ラグビー部リレー日記

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「強いチームにはいいセンターがいる」

 written by 菊地 瞭 投稿日時:2015/01/26(月) 13:31

こんにちは。同じ経済学部の芹澤からバトンを受け取りました4年の菊地です。

 

今年のシーズンが始まるにあたって、最近よく思い出す言葉がある。

それは、「強いチームにはいいセンターがいる」という、新歓パンフレットに書かれていた言葉だ。

センターは、BKの中で最も身体を張らなくてはならないポジションであり、逆に、チームが苦しいときに流れを変えることのできるポジションでもある。そして、「センター」という言葉の意味通り、いろんな意味でチームの中心となるべき存在なのだと思う。果たして、この1年で自分はチームの「センター」としてやっていけるのだろうか。

 

幼少期から始めたラグビーが、とうとうあと1年で終わる。思えばそのほとんどがセンターであった。ときどきスタンドオフもしたが、結局センターに戻るというサイクル。常に人よりも少し身長が高かったので、アタックではよく活躍できていたように思う。自分自身、アタックこそがラグビーの醍醐味であり、点を取られても取り返せばいいと思っていた。その結果、常にディフェンスは苦手であった。タックルにいくのは大嫌いだったし、低く入るなんて怖くてできなかった。

 

しかし去年。改めて自分のディフェンス能力の低さを突き付けられた。ずっと逃げていたからだ。夏から秋にかけて、自分の過去のビデオを観たり、ディフェンスがうまい人の動きや目線を研究した。ようやく人並みになったころには、対抗戦は中盤を過ぎていた。一方、ディフェンスと反比例するかのごとく、オフェンスはできなくなっていった。どう動けば相手を抜けるのかがわからない。ボールを持つといつも相手に気圧されていた。ゲインをとれないどころか、ターンオーバーされる始末であった。自分の中では全然思うようなプレーができておらず、なんだかやりきれない思いを抱えていた。僕は「センター」ではなかった。

 

だから、最後のシーズンを、どんなプレイヤーとして過ごしたいかを考えた。「センター」になるためにはどうすればいいのだろう。やはり、アタックなのだと思う。川本さん、小田部さん、夏川さんが引退し、80キロ級のセンターは僕一人になってしまった。相手と身体をぶつけて、一歩でも前にでる。今のチームに、自分が最も貢献できるのはこれだと思った。そして相手のディフェンスが自分に寄ってきたところで、外を生かしてトライを取る。この理想の形を作るためにも、身体を大きくし、運動量を上げるよう努力する。最後のパスを正確に放れるようになる。

 

東大ラグビー部は強い。だってあのいい「センター」がいるのだから。そういわれるように、この1年、必死にラグビーに取り組もう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

次は、最後の経済学徒であり、なんだかんだ小学校からの付き合いとなっている市場くんにお願いします。
 

ラグビーと向き合う

 written by 芹澤 繕宏 投稿日時:2015/01/26(月) 10:59

こんにちは、同期の藤堂よりバトンを受け取りました。
真の経済学徒こと4年の芹澤です。

大学でラグビーをするのも四年目となった。やはりこれまでと最も異なる部分は先輩がいないことだろう。自分はこの三年間、ことあるごとに先輩に頼りっきりだった。ミスしても先輩が何とかしてくれる。先輩がアドバイスしてくれる。それは自分の糧となった部分もある。しかし自分の場合、それは頼るというより依存に近かったのではないか。先輩に頼ることでラグビーと真摯に向かい合うことから避けてきた。その報いが去年の対抗戦シーズンであったように思う。 
 
 9月14日、一橋大学戦。あのときの自分はスイカを着て対抗戦を戦う意味を理解していなかった。それまで人に頼り、漫然とプレーしていた自分のぼろがすべて出た試合だった。いかに自分が上級生に依存していたかを痛感した。しかし一橋戦に負けたのちではもう遅かった。自分を恥じた。そして何よりラグビーと真摯に向き合うことが怖くなった。そしてラグビーから目を背けた。残りのシーズン、皆が対抗戦勝利を求める中、自分一人だけが違う方向を向いていた。

 新しいシーズンが今年も始まろうとしている。最上級生としてもう逃げることはできない。もう自分だけの問題ではない。自分の背中を見る後輩たちがいる。4年生としてラグビー、そしてラガーマンとしての自分と正面から向き合わねばならない。

 ではどうするのか、今年は徹底的に自分を追い込もうと思う。努力の仕方にはいろいろあるだろうが自分にはこれが最も合っていると思う。もちろんラグビーを楽しんで努力できれば最高だ。しかし経験上自分にそれは向いていない。楽しんでいると、どこかで心に緩みが出る。だから精神的に自分を追い込むしかない。不器用な自分はそのようなやり方でしか努力できないし、4年として自分を表現できない。お世辞にもスマートな方法とは言えないしかっこ悪く映るかもしれない。でも今年はそれでいい。チームが勝って目標を達成できるならいい。

 4年目にしてようやく覚悟ができた。やっとスタートラインに立ったという感じだろうか。遅すぎたことには違いない。もとよりこれから最上級生になろうという人間がこのような文章を書いていることさえ憚られるような気がする。しかし、これが4年生としての自分なりの答えだ。

次は高校三年間同じクラス、大学でもラグビー部経済学部と腐れ縁が続く菊地にお願いします。

4年生という意味

 written by 藤堂 欣充 投稿日時:2015/01/24(土) 22:31

こんにちは。岡本からバトンを受け取りました。
法学部にもっとも近い経済学部生、4年の藤堂です。

奇しくも今日、僕らの代のJrコーチをして下さった宮野さんやその同期の堀越さん、瀬能さんが新4年生に激励会を開いて下さった。
思い返すと検見川でのセービング練習やクロスカントリーから始まり、駒場ではエビやダウンボールを毎日繰り返し、山中では靭帯が切れたことに気付かず黙々と車を押していたことが昨日のことのように感じられる。
繰り返しになるが落合さん達や悠史さん達のJrコーチ陣には本当にお世話になり感謝の言葉は書ききれない。
あれから3年たち、最高学年になった。
3年生の春ごろまでは、練習中は与えられたメニューをただただ無我夢中でこなし、自分の課題や上手くいかなかった点を見つけて練習後に何人かつかまえて自主練(もっぱらスクラムだったが)を行うことだけが自分のすべきことであり、その先もそのルーティンを繰り返すことが全てだと思っていた。

しかし、練習の合間に加藤さんや江村さんが言葉を絞り出して引っ張る姿を見て気づかされた。そうではないんだと。
上級生には練習の質を、試合の雰囲気を、作り上げる責務がある。ただ黙って自分のプレイと向き合うだけの人間であってはならない。そして特に、首脳陣以外の4年生がどれだけ真摯に練習について考え試合中に体を張れるかがその代の成り行きのカギを握っていると感じた。
カリスマ的存在だった松木さん、セットプレーの中心だった大川さん鉄本さんが抜け、今年特にFWは4年生の地力が試されている。
たいしたテクニックもラグビー偏差値もない自分が練習中にあれやこれや言うのは簡単なことではないが、可能な限り声を出し、時には反面教師といった形でも見本となるようなポジティブさを持って取り組んでいく。

プレーヤー一個人としては、今年の目標は「試合に出て」「勝つ」ことだ。
ここにダラダラ書くことでもないので詳述はしないが、去年一年間通して思ったことは、自分は信頼されるプレーヤーではなかったということ。
まずは大きなミスをしない安心感を周りに与えられるようにならねばならない。

語るのが苦手なので短くまとめてしまいましたが、残りは次回にとっておこうと思います。

次のバトンは
心はガラスのハート、頼るのは人のノート、我らが経済学部のニート芹澤くんにお願いします。

嫌われる勇気を持とう

 written by 岡本 捷太郎 投稿日時:2015/01/23(金) 04:00

同期の山本よりバトンを受け取りました岡本です。
最後の法学徒とのフレコミがありましたが、おそらく法学部同期の中で本当に「最後の法学徒」となってしまう可能性が高いのでは、と自覚させられる今日この頃です。


さて、去る1月15日に行われたプレシーズンミーティングにて、チーム全体としては「全員がラグビーを真剣に考える」というテーマが掲げられましたが、ここでは私個人の、本年度のテーマを述べさせて頂きたいと思います。
それはずばり、「嫌われる勇気を持つ」ことです。

思えば人生22年、私はずっと優等生でありました。
「勉強しろ」と言われれば勉強しましたし、「働け」と言われれば働きました。
何でも言うことを聞く素直な人間で、不平不満は滅多に吐いた事がありません。
一方で、それは周囲の人間に嫌われるのがただ恐怖だったのだ、ということもまた自覚しておりました。

ところが去年の冬でしょうか、ついに己が塗り固めてきた仮面がぼろぼろと剥がされていくような、そんな出来事がありました。
後輩の津川が先輩某マネージャーを冗談交じりにからかった後、
放った一言を今でも覚えています。
「僕は嫌われることを恐れないので。自分守ってたら何にもならないじゃないですか。」
津川はいつもの様にガハハハハと豪快な笑い声を上げながら去って行きました。
他愛のない会話の一言ではありましたが、僕は一種の憧れともいえる、津川の生き様に触れた気がしました。

「津川には首脳陣に対しても忌憚なく意見を発信して、チームを牽引していこうという覚悟がある。
自らに対する反論、反感は生じ得るかもしれないが、間違いなくその相克がチームの原動力になるはずだ。」
「一方で僕はなんだ。ラグビーを考えていないわけではない、経験だって浅いわけではない。
なのに周りに追従しているだけで、何一つチームに発信することがない、還元するものがない。」
津川の言葉を反芻する度に、頭に渦巻いていたのはこんな感情でした。

だからこそ思うのです。「今年こそ私は、憎まれ役にならねばならない」と。
チームを強くするためには、仲良くラグビーをするだけではいけないでしょう。
時には殴り合いの喧嘩になっても、それぞれの思いを本気でぶつけねばならない時があるでしょう。
そしてそんなぶつかり合いが、「全員がラグビーを本気で考えた」末の営みである限り、この部は本当に強くなるのだと思います。
そんな時、私は皆にいい顔をする人間ではなく、先頭で言葉と拳をぶつけ合う、そんな人間でありたいと思っています。


次は、私の様な優等生とは対極の存在、(いい意味で)ワルガキの中のワルガキの藤堂欣充にバトンを託します。

4年生としてできること

 written by 山本 高大 投稿日時:2015/01/22(木) 23:48

同期の古橋よりバトンを受け取りました山本です。

 

「自分自身がどうしたら上手くなるのかということだけじゃなく、どうしたら周りもレベルアップするのかについて各々考えてほしい」

昨年12月に行われた新首脳(2015年の首脳陣)が主導する練習2日目、練習前に3年生(今の新4年生)のミーティングで言われたことだ。最上級生が雰囲気を作っていかないと東大は練習が成り立たなくなる。各々のことだけでなく、チーム全体の成長を考えないと勝利はあり得ない。ちょっと考えれば当たり前のことだが、僕自身はそれを聞いてちょっとした衝撃を受けてしまった。今まで自分自身がどうしたら成長できるかについては少しは考えたつもりではあるが、チームのレベルアップについて考えたことはあまりなかった。これが4年生になるということなんだなと初めて実感した気がする。

 

年が明けるとウエイト・パート練習の期間が始まった。例年と同じようにヒィヒィ言いながらバーベルを持ち上げているわけだが、ふとした瞬間に、もう1月何日という日を東大ラグビー部員として迎えることは無いんだ、ということに気付いた。ラグビー部員として迎える最後の日付。最上級生となれば当たり前のことなのだが、そのことが少し怖いと感じた。僕自身はこの3年間はそれ相応の長さがあったような気がするが、それでも1年後はこの部にいない、そんな当たり前のことが怖いと感じたし、そのことで自分が最上級生なんだということを改めて痛感した。そして同時に、4年生として僕がチームの成長に貢献できることは何なのか、改めて考えさせられた。

 

すこし話を前に戻す。1年生の秋、僕にとっては日々の練習が本当に辛かった。フィットネスでは大体の場合ほとんどの人に周回差をつけられ、プロップの仕事場であるスクラムでもボコボコにされ、全く光が見えてこなかった。特にスクラムはボコボコにされるだけでなく、何をどうやっても組み合う時に地面に墜落してしまい、もう恐怖でしかなかった。試合では未経験者で同期の古橋がBKのようなランをみせたり、松田が強烈なタックルをさく裂させたりしている中、僕は本当に何も出来ていなかった。

そんな中でも続けてこられたのは、同期や先輩が面白かったり、自分にとって今まで経験したことのない強い感動を覚える試合があったりと、理由は色々あったと思うが、その中でも当時4年生の持田さんの存在が大きかったように感じる。持田さんもラグビーは大学から始められたが、4年生の時にはこれぞ東大のタックルというようなタックルをもう数えきれないほど相手に浴びせ、不動のフランカーになっていた。当時の自分からすると、本当に憧れの的であったが、そんな自分に持田さんは良く声をかけてくださった。その中で当時抱えていた不安や愚痴を色々聞いてくださったと同時に、それは持田さん自身も下級生のときに同じように感じていたこと、3年生になってからラグビーを楽しいと思えるようになったことなどを聞かされ、励ましてもらった。高校未経験で小柄ながら対抗戦で活躍している持田さんからもらったその言葉は、僕にとって大きな力を持っていたし、信じてみようという気にさせるものだった。

 

今年のチームは部員全員に「考える」ことを求めている。確かに高校での経験値が少ない東大ラグビー部が他の大学に勝とうとした場合、漫然とやっていたのではその差が埋まるわけがない。ただその一方でそのことは、特に未経験で入ってきた人間にとっては一体何を考えればよいのか分からなかったりして、おそらく結構大変なことなのではないかと思う。考えるべき点が多すぎて何から手を付けて良いのかすら分からないような状況がきっとあるだろう。それは僕自身もそうであった。ただ、僕自身はそのとき、とにかくスクラムについてまず考えるようになった。いや、考えるということのほどでもなかったかもしれないが、とにかくマシンヒットを繰り返してみたりビデオをみたり先輩にアドバイスを求めたり、色々試してみた。その結果スクラムは人並み程度には組めるようになり、怪我人が出たという事情もあって、スイカの試合にも出してもらえた。スクラムで勝つことに拘った結果フィジカルがついてきて、フィールドプレーでも自信を持てるようになった気がする。そうしたちょっとした成功体験が重なっていくうちに、気が付けば持田さんに言われた通り、3年の途中から本当にラグビーが楽しいと思えるようになってきた。

 

自分なりに積んだ経験から得られた感覚を出来るだけ下級生に伝えること。そういったことを通して、悩んでいる下級生にステップアップするきっかけをつくること。月並みではあるが僕がチームの成長のためにできることなのかなと思う。首脳陣の考えをしっかり理解しそれを下級生と共有し、同時に悩んでいる人をバックアップできるような存在でありたい。横、すなわち同学年とのパックをしっかり取り、後ろ、すなわち下級生からの力をしっかり伝える。そういった意味でプレーの外でもプロップのような役割を果たすことが、自分が4年生としてできることなんだと思う。

 

僕自身は極めて運動神経が悪い。ただ、ラグビーは運動神経が悪くて他のスポーツでは表舞台に立てなかった人間でもヒーローになるチャンスのある競技なんだと思う。またあるOBに、東大ラグビー部は未経験者に勢いのある年にこそ結果が出せる、という話を聞いたことがある。この1年間で、そのことを自分で実証すべく、とにかく泥臭く努力を積んでいきたい。

 

最後までお付き合い下さりありがとうございました。

今までのところ、なぜかずっと法学部の人間でバトンが回されているので、それにならって次は最後の法学徒、岡本捷太郎に回したいと思います。

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