ラグビー部リレー日記

投稿日時:2018/06/10(日) 22:03

「声」



近頃「うーしーさん」から「しーうーさん」へと進化を遂げつつある主務の山田さんからバトンを受け取りました、2年の倉上です。



山田さんが前回のリレー日記で「コミュニケーション」について書いていましたが、私は練習チームとして練習を作り上げて行く中で、まさにこの「コミュニケーション」をとろうと皆に口酸っぱく言い続け、またそのエッセンスを注ぎ続けてきました。そこで今回は、私が練習チームとして、練習を通してどんなチームの姿を目指しているかについて、書きたいと思います。



みなさんは、スポーツにおける「声出し」と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか。気合を入れるための、いわゆる「バチコイ」的な声出しを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。私も以前はそうでした。



あれは中学二年生のときでした。私は二年生チームのバックスリーダーを当時務めていて、チームの雰囲気を盛り上げようと、バチコイ的声出しをたくさんしていました。周りもそこそこ反応してくれて、私はこの声出しがチームのためになっていると感じていました。しかしある日の練習で、いつものようにバチコイしていると、監督に痛烈な一言を浴びせられました。

「意味のある声を出しなさい」

意味のある声?なんだそれは。俺の今までの声は意味がなかったということか?非常にショッキングでした。ここで私は初めて、声を出すことそのものではなく、声の内容について考えるようになったのです。



ラグビーは15人という、球技としては最も多くの人数で行うスポーツです。人数が多い分、チーム全員に同じような情報が行き渡り、同じ意図を持ってプレーをするというのは非常に難しいことです。ここで大切になってくるのが、「コミュニケーション」であり、そのコミュニケーションの実体とはつまり一人ひとりの「声」です。あのとき監督が言いたかったのは、もっと内容のある、情報として価値のある声を出せということだったのだと、数年経って気がつきました。中二の頃の僕は、ラグビーが分かっていなかった。ゆえにラグビーにおいて価値のあることも分からなかった。考えれば簡単なことです。



では「声」は、あくまで情報を伝達するツールという意味しか持たないのでしょうか。私はそうは思いません。今日はみんなが声出ているな、気合入ってるなと感じるとき、総じてパフォーマンスも良くなることは事実です。しかしそれは、みんなが「ただ単に」声を出しているだけでは成り立たないことです。みんなが判断をし、ラグビーにおいて意味ある情報を自主的に伝え合うところから始まることです。一人ひとりの発した情報たちが繋がり糸となり、それが重なり布となり、グラウンドにおいて一人では何もできないちっぽけな私たちを包んでいく。それを私たちは雰囲気と呼ぶのだと思います。気合いだ気合いだ!の精神論ではなく、論理的に導いた価値ある情報が雰囲気を作り心を支える、といった意味での精神論です。



私は練習チームとして、練習を通じて、一人残らず意味のある声を出せるチームにしたいと思っています。そして体格やスキルで劣る相手に対しても、情報のクオリティで絶対に負けないようなチームになりたい。「声の力」で勝ちたい。それこそが東大の勝ち方だと思います。これが最近練習チームとして、また一人のプレーヤーとして思うことです。長文失礼いたしました。



次は、五月祭で愛する彼女さんと利き酒を楽しむ様子をツイッターで爆報され話題となった、4年の荒木さんにバトンを回したいと思います。

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