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ラグビー部リレー日記
Wonderwall
投稿日時:2022/12/23(金) 16:10
副将の松元からバトンを受け取りました。主将の國枝です。
相手を青天させるタックル、吹き飛ばすキャリー。真のラガーマンである彼のことを本当に尊敬しています。チームのために時には嫌われ役を買って出てくれたし、最後までFWをまとめあげてくれました。そして何より、試合で誰よりも身体を張ってくれました。彼の不器用なみんなへの愛が僕は好きでした。
このチームがあるのも本当に松元のおかげです。
本当に1年間ありがとう。お疲れさま。
今年の自分はシーズンに入る前に、個人的なテーマを何個か設定した。
そのうちの一つが、
「自分が誰よりもプレイヤーとして成長すること」である。
これは、チームが勝つために、主将としてあるために、そして自分が自分であるためにも、シーズンに入る前に自分自身で掲げたテーマであった。
春のBBC期間の練習は誰よりもタフで強くなってやろうという気持ちで全ての練習に臨むことができた。
ただ、シーズンが進み、グランドの内外を問わず、チーム全体としての課題や問題が出てくる中で、だんだんと意識がそちらの方に流れていった。夏の合宿期は怪我でDLにいたこともあり、チームが一つになるためにどうしたらいいか、というある意味、公の部分だけに集中していた。
また、対抗戦期間は、(特に一橋戦以降は)チームが勝つために、B3として何が求められるのか、一発勝負のトーナメント(だと思って試合に臨んだ)において堅い試合運びをするためにどんなプレーをするべきなのかを考え、そのために練習を考え、絞り、実行した。プレイヤーとしての安定感を追求した。試合に臨む時は、このプレー(キック処理、ペナのタッチキック、ウイングとしてのDF、など)だけは絶対に俺に任せろということを強く意識して、覚悟を持って望んだ。武蔵、成蹊、明学戦では、自分に求められた最低限の責務は果たすことができたと思う。また、その練習、試合を経て、成長した部分は多くあり、自分はあの状況において、その時できるベストを尽くしたと思う。
ただ、学習院戦の自分のプレーは、今シーズンワーストだった。チャンスで2本もノッコンをした。自分が前半の東大のモメンタムを殺してしまった。雨を想定してゲームプランを練っていたこと、半年ぶりのフルバックだったこともあるが、自分がフルバックとしてボールを持って切りに行くという練習とイメージの準備、そして覚悟が甘かった。2回ノッコンをしてから、ボールをもらいにいく積極性を失った。最低のパフォーマンスだった。
学習院戦後の最初の練習(コルツ練習)での最後のトークで、大西さんがコルツの選手たちだけに向けて5分ほど話をした。
A戦に出たいという動機や、今の東大の選手の中の尺度で、自分の目指すべきプレイヤー像を決めるな。志を高く持て。オールブラックスでもワラビーズでも、トップレベルの選手のプレーを目標として、そこに絶対に到達できると信じて日々成長しろ。チャンスを貰ったら失敗を恐れずチャレンジしろ。1番目立つプレイヤーになれ。
簡単に言えばこのような内容であった。
その話を、輪の外の少し離れたところから聞いていた自分には刺さるものがあった。
対抗戦、責任感、安定感、堅さ、目の前の試合に勝つために自分は何が必要か。対抗戦期間中はそういう思考だった。その思考自体は、あの時あの状況、おいては間違っていなかったのだろうと思う。
ただ、大西さんの話を聞いて、いつのまにか自分の視座が低くなっていたことに気づいた。
その時に、改めて、自分が1番成長する、というテーマに立ち変えろうと決心した。ここに来てフルバックを自分がやることになったのも巡り合わせだと思った。残り1ヶ月、本当に誰よりも成長してやろうと決めた。
最後の1ヶ月は本当に楽しかった。対抗戦が終わり、肩の荷が少し降りたこともあるのかもしれないが、本当の意味でラグビーに没頭できた。前を見て勝負し続けることができた。最後の1ヶ月だというのに、4年間で1番成長できた1ヶ月だったと思う。周りの目にどう映ったかは分からないが、名古屋戦は個人としては今シーズン最も納得のいくパフォーマンスができた。
京大戦、残された最後の80分も、最後の最後まで自分らしい最高のプレーをしたい。後輩には、その背中を見てほしい。最後まで前を見て進み続ける自分を見てほしい。主将としても、1人の東大ラガーマンとしても。
対抗戦B全勝、入替戦出場を目標として設定し、駆け抜けた1年間。
結果は4勝3敗。去年より成長を見せたものの、結果は4勝3敗の3位。
一橋戦の屈辱的敗北。成蹊戦の最後の16分。完全に崩れた明学戦。今思い返しても、悔しいことばかりだ。自分の采配は正しかったのか、試合前週に緩んでいた選手に気づけたのではないか、シーズンを通してもっと全員のマインドフルネスを高める声がけができたのではないか。結果の責任は全て主将の自分にあるし、後悔は尽きない。
入替戦で全てを出し尽くし、勝利し、魂を震わせていた成蹊の15人を見て、その姿に感動し、そして、改めて心の底から悔しかった。入替戦のグラウンドに立ちたかったし、やっぱり、どうしても成蹊と明学に勝ちたかった。
勝利を本気で目指したここまでの仲間との日々、成長は確かに自分たちの財産となるだろう。でも、やはり、成蹊に勝っていたら、入替戦に出ていたら、絶対に人生は変わっていた。それは揺るがないし、取り返すこともできない。おそらく、一生の心残りになるのだろう。
後輩のみんなに夢を託す形になってしまって本当に申し訳ないが、みんななら絶対にできると確信している。自分を信じて、仲間を信じて、絶対に目標を達成してほしいと強く思う。
最後に、この場を借りてお世話になった方々に感謝を述べさせていただこうと思います。
大西さん。
進むべき道を迷ってしまった時、大西さんのあつさと真っ直ぐさに、僕自身が導かれていたと思います。未熟な僕たちをここまで心から信じてくださり、ご指導いただき、本当にありがとうございました。大西さんと歩ませていただいたこの1年間を一生大切にします。
青山先生、深津さんをはじめとした、監督、コーチ陣の方々。
主将としてどうあるべきか、チームをどう動かすべきか、様々な相談に乗っていただきました。部員の見えないところでも、本当に沢山のお力添えをいただきました。このご恩は、卒部後、OBとして微力ながら、返させていただこうと思います。
垣内さん。
心から尊敬しています。垣内さんなくしてこのチームはありませんでした。垣内さんとプレーできたことを一生、誇りに思います。
1年生。
個性の強いみんなが好きです。コルツ戦でのみんなの成長には本当に感動しました。来年は対抗戦で暴れまくってください。
猿渡、ラグビーやめんなよ。
2年生。
東大ラグビー部の歴史を変えるキーマンは2年生のみんなだと信じてます。本当に素敵な代だなっていつも思ってる。みんなとラグビーして、馬鹿話するのが本当に楽しかった。こんな俺と仲良くしてくれてありがとう。
3年生。
同期みたいなもんだと勝手に思ってました。西久保と安富が逞しくて、もう、なにも言うことがないな。最後の1年、最高の1年にして欲しい。3年間、本当にありがとう。
同期のみんな。
俺を信じてついてきてくれてありがとう。全てが終わったら、また語り合おう。
そして、これから先の人生もよろしく頼む。
両親。
2人の理解とサポートのおかげでここまでラグビー部に没頭することができました。素敵な仲間とかけがえのない時間を過ごすことができました。いつもは面と向かって言えないので、ここで言わせてください。
本当にありがとう。
他にも、ここに書ききれないくらいのたくさんの方にお世話になりました。本当に感謝しています。ありがとうございました。
最後の最後に、、、
最後の京大戦を前にして思うことは、やはりラグビーは最高のスポーツである、ということだ。ラグビーというスポーツの魅力については何度かリレー日記を通じて書いてきた。が、最後にもう一度だけいいたい。
ここまで魂が震えるスポーツはない。こんなに仲間と、心を、魂を通わせることのできるスポーツはない。
今シーズン、この仲間と最後の80分。
ラグビーに没頭して、仲間と魂を通わせて、死闘を制そう。
主将 國枝健
相手を青天させるタックル、吹き飛ばすキャリー。真のラガーマンである彼のことを本当に尊敬しています。チームのために時には嫌われ役を買って出てくれたし、最後までFWをまとめあげてくれました。そして何より、試合で誰よりも身体を張ってくれました。彼の不器用なみんなへの愛が僕は好きでした。
このチームがあるのも本当に松元のおかげです。
本当に1年間ありがとう。お疲れさま。
今年の自分はシーズンに入る前に、個人的なテーマを何個か設定した。
そのうちの一つが、
「自分が誰よりもプレイヤーとして成長すること」である。
これは、チームが勝つために、主将としてあるために、そして自分が自分であるためにも、シーズンに入る前に自分自身で掲げたテーマであった。
春のBBC期間の練習は誰よりもタフで強くなってやろうという気持ちで全ての練習に臨むことができた。
ただ、シーズンが進み、グランドの内外を問わず、チーム全体としての課題や問題が出てくる中で、だんだんと意識がそちらの方に流れていった。夏の合宿期は怪我でDLにいたこともあり、チームが一つになるためにどうしたらいいか、というある意味、公の部分だけに集中していた。
また、対抗戦期間は、(特に一橋戦以降は)チームが勝つために、B3として何が求められるのか、一発勝負のトーナメント(だと思って試合に臨んだ)において堅い試合運びをするためにどんなプレーをするべきなのかを考え、そのために練習を考え、絞り、実行した。プレイヤーとしての安定感を追求した。試合に臨む時は、このプレー(キック処理、ペナのタッチキック、ウイングとしてのDF、など)だけは絶対に俺に任せろということを強く意識して、覚悟を持って望んだ。武蔵、成蹊、明学戦では、自分に求められた最低限の責務は果たすことができたと思う。また、その練習、試合を経て、成長した部分は多くあり、自分はあの状況において、その時できるベストを尽くしたと思う。
ただ、学習院戦の自分のプレーは、今シーズンワーストだった。チャンスで2本もノッコンをした。自分が前半の東大のモメンタムを殺してしまった。雨を想定してゲームプランを練っていたこと、半年ぶりのフルバックだったこともあるが、自分がフルバックとしてボールを持って切りに行くという練習とイメージの準備、そして覚悟が甘かった。2回ノッコンをしてから、ボールをもらいにいく積極性を失った。最低のパフォーマンスだった。
学習院戦後の最初の練習(コルツ練習)での最後のトークで、大西さんがコルツの選手たちだけに向けて5分ほど話をした。
A戦に出たいという動機や、今の東大の選手の中の尺度で、自分の目指すべきプレイヤー像を決めるな。志を高く持て。オールブラックスでもワラビーズでも、トップレベルの選手のプレーを目標として、そこに絶対に到達できると信じて日々成長しろ。チャンスを貰ったら失敗を恐れずチャレンジしろ。1番目立つプレイヤーになれ。
簡単に言えばこのような内容であった。
その話を、輪の外の少し離れたところから聞いていた自分には刺さるものがあった。
対抗戦、責任感、安定感、堅さ、目の前の試合に勝つために自分は何が必要か。対抗戦期間中はそういう思考だった。その思考自体は、あの時あの状況、おいては間違っていなかったのだろうと思う。
ただ、大西さんの話を聞いて、いつのまにか自分の視座が低くなっていたことに気づいた。
その時に、改めて、自分が1番成長する、というテーマに立ち変えろうと決心した。ここに来てフルバックを自分がやることになったのも巡り合わせだと思った。残り1ヶ月、本当に誰よりも成長してやろうと決めた。
最後の1ヶ月は本当に楽しかった。対抗戦が終わり、肩の荷が少し降りたこともあるのかもしれないが、本当の意味でラグビーに没頭できた。前を見て勝負し続けることができた。最後の1ヶ月だというのに、4年間で1番成長できた1ヶ月だったと思う。周りの目にどう映ったかは分からないが、名古屋戦は個人としては今シーズン最も納得のいくパフォーマンスができた。
京大戦、残された最後の80分も、最後の最後まで自分らしい最高のプレーをしたい。後輩には、その背中を見てほしい。最後まで前を見て進み続ける自分を見てほしい。主将としても、1人の東大ラガーマンとしても。
対抗戦B全勝、入替戦出場を目標として設定し、駆け抜けた1年間。
結果は4勝3敗。去年より成長を見せたものの、結果は4勝3敗の3位。
一橋戦の屈辱的敗北。成蹊戦の最後の16分。完全に崩れた明学戦。今思い返しても、悔しいことばかりだ。自分の采配は正しかったのか、試合前週に緩んでいた選手に気づけたのではないか、シーズンを通してもっと全員のマインドフルネスを高める声がけができたのではないか。結果の責任は全て主将の自分にあるし、後悔は尽きない。
入替戦で全てを出し尽くし、勝利し、魂を震わせていた成蹊の15人を見て、その姿に感動し、そして、改めて心の底から悔しかった。入替戦のグラウンドに立ちたかったし、やっぱり、どうしても成蹊と明学に勝ちたかった。
勝利を本気で目指したここまでの仲間との日々、成長は確かに自分たちの財産となるだろう。でも、やはり、成蹊に勝っていたら、入替戦に出ていたら、絶対に人生は変わっていた。それは揺るがないし、取り返すこともできない。おそらく、一生の心残りになるのだろう。
後輩のみんなに夢を託す形になってしまって本当に申し訳ないが、みんななら絶対にできると確信している。自分を信じて、仲間を信じて、絶対に目標を達成してほしいと強く思う。
最後に、この場を借りてお世話になった方々に感謝を述べさせていただこうと思います。
大西さん。
進むべき道を迷ってしまった時、大西さんのあつさと真っ直ぐさに、僕自身が導かれていたと思います。未熟な僕たちをここまで心から信じてくださり、ご指導いただき、本当にありがとうございました。大西さんと歩ませていただいたこの1年間を一生大切にします。
青山先生、深津さんをはじめとした、監督、コーチ陣の方々。
主将としてどうあるべきか、チームをどう動かすべきか、様々な相談に乗っていただきました。部員の見えないところでも、本当に沢山のお力添えをいただきました。このご恩は、卒部後、OBとして微力ながら、返させていただこうと思います。
垣内さん。
心から尊敬しています。垣内さんなくしてこのチームはありませんでした。垣内さんとプレーできたことを一生、誇りに思います。
1年生。
個性の強いみんなが好きです。コルツ戦でのみんなの成長には本当に感動しました。来年は対抗戦で暴れまくってください。
猿渡、ラグビーやめんなよ。
2年生。
東大ラグビー部の歴史を変えるキーマンは2年生のみんなだと信じてます。本当に素敵な代だなっていつも思ってる。みんなとラグビーして、馬鹿話するのが本当に楽しかった。こんな俺と仲良くしてくれてありがとう。
3年生。
同期みたいなもんだと勝手に思ってました。西久保と安富が逞しくて、もう、なにも言うことがないな。最後の1年、最高の1年にして欲しい。3年間、本当にありがとう。
同期のみんな。
俺を信じてついてきてくれてありがとう。全てが終わったら、また語り合おう。
そして、これから先の人生もよろしく頼む。
両親。
2人の理解とサポートのおかげでここまでラグビー部に没頭することができました。素敵な仲間とかけがえのない時間を過ごすことができました。いつもは面と向かって言えないので、ここで言わせてください。
本当にありがとう。
他にも、ここに書ききれないくらいのたくさんの方にお世話になりました。本当に感謝しています。ありがとうございました。
最後の最後に、、、
最後の京大戦を前にして思うことは、やはりラグビーは最高のスポーツである、ということだ。ラグビーというスポーツの魅力については何度かリレー日記を通じて書いてきた。が、最後にもう一度だけいいたい。
ここまで魂が震えるスポーツはない。こんなに仲間と、心を、魂を通わせることのできるスポーツはない。
今シーズン、この仲間と最後の80分。
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主将 國枝健
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