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ラグビー部リレー日記
開幕戦の魔物退治
投稿日時:2017/02/25(土) 19:46
あご髭がトレードマークの新2年の佐藤からバトンを受け取りました、新3年の前川です。先日、サンウルブズとの試合に来ていたハリケーンズのオールブラックスのキャップホルダー6人からサインをいただき、テンションが上がっています。
今週、スーパーラグビーが開幕しました。
6ネーションズを見ている方はお分かりだと思いますが、今シーズンは危険なタックル特にハイタックルの厳罰化が行われています。また、オンプレーの時間を増やすという趣旨の下多くの試験的ルールやルール改正が実施されています。2019年に向けてルールが大きく変わろうとしているので、今シーズンのスーパーラグビーはその点でも注目すべきであると思います。
しかし、開幕戦はなかなか難しいもので、今年のスーパーラグビーでも、どのチームもいまいち合っていないという印象があります。東大ラグビー部は近年対抗戦の開幕戦で勝てていません。一説には魔物が住んでいるらしいです。昨年もターゲットにしていた一橋との開幕戦に敗北してしまいました。
なぜでしょうか。
僕なりの結論ですが、修正能力の不足が大きな部分を占めていると思います。
開幕戦においてチームが合わないのは当たり前です。練習試合をたくさんやって開幕戦に臨んでも、シーズン中の試合と練習試合は意味合いが全く異なるので、必ず、うまくいかなかったり想定通りにいかないことがあります。それはスーパーラグビーのチームも、対抗戦のチームも変わりません。そのうまくいかないときにいかに立て直すかが開幕戦のキーポイントになると考えています。そこで大切になってくる修正能力が不足していることが東大ラグビー部が開幕戦で勝てない理由の1つであると思います。僕はその修正能力にも2種類あると考えています。
1つには東大ラグビー部はレフェリーとうまくコミュニケーションが取れていません。確かにレフェリーはグランド内では絶対であり、それに対して文句を言わずに従うことはラガーマン、そしてアスリートとして素晴らしいことです。しかしレフェリーに対して文句を言わないことと、反則の内容や理由、さらにそれに対してどう改善していくべきなのかを聞くことは全く別問題です。僕はレフェリーと選手は主従関係ではなく、ともに素晴らしいゲームを作り上げる同志であるべきであると思うのです。東大ラグビー部員は試合になると概して大人しく、素直すぎるように感じます。この大人しさ、素直さが仇となって試合中レフェリーに合わせられず、何が反則とみなされているのか、レフェリーはどういうことを求めているのか十分に理解しないままダラダラと試合を続けてしまい、気づいたら取り返しのつかないことになっていることが多いと思います。レフェリーもただ罰しようと思って反則をとっているのではなく、次に反則が起こらないようにするために反則をとっているのです。
もう1つは、対抗戦の初戦の段階で自分たちが窮地に立たされた時に、これだけは頼りになるという戦法が確立されていない、そしてリーダーたちも混乱してしまうということです。好例として、2007年ワールドカップフランス大会の準々決勝の南アフリカ対フィージーがあげられます。この試合、南アフリカ(結局この大会を優勝する)は後半に連続してトライを取られ、フィージーに追いつかれました。その時インゴールの円陣でかの有名な南アフリカのキャプテン、ジョン・スミットは「単純に考えればいい、自分たちのすべきことはコーナーにめがけてボールを蹴ることだ」というようなことを言ったそうです。彼は混乱している自分たちの現状と自分たちの強み(敵陣にはりつき強いディフェンスとフォワードを使って相手を制圧する)と、相手の弱みを冷静に分析して極めて単純な言葉で選手たちに伝えました。そのあと2トライを奪い返し、南アフリカは勝利しました。毎年初戦の時点では東大ラグビー部にはこのような窮地に追い込まれた時に頼れる大きな武器と偉大なリーダーが欠けているのだと思います。
これから春シーズンが始まります。今年の対抗戦の初戦で勝利するためには、春の定期戦の中で、自分たちが絶対的に頼れる武器と、レフェリーと上手なコミュニケーションが取れ、チームのピンチに冷静に状況を分析し、端的な言葉でチームに還元してチームの方向性を修正できる、そのようなリーダーを作っていくことが大切だと考えています。
これができれば、東大ラグビー部の開幕戦に住む魔物は退治できると僕は信じています。
駄文を最後までお読みいただきありがとうございました。次は冬オフでベストボディチェンジ賞を受賞し、フィジカルリーダーからエネルギーゼリー1個をもらった下條にバトンを回したいと思います。
今週、スーパーラグビーが開幕しました。
6ネーションズを見ている方はお分かりだと思いますが、今シーズンは危険なタックル特にハイタックルの厳罰化が行われています。また、オンプレーの時間を増やすという趣旨の下多くの試験的ルールやルール改正が実施されています。2019年に向けてルールが大きく変わろうとしているので、今シーズンのスーパーラグビーはその点でも注目すべきであると思います。
しかし、開幕戦はなかなか難しいもので、今年のスーパーラグビーでも、どのチームもいまいち合っていないという印象があります。東大ラグビー部は近年対抗戦の開幕戦で勝てていません。一説には魔物が住んでいるらしいです。昨年もターゲットにしていた一橋との開幕戦に敗北してしまいました。
なぜでしょうか。
僕なりの結論ですが、修正能力の不足が大きな部分を占めていると思います。
開幕戦においてチームが合わないのは当たり前です。練習試合をたくさんやって開幕戦に臨んでも、シーズン中の試合と練習試合は意味合いが全く異なるので、必ず、うまくいかなかったり想定通りにいかないことがあります。それはスーパーラグビーのチームも、対抗戦のチームも変わりません。そのうまくいかないときにいかに立て直すかが開幕戦のキーポイントになると考えています。そこで大切になってくる修正能力が不足していることが東大ラグビー部が開幕戦で勝てない理由の1つであると思います。僕はその修正能力にも2種類あると考えています。
1つには東大ラグビー部はレフェリーとうまくコミュニケーションが取れていません。確かにレフェリーはグランド内では絶対であり、それに対して文句を言わずに従うことはラガーマン、そしてアスリートとして素晴らしいことです。しかしレフェリーに対して文句を言わないことと、反則の内容や理由、さらにそれに対してどう改善していくべきなのかを聞くことは全く別問題です。僕はレフェリーと選手は主従関係ではなく、ともに素晴らしいゲームを作り上げる同志であるべきであると思うのです。東大ラグビー部員は試合になると概して大人しく、素直すぎるように感じます。この大人しさ、素直さが仇となって試合中レフェリーに合わせられず、何が反則とみなされているのか、レフェリーはどういうことを求めているのか十分に理解しないままダラダラと試合を続けてしまい、気づいたら取り返しのつかないことになっていることが多いと思います。レフェリーもただ罰しようと思って反則をとっているのではなく、次に反則が起こらないようにするために反則をとっているのです。
もう1つは、対抗戦の初戦の段階で自分たちが窮地に立たされた時に、これだけは頼りになるという戦法が確立されていない、そしてリーダーたちも混乱してしまうということです。好例として、2007年ワールドカップフランス大会の準々決勝の南アフリカ対フィージーがあげられます。この試合、南アフリカ(結局この大会を優勝する)は後半に連続してトライを取られ、フィージーに追いつかれました。その時インゴールの円陣でかの有名な南アフリカのキャプテン、ジョン・スミットは「単純に考えればいい、自分たちのすべきことはコーナーにめがけてボールを蹴ることだ」というようなことを言ったそうです。彼は混乱している自分たちの現状と自分たちの強み(敵陣にはりつき強いディフェンスとフォワードを使って相手を制圧する)と、相手の弱みを冷静に分析して極めて単純な言葉で選手たちに伝えました。そのあと2トライを奪い返し、南アフリカは勝利しました。毎年初戦の時点では東大ラグビー部にはこのような窮地に追い込まれた時に頼れる大きな武器と偉大なリーダーが欠けているのだと思います。
これから春シーズンが始まります。今年の対抗戦の初戦で勝利するためには、春の定期戦の中で、自分たちが絶対的に頼れる武器と、レフェリーと上手なコミュニケーションが取れ、チームのピンチに冷静に状況を分析し、端的な言葉でチームに還元してチームの方向性を修正できる、そのようなリーダーを作っていくことが大切だと考えています。
これができれば、東大ラグビー部の開幕戦に住む魔物は退治できると僕は信じています。
駄文を最後までお読みいただきありがとうございました。次は冬オフでベストボディチェンジ賞を受賞し、フィジカルリーダーからエネルギーゼリー1個をもらった下條にバトンを回したいと思います。
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