日々の罵声はなかなかつらかった。できないことばかりが分かってきて、一体自分には何ができるのかわからなくなった。しんどかった以外の記憶はないが、とにかく一橋勝利のために頑張った。

  そして一橋戦敗北。出場時間は数分でなにもできなかった。出た選手を恨む気持ちはなかったし、出してくれなかったコーチを恨む気持ちもなかった。ただ出してもらえる力をつけられなかった自分が情けなかった。ずっと目指して頑張ってきたのになにもできずに終わる。このショックは一生忘れられないだろう。
  だが勝った3試合に出られたことは非常にうれしかった。チームの足を引っ張るプレーも多々あり、僕ではなく有能な後輩の菅家が出た方が楽に勝てたのではないかと思わなくもないが、ここは自分が頑張ってきたおかげで勝てたということに勝手にさせていただくことにした。FLに転向して乗り越えてきたつらい日々が報われた気がして本当にうれしかった。

  いろいろな感情が混ざり合う中はっきりと今思うことは、今までお世話になった方々への心からの感謝と目標を達成できなかった申し訳なさだ。ご支援してくださっているOBの方々、今までお世話になった先輩方、ともに勝つために頑張ってくれた後輩、4年間一緒に頑張ってきた同期、お忙しい中毎日のように来てくださった監督・コーチ、DL時代に大変お世話になった飯塚さん、その他数々の関係者にこの場を借りて御礼申し上げたいと思います。そして目標を達成できなかったこと、本当に申し訳ありませんでした。
 
さて、やはり過去を振り返るのは性に合わない。あと一戦残っている。京大戦に向け、今は頑張るまでだ。
 
次はみんなから愛されるこんけんにバトンを回したいと思います。
 

日々雑感

 written by 尾崎 省吾 投稿日時:2016/12/09(金) 20:30

いまだに微妙な上下関係が抜けない上田からバトンをもらいました4年の尾崎です。
最後のリレー日記ということで4年間東大ラグビー部員として日々を送り、覚えた雑感を書きたいと思います。あらかじめ断っておきますが個人的な意見なのであしからず。
 
 
僕が1年生の時の東大ラグビー部のシーズン目標は対抗戦Aクループ昇格、2・3年生の時は入れ替え戦出場、そして今年は対抗戦5勝以上だった。
それが意味するものは何なのか?東大ラグビー部が東大ラグビー部としてあるためには対抗戦で勝たなければならない。そう僕は解釈している。
 
 
もちろん公式戦で伝統のある定期戦で勝利することも大切であり、これらをないがしろにしているわけではないが、僕たちは1年を通して対抗戦で勝利することを目標に日々練習しているし、それだけに今年の成城戦や学習院戦、上智戦での勝利は、他の練習試合や定期戦での勝利とは格別の喜びがあった。という事実はやはり僕たちが対抗戦にかけていることの証左なのだと改めて感じた。
 
 
110分。僕が4年間で対抗戦に出場した時間の総計だ。のべたった1試合と30分くらい。僕はこれだけしか東大ラグビー部に貢献できなかった。東大ラグビー部の一選手として対抗戦に出場し、東大ラグビー部の勝利に貢献できないという事実に、僕は東大ラグビー部員としての存在意義を失いかけていた時期もあった。
才能溢れ下級生のころから試合に出ていた同期や、大学からラグビーを始めた同期が対抗戦で活躍している姿を見て、胸いっぱいの悔しさとコンプレックスを抱き、それでも毎日練習に通ってはもがき苦しむしかなかった。
なぜなら僕はここでしか生きていけないと思っていたから。


こういう場面でよく、補欠選手でも努力したことこそが大事なんだとか、努力が後の人生で大きな財産になるんだといった類の名言を耳にするが僕はあまり好きではない。努力はそのままの形で結果に表れた方が当然良いし、今を生きる僕にとって先の人生の成否は正直どうでもよいことだ。
 
 
そんな苦しい日々の中で僕の原動力となったのは僕たちを支えてくれる人の応援の声だった。
その人たちにプレーや勝利という形で恩返ししたかった。伝わったかどうかはわからないが、そう思ってこの1年間プレーしてきた。
最後に言葉でも感謝の意を表したいと思います。4年間ありがとうございました。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。次は手持ち無沙汰になるとあごを触る癖のある梶村にお願いします。
 

信じる

 written by 上田 崇貴 投稿日時:2016/12/07(水) 23:32


 井上からバトンを受け取りました、4年の上田です。最近引っ越しを済ませ、引退が迫るのを実感しつつあります。最後のリレー日記ということで、今年を振り返ってみようかと思います。
 
 
 シーズン当初、私はチームと自分への期待でいっぱいだった。パスラグビーがチームの戦術となり、楽しいラグビーができる。最上級生になり、自分がやりたいプレーができる。今年こそは一橋に借りを返す。もっと強くなって上手くなって、対抗戦Bグループで一番のFBになる。
 
 しかしそれ以上に不安があった。先輩の抜けた穴は埋められるのか。パスラグビーなんか東大ができるのか。他のチームが去年より強くなったらどうしよう。対抗戦で全く勝てなかったらどうしようか。自分はチームを引っ張っていけるのか。先輩と同じく悔いを残したまま引退したくない。
 
 春の成城戦で大敗したときは絶望した。この試合でいい試合ができないと対抗戦なんかで勝てない、ということで棚橋と意見が一致していたからだ。成城とのこんなに大きな差を埋めることなんかできない、ましてや明学・立教は言うまでもない、と考えていた。
 
 しかし対抗戦はいずれやってくる。この状況を打破しなければならない。この気持ちに打ち勝たなければならない。そこで私は、大変無責任にかつ突拍子に聞こえるかもしれないが、ひとまずチームを・自分を信じてみることにした。
 
 正確には信じることしかできなかったのだろう。何度考えても対抗戦で勝てる絵が想像できなかった。どうやったら勝てるようになるのかもわからなかった。だからすべてを信じて、自分ができることを頑張ることにした。一日一日を大切にして練習に全力で取り組むようになった。
 
 そうすると、意外にも頑張っているうちに徐々に可能性が見いだせるようになっていった。定期戦シーズンに入り、試合を経るにつれて、自分が・仲間がどんどん成長していくのが、東大ラグビー部がどんどん強くなるのがひしひしと感じられたからだ。半年の間にこんなにも成長できるのかということに気づけた。
 
 夏合宿を終えたころには、シーズン当初に感じていた不安なんかどこかに飛んでいき、自分とチームに自信と誇りを持つようになっていた。早く対抗戦でほかのチームと戦ってみたいと思うようになっていた。なにより東大ラグビー部の一員として戦えることが本当に嬉しかった。
 
 対抗戦は戦績だけを見ると3勝4敗で終わり、目標は達成できず、例年並みの結果で終わってしまった。しかし、チームとしては、去年まで手も届かなかった、明学や立教といった入れ替え戦出場チームに互角の試合ができ、また私としては、自分の一番好きな試合が2年前の立教戦から今年の成城戦に変わったということもあり、個人的には手ごたえを感じている。
 
 もちろん、いい試合をしても勝たなければ意味がない、という意見も理解できるし、実際私自身結果を残したかったと思っている。やはり、今年のチームはここ数年で一番強い、ということを明示したかった。今までの自分たちの努力を結実させたかった。しかし、誰がどう思おうと自分の心の中では、今年の東大は強かった、という思いは一生揺るぐことはない。東大ラグビー部が大好きだということも変わることはない。そう思えるだけで十分だと思う。
 
 あと1試合京大戦が残っているので、今までで一番いい試合をして最後は気持ちよく引退したい。そうなれば、悔いはない。
 
 
 最後になりますが、私はチームを信じることしかできなかったので、今年の東大ラグビー部が成功したのは、紛れもなくチームを導いてくださった監督・コーチのおかげだと思っています。この場を借りて感謝の意を表したいと思います。ありがとうございました。
 
 
 最後までお読みくださりありがとうございました。次は、高校の先輩なので敬語の使い方にまだ私が戸惑っている尾崎さんに回します。よろしくお願いします。
 

最後の一戦に向けて

 written by 井上 啓太 投稿日時:2016/12/05(月) 18:59


稲垣からバトンを受け取りました、4年の井上です。


先日、名古屋大学山之上グラウンドにて名古屋大学との定期戦が行われた。対抗戦が終わってから1週間しかなく、また怪我人や病人も多くチーム状況は困窮していた。
そんな中、私は本職のCTBとは異なるWTBでのスタメンとして出させていただいた。これまで今シーズンの対抗戦を戦い抜いてくれたWTBの江崎や三浦が怪我・病気で、B3の人数が足りなくなったことが原因だった。
対抗戦で1度もスタメンとして出場できなかった悔しさを爆発させるつもりで試合に臨んだ。
私は、江崎のようなキレのあるステップが切れるわけでもなく、三浦のように柔軟な発想でコールしたり自由なランができるようなプレイヤーではない。
それでもスタメンとして、4年として、今まで練習してきた自分ができることを全力でやる。ただそれだけだった。


試合の結果は数字だけ見ると38-10で大差で勝利した。しかし、後半のスコアだけ取り上げると0-5で負けてしまった。
試合前半は、相手に先制トライを取られたものの、そこから修正することができ、相手ボールのターンオーバーから、自分たちのやりたいラグビーで点を重ねることができたように思う。
しかし試合後半、うまく攻めきれず点が取れなかった。点が取れないことでチームに焦りや苛立ちの雰囲気が流れ始めた時、その空気を変えることができなかった。4年として、グラウンド全体を見渡すことができるWTBとして、的確な判断や声を出すことができなかった。

そのことが何よりも悔しかった。

今シーズンの初めに書いたリレー日記で「受動から能動への変化」を目標にすると書いたが、この試合で能動的に動くことができたかと問われると、「はい」とは答えられない。結局変わりきれていないのが現状だ。



しかし、幸いなことにまだ変われるチャンスは残っている。
最後の京大戦、4年間の集大成としてA戦であろうがB戦であろうが、悔いの残らない試合にするために、全力で暴れまわりたいと思う。そして必ず勝つ、とここに宣言したいと思う。



最後に、東大ラグビー部を応援・協力してくださった皆様に、この場を借りて御礼申し上げたいと思います。最後の一戦、また来年以降の東大ラグビー部を何卒よろしくお願い致します。



最後までお読みいただきありがとうございました。次は上田にバトンを回したいと思います。

 

最後まで意地と我儘を

 written by 稲垣 雄貴 投稿日時:2016/12/03(土) 21:16

鎌田よりバトンを受け取りました。4年の稲垣です。

 「体を張る」という言葉を今年何度も口にした。4年生として、CTBとしてその必要性を感じ、実践しようとしてきた。単純な言葉の中に覚悟を込めたつもりだった。チームのために勝利のために、とにかく走ってタックルをしてブレイクダウンでファイトする。そうしようとしてきた。
しかし結果は出せなかった。勝利を得られなければチームや応援してくださる方々の期待に応え、責任を果たせたとは、体を張れたとは言えないだろう。 

 ラグビーを始めてからずっと、エースになりたかった。チームの苦境にトライをとり、流れを変えるスーパープレーヤーになりたかった。誰よりも速く、強く、巧く走りたかった。経験を積み、自分はそんなプレーヤーにはなれないとわかり、自分のできることでチームに貢献しようと決意してからも、憧れは消えなかった。きっと「体を張る」という言葉は自分に言い聞かせていたのかもしれない。でもそれすら実現できなかった。
そして、このチームのエースは、トライゲッターたちは、責任を果たしてくれた。数少ない白星をもぎ取ってくれた。苦境で誰よりも体を張ってくれていた。
対抗戦を終え、不甲斐なくて仕方ない。子供のような憧れも、大人になったつもりで負おうとした責任感もどちらも中途半端だった。
 
 そんなことを考えていたここ最近、「体を張ってきてくれた4年生のために」という言葉を聞く機会が増えた気がする。今シーズンついてきてくれた後輩たちから発せられるその言葉がただただうれしかった。敗者の言い訳・きれいごとではあるかもしれないが、記録ではなく記憶に残るチームになれたのかと思い、報われた気持ちになった。自分の向いていた方向は間違っていなかったのだと思った。
 
 残りの公式戦は2試合。悔いてばかりいてはもったいない。最後だからこそ、責任も果たし憧れも追おうじゃないか。最後まで体を張り、4年生としての意地を後輩に見せる。そしてプレーヤーとしても成長し、少しでも自分の理想のプレーヤーに近づく。これまでは同期のことは本当に信頼しているからこそパスを出したし、活躍してくれたのを誇りにも思うが、そろそろ私だってトライをしてみたい。最後くらいトライをとらせてもらう。
 
 最後になってしまいましたが、今まで東大ラグビー部を応援し支えてくださった皆様、対抗戦で結果という形で恩返しすることができず申し訳ありませんでした。残りの2試合、棚橋組として最高の試合を見せたいと思います。今度こそ記憶に残るプレーで恩返ししたいと思います。もう一度、応援よろしくお願い致します。
 
駄文お読みくださりありがとうございました。次は井上にバトンを渡します。
 
 
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