ラグビー部リレー日記 2015/2

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愚直に守ること

 written by 栗原 菜緒 投稿日時:2015/02/07(土) 17:51

こんにちは、優しさと強い闘志を併せ持つマネージャー長の佐野からバトンを受け取りました、新4年マネージャーの栗原菜緒です。
リレー日記に綴られた同期の抱負を、奮い立たせられるような思いで読みました。



「守愚(しゅぐ)」という言葉を聞いたことがあります。
命に関わるような作業手順について、先人から受け継ぎ、愚直なまでに守っている世界で使われているそうです。
トレーナー部門のマネージャーとして、先輩から受け継いだものを大切に伝えて参ります。
しかし、守ることだけではなく、自ら足らざる部分を貪欲に吸収して行く姿勢を持ちながら、新しいことにチャレンジしたいです。


今年からマネージャー10人体制となり、マネジメント、アナライジング、トレーナーと3部分に分かれて活動して行きます。各部門の責任を明確にし、今迄手の届かなかった部分にもチャレンジするという決意を込めた組織変更です。

今年のチーム方針では、フィジカルや基本的な部分を重視しており、トレーナー部門としては、プレイヤーの体作りに直結する栄養やマッサージなどに「勝つため」に必要だと感じたことは何でも取り入れて行きたいです。

変化し続ける環境の中で「必要なこと」をタイムリーに感じ、実行することは簡単ではありません。
新体制になり、トレーナーの活動に、より時間を掛けることができるようになりました。何処までプレイヤーを支えることができるか判りませんが、サッカーの中田英寿さんの言葉『自分で自分に「良くやっている」って思ったら、終わりが近いってことだ』の通りだと思いながら、がむしゃらに取り組んで参ります。


副将の木下も言っていたように、今年は勝負の年。チーム目標「入替戦出場」を実現すべく、同期でマネージャー長の佐野を軸に、マネージャー全員が気持ちを一つに微力を尽くしたいと思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。私で新4年生の決意表明を締めくくらせて頂きます。
OB、OGの方々をはじめ、いつも東大ラグビー部を応援してくださっている皆様、今後とも応援及びご指導のほど、よろしくお願い致します。

次は、学年会で熱い思いを語っているらしい、新2年生の河本にお願いします。


 

強く、強く。

 written by 佐野 恵梨 投稿日時:2015/02/06(金) 20:31

志水よりバトンを受け取りました、今年度マネージャー長を務めさせて頂きます佐野恵梨です。宜しくお願い致します。
 
このリレー日記を通して同期が抱いている様々な感情を知ることができ非常に嬉しいです。
私はというと、この一年、常に強くあらねばと考えています。
どんな逆境に立たされたとしても、この東大ラグビー部の中で誰よりも一番に強くありたいと思っています。(もちろん体格面の話ではなく、精神面の話です。)強くありたいと思ったのは、4年生になることで芽生えた初めての感情です。今までの3年間、特に1・2年生の時は様々な面でかなり葛藤し続けました。ただ、最上級生になって思うことは、3年間葛藤していたことへの後悔です。なので踏みとどまっている下級生には同じような思いをして欲しくない、今年こそ入れ替え戦に出場するために皆で意識を高めていきたいという思いで、今回のリレー日記を書かせていただきます。
 
 
 
「井に座して天を観る」ということわざがあるように井戸のような狭いところにいては、見えないものが多く、見解も浅はかであったりします。誰でも、上に立てば自ずと全体像は見え、問題点も明らかに見えます。最高学年になって部を見つめ直してみると、初めて気付くことは非常に多いです。これは、私が今まで井戸の中にいて非常に狭い見解の中で物事を見ていたということを意味します。ここで言いたいのは、学年が上がってから考えたり行動に移したりするのでは遅いということです。特に東大ラグビー部員に関しては、このことは大きな課題であると思います。このような意識だったり気持ちだったりの類のことは、4年生にならずとも変えられます。学年なんていうのは目に見える形でしかありません。
 
4年生になってから考えるようでは遅すぎます。
4年生になってからスイカを着たいという覚悟では遅いと思います。
入れ替え戦に出場するという目標を掲げている以上、全員の意識が上になければいけません。東大ラグビー部は首脳陣に頼り切る傾向があります。私もそうでした。それでは、強くなれないと思います。
 
学年関係なく、意見を言う。
学年関係なく、スイカを争う。
そうすることで全体のレベルが上がっていく。4年生の力だけではこのようなチームは作れません。全員の力が必要です。もちろん、毎年生半可な気持ちでやっているわけではありませんが、まだまだ足りないと思います。ラグビーについて、チームで勝つために自分は何ができるのかということについて、じっくりと考えなければいけません。それは練習後にどれだけビデオを見てるだとか、反省をノートに記すだとか、グラウンドに少しでも早く出るだとか、常にジョグバックをするだとか、そのようなところに表れてくると思います。下級生に向けていろいろ言っていますが、チームをこのような雰囲気に持っていけるかどうかは私たち最上級生にかかっていますし、一番は強くありたいと思う自分に投げかけています。
 
対抗戦初戦まで半年余りです。どのチームも与えられた時間は同じです。カウントダウンはもう始まっています。ああしておけばよかったと、絶対に後悔したくありませんマネージャーとしては言い過ぎで、嫌われるんじゃないかというくらい偉そうにものを申しました。しかし、マネージャーでもこういうことを主張できるような組織にしていきたいとも思っています。
 
再始動前に何度かマネージャーミーティングを開きました。
どうしたら強いチームになれるのか、今後の東大ラグビー部のマネージャーはどうあるべきなのか、皆が真剣に考えていることが伝わり、このチームで最後の1年を過ごせることを誇りに思います。
「頑張ります!」という後輩の言葉は、もしかしたら何気無くただひとつ返事で言っているものかもしれませんが、こんなに嬉しいものなのかと。胸に染みました。
今年度からマネージャーは体制が少し変わります。皆で考えて出した結論ですが、正しいと思って進んだ道が間違っていることは十分考えられます。そういう時もまた全員で考え、この部を支えていきたいと思います。

未だ経験したことのないくらいの勝利の喜びを、全員で分かち合えることを胸に、この一年も精一杯尽力して参りたいと思います。
 
最後になりましたが、OBOGの方々、保護者の方々、様々な方面から応援して下さっている方々に深く感謝申し上げます。今後とも、ご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次は唯一の同期マネージャー、栗原にバトンを渡します。
 
佐野恵梨

プレーヤーとして

投稿日時:2015/02/05(木) 20:23

南里よりバトンを受け取りました新4年の志水正親です。
 
 
「お前には欲がない」
中高時代の担任からこのように言われたことがある。
私はこの言葉を、上を目指す姿勢が欠けているという意味に受け取っている。
確かに私は昔から物欲もなく、なにかをしてやろうという熱意に欠けたところがある。
また、無駄なことが嫌いで効率主義なこともあり、よく言えば冷静、悪く言えば冷めた人間であると思う。
ではなぜそんな自分がよりによってラグビーをしているのだろうか。
友人の誘いでラグビーをはじめた中学1年の頃からもうすぐ10年が経とうとしている。最初はただ楽しいというだけで遊び感覚だった。高校になってからは自分たちでラグビーについていろいろと考えるようになった。大学ではこれまで知る由もなかったラグビーを教わった。これまで10年間ラグビーを続けてきて、ラグビーを嫌いになることはあっても本気でやめようと思ったことだけは1度もなかった。
直近のリレー日記を読み返してみると、南里は面白いから、松田は漢になりたいから、翔太は強い男になりたいからとそれぞれが明確な理由をもってラグビーを選んでいる。しかし、いくら考えても自分がなぜラグビーを続けているのか、という問いに対する答えはうまく言い表すことができない。
先に述べたように自分は基本的に欲のない人間である。しかし、ラグビーだけははっきりと自分の意志でやりたい、と思える。(理由はよくわからないが…)
怪我からの復帰戦で20分しか出ていないC戦だろうと負ければ死ぬほど悔しくて家で何度もビデオを見返す。自分の好きな選手やプレーの動画を探しては見てを繰り返して気づけば数時間たっていることもある。他にもあげればきりがないが、そのどれもがラグビーだからこそやろうと思えるのだろう。
おそらく自分にとってラグビーはもはやスポーツや趣味の枠を超えたなにかになっているのだと思う。
その「なにか」の正体を知るために今年はラグビーと真摯に向き合いたい。
 
時間は無限ではない。最上級生である自分は今年の12月23日には引退している。本音をいえばこれから始まるシーズンへの不安よりもラグビーをやめた後の自分への不安の方が大きいかもしれない。しかし、そんな先のことを考えても仕方ない。なるようになる、そう思えばいい。まずはブランクを埋め、プレーヤーとして完全に復帰することからはじめよう。ここまで3年間プレーヤーとしてはその半分も過ごしていない。最後の1年は常にグラウンドの中で最上級生として過ごそう。
 
次は今年のマネージャー長であるえりちゃんにお願いします。

楽しんでる?

 written by 南里 耕大 投稿日時:2015/02/03(火) 22:35

松田よりバトンを受け取りました南里耕大です。


楽しんでる?

一昨年のバックスコーチだった長島修さんは練習中の僕らに問うた。

 

東大ラグビー部はよく真面目な集団だと言われる。

確かにそう思う。

周りの学生が2限の授業にも寝坊してくるのが当たり前のような環境の中、朝7時にはグランドに出てボールを追いかけている。

 

だが、楽しんでいるだろうか。

 

一年生のころはJr.練で毎日が楽しかった。

しかし、学年が進むにつれラグビーをすることが日課になり、うまくなることが課題になり、まとめることが責任になった。

明日練習いくのヤだな。そう思うことも何度かあった。

 

フィットネスをやっていて、みんなゼェゼェ息を切らしている。

真面目にしっかり追い込んでいる。そして「もう無理だ」という。

 

決して追い込んでいる人を批難している訳ではない。

みんなが息を切らしている中、周囲に合わせて辛がっている人が少なからずいるように思う。

そして自分がそういうときが度々あった。

どんなに辛くても「もう無理」とは言ってはいけない。

たとえ追い込みきっても、そこを自分の限界にしてしまう気がするから。

 

だからそういうときこそ楽しもう。

辛いことを達成したときの喜びを噛み締めよう。

「もう無理」ではなく、「ここまでやった、もっと強くなれる」を口癖にしよう。

 

ラグビーの楽しさとは変なプレーをしたり、楽をしたりすることではない。

それでも、ステップで相手を置き去りにする爽快感、タックルで相手に刺さる衝動、サインプレーでラインブレイクしていく快感など、人それぞれの楽しさを持っている。

楽しさを求めることでどんどんラグビーに対して前向きになれるし、より高い次元でプレーしたいと願う。

だから、誰よりも練習して誰よりも楽しんでやる。

 

だってラグビーは面白いじゃないか。

 

 

 

次は持病を乗り越えて復活した同じ機械科の志水にお願いします。

変身

 written by 松田 尚之 投稿日時:2015/02/01(日) 23:30

「カッコ悪い」先輩であろう
 
 
 
 常々そう思ってきた。
 僕は別に、元々出来た人間ではないし、正確に言えば、強く意識しなくとも、そうであるのかもしれない。
 
 
 
「カッコ悪い」先輩であろう
 
 
 
グラウンド外では勉強、仕事をテキパキこなし、一度グラウンドに出れば、息を飲むプレーで部員を魅了する、そういう事は僕は出来ない。
どちらかと言うと、否、どちらかと言わなくとも
仕事や勉強は苦手で、ラグビーに関しても、上手いプレーが出来るわけではない。
 
 
 
「カッコ悪い」先輩であろう
 
 
 
同期から一目置かれ、後輩からの尊敬の眼差しを一手に受ける、僕はそういうタイプでもない。ヘマをしては笑われ、後輩とも馬鹿な冗談を言っては笑い合っている。そういう人間だ。
 
否定ばかりを重ねてきたが、別にこれをどうこう思っている訳では無く、寧ろそれでいいじゃないか、とも思っていた。そんな自分の立ち位置に納得していた。
そうやって卒業してくんだろうなぁ、とボンヤリ感じていた。冗談をよく言う、親しみやすい面白い先輩であれたらいいや、と。
 
だからこそ、
 
 
 
「カッコ悪い」先輩であろう
 
 
 
と思っていた。
 
しかし、12月23日の京大戦。グラウンドでプレーする先輩は非常にカッコ良かった。
カッコ良い、という表現は野暮かもしれないが、カッコ良かったものは、カッコ良かったのだ。なるほど。これが4年か、と思い知らされた。
 
そしてその時、「カッコ良く」ありたい、と強く思った。グラウンド外ではカッコ悪くてもいい。
しかし、せめてグラウンドでは
泥臭いプレーでもいいから、目立たなくてもいいから、「カッコ良く」ありたい、そう強く思った。
 
そもそも、僕が何で大学からラグビーを始めたか。
よくよく考えたら幼い頃に水泳を習ってはいたが、僕はスポーツというスポーツを、大学までした事が無かった。
中学ではトランペットを吹いていたし、高校では部活をしていなかった。
特に意識はしていなかったが、どこか引け目を感じていたのかもしれない。こういう表現は語弊を招くかもしれないが、《男なのに》スポーツをしていなかった自分に、引け目を感じていたのかもしれない。だから、スポーツを通して男らしくなりたかった。田中の内容と少し被るが、僕も、ラグビーを通じて、漢になりたかった。
 
 
そうだった。危うく忘れるところであった。
 
 
 
「カッコ悪い」から「カッコ良い」へ。
 
 
 
4年目となって、後がない今、僕は最後の大変身を遂げたい。
Reflesh the Worldするような、カッコ良いプレーヤーへ。
最後ぐらい、なり振り構わずガツガツいこう。
そして、
 
 
 
 
「カッコ良い」先輩であろう
 
 
 
 
次のリレー日記は南里にお願いします。
 
 
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