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ラグビー部リレー日記
緑色→青色
投稿日時:2018/05/29(火) 13:53
ひとをいじることに関して右に出るものはいない前原からバトンを受け取りました、前原と誕生日が同じ3年濃野です。最近の悩みは自分のAT能力とDF能力に差がありすぎることと、4年の最後のリレー日記まであと3,4本しか記事を書けないことです。本当はもっとたくさん書きたいです。
振り返ってみると今まで自分は3本リレー日記を書いてきました。(http://www.turfc.com/blog_top/member_id=301)
1本目は1年生の秋のころ。2016.10.15「バスケ→ラグビー」
2本目は2年生の春のころ。2017.5.7「トップダウン→ボトムアップ」
3本目は2年生の秋のころ。2017.10.16「マスターマインド」
1本目の「バスケ→ラグビー」は自分がラグビー部に所属する意味、部活をする意義について書きました。ぜひとも、もう一度同期に読んでもらいたいです。 今でも毎朝グラウンドに来る理由はあの頃と変わっていません。
2本目の「トップダウン→ボトムアップ」はぜひ新入生に読んでもらいたいです。主体性の重要性について書きました。新入生も主体的にチームにコミットして、誰一人として欠けることなく今シーズンを共に走り切りましょう。
3本目の「マスターマインド」は“マスターマインド”というネットワーク志向のチームマネジメントについて書きました(名前がダサいのは自分がネーミングしたからです)。これは、同期とともにいつか実現できるといいなぁと思っています。
周りの人たちからは「長い」「読みづらい」「何言ってるか分からん」と酷評されがちな自分のリレー日記ですが、これでも一生懸命自分の頭の中にある抽象概念を文字面に落とし込もうと努力してます。温かい目で見守ってやってください。
前回は理想のチームについて書いたので、それに関連して、今回は理想のリーダーについて書きたいと思います。
リーダーといっても世の中様々なタイプのリーダーが存在し、ひとくくりに「理想のリーダーはこれだ!」と決めることはできないので、ここでは「濃野が独自視点に基づいて東大ラグビー部に必要なリーダーを提案する」という形にしたいと思います。注意してほしい点は濃野が個人的に東大ラグビー部を分析し、勝手に提案している点です。この記事は個人の見解であり、ましてや他人を啓蒙するつもりもありませんし、反対意見も歓迎しています。むしろ、この記事を読んで「それは違う」と思った人と議論を交わして、自分の考えをさらに高次元に昇華させたいと思っています。そういうスタンスで書きます。
まず、リーダー像を大雑把に4種類に分けてみます。それぞれのリーダー像の名前をまだ考えていないのでイメージ色で呼び分けることにします。
1つ目は赤色
2つ目はオレンジ色
3つ目は緑色
4つ目は青色
1つ目の赤色のリーダー像は、強大な力をもったリーダーです。オオカミの群れの長や、ドナルド・トランプなどが例に挙げられます。彼らは強いリーダーシップで周りを引っ張り、どんどん前へ進んでいきます。このようなリーダーは厳しい環境での生存や組織分裂後など、強い統率系統が要求されるカオスな状況の時に必要となってきます。このようなリーダーを持った組織は短期間で一定の結果を残してくれます。
2つ目のオレンジ色のリーダー像は、ヒエラルキー組織のトップに立つリーダーです。軍隊の司令官や大企業のCEOなどです。赤色と比較して、中長期的スパンで物事をとらえ、大きな組織を系統的に動かします。ヒエラルキーの各層の小リーダーから情報を集め、その情報を元に各層のリーダーへ指示を出します。このリーダーシップの取り方は単純明快な目標と単一的な価値観をもつ組織を動かすときに最も効力を発揮します。
3つ目の緑色のリーダー像は、組織構成員の個性をより重要視するリーダーです。家族における親がそれにあたります。リーダーは組織を引っ張るとともに、構成員の特性を把握し、彼らが100%の力を出せるようにフォローをします。組織内に若干のヒエラルキー構造を残すものの、オレンジ色と比較して、個々の価値観に均一性が保証されない組織で必要なリーダーシップです。
赤色のリーダーは、長期的に成長しなければならない東大ラグビー部には合わないことは明白です。
オレンジ色のリーダーは、様々な価値観やそれぞれの優先順位を基に行動するメンバーで構成されている東大ラグビー部に出現すると、徐々に不満を蓄積し最終的に組織崩壊を起こすでしょう。
緑色のリーダーは、東大ラグビー部に合っていそうですが、理想ではありません。理由は後述します。
最後の青色のリーダー像こそが、東大ラグビー部に提案する理想のリーダー像です。
このリーダーは組織の潤滑油的な存在です。実務は他のメンバーに任せ、自分はあくまで各分野のリーダーのジョイント役に徹するリーダーです。例えていうなら、身体細胞同士をつなぐ液や、都市部をつなぐ幹線道路的な役割をこなすリーダーです。緑色のリーダーから「指示を出す」という役割を切り取ったようなものです。このリーダーの真骨頂は、自然に構成員の主体性を促す点です。特には具体的な指示を出さないので、構成員は自分の頭で考えて、組織のためにできることを見つけなければなりません。
緑色のリーダーも一見適していそうですが、東大ラグビー部にとっては理想でないと自分は思います。確かに、価値観のバラエティを認め組織をトップで引っ張るリーダーは、構成員に安心と居場所を与えてくれます。しかし、逆説的に、その安心感と身元保証こそが構成員に甘えを生んでしまいます。ここが、東大ラグビー部に合ってないと考える理由です。「このまま彼らに任せればこのチームは上手くいく」と思ってしまっては、メンバーたちは、つい受け身になり、指示を待つだけの人間になってしまいます。一部の人間にチーム運営を任せてしまうのは甘えです。あくまでチームはメンバー全員のものです。リーダーがいるからチームが存在するのではなく、メンバーがいるからチームが存在します。各個人がチームの主人公です。主人公は常に自己の存在意義を高め、誰にも代わりが務まらないよう、チームのために自分にしかできないことを探し続ける必要があると思っています。
だからこそ青色の、主体性を促すリーダーが東大ラグビー部に必要だと思います。各個人が個々にできることを実行しつつ、リーダーがそのアウトプットを連結する、というイメージです。メンバーは主体性をフルに発揮してチームに貢献し、リーダーは役割を与えるのではなく、あくまでアウトプットをつなぐだけです。
東大ラグビー部のメンバーにはそれができると思っています。チームに属して3年目になるといろいろなものが見えてきます。自分に言わせれば、このチームはクールで引込み思案な人が多いですが、本当は胸に熱いものを持っていて、それをさらけ出すのが気恥ずかしかったり、周りの目が気になっているだけだったりします。つまり、このチームのメンバーは個性があって、固い芯を持ち、強い意志を持ってラグビーに取り組んでいます。そのようなメンバーたちがただ「後輩だから」「先輩だから」「そういうキャラじゃないから」と自分で自分にレッテルを貼って、周りから見た「あるべき姿」を演じているのならそれはとてももったいないことです。でもその殻を破って自己のすべてを発揮できた時、チーム全体は驚くほど変わると思います。与えられた役割をこなすのではなく、自分で自分の存在意義を高めていくことがメンバーのやるべきことです。そうして得られたアウトプットをリーダーがチーム運営として形にしていくことができれば、そのチームの将来は無限の可能性を含むようになると思います。
その、「無限の可能性」を得られる理由は単純です。役割を与えるということは減点方式で、役割を与えないということは加点方式で物事が進むからです。どういうことかというと、役割を与えられた時点で、やるべきこと、つまり100点満点のラインが設定されています。そのラインに届けば100点という風に上限が設けられてしまいます。一方で役割が与えられていないと上限がありません。常に自分ができることを考えて自己の存在意義を高めなければなりません。「ここまでやって欲しい」という妥協ラインを誰も与えてくれません。そうして妥協せずに全力投資で得られたアウトプットほど尊く価値のあるものはないと思います。それをチーム全員ができれば、チーム全体のアウトプットはそれまでとは全く異なる次元に到達すると思います。
もちろん明確な指示系統無しにチームをマネジメントすることはこの上なく無謀なことで難しいことだと理解しています。ですが、東大ラグビー部という、英知と熱意の共存する組織だからこそチャレンジする価値があるのではないかと思います。成功の先には、今までにないチームの成長と自分たちの成長があると思います。
初めに述べた通り、この記事は濃野個人の見解です。各リーダー型の色分けも自分のイメージですし、東大ラグビー部に合っているか否かも個人の見解です。この記事が正しいかどうか自信がないので、ぜひとも異なる意見を持っているひとと議論を交わしたいと思っています。お待ちしています。
次は、はじめは可愛かったのにだんだん暴れ出すようになった2年山口にバトンを渡したいと思います。とばっちりを喰らわない第3者としては見ていて楽しいです。ちなみに彼もまた、自分と誕生日が同じです。
振り返ってみると今まで自分は3本リレー日記を書いてきました。(http://www.turfc.com/blog_top/member_id=301)
1本目は1年生の秋のころ。2016.10.15「バスケ→ラグビー」
2本目は2年生の春のころ。2017.5.7「トップダウン→ボトムアップ」
3本目は2年生の秋のころ。2017.10.16「マスターマインド」
1本目の「バスケ→ラグビー」は自分がラグビー部に所属する意味、部活をする意義について書きました。ぜひとも、もう一度同期に読んでもらいたいです。 今でも毎朝グラウンドに来る理由はあの頃と変わっていません。
2本目の「トップダウン→ボトムアップ」はぜひ新入生に読んでもらいたいです。主体性の重要性について書きました。新入生も主体的にチームにコミットして、誰一人として欠けることなく今シーズンを共に走り切りましょう。
3本目の「マスターマインド」は“マスターマインド”というネットワーク志向のチームマネジメントについて書きました(名前がダサいのは自分がネーミングしたからです)。これは、同期とともにいつか実現できるといいなぁと思っています。
周りの人たちからは「長い」「読みづらい」「何言ってるか分からん」と酷評されがちな自分のリレー日記ですが、これでも一生懸命自分の頭の中にある抽象概念を文字面に落とし込もうと努力してます。温かい目で見守ってやってください。
前回は理想のチームについて書いたので、それに関連して、今回は理想のリーダーについて書きたいと思います。
リーダーといっても世の中様々なタイプのリーダーが存在し、ひとくくりに「理想のリーダーはこれだ!」と決めることはできないので、ここでは「濃野が独自視点に基づいて東大ラグビー部に必要なリーダーを提案する」という形にしたいと思います。注意してほしい点は濃野が個人的に東大ラグビー部を分析し、勝手に提案している点です。この記事は個人の見解であり、ましてや他人を啓蒙するつもりもありませんし、反対意見も歓迎しています。むしろ、この記事を読んで「それは違う」と思った人と議論を交わして、自分の考えをさらに高次元に昇華させたいと思っています。そういうスタンスで書きます。
まず、リーダー像を大雑把に4種類に分けてみます。それぞれのリーダー像の名前をまだ考えていないのでイメージ色で呼び分けることにします。
1つ目は赤色
2つ目はオレンジ色
3つ目は緑色
4つ目は青色
1つ目の赤色のリーダー像は、強大な力をもったリーダーです。オオカミの群れの長や、ドナルド・トランプなどが例に挙げられます。彼らは強いリーダーシップで周りを引っ張り、どんどん前へ進んでいきます。このようなリーダーは厳しい環境での生存や組織分裂後など、強い統率系統が要求されるカオスな状況の時に必要となってきます。このようなリーダーを持った組織は短期間で一定の結果を残してくれます。
2つ目のオレンジ色のリーダー像は、ヒエラルキー組織のトップに立つリーダーです。軍隊の司令官や大企業のCEOなどです。赤色と比較して、中長期的スパンで物事をとらえ、大きな組織を系統的に動かします。ヒエラルキーの各層の小リーダーから情報を集め、その情報を元に各層のリーダーへ指示を出します。このリーダーシップの取り方は単純明快な目標と単一的な価値観をもつ組織を動かすときに最も効力を発揮します。
3つ目の緑色のリーダー像は、組織構成員の個性をより重要視するリーダーです。家族における親がそれにあたります。リーダーは組織を引っ張るとともに、構成員の特性を把握し、彼らが100%の力を出せるようにフォローをします。組織内に若干のヒエラルキー構造を残すものの、オレンジ色と比較して、個々の価値観に均一性が保証されない組織で必要なリーダーシップです。
赤色のリーダーは、長期的に成長しなければならない東大ラグビー部には合わないことは明白です。
オレンジ色のリーダーは、様々な価値観やそれぞれの優先順位を基に行動するメンバーで構成されている東大ラグビー部に出現すると、徐々に不満を蓄積し最終的に組織崩壊を起こすでしょう。
緑色のリーダーは、東大ラグビー部に合っていそうですが、理想ではありません。理由は後述します。
最後の青色のリーダー像こそが、東大ラグビー部に提案する理想のリーダー像です。
このリーダーは組織の潤滑油的な存在です。実務は他のメンバーに任せ、自分はあくまで各分野のリーダーのジョイント役に徹するリーダーです。例えていうなら、身体細胞同士をつなぐ液や、都市部をつなぐ幹線道路的な役割をこなすリーダーです。緑色のリーダーから「指示を出す」という役割を切り取ったようなものです。このリーダーの真骨頂は、自然に構成員の主体性を促す点です。特には具体的な指示を出さないので、構成員は自分の頭で考えて、組織のためにできることを見つけなければなりません。
緑色のリーダーも一見適していそうですが、東大ラグビー部にとっては理想でないと自分は思います。確かに、価値観のバラエティを認め組織をトップで引っ張るリーダーは、構成員に安心と居場所を与えてくれます。しかし、逆説的に、その安心感と身元保証こそが構成員に甘えを生んでしまいます。ここが、東大ラグビー部に合ってないと考える理由です。「このまま彼らに任せればこのチームは上手くいく」と思ってしまっては、メンバーたちは、つい受け身になり、指示を待つだけの人間になってしまいます。一部の人間にチーム運営を任せてしまうのは甘えです。あくまでチームはメンバー全員のものです。リーダーがいるからチームが存在するのではなく、メンバーがいるからチームが存在します。各個人がチームの主人公です。主人公は常に自己の存在意義を高め、誰にも代わりが務まらないよう、チームのために自分にしかできないことを探し続ける必要があると思っています。
だからこそ青色の、主体性を促すリーダーが東大ラグビー部に必要だと思います。各個人が個々にできることを実行しつつ、リーダーがそのアウトプットを連結する、というイメージです。メンバーは主体性をフルに発揮してチームに貢献し、リーダーは役割を与えるのではなく、あくまでアウトプットをつなぐだけです。
東大ラグビー部のメンバーにはそれができると思っています。チームに属して3年目になるといろいろなものが見えてきます。自分に言わせれば、このチームはクールで引込み思案な人が多いですが、本当は胸に熱いものを持っていて、それをさらけ出すのが気恥ずかしかったり、周りの目が気になっているだけだったりします。つまり、このチームのメンバーは個性があって、固い芯を持ち、強い意志を持ってラグビーに取り組んでいます。そのようなメンバーたちがただ「後輩だから」「先輩だから」「そういうキャラじゃないから」と自分で自分にレッテルを貼って、周りから見た「あるべき姿」を演じているのならそれはとてももったいないことです。でもその殻を破って自己のすべてを発揮できた時、チーム全体は驚くほど変わると思います。与えられた役割をこなすのではなく、自分で自分の存在意義を高めていくことがメンバーのやるべきことです。そうして得られたアウトプットをリーダーがチーム運営として形にしていくことができれば、そのチームの将来は無限の可能性を含むようになると思います。
その、「無限の可能性」を得られる理由は単純です。役割を与えるということは減点方式で、役割を与えないということは加点方式で物事が進むからです。どういうことかというと、役割を与えられた時点で、やるべきこと、つまり100点満点のラインが設定されています。そのラインに届けば100点という風に上限が設けられてしまいます。一方で役割が与えられていないと上限がありません。常に自分ができることを考えて自己の存在意義を高めなければなりません。「ここまでやって欲しい」という妥協ラインを誰も与えてくれません。そうして妥協せずに全力投資で得られたアウトプットほど尊く価値のあるものはないと思います。それをチーム全員ができれば、チーム全体のアウトプットはそれまでとは全く異なる次元に到達すると思います。
もちろん明確な指示系統無しにチームをマネジメントすることはこの上なく無謀なことで難しいことだと理解しています。ですが、東大ラグビー部という、英知と熱意の共存する組織だからこそチャレンジする価値があるのではないかと思います。成功の先には、今までにないチームの成長と自分たちの成長があると思います。
初めに述べた通り、この記事は濃野個人の見解です。各リーダー型の色分けも自分のイメージですし、東大ラグビー部に合っているか否かも個人の見解です。この記事が正しいかどうか自信がないので、ぜひとも異なる意見を持っているひとと議論を交わしたいと思っています。お待ちしています。
次は、はじめは可愛かったのにだんだん暴れ出すようになった2年山口にバトンを渡したいと思います。とばっちりを喰らわない第3者としては見ていて楽しいです。ちなみに彼もまた、自分と誕生日が同じです。
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