ラグビー部リレー日記
克己
投稿日時:2023/12/15(金) 16:41
陸人からバトンを受け取りました。橋野です。彼は圧倒的なタフさで最後まで怪我による離脱もなくハーフとしてチームを引っ張り続けてくれました。ありがとう。そして、彼は最後のリレー日記をまさか書き遅れるという技を見せてくれました。不真面目キャラは単位取る時と女の子の前だけにしてもらいたいものです。
気づけば引退の季節となり、ラストリレー日記が自分のもとにも巡ってきた。思い返せばラグビーをした18年間はとても長かった。正直なところ、ラグビーはずっと辛く、苦しいものであるという事実は揺らぐことはなかったが、それと同じくらいグラウンドを訪れて楕円球を触れば日常の辛いこと、悲しいことをひとときの間忘れさせて目の前の世界に没入させてくれる特別なものでもあった。
何もわからずに友達に誘われて入った、幼稚園の大阪のラグビースクールに始まり、小中の茨城のラグビースクール、部員は数人の同期は自分ただ1人の中高のラグビー部を辿り、大学のラグビー部に辿り着いた。
なぜ、自分はここまでラグビーを続けて来たのだろうか。才能も体格もなき自分はラグビー選手になるという小さい頃の夢を捨て、自分よりも才能をもった旧い仲間たちもこのスポーツを止めていくなかで、夢を諦めた小学生の自分は中学生になれば別のスポーツをするだろうと、怪我で苦労した中学生の自分も高校生になったらいい加減やめようと、もはや敗戦の悲しみを感じることすらなくなった高校生の自分も大学生になればもう別のことをしているだろうと思って来た。そして、思い返せないほどの挫折があった。覆すことのできないように思える彼我の才能の差を感じた時も、古傷に残るような重大な怪我を負った時も、試合のスタメンを外された時も、いつだって行き場のない感情があって、楽な方に何度だって逃げようと思った。でも、最後には自分はその場に残って闘い続けて来たのはラグビーが単純に好きだったからだろう。
そして、東大ラグビー部に辿り着いたわけではあるが、これらの挫折の経験はどのようなプレイヤーが理想的であるかのヒントを自分に与えてくれた。結局のところ、負けず嫌いで、常に目の前のボールを追い続け、相手を打ち負かし続け、相手に痛みと恐怖を与える狂気じみたプレイヤーが多い方が最後に勝つのだ。だが、大学に入った時点での自分はこの理想から程遠かった。なぜなら、理想的なプレイヤーのヒントと同様に経験から、負けることに慣れ、相手から痛みと恐怖を感じるようになっていたからだ。
東大ラグビー部に入り、先輩方の全力で目標のために直向きに努力して敵に立ち向かう姿を見て、このままの自分ではいけないという勇気をもらった。だから、この4年間はいくらタックルされても狂ったように走り続ける自分の中の理想のプレーヤーをイメージして、それを目指して来た。そして、今年度のスローガンとして、この理想を投影したconquerを提案して、ありがたいことにそれは皆に受け入れられた。
このスローガンは本当に達成できただろうか。結局のところ、今年度の試合は勝った試合も負けた試合もとても後悔が残るものが多く、conquerを達成できたかといえば正直微妙なところであり、最高学年の1人として責任を痛感している。でも、これだけは言えると思っている。今年のチームは確実にconquerを部分的にでも達成できた試合はあったし、チーム全体が一体となって一つの目的のために動き出すその瞬間は本当に最高だった。そして、その一部にでも自分が関わることができたのは本当に喜ばしいことだと思うし、ずっと思い出に残るだろう。残り1週間、最後の試合、確実にこのスローガンを魂に込めて全力で望みたい。
最後になりますが、東大ラグビー部の監督、コーチ、先輩の皆さん、後輩のみんな、OB/OGの方々、保護者の皆様そして同期、大変ありがとうございました。皆様のおかげで最後の4年間を最高の環境でプレーをすることができました。
そして、これまでラグビーをする上で関わって来たすべての皆さん。大変、ありがとうございました。特に、両親にはラグビーを続けたいと言えば常に自分の思いを尊重して、手助けしてくれたこと感謝してもしきれません。
次は主務の池田にバトンを回します。初めて池田に会った時にその姿から押し寄せる情報の奔流で混乱したことを今でも良く思い出せます。前年度、前前年度に比べて大幅に増えた対外交渉を行い続け部を支えてくれた真の仕事人です。ラグビー部との付き合い方を苦悩した赤裸々な心情を書き綴ってくれることでしょう。
気づけば引退の季節となり、ラストリレー日記が自分のもとにも巡ってきた。思い返せばラグビーをした18年間はとても長かった。正直なところ、ラグビーはずっと辛く、苦しいものであるという事実は揺らぐことはなかったが、それと同じくらいグラウンドを訪れて楕円球を触れば日常の辛いこと、悲しいことをひとときの間忘れさせて目の前の世界に没入させてくれる特別なものでもあった。
何もわからずに友達に誘われて入った、幼稚園の大阪のラグビースクールに始まり、小中の茨城のラグビースクール、部員は数人の同期は自分ただ1人の中高のラグビー部を辿り、大学のラグビー部に辿り着いた。
なぜ、自分はここまでラグビーを続けて来たのだろうか。才能も体格もなき自分はラグビー選手になるという小さい頃の夢を捨て、自分よりも才能をもった旧い仲間たちもこのスポーツを止めていくなかで、夢を諦めた小学生の自分は中学生になれば別のスポーツをするだろうと、怪我で苦労した中学生の自分も高校生になったらいい加減やめようと、もはや敗戦の悲しみを感じることすらなくなった高校生の自分も大学生になればもう別のことをしているだろうと思って来た。そして、思い返せないほどの挫折があった。覆すことのできないように思える彼我の才能の差を感じた時も、古傷に残るような重大な怪我を負った時も、試合のスタメンを外された時も、いつだって行き場のない感情があって、楽な方に何度だって逃げようと思った。でも、最後には自分はその場に残って闘い続けて来たのはラグビーが単純に好きだったからだろう。
そして、東大ラグビー部に辿り着いたわけではあるが、これらの挫折の経験はどのようなプレイヤーが理想的であるかのヒントを自分に与えてくれた。結局のところ、負けず嫌いで、常に目の前のボールを追い続け、相手を打ち負かし続け、相手に痛みと恐怖を与える狂気じみたプレイヤーが多い方が最後に勝つのだ。だが、大学に入った時点での自分はこの理想から程遠かった。なぜなら、理想的なプレイヤーのヒントと同様に経験から、負けることに慣れ、相手から痛みと恐怖を感じるようになっていたからだ。
東大ラグビー部に入り、先輩方の全力で目標のために直向きに努力して敵に立ち向かう姿を見て、このままの自分ではいけないという勇気をもらった。だから、この4年間はいくらタックルされても狂ったように走り続ける自分の中の理想のプレーヤーをイメージして、それを目指して来た。そして、今年度のスローガンとして、この理想を投影したconquerを提案して、ありがたいことにそれは皆に受け入れられた。
このスローガンは本当に達成できただろうか。結局のところ、今年度の試合は勝った試合も負けた試合もとても後悔が残るものが多く、conquerを達成できたかといえば正直微妙なところであり、最高学年の1人として責任を痛感している。でも、これだけは言えると思っている。今年のチームは確実にconquerを部分的にでも達成できた試合はあったし、チーム全体が一体となって一つの目的のために動き出すその瞬間は本当に最高だった。そして、その一部にでも自分が関わることができたのは本当に喜ばしいことだと思うし、ずっと思い出に残るだろう。残り1週間、最後の試合、確実にこのスローガンを魂に込めて全力で望みたい。
最後になりますが、東大ラグビー部の監督、コーチ、先輩の皆さん、後輩のみんな、OB/OGの方々、保護者の皆様そして同期、大変ありがとうございました。皆様のおかげで最後の4年間を最高の環境でプレーをすることができました。
そして、これまでラグビーをする上で関わって来たすべての皆さん。大変、ありがとうございました。特に、両親にはラグビーを続けたいと言えば常に自分の思いを尊重して、手助けしてくれたこと感謝してもしきれません。
次は主務の池田にバトンを回します。初めて池田に会った時にその姿から押し寄せる情報の奔流で混乱したことを今でも良く思い出せます。前年度、前前年度に比べて大幅に増えた対外交渉を行い続け部を支えてくれた真の仕事人です。ラグビー部との付き合い方を苦悩した赤裸々な心情を書き綴ってくれることでしょう。
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