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ラグビー部リレー日記
5792字の総括
投稿日時:2021/06/16(水) 14:38
わたしの買っている3倍程度の値段の高級化粧水を愛用する、同期のごたつからバトンを受け取りました、3年スタッフの榎園琴音です。ごたつは美意識のみならずコミュニケーション能力も高く、生粋の”陽”属性だな、と日々感心しています。新歓期には、よく気さくに1年生に話しかけていましたが、一緒に喋っていたわたしまでたくさん笑わせてもらいました。
2月15日のシーズンインから3月31日までの1ヶ月半、休部させていただいていました。この期間に仕事を代わってくださった全ての方、本当にありがとうございました。特に、スタッフ最高学年としての大事なスタートの場面であったにも関わらず、長期間に渡って部活を休むというわたしの選択を尊重するだけでなく、仕事まで肩代わりしてくれた同期スタッフの皆には、心から感謝しています。
だいぶ時間が経っていますが、ほとんどの人にはあまり多くを語らないまま部活から消え、かつ唐突に戻ってきたということもあるので、今回のリレー日記では、休部中の話と、復帰して2ヶ月半ほど経った今思うことを書かせていただきます。
<休部中にあったこと>
①オンライン留学
休部中のメインイベントが、5週間のオンライン留学でした。元々はイギリスに渡航するつもりだったのですが、秋冬にかけてどんどん悪化するコロナの情勢を受け断念し、Zoomで授業を受けるオンライン形式に切り替えました。それでも、わたしにとって初めてだった今回の留学は、カルチャーショックや言葉の壁を感じるには十分で、5週間があっという間に過ぎていった、という印象でした。
スイスに兵役があることを知りました。生徒の出身のマジョリティはなぜかアラブ圏で、日本人が生涯で知り合う平均値のおそらく7倍以上の数のクウェート人と知り合いました。(世界史選択だったにも関わらず、クウェートがどこにあるか初めて知りました。) ライティングはめちゃくちゃなのに、ディスカッションの時間になると先生に遮られてもなお淀みなくしゃべり続けるフランス人を見て、日本と海外の英語教育の差を実感しました。渡航したもののコロナに感染してしまい隔離中のため、オンライン授業を受けているという可哀想な境遇の人もいました。
たくさんの人と話し数人とは連絡先を交換しましたが、中でも一番面白かったのは中国人の男の子、アンディとの出会いでした。(中国や韓国には、戸籍登録とは関係なく自分で勝手につけられる英語版ニックネームのような文化があるらしく、アンディは本名ではないようです。)彼はほぼ英語が喋れず、全ての会話をGoogle翻訳を使って試みていたレベルだったのですが、何故か上のレベルのクラスに入れられてしまっており、笑顔と愛嬌とスマホの機能だけで全てを乗り切っていました。そんな彼とブレイクアウトルームで同じ部屋になった際、簡単な単語とジェスチャー、チャットを使って会話をしていたらなんとか意思疎通が生まれただけでなく、彼よりずっと英語が上手な他の生徒とよりも会話が盛り上がり、連絡先を交換しました。そこまでは良かったのですが、彼は嬉しかったのかわたしに異常に懐き、授業外の時間はもちろん、授業中にもひっきりなしに、メッセージやZoomのプライベートチャットを送ってくるようになりました。その内容は、I’m hungry. などという返しに困る現状報告から、Are you happy? といった哲学的な質問、はたまた先生の言っていることを全て説明してくれ、ノートの写真を全部送れ、という無茶振りまで多岐に渡りました。
授業内容に関して聞かれた事には答えてあげないと可哀想ですが、彼にもわかるような平易な英文を必死に考えてチャットボックスに打っている時に限って先生に当てられたり、集中できずに先生の指示が聞き取れなかったりして、途中からつい、おいおい勘弁してくれよという思いに駆られました。けれど、授業内容がわからなくても、先生に怪訝そうな顔をされても全く気にせず、ブレイクアウトルームでは笑顔や積極性を絶やさず、たまたま仲良くなった外国人のわたしを全力で頼ることができる、そんな彼の、圧倒されるようなポジティブな姿勢には見習うべきものが多くあるとも思いました。間違えたり言葉に詰まったりしてしまうのが恥ずかしくて授業中つい消極的になってしまっていた典型的な日本人のわたしにとって、彼との出会いはかなり大きな価値観の違いを感じさせる興味深いものでした。
その後単身イギリスに渡航した彼とは、最近はあまり連絡を取れていませんが、異国の地でも必ずや日々を力強く、逞しく生きていることと思います。
正直5週間で自分の英語力が大きく変わったとは思いませんし、留学エージェントのずさんな対応が原因で色んな場面でゴタゴタが発生し、精神的に消耗することも多かったのですが、総合的に考えるとやはりしてみてよかった経験だったな、と思っています。
引退する頃にはコロナが古い過去のこととなっていて、当たり前に海外旅行や留学ができる世界線になっていることを祈りつつ、今度は現地に渡航して留学してみたいな、と考えています。
②パーソナルカラー診断
もう一つの大きなイベントが、「パーソナルカラー診断」でした。これは最近女性に大流行している、肌の色を見ることによってその人に似合う色を診断してくれるというものです。ずっと興味がありつつも良いタイミングがなく手が出せていなかったので、思い切って行ってきました。パーソナルカラー診断に加えて「骨格診断」(骨格の形を見て、似合う洋服の形を教えてもらえる)と「顔タイプ診断」(顔のパーツの形や配置を見て、似合うメイクや服装の雰囲気を教えてもらえる)も合わせてしてもらいました。お値段は3万円と、興味を持って値段を尋ねてきた女子の友人ですら目を剥くほどでしたが、今後知らず知らずのうちに似合わない洋服やメイク用品をたくさん買ってしまうことを考えれば、安いものとまでは言わないけれど、初期投資として払う価値があったように思います。
わたしは昔からラベンダー色が大好きで、高校時代は文房具やカバンにつけるキーホルダーなど、持ち物のほぼ全てをラベンダー色で固めていたぐらいなのですが、その色がわたしに似合う色だということがわかり、とても嬉しくなりました。おばあちゃんになっても、ラベンダー色の洋服、ラベンダー色のメイク用品などラベンダーグッズを集め、身につけ続けようと思います。また、着ると普段より太って見える気がする服を数着持っており、もっと痩せればそれらの服も似合うようになるはずだとずっと思っていたのですが、原因は体重ではなくわたしの生まれ持った骨格の形だった、ということもわかり目から鱗でした。
インスタグラムで検索して、雰囲気の良さそうなサロンを選んで足を運んだのですが、診断してくださった講師の方が想像通りの素敵な方で、話しているだけで幸せなオーラが伝染して自己肯定感が上がっていくようでした。色々と知識を身につけられて参考になっただけでなく、自分の自信に繋がるようなとても良い時間を過ごせたため、オンライン留学の合間の良い息抜きになりました。
<心境>
好き勝手に過ごさせていただいていた自分の様子を色々と書いてきましたが、そもそも何故休部することになったのかといえば、わたしが部活をやめようとしていたからです。昨年の10月に、昨シーズンいっぱいで退部すると決めました。11月末に対抗戦が終わってから一部の人に少しずつ話し始め、その後話し合いや自分との対話を重ねたのち、部活から一度離れ、頭を冷やした状態で考え直すために休部期間をいただくこととなりました。先述したような、普段ならできないことをさせていただきながら並行して部活について考え続け、その結果自分の中で、他のことに足を踏み出すよりも部活を続けるべきである、という結論に至ったために戻ってきた
という、そんな目まぐるしい半年間でした。
今のわたしは、入部してから一番ポジティブな気持ちで部活に向き合えているように思います。そのことがとても嬉しいです。
昨シーズンは、シーズンの途中で仕事を放棄してフェードアウトすることへの違和感や申し訳なさから、やめると決めてからもシーズンが終了するまでなんとか部活には行き続けたものの、かなり苦しい毎日でした。最後までやり切ることのないまま去ると決めたものに対してモチベーションややりがいを見出すことはとても難しく、練習中には注意散漫になり、練習時間外の仕事のクオリティも下がり、そんな自分に嫌気がさし、また気持ちが沈み…と何度も悪循環を繰り返していました。
休部中も、部活から一旦離れさせていただいたことでだいぶ楽にはなったものの、かろうじて続けていた僅かな量の部の仕事をするのすら億劫でした。部活を続ける決心がついてからも、続けるべきだと思っている頭に心が追いつかず、部活のことを考えただけで泣きそうになりました。そのまま、万全とは言えないモチベーションの状態で戻ってきたのですが、先述の通り現在は過去にないほど好調子です。
昨シーズンまでに比べると仕事量も忙しさもだいぶ増したにも関わらず、しかも一度100%の気持ちで退部することを決めた身であるにも関わらず、なぜ今こんなに純粋に部活を楽しめているのか正直自分でもよくわかりません。けれど、復帰してから、自分の中で「良い気の流れ」が起きているように思うことがよくあります。
4月末に、広報活動に使うためのデータをたくさん入れていたハードディスクが突如うんともすんとも言わなくなり、全てのデータにアクセスできなくなるという、部活史上最もアンラッキーな出来事がありました。無料見積もりに出したところ、壊れ方は「壊滅的」で、データ修復には9万5000円もかかると言われてしまいました。パーソナルカラー診断を3回してもお釣りが返ってくるような金額の前に大学生のわたしは完全に無力で、泣く泣く修復を諦めたのですが、妙に落ち着いている自分がいました。流石に数日は深く落ち込みましたが、時間が経つとともに「就活が始まって忙しくなる前でよかったな」「試合の直前に壊れて試合告知が間に合わなくならなかっただけマシだな」「このデータは消えたけどこっちのデータはGoogle Driveに保存されてたんだ、よかった」などと、次々とポジティブな感想が浮かびました。これは、元々かなりのネガティブ思考の持ち主であるわたしには珍しいことで、自分に少し変化が起きていることを感じました。(その後、新しいハードディスクを購入し、細心の注意を払って使っています。)
朝練時の早起きも、部活が楽しいので以前ほど苦ではなくなりました。スッキリと起きられるので、以前練習日には全く力を入れていなかったメイクや洋服選びをきちんとする心の余裕ができました。時間ギリギリを攻めていた休部前に比べると毎日30分ほど早く起きているのですが、あまり負担になっていません。というよりむしろ、メイクをしない人にわかってもらえるか不明ですが、メイクを丁寧にするとなんとなく気分が上向きになるというか、ご機嫌になれて、部活により前向きな気持ちで取り組めます。こんな風に、何か悪いことがあっても自分が負のサイクルに陥ってしまうことを防げたり、自分の気持ちが明るくなる取り組みを行えたりと、以前はなかった好循環が出来上がっているような気がします。
結局、好循環も悪循環も気の持ちようなのだと思います。けれど、その気の持ちようというのがとても難しく、時に努力や気合い、願望といったものではどうにもならないことがあります。事実これまでの2年間は、一定の熱量と誠意を持って仕事に取り組みつつも、部活が楽しくて仕方がないと胸を張れた時期は、退部を考え始める前ですらほぼありませんでした。入部して3年目、せっかく今いい状態が作れているので、アンディのようにとまでは言わずとも、休んでいた時期を取り戻すような積極的な姿勢で、最大限に楽しみながら部活に関わっていきたいです。そして、仮にまた色々と考え込んでしまう時が来たとしても、一度した決断を覆してまでラグビー部に戻ってきた自分の存在を見つめ直し、乗り越えていきたいと思います。
後輩も多くできた今、かつてのマイナスな状態の自分について書いていいのか少し迷いました。けれど、この半年でのわたしの最も大きな変化は「部活の人に対して弱さを見せられるようになった」事だと思っています。半年かけて、たくさんの人と話をしました。その中で、部活に対して常に真っ直ぐ向き合っていて、ひたすら強く見えた先輩がかつて抱いた悩みや、日頃は明るい同期が感じていた痛みなど、これまで知る由もなかったものを多く知りました。今までわたしただ一人が感じていると思っており、部員の誰にも言えないでいた葛藤は、思っていたよりも深い共感をもって聞いてもらえました。とても気持ちが楽になっただけでなく、自分の部活の捉え方・部活に対する考え方が随分と変わるきっかけとなりました。意地にも似たプライドを持ち続けるよりも、困った時にその思いを誰かに吐露してみることの方が有意義に働く、そんな基本的な学びを得た今回の出来事の総括として、このような内容のリレー日記を書かせていただきました。
悩んでいた時期にお世話になった方々、本当にありがとうございました。真正面から向き合い相談に乗ってくださった人はもちろん、核心に触れることはないけれど、気遣ってくださっていることやその優しさがひしひしと伝わってきた人、久しぶりに部活に行った際に笑顔で迎えてくれた人などなど、全部がとっても温かくありがたかったです。皆さんのおかげで今部活を楽しいと思えているのかもしれないです。恩返しができるよう、頑張ります。
リレー日記史上最も長いのではないかという量の文章を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次は、つい目がとまるような美しいパスを投げる、4年生の垣内さんにバトンを渡します。正直、1年生の時は垣内さんのことがかなり怖かったのですが(ごめんなさい)、今では安心して頼れる、有能かつ優しい先輩だと思っております。昨年班が同じだったスモブラでは、垣内さんのお茶目で可愛らしい一面をたくさん発見することができ、非常に嬉しかったです。
2月15日のシーズンインから3月31日までの1ヶ月半、休部させていただいていました。この期間に仕事を代わってくださった全ての方、本当にありがとうございました。特に、スタッフ最高学年としての大事なスタートの場面であったにも関わらず、長期間に渡って部活を休むというわたしの選択を尊重するだけでなく、仕事まで肩代わりしてくれた同期スタッフの皆には、心から感謝しています。
だいぶ時間が経っていますが、ほとんどの人にはあまり多くを語らないまま部活から消え、かつ唐突に戻ってきたということもあるので、今回のリレー日記では、休部中の話と、復帰して2ヶ月半ほど経った今思うことを書かせていただきます。
<休部中にあったこと>
①オンライン留学
休部中のメインイベントが、5週間のオンライン留学でした。元々はイギリスに渡航するつもりだったのですが、秋冬にかけてどんどん悪化するコロナの情勢を受け断念し、Zoomで授業を受けるオンライン形式に切り替えました。それでも、わたしにとって初めてだった今回の留学は、カルチャーショックや言葉の壁を感じるには十分で、5週間があっという間に過ぎていった、という印象でした。
スイスに兵役があることを知りました。生徒の出身のマジョリティはなぜかアラブ圏で、日本人が生涯で知り合う平均値のおそらく7倍以上の数のクウェート人と知り合いました。(世界史選択だったにも関わらず、クウェートがどこにあるか初めて知りました。) ライティングはめちゃくちゃなのに、ディスカッションの時間になると先生に遮られてもなお淀みなくしゃべり続けるフランス人を見て、日本と海外の英語教育の差を実感しました。渡航したもののコロナに感染してしまい隔離中のため、オンライン授業を受けているという可哀想な境遇の人もいました。
たくさんの人と話し数人とは連絡先を交換しましたが、中でも一番面白かったのは中国人の男の子、アンディとの出会いでした。(中国や韓国には、戸籍登録とは関係なく自分で勝手につけられる英語版ニックネームのような文化があるらしく、アンディは本名ではないようです。)彼はほぼ英語が喋れず、全ての会話をGoogle翻訳を使って試みていたレベルだったのですが、何故か上のレベルのクラスに入れられてしまっており、笑顔と愛嬌とスマホの機能だけで全てを乗り切っていました。そんな彼とブレイクアウトルームで同じ部屋になった際、簡単な単語とジェスチャー、チャットを使って会話をしていたらなんとか意思疎通が生まれただけでなく、彼よりずっと英語が上手な他の生徒とよりも会話が盛り上がり、連絡先を交換しました。そこまでは良かったのですが、彼は嬉しかったのかわたしに異常に懐き、授業外の時間はもちろん、授業中にもひっきりなしに、メッセージやZoomのプライベートチャットを送ってくるようになりました。その内容は、I’m hungry. などという返しに困る現状報告から、Are you happy? といった哲学的な質問、はたまた先生の言っていることを全て説明してくれ、ノートの写真を全部送れ、という無茶振りまで多岐に渡りました。
授業内容に関して聞かれた事には答えてあげないと可哀想ですが、彼にもわかるような平易な英文を必死に考えてチャットボックスに打っている時に限って先生に当てられたり、集中できずに先生の指示が聞き取れなかったりして、途中からつい、おいおい勘弁してくれよという思いに駆られました。けれど、授業内容がわからなくても、先生に怪訝そうな顔をされても全く気にせず、ブレイクアウトルームでは笑顔や積極性を絶やさず、たまたま仲良くなった外国人のわたしを全力で頼ることができる、そんな彼の、圧倒されるようなポジティブな姿勢には見習うべきものが多くあるとも思いました。間違えたり言葉に詰まったりしてしまうのが恥ずかしくて授業中つい消極的になってしまっていた典型的な日本人のわたしにとって、彼との出会いはかなり大きな価値観の違いを感じさせる興味深いものでした。
その後単身イギリスに渡航した彼とは、最近はあまり連絡を取れていませんが、異国の地でも必ずや日々を力強く、逞しく生きていることと思います。
正直5週間で自分の英語力が大きく変わったとは思いませんし、留学エージェントのずさんな対応が原因で色んな場面でゴタゴタが発生し、精神的に消耗することも多かったのですが、総合的に考えるとやはりしてみてよかった経験だったな、と思っています。
引退する頃にはコロナが古い過去のこととなっていて、当たり前に海外旅行や留学ができる世界線になっていることを祈りつつ、今度は現地に渡航して留学してみたいな、と考えています。
②パーソナルカラー診断
もう一つの大きなイベントが、「パーソナルカラー診断」でした。これは最近女性に大流行している、肌の色を見ることによってその人に似合う色を診断してくれるというものです。ずっと興味がありつつも良いタイミングがなく手が出せていなかったので、思い切って行ってきました。パーソナルカラー診断に加えて「骨格診断」(骨格の形を見て、似合う洋服の形を教えてもらえる)と「顔タイプ診断」(顔のパーツの形や配置を見て、似合うメイクや服装の雰囲気を教えてもらえる)も合わせてしてもらいました。お値段は3万円と、興味を持って値段を尋ねてきた女子の友人ですら目を剥くほどでしたが、今後知らず知らずのうちに似合わない洋服やメイク用品をたくさん買ってしまうことを考えれば、安いものとまでは言わないけれど、初期投資として払う価値があったように思います。
わたしは昔からラベンダー色が大好きで、高校時代は文房具やカバンにつけるキーホルダーなど、持ち物のほぼ全てをラベンダー色で固めていたぐらいなのですが、その色がわたしに似合う色だということがわかり、とても嬉しくなりました。おばあちゃんになっても、ラベンダー色の洋服、ラベンダー色のメイク用品などラベンダーグッズを集め、身につけ続けようと思います。また、着ると普段より太って見える気がする服を数着持っており、もっと痩せればそれらの服も似合うようになるはずだとずっと思っていたのですが、原因は体重ではなくわたしの生まれ持った骨格の形だった、ということもわかり目から鱗でした。
インスタグラムで検索して、雰囲気の良さそうなサロンを選んで足を運んだのですが、診断してくださった講師の方が想像通りの素敵な方で、話しているだけで幸せなオーラが伝染して自己肯定感が上がっていくようでした。色々と知識を身につけられて参考になっただけでなく、自分の自信に繋がるようなとても良い時間を過ごせたため、オンライン留学の合間の良い息抜きになりました。
<心境>
好き勝手に過ごさせていただいていた自分の様子を色々と書いてきましたが、そもそも何故休部することになったのかといえば、わたしが部活をやめようとしていたからです。昨年の10月に、昨シーズンいっぱいで退部すると決めました。11月末に対抗戦が終わってから一部の人に少しずつ話し始め、その後話し合いや自分との対話を重ねたのち、部活から一度離れ、頭を冷やした状態で考え直すために休部期間をいただくこととなりました。先述したような、普段ならできないことをさせていただきながら並行して部活について考え続け、その結果自分の中で、他のことに足を踏み出すよりも部活を続けるべきである、という結論に至ったために戻ってきた
という、そんな目まぐるしい半年間でした。
今のわたしは、入部してから一番ポジティブな気持ちで部活に向き合えているように思います。そのことがとても嬉しいです。
昨シーズンは、シーズンの途中で仕事を放棄してフェードアウトすることへの違和感や申し訳なさから、やめると決めてからもシーズンが終了するまでなんとか部活には行き続けたものの、かなり苦しい毎日でした。最後までやり切ることのないまま去ると決めたものに対してモチベーションややりがいを見出すことはとても難しく、練習中には注意散漫になり、練習時間外の仕事のクオリティも下がり、そんな自分に嫌気がさし、また気持ちが沈み…と何度も悪循環を繰り返していました。
休部中も、部活から一旦離れさせていただいたことでだいぶ楽にはなったものの、かろうじて続けていた僅かな量の部の仕事をするのすら億劫でした。部活を続ける決心がついてからも、続けるべきだと思っている頭に心が追いつかず、部活のことを考えただけで泣きそうになりました。そのまま、万全とは言えないモチベーションの状態で戻ってきたのですが、先述の通り現在は過去にないほど好調子です。
昨シーズンまでに比べると仕事量も忙しさもだいぶ増したにも関わらず、しかも一度100%の気持ちで退部することを決めた身であるにも関わらず、なぜ今こんなに純粋に部活を楽しめているのか正直自分でもよくわかりません。けれど、復帰してから、自分の中で「良い気の流れ」が起きているように思うことがよくあります。
4月末に、広報活動に使うためのデータをたくさん入れていたハードディスクが突如うんともすんとも言わなくなり、全てのデータにアクセスできなくなるという、部活史上最もアンラッキーな出来事がありました。無料見積もりに出したところ、壊れ方は「壊滅的」で、データ修復には9万5000円もかかると言われてしまいました。パーソナルカラー診断を3回してもお釣りが返ってくるような金額の前に大学生のわたしは完全に無力で、泣く泣く修復を諦めたのですが、妙に落ち着いている自分がいました。流石に数日は深く落ち込みましたが、時間が経つとともに「就活が始まって忙しくなる前でよかったな」「試合の直前に壊れて試合告知が間に合わなくならなかっただけマシだな」「このデータは消えたけどこっちのデータはGoogle Driveに保存されてたんだ、よかった」などと、次々とポジティブな感想が浮かびました。これは、元々かなりのネガティブ思考の持ち主であるわたしには珍しいことで、自分に少し変化が起きていることを感じました。(その後、新しいハードディスクを購入し、細心の注意を払って使っています。)
朝練時の早起きも、部活が楽しいので以前ほど苦ではなくなりました。スッキリと起きられるので、以前練習日には全く力を入れていなかったメイクや洋服選びをきちんとする心の余裕ができました。時間ギリギリを攻めていた休部前に比べると毎日30分ほど早く起きているのですが、あまり負担になっていません。というよりむしろ、メイクをしない人にわかってもらえるか不明ですが、メイクを丁寧にするとなんとなく気分が上向きになるというか、ご機嫌になれて、部活により前向きな気持ちで取り組めます。こんな風に、何か悪いことがあっても自分が負のサイクルに陥ってしまうことを防げたり、自分の気持ちが明るくなる取り組みを行えたりと、以前はなかった好循環が出来上がっているような気がします。
結局、好循環も悪循環も気の持ちようなのだと思います。けれど、その気の持ちようというのがとても難しく、時に努力や気合い、願望といったものではどうにもならないことがあります。事実これまでの2年間は、一定の熱量と誠意を持って仕事に取り組みつつも、部活が楽しくて仕方がないと胸を張れた時期は、退部を考え始める前ですらほぼありませんでした。入部して3年目、せっかく今いい状態が作れているので、アンディのようにとまでは言わずとも、休んでいた時期を取り戻すような積極的な姿勢で、最大限に楽しみながら部活に関わっていきたいです。そして、仮にまた色々と考え込んでしまう時が来たとしても、一度した決断を覆してまでラグビー部に戻ってきた自分の存在を見つめ直し、乗り越えていきたいと思います。
後輩も多くできた今、かつてのマイナスな状態の自分について書いていいのか少し迷いました。けれど、この半年でのわたしの最も大きな変化は「部活の人に対して弱さを見せられるようになった」事だと思っています。半年かけて、たくさんの人と話をしました。その中で、部活に対して常に真っ直ぐ向き合っていて、ひたすら強く見えた先輩がかつて抱いた悩みや、日頃は明るい同期が感じていた痛みなど、これまで知る由もなかったものを多く知りました。今までわたしただ一人が感じていると思っており、部員の誰にも言えないでいた葛藤は、思っていたよりも深い共感をもって聞いてもらえました。とても気持ちが楽になっただけでなく、自分の部活の捉え方・部活に対する考え方が随分と変わるきっかけとなりました。意地にも似たプライドを持ち続けるよりも、困った時にその思いを誰かに吐露してみることの方が有意義に働く、そんな基本的な学びを得た今回の出来事の総括として、このような内容のリレー日記を書かせていただきました。
悩んでいた時期にお世話になった方々、本当にありがとうございました。真正面から向き合い相談に乗ってくださった人はもちろん、核心に触れることはないけれど、気遣ってくださっていることやその優しさがひしひしと伝わってきた人、久しぶりに部活に行った際に笑顔で迎えてくれた人などなど、全部がとっても温かくありがたかったです。皆さんのおかげで今部活を楽しいと思えているのかもしれないです。恩返しができるよう、頑張ります。
リレー日記史上最も長いのではないかという量の文章を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次は、つい目がとまるような美しいパスを投げる、4年生の垣内さんにバトンを渡します。正直、1年生の時は垣内さんのことがかなり怖かったのですが(ごめんなさい)、今では安心して頼れる、有能かつ優しい先輩だと思っております。昨年班が同じだったスモブラでは、垣内さんのお茶目で可愛らしい一面をたくさん発見することができ、非常に嬉しかったです。
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