ラグビー部リレー日記

多面的に考える

投稿日時:2020/07/12(日) 13:19

とてもハイスペックであるにも関わらず、その笑顔と親しみやすさから相手に劣等感を抱かせない同期のわかなちゃんからバトンをもらいました、2年スタッフの鵜飼です。わかなちゃんのリレー日記を読んで、改めて文章を書くのがうまいなあと尊敬すると同時に、その例のほとんどが減量であることから、とても減量を頑張っているのだなあと感心しました。そんなわかなちゃんが大好きです。

 

 

コロナのため、自粛期間に入ってからもう4ヶ月が経ちました。この4ヶ月は対面での活動が全然できない状態で、ほとんど外出しない日々を送っているのですが、時間がある分、いろいろなことを考えることができました。今回は、私が自粛期間に考えたことをお話させていただこうと思います。



 

私は将来法曹を目指していて、法律について勉強しています。そして、憲法の勉強を通して、表現の自由とヘイトスピーチについて学びました。表現の自由というのは、皆さんのご存知の通り、内心を自由に表現して良いという、憲法上のとても重要な人権です。特に日本では、過去の反省もあって、他の人権に対して、優越的な地位が認められています。
一方で、ヘイトスピーチというのは、人種・性・性的志向等を異にするマイノリティ集団に対する敵意・憎悪・嫌悪等を表す表現を指します。私は、憲法の勉強をする前は、表現の自由はちゃんと保障されるべきだし、ヘイトスピーチは、人種など、本人の努力では決して変えることのできないことについてひどい言葉を投げつけるのだから、法律で規制されるべきだと思っていました。しかし、問題はそう簡単なことではありませんでした。

まず、法律というのはみんなに適用されるものなので、抽象的な文言で書かれる必要があります。しかし、何かを規制することを抽象的に書くということは、その規制対象が解釈によってしか定まらないことになり、すごく曖昧になりえます。つまり、何がヘイトスピーチで何が意見の表明なのかということを区別して法律で規定するのはとても難しいのです。仮にヘイトスピーチに刑事罰を科す法律を作ったとしても、その法律の文言が曖昧ならば、政治的な意見を表明したり、理性的な批判を行ったりすることもその法律で処罰されてしまうことがありうるということです。
次に、表現の自由を保障したいということと、ヘイトスピーチを規制したいということは、衝突するものです。ヘイトスピーチが「表現」の範囲内にあるとすると(これについては議論のあるところです)、ヘイトスピーチも表現の自由で保障されるべきものになります。よって、その規制は表現の自由に対しての制約であり、すべきではないということになるのです。表現の自由をきちんと保護しつつ、差別にあたるヘイトスピーチを処罰するということを両立させるのは、とても難しいことなのです。私は今まで表現の自由とヘイトスピーチを同じ次元で同時に考えたことがありませんでした。それぞれをばらばらに考えていました。しかし、実際には同じ次元で考えて初めて、考えたと言えることに気づきました。このことが、「物事を多面的に見ること」なのだと思います。これからは、いろいろなことを考えるのに、「多面的に考える」ことを心がけていきたいと思います。
ちなみに、今年7月1日に、全国で初めて、神奈川県川崎市でヘイトスピーチに刑事罰を科す条例が施行されました。このことが、実際ヘイトスピーチにどのような影響を与えていくのか、また他の自治体や国の今後の動向がどうなるかに注目していきたいです。
 


 

さて、ここまで真面目な話をしてきましたが、この自粛期間には、考えただけでなく、様々なことを思い出しました。例えば入部当初のことです。私は小学校から高校までの12年間女子校に通っていました。そのため、大学が実質初めての共学で、同世代の男の人が周りにいることがとても新鮮でした。そして、私は小学校から高校まで、基本的に男の子の役割(重い荷物を運ぶ・クラスを取り仕切るなど、私の学校ではなんとなくそういう役割分担がありました)を果たしてきたので、ラグビー部に入部したときも、最初は何を喋っていいのかもわからず、重い荷物を運ぶのを手伝ってもらうときも自分の仕事ではないのかと戸惑ったものでした。しかし、先輩方は優しく接してくださり、同期も一緒に話してくれたり遊んでくれたりしたので、だんだん慣れていくことができました。皆さんにはとても感謝しています、ありがとうございます。ただ、この自粛期間が思ったよりも長引いた結果、人と喋る機会が減り、ラグビー部のみなさんにもオンライン上でしか会えていないので、高校までの12年間の方に退化している気がしてなりません。自粛が明けて対面で会えるようになったら、自粛前のように仲良くしていただけるととても嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

次は部内きっての天才である、4年の矢野さんにバトンを回します。矢野さんには、去年は同じスモブラで、今年は分析チームでお世話になっています。今後ともよろしくお願いします。

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