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ラグビー部リレー日記
スタンダード
投稿日時:2021/01/21(木) 19:00
副将兼FWリーダーを務めた山口からバトンを受け取った主将の藤井です。彼とは常に考えを共有し、1年間一緒にチームを引っ張り続けました。時折涙を流すほどこの部活に熱い気持ちを持っていた山口とここまでやってこれてよかったと思っています。
はじめに、学生と真摯に向き合い指導し続けてくれた監督・コーチ・トレーナー・ドクターの方々、これまでお世話になった先輩方、多大なご支援・ご声援をいただいたOBや保護者の方々、これまでサポートしていただき、ありがとうございました。結果を出すという形で恩返しができず、非常に申し訳なく思います。
そして今年1年間一緒に戦ってきた同期と後輩。後輩たちが強いフォロワーシップを見せてついてきてくれたことで、何度も助けられました。これまでどんなことも一緒に乗り越えてきた同期には、一番の感謝を伝えたいです。今まで本当にありがとう。
以下、今シーズンの失敗とこれからも向き合う必要があると考え、1年間を振り返り反省を述べました。最後まで読んでいただけると幸いです。
この1年間、本気で駆け抜けてきた。チームが強くなるため、入替戦に出場するためにできることを常に考え、その全てを行動に移してきた。深津さんや青山監督、大西さんをはじめとするたくさんの方々にサポートいただき、その期待に応えるべく全力で走り続けた。
自分の練習量にも全く悔いはない。
最後まで上手いプレーヤーではなかったけれど、間違いなく誰よりも練習したし、誰よりも成長したと思う。
チームを強くするために主将として判断・行動してきたことについても後悔はない。必ずしも全てが正しい判断だったかはわからないけど、その時々でベストだと思う選択をし続けた。
間違いなくやり切った。
しかし、対抗戦6位。これが突きつけられた結果だった。
何が良くなかったのか、引退してから今に至るまでずっと考えてきた。
今考えるひとつの結論は、スタンダードがまだまだ低かった、ということ。チームとして当たり前だとすることの水準が低かった。
今年はイレギュラーが多かった中でも様々なチャレンジをして、部員は皆それについていく意思をはっきりと示してくれた。本当にいいチームだと感じたし、チームとして順調に成長し強化ができている実感もあった。
それは今でも間違っていないと思っている。”Update”という今年のスローガンのもと、前向きに進み続け、チームは確実に成長していた。
しかし、こうして「対抗戦6位」という結果を目の前にすると、その成長の幅が足りなかったとしか言いようがない。現在や過去の自分たちに比べて成長することにフォーカスを当てすぎ、チームとしてのスタンダードを上げきれなかった。練習やトレーニングの質と量、ラグビーに捧げる時間、勝負へのこだわりなど、さまざまなことについて言える。
それではどうすればスタンダードを上げることができるのか。
ひとつ例をあげて考える。
全体練習が終わった後、Afterという、ユニットや個人練をする時間がある。とはいえ義務付けているものではなく、どれだけやるかは個人に委ねられている。
僕は、「入替戦出場」を目標に掲げるチームのメンバーとして、自分が納得するまで、できる練習をするのが当然だと考えていた。
ただそこまで追求して練習をしていた選手は多くなかった。
もちろんAfterを呼びかけたし、まだ足りないということは何度も伝えてきたつもりだが、何分以上やればいいという基準があるわけでもなく、明確に行動を変えることができなかった。
こうした認識の違いはルールを作ることでなくすことができる。
例えば「練習後30分は個人練習に使う」というルールを設定することもできる。だがそれはしたくなかった。やらされる練習では上手くならないだろうし、身の入らない練習により不必要な怪我なども生みかねない。
そして、何よりチームとしてカッコ悪い。”Tackle the Elite”をMissionとして掲げるチームは、ルールでがんじがらめにするべきではない。
理想は、各々がベストだと考える行動をして、お互いにそれを見て高め合うことだ。練習後納得いくまで練習し続けることも一つの正解だろうし、短く強度の高い練習を行うことも正解だろう。練習後でなく練習前に自主練を行うのでもいい。問題は中身がなにかということより、目標達成に最も近づける行動なのかを皆が主体的に考えて行動するということだ。
こうすれば部員の中でなんとなく存在する「当たり前」のレベルが上がってくる。これが僕の考えていた理想的な成長な仕方だった。
だけど結果を見ればわかるように失敗だった。対抗戦の勝利に繋がるほどには機能しなかった。
チームとして、主将としてできることがなにか他にあったのだろうか。いまだに正解がわからない。
決してこれまでの行動を否定するつもりはない。このチームには尊敬できる人間がたくさんいたし、皆チームの活動に対して真剣に取り組んできたことは間違いない。僕はそんなチームが大好きだった。
だが、「このままでは勝てない」という事実は確実に存在し、そこから目を背けてはいけない。
この問いは東大ラグビー部が強くなるために解決すべきものであると同時に、僕たちの戦績を受け入れるためにも考え続けなければいけない。なぜこのような失敗をして、悔しい結果に終わってしまったのか。自分なりに答えを出す必要がある。
これが東大ラグビー部から与えられた最後の試練だと思い、向き合っていく。
そしてそれと同時に、今年の失敗を見ていた後輩たちが、この問題を含めたチームの弱さを克服し、大きく飛躍してくれることを心から期待している。
主将 藤井雄介
はじめに、学生と真摯に向き合い指導し続けてくれた監督・コーチ・トレーナー・ドクターの方々、これまでお世話になった先輩方、多大なご支援・ご声援をいただいたOBや保護者の方々、これまでサポートしていただき、ありがとうございました。結果を出すという形で恩返しができず、非常に申し訳なく思います。
そして今年1年間一緒に戦ってきた同期と後輩。後輩たちが強いフォロワーシップを見せてついてきてくれたことで、何度も助けられました。これまでどんなことも一緒に乗り越えてきた同期には、一番の感謝を伝えたいです。今まで本当にありがとう。
以下、今シーズンの失敗とこれからも向き合う必要があると考え、1年間を振り返り反省を述べました。最後まで読んでいただけると幸いです。
この1年間、本気で駆け抜けてきた。チームが強くなるため、入替戦に出場するためにできることを常に考え、その全てを行動に移してきた。深津さんや青山監督、大西さんをはじめとするたくさんの方々にサポートいただき、その期待に応えるべく全力で走り続けた。
自分の練習量にも全く悔いはない。
最後まで上手いプレーヤーではなかったけれど、間違いなく誰よりも練習したし、誰よりも成長したと思う。
チームを強くするために主将として判断・行動してきたことについても後悔はない。必ずしも全てが正しい判断だったかはわからないけど、その時々でベストだと思う選択をし続けた。
間違いなくやり切った。
しかし、対抗戦6位。これが突きつけられた結果だった。
何が良くなかったのか、引退してから今に至るまでずっと考えてきた。
今考えるひとつの結論は、スタンダードがまだまだ低かった、ということ。チームとして当たり前だとすることの水準が低かった。
今年はイレギュラーが多かった中でも様々なチャレンジをして、部員は皆それについていく意思をはっきりと示してくれた。本当にいいチームだと感じたし、チームとして順調に成長し強化ができている実感もあった。
それは今でも間違っていないと思っている。”Update”という今年のスローガンのもと、前向きに進み続け、チームは確実に成長していた。
しかし、こうして「対抗戦6位」という結果を目の前にすると、その成長の幅が足りなかったとしか言いようがない。現在や過去の自分たちに比べて成長することにフォーカスを当てすぎ、チームとしてのスタンダードを上げきれなかった。練習やトレーニングの質と量、ラグビーに捧げる時間、勝負へのこだわりなど、さまざまなことについて言える。
それではどうすればスタンダードを上げることができるのか。
ひとつ例をあげて考える。
全体練習が終わった後、Afterという、ユニットや個人練をする時間がある。とはいえ義務付けているものではなく、どれだけやるかは個人に委ねられている。
僕は、「入替戦出場」を目標に掲げるチームのメンバーとして、自分が納得するまで、できる練習をするのが当然だと考えていた。
ただそこまで追求して練習をしていた選手は多くなかった。
もちろんAfterを呼びかけたし、まだ足りないということは何度も伝えてきたつもりだが、何分以上やればいいという基準があるわけでもなく、明確に行動を変えることができなかった。
こうした認識の違いはルールを作ることでなくすことができる。
例えば「練習後30分は個人練習に使う」というルールを設定することもできる。だがそれはしたくなかった。やらされる練習では上手くならないだろうし、身の入らない練習により不必要な怪我なども生みかねない。
そして、何よりチームとしてカッコ悪い。”Tackle the Elite”をMissionとして掲げるチームは、ルールでがんじがらめにするべきではない。
理想は、各々がベストだと考える行動をして、お互いにそれを見て高め合うことだ。練習後納得いくまで練習し続けることも一つの正解だろうし、短く強度の高い練習を行うことも正解だろう。練習後でなく練習前に自主練を行うのでもいい。問題は中身がなにかということより、目標達成に最も近づける行動なのかを皆が主体的に考えて行動するということだ。
こうすれば部員の中でなんとなく存在する「当たり前」のレベルが上がってくる。これが僕の考えていた理想的な成長な仕方だった。
だけど結果を見ればわかるように失敗だった。対抗戦の勝利に繋がるほどには機能しなかった。
チームとして、主将としてできることがなにか他にあったのだろうか。いまだに正解がわからない。
決してこれまでの行動を否定するつもりはない。このチームには尊敬できる人間がたくさんいたし、皆チームの活動に対して真剣に取り組んできたことは間違いない。僕はそんなチームが大好きだった。
だが、「このままでは勝てない」という事実は確実に存在し、そこから目を背けてはいけない。
この問いは東大ラグビー部が強くなるために解決すべきものであると同時に、僕たちの戦績を受け入れるためにも考え続けなければいけない。なぜこのような失敗をして、悔しい結果に終わってしまったのか。自分なりに答えを出す必要がある。
これが東大ラグビー部から与えられた最後の試練だと思い、向き合っていく。
そしてそれと同時に、今年の失敗を見ていた後輩たちが、この問題を含めたチームの弱さを克服し、大きく飛躍してくれることを心から期待している。
主将 藤井雄介
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