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ラグビー部リレー日記
宗教について
投稿日時:2021/10/05(火) 23:40
愛嬌たっぷりな日香ちゃんからバトンを受け取りました財木です。
僕の母親や祖父母も同じ水戸出身ということもあってか、まだ会ったこともない家族からの好感度も高く、母親からは時折にちかちゃん可愛いねとLINEが来ます。
ちなみに母親が安富に触れたことは一度もありません…
「雨季乾季の差が激しく安定した作物が取れない、西欧や西アジア地域を中心に信じられているキリスト教やイスラム教といった宗教は、辛い現世を乗り越えれば幸せな天国へと導いてもらえる、という考えが根底にあるのに対して、四季がはっきりとしていて自然豊かな中国や日本を中心として普及している仏教や神道では、徳を積めば幸せな現世に来世も『戻ってこられる』という考えが根底にある」という主旨の文章を最近読みました。
今回はそれに感化されたこともあるので「宗教」について書いてみようかなと思います。
2018年のNHK調べによると、信仰宗教が無いと答えた人の割合は62%にのぼります。
しかし、同年のデータブックオブザワールドによると、日本人の宗教内訳は神道が84.9%、仏教が68.5%、キリスト教は1.9%で、他の国には無い「二重所属などにより100%を上回る」という表記があります。
僕自身も自分の宗教がわからず、イギリスにいたときに「君の宗教は何なの?」という質問の答えに窮していました。
無宗教と言いたくても、あいにく英語には無宗教なる言葉がなく(正確には通じず)、面倒になると決まって無神論者だと言っていました。
でも祈ることもあるので無神論者じゃないし、事あるごとに神社や寺でお守りは買うし、お正月は思い出したかのように初詣に行ったかと思えば、夏にはお盆休みを享受します。
最近では神道と答えることも多いですが、自分の宗教が何なのかよくわかってはいません。
今思えば、イギリスと日本とでの国民の最大の違いは宗教に対する考えにあったように感じます。
イギリスの公立中学校では「Religious Education」と呼ばれる宗教を学ぶ授業がありました。
その授業の先生は女性で髪を完全に剃っており、カツラをして授業を行っていました。
というのも、その先生は敬虔なユダヤ教徒であったために、婚姻後に剃髪しなければならなかったからです。
日本の小学校で黒髪の女教師しか見ていなかった僕にとって、毎日のように髪色や髪型が変わる先生や、それを当然のものとして受け入れている生徒に違和感しかなかったことは言うまでもありません。
お弁当に唐揚げを入れていくと、イスラム教徒の友達が一口貰う前に、これはハラールか、と聞いてきたし、当時一番仲良かった黒人の友達はいつも十字架のネックレスをしていました。
一学年100人程度の中学校なのにキリスト教由来の名前であるDanielは5人もいたし、イスラム教由来のMuhammadに関しては10人くらいいた気がします。
それまでは教えが厳しく破ってはいけないものというイメージが強かった「宗教」でしたが、それは人によるというのも大きな学びでした。
イスラム教徒の断食月であるラマダンの期間になると、水さえも飲めないからといって学校を欠席(公欠扱い)する生徒もいれば、飲み物は大丈夫といって糖質を多分に含んだ甘ったるいスポーツドリンクを飲むというようなグレーゾーンを攻める友達もいました。
日曜日の教会参列を気分でやめる子もいたし、一日5回の礼拝を全力の一回で済ませる子もいました。
宗教は飽くまでも日常の一部、と宗教学の先生が仰っていたのを覚えています。
日本は宗教が身近ではないというわけではなくむしろ身近過ぎて気が付かない、イギリスでは顕在化しているものが日本では潜在化しているというだけの違いなのかもしれません。
「いただきます」はキリスト教での食事前のお祈りに相当するし、イスラム教もキリスト教も神道も、礼拝はできるときに、という意味ではさほど違いないのだと思います。
ただ遺伝子組み換えなどの是非を問う際に必ずといってもいいほど出てくる「倫理観」については、こと日本に関して、イスラム教・キリスト教・ユダヤ教のような明確な宗教観があるように感じられないため、何を基準にしているのだろうという疑問は少し残ります。
次は同じ高校出身の田村にバトンを回します。
田村は僕と似ているところが多いからか「財木二世」と呼ばれることが多く、少し申し訳なく思っています。
同級生の辻君を正しい道に導いてくれることを切に願っています。
僕の母親や祖父母も同じ水戸出身ということもあってか、まだ会ったこともない家族からの好感度も高く、母親からは時折にちかちゃん可愛いねとLINEが来ます。
ちなみに母親が安富に触れたことは一度もありません…
「雨季乾季の差が激しく安定した作物が取れない、西欧や西アジア地域を中心に信じられているキリスト教やイスラム教といった宗教は、辛い現世を乗り越えれば幸せな天国へと導いてもらえる、という考えが根底にあるのに対して、四季がはっきりとしていて自然豊かな中国や日本を中心として普及している仏教や神道では、徳を積めば幸せな現世に来世も『戻ってこられる』という考えが根底にある」という主旨の文章を最近読みました。
今回はそれに感化されたこともあるので「宗教」について書いてみようかなと思います。
2018年のNHK調べによると、信仰宗教が無いと答えた人の割合は62%にのぼります。
しかし、同年のデータブックオブザワールドによると、日本人の宗教内訳は神道が84.9%、仏教が68.5%、キリスト教は1.9%で、他の国には無い「二重所属などにより100%を上回る」という表記があります。
僕自身も自分の宗教がわからず、イギリスにいたときに「君の宗教は何なの?」という質問の答えに窮していました。
無宗教と言いたくても、あいにく英語には無宗教なる言葉がなく(正確には通じず)、面倒になると決まって無神論者だと言っていました。
でも祈ることもあるので無神論者じゃないし、事あるごとに神社や寺でお守りは買うし、お正月は思い出したかのように初詣に行ったかと思えば、夏にはお盆休みを享受します。
最近では神道と答えることも多いですが、自分の宗教が何なのかよくわかってはいません。
今思えば、イギリスと日本とでの国民の最大の違いは宗教に対する考えにあったように感じます。
イギリスの公立中学校では「Religious Education」と呼ばれる宗教を学ぶ授業がありました。
その授業の先生は女性で髪を完全に剃っており、カツラをして授業を行っていました。
というのも、その先生は敬虔なユダヤ教徒であったために、婚姻後に剃髪しなければならなかったからです。
日本の小学校で黒髪の女教師しか見ていなかった僕にとって、毎日のように髪色や髪型が変わる先生や、それを当然のものとして受け入れている生徒に違和感しかなかったことは言うまでもありません。
お弁当に唐揚げを入れていくと、イスラム教徒の友達が一口貰う前に、これはハラールか、と聞いてきたし、当時一番仲良かった黒人の友達はいつも十字架のネックレスをしていました。
一学年100人程度の中学校なのにキリスト教由来の名前であるDanielは5人もいたし、イスラム教由来のMuhammadに関しては10人くらいいた気がします。
それまでは教えが厳しく破ってはいけないものというイメージが強かった「宗教」でしたが、それは人によるというのも大きな学びでした。
イスラム教徒の断食月であるラマダンの期間になると、水さえも飲めないからといって学校を欠席(公欠扱い)する生徒もいれば、飲み物は大丈夫といって糖質を多分に含んだ甘ったるいスポーツドリンクを飲むというようなグレーゾーンを攻める友達もいました。
日曜日の教会参列を気分でやめる子もいたし、一日5回の礼拝を全力の一回で済ませる子もいました。
宗教は飽くまでも日常の一部、と宗教学の先生が仰っていたのを覚えています。
日本は宗教が身近ではないというわけではなくむしろ身近過ぎて気が付かない、イギリスでは顕在化しているものが日本では潜在化しているというだけの違いなのかもしれません。
「いただきます」はキリスト教での食事前のお祈りに相当するし、イスラム教もキリスト教も神道も、礼拝はできるときに、という意味ではさほど違いないのだと思います。
ただ遺伝子組み換えなどの是非を問う際に必ずといってもいいほど出てくる「倫理観」については、こと日本に関して、イスラム教・キリスト教・ユダヤ教のような明確な宗教観があるように感じられないため、何を基準にしているのだろうという疑問は少し残ります。
次は同じ高校出身の田村にバトンを回します。
田村は僕と似ているところが多いからか「財木二世」と呼ばれることが多く、少し申し訳なく思っています。
同級生の辻君を正しい道に導いてくれることを切に願っています。
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