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ラグビー部リレー日記
幸せについて
投稿日時:2020/07/26(日) 00:36
高校の後輩にあたる西久保からバトンを受け取りました財木一多です。
西久保との公式戦は高三の時の一試合だけだったので、彼が東大に合格したときは凄く嬉しかったのを今でも覚えています。
彼には高校時代、右足でしかステップを切らないことを見抜かれたので左での練習もしてきました。笑
この一年間は多少できないことがあってもまだ一年だからと言い訳をしてきましたが、これからは西久保を含めた後輩に負けないように頑張らないと、という気持ちでいっぱいです。
早いものでコロナウイルスにより部活ができなくなってから4か月が経ち、気づけば怪我からは一年が経っていました。
このコロナ期間、自分にとっての「幸せ」とは何なのか考えることが多かったので、今回はそれについて書いてみようと思います。
僕はタナトフォビアです。
タナトフォビアというのは死恐怖症のことで、恐らく多くの人が一度は死を怖いと思った経験があると思います。
僕はそれよりもほんの少しだけ恐怖を感じやすい、というものであって、高所恐怖症とか集合体恐怖症とかと系統としては同じ様なものと思っていただけるとわかりやすいと思います。
この症状は物心がついたときからあり、夜寝る前に自分の心音を聞くだけで死が連想され、パニックに陥ってしまい、飛び起きて母親に泣きじゃくるということがよくありました。
死を連想してしまうため歴史を学ぶことが嫌で理系を選んだということもあるので、どういった症状なのかはおおよそわかっていただけると思います。
そんな「死」という漢字の部首が「いちたへん」なのはなんとも皮肉なものですよね笑
そんな僕にとっての「幸せ」というのは「死について考える暇がないほど充実している」ことです。
どんなに毎日が忙しくても終わってしまえば、あのときは充実してたな、と思えるので、なるべく辛い選択をするようにしています。
たとえ辛くても、充実してないが為に起こる発作で眠れないことより辛いことは無い気がします。
友達にドイツ語と運動会だけは大変だから止めておけと言われた僕がその両方を選んだのはこれが理由です。
彼には心から感謝しています笑
そもそも幸せというのは相対的判断でしかないとも思います。
コロナ期間つまんないな、不幸だなと思うのは夢中になるものがない(=暇である)のに加えて、今までの幸せだった「普通」の生活を送れていないから、相対的に不幸に思えてしまうのだと思います。
以前、部で行っていたUpDate日記はコロナ期間を普通の生活の延長として捉えるうえで助かるもので、幾分かやる気を出すことができたように思います。
僕の周りにはタナトフォビアを抱えている人が数人います。
双極性障害に悩む友達や自分が性的マイノリティであることを悩む友達、睡眠障害に悩む友達や他の言語を話せるようになればなるほどアイデンティティがわからなくなったと頭を抱える友達もいます。
僕を含めたその人たち全員が「普通」に憧れています。
時折、イギリスに行くことなく地元の中学に進学し、高校・大学と無理のない程度の努力で進学して「普通の生活」を送れていたらと思うことがあります。
僕の今の交友関係は開成時代の友達、駿台の友達、そして東大の友達で、所謂高学歴と呼ばれる層でのみ僕の「世間」が形成されています。
お陰様で東大だからと褒められることも無く、自分が優れていると自覚できるどころか、むしろ劣等感を抱くことの方が多いです。
最近も高校同期と会いましたが、ESだのガクチカだのと就活の話を色々と聞きました。
今までどの大学に行ったかで競っていたことが、今度はどこに就職するのか、その次には年収はいくらか、誰といつ結婚したのか、とこれから先も競争は続いていくのだと思います。
そんなときによく中学の英語の先生の言葉を思い出します。
その先生は、
「普通という単語を使うな、君の普通と僕の普通は違う」
と教えてくれました。
7年経った今でもこの言葉に救われることがあります。
こういうときの苦しさ・辛さは、ほとんどの場合「理想」と「普通」の区別ができていないからです。
つまり、普通出来るのに何で自分はできないのか、ではなく、
出来ることが理想であるのにどうして現実じゃできないのか、という理想との乖離が原因であるということです。
一見何の問題も無さそうな人でも何かしらの問題があってそれぞれの幸せがあって、それが本当の意味での「普通」なんだと思います。
今後も競争の中に身を置くことは避けられませんが、暇よりかはいいかという気持ちで進んでいこうと思います。
ゴルゴ松本という芸人が昔、
「無難な人生よりも難のある人生の方が人は幸せだ。だから人は『有難う』と言う」と言っていたように僕も難のある幸せな人生を送りたいです。
今後は今まで以上に色んな人に裏切られたり苦労をしたり、挫折も味わうと思いますが、一多の一の字のように真っすぐ誠実に自分を貫けられたら僕は幸せです。
次はセンターパートリーダーの倉上さんにバトンを渡します。
倉上さんには部活が辛くなった時に川端さんと一緒に相談に乗ってくださいました。
倉上さんの、何も考えてないような優しさの権化みたいなところが大好きです。
コロナ期間の倉上さんは徹底して自律しており最後の一年の重みがひしひしと伝わってきます。
倉上さんを含めた4年に今年はプレイで恩返しできるように今後も邁進していきます。
西久保との公式戦は高三の時の一試合だけだったので、彼が東大に合格したときは凄く嬉しかったのを今でも覚えています。
彼には高校時代、右足でしかステップを切らないことを見抜かれたので左での練習もしてきました。笑
この一年間は多少できないことがあってもまだ一年だからと言い訳をしてきましたが、これからは西久保を含めた後輩に負けないように頑張らないと、という気持ちでいっぱいです。
早いものでコロナウイルスにより部活ができなくなってから4か月が経ち、気づけば怪我からは一年が経っていました。
このコロナ期間、自分にとっての「幸せ」とは何なのか考えることが多かったので、今回はそれについて書いてみようと思います。
僕はタナトフォビアです。
タナトフォビアというのは死恐怖症のことで、恐らく多くの人が一度は死を怖いと思った経験があると思います。
僕はそれよりもほんの少しだけ恐怖を感じやすい、というものであって、高所恐怖症とか集合体恐怖症とかと系統としては同じ様なものと思っていただけるとわかりやすいと思います。
この症状は物心がついたときからあり、夜寝る前に自分の心音を聞くだけで死が連想され、パニックに陥ってしまい、飛び起きて母親に泣きじゃくるということがよくありました。
死を連想してしまうため歴史を学ぶことが嫌で理系を選んだということもあるので、どういった症状なのかはおおよそわかっていただけると思います。
そんな「死」という漢字の部首が「いちたへん」なのはなんとも皮肉なものですよね笑
そんな僕にとっての「幸せ」というのは「死について考える暇がないほど充実している」ことです。
どんなに毎日が忙しくても終わってしまえば、あのときは充実してたな、と思えるので、なるべく辛い選択をするようにしています。
たとえ辛くても、充実してないが為に起こる発作で眠れないことより辛いことは無い気がします。
友達にドイツ語と運動会だけは大変だから止めておけと言われた僕がその両方を選んだのはこれが理由です。
彼には心から感謝しています笑
そもそも幸せというのは相対的判断でしかないとも思います。
コロナ期間つまんないな、不幸だなと思うのは夢中になるものがない(=暇である)のに加えて、今までの幸せだった「普通」の生活を送れていないから、相対的に不幸に思えてしまうのだと思います。
以前、部で行っていたUpDate日記はコロナ期間を普通の生活の延長として捉えるうえで助かるもので、幾分かやる気を出すことができたように思います。
僕の周りにはタナトフォビアを抱えている人が数人います。
双極性障害に悩む友達や自分が性的マイノリティであることを悩む友達、睡眠障害に悩む友達や他の言語を話せるようになればなるほどアイデンティティがわからなくなったと頭を抱える友達もいます。
僕を含めたその人たち全員が「普通」に憧れています。
時折、イギリスに行くことなく地元の中学に進学し、高校・大学と無理のない程度の努力で進学して「普通の生活」を送れていたらと思うことがあります。
僕の今の交友関係は開成時代の友達、駿台の友達、そして東大の友達で、所謂高学歴と呼ばれる層でのみ僕の「世間」が形成されています。
お陰様で東大だからと褒められることも無く、自分が優れていると自覚できるどころか、むしろ劣等感を抱くことの方が多いです。
最近も高校同期と会いましたが、ESだのガクチカだのと就活の話を色々と聞きました。
今までどの大学に行ったかで競っていたことが、今度はどこに就職するのか、その次には年収はいくらか、誰といつ結婚したのか、とこれから先も競争は続いていくのだと思います。
そんなときによく中学の英語の先生の言葉を思い出します。
その先生は、
「普通という単語を使うな、君の普通と僕の普通は違う」
と教えてくれました。
7年経った今でもこの言葉に救われることがあります。
こういうときの苦しさ・辛さは、ほとんどの場合「理想」と「普通」の区別ができていないからです。
つまり、普通出来るのに何で自分はできないのか、ではなく、
出来ることが理想であるのにどうして現実じゃできないのか、という理想との乖離が原因であるということです。
一見何の問題も無さそうな人でも何かしらの問題があってそれぞれの幸せがあって、それが本当の意味での「普通」なんだと思います。
今後も競争の中に身を置くことは避けられませんが、暇よりかはいいかという気持ちで進んでいこうと思います。
ゴルゴ松本という芸人が昔、
「無難な人生よりも難のある人生の方が人は幸せだ。だから人は『有難う』と言う」と言っていたように僕も難のある幸せな人生を送りたいです。
今後は今まで以上に色んな人に裏切られたり苦労をしたり、挫折も味わうと思いますが、一多の一の字のように真っすぐ誠実に自分を貫けられたら僕は幸せです。
次はセンターパートリーダーの倉上さんにバトンを渡します。
倉上さんには部活が辛くなった時に川端さんと一緒に相談に乗ってくださいました。
倉上さんの、何も考えてないような優しさの権化みたいなところが大好きです。
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