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ラグビー部リレー日記
Go Low and Refresh the world.
投稿日時:2021/12/24(金) 17:20
副将の甲斐からバトンを受け取りました、主将の杉浦です。
甲斐はクールな見た目に反してとても熱い男で、下級生の頃から自分たちが最終学年の時にどうなっていたいかよく一緒に話をしてきました。それももう卒業だと思うと、とても感慨深く思います。4年間ありがとう。最後の1年はことあるごとに相談していて、本当に頼りにしていました。
まず初めに、東大ラグビー部を応援して下さるOB・OGをはじめとする関係者の皆様、並びに保護者の皆様、いつもご支援いただき誠にありがとうございます。今シーズンも無事に最終戦まで来ることが出来ました。最終戦、そして来シーズンも東大ラグビー部に熱いご声援を宜しくお願い致します。
僕は3歳からラグビーを始めて、今年で19年になります。もはや、ラグビー抜きでは自分の人生を語ることが出来ません。このリレー日記では、そんな自分のラグビー人生の中でも最も濃かったこの1年間の主将としての生活を自分なりの言葉で振り返ろうと思います。最後までお付き合いいただけると幸いです。
今年は本当にいろいろなことにチャレンジをした。緊急事態宣言中にシーズンインで顔を合わせてのミーティングすら叶わなかったなか、CCというハードなトレーニングを導入した。例年ジュニアとして分かれていた1年生を夏の終わりにBチームとして合流させた。対抗戦期間中の水曜の練習時間を朝から夜に変更した。数えはじめるときりがないかもしれないくらい、たくさんの新たな取り組みを行った。
僕がこの一年の中で一番重視していたのは、「変化」を恐れないことだ。少しでもチームにプラスになりそうなことがあれば、迷うことなく変化することを選んできた。
ただ、それと同時にぶれない軸を持つことも意識していた。
僕がぶらさなかった軸、それは「誰かのためにラグビーをやるのではなく、自分のためにラグビーをし、自分のために主将を務める」ということだ。こう書くと誤解を招くかもしれないので付け足すと、対抗戦で勝利するため、自分の掲げたテーマである東大ラグビー部を「愛されるチーム」にするため、自分が満足のいく結果を得るために正しいと考えたことはだれにも遠慮しないという意味である。
とはいえ、主将になってすぐから出来たわけではない。初めのうちはみんなの顔色を伺い過ぎて、決めかねることも多々あった。あるとき、主務の津田から、「主将のお前が決めないと進まないぞ」という言葉をかけられた。僕が主将として決定権を持っているからこそ、確固たる軸を自分の中に持つ必要性を感じた。
春シーズンの首脳陣ミーティングの中で監督の青山先生から「俺が主将の頃は、『俺について来れないやつはやめてもらって構わない』とシーズンインに言った」という話を聞いた。その時、今の自分はそこまでの覚悟を持って主将を出来ているだろうかと考えさせられた。それ以来、自分の掲げた目標や成し遂げたいことのためにすべてを捧げて、絶対に自分が正しいと考えたことは譲らないと決めた。
こう考えるようになって、部員のみんなは自分の主将としての在り方に満足してくれているかという不安はだんだんと感じなくなっていった。むしろ、人の顔色を伺うことなく自分が正しいと信じたことを貫くことで、チームを良い方向に導くことが出来たのではないだろうか。
実際に結果も出すことが出来た。春シーズンでは3戦全勝を成し遂げた。対抗戦では13年ぶりの開幕戦勝利やライバル一橋への圧勝、そして対抗戦勝ち越しを達成した。東大ラグビー部100周年を記念した秩父宮での京大戦でも勝利を収めた。本当に何度も良い思いをさせてもらった。
だが、そんな最後の一年もすべてが満足のいく結果だったわけではない。今年目標として掲げた「入替戦出場」は達成できなかった。自分の手で「対抗戦A昇格」を成し遂げることが夢だった。高校3年生の時に東大ラグビー部を見学して以来、本気でその夢を達成するつもりでいた。何度も同期たちとその夢について語り合った。絶対に達成できると信じていた。本当に悔しい。
プレッシャーに負けて自分たちのストラクチャーを守れず、大量の失点を重ねてしまった明治学院大学戦。最後に1点差で勝ちきれなかった学習院大学戦。対抗戦が終わって時間が経った今でも、あの時こうしておけばといった後悔が何度も押し寄せてくる。この先もふとした時に思い出すのだろう。
こんな悔しさはこの先の人生ではもう味わうこともないのだろう。それだけ必死にやってきたし、すべてを捧げてきたつもりだ。きっとこの経験がこの先も僕のことを支えてくれるに違いない。ここまで自分のやりたいようにやらせてもらえて本当に幸せだったと思う。
全て自分の思い通りに上手くいくなんてことは、この世の中にはほとんどない。でも、自分の思い描いた夢に向かって必死にもがくことがなによりも大切だ。絶対に出来ると信じてやるしかない。やらなければ絶対に達成は出来ない。結果を変えるためには、変化を恐れずただがむしゃらに全力で走り続けるしかないのだ。
まとまりのない文章になってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございます。
最後にこの場をお借りして、メッセージと感謝の気持ちを伝えさせていただきます。
まずは1年生。
1年間という短い時間だったけど、楽しい時間をありがとう。向上心が高く、練習前後にプレーを教えてほしいと来てくれたことがとても印象的です。4年間はあっという間です。「対抗戦A昇格」を掲げる君たちは、今からの行動次第で何でも成し遂げられると思います。来年から東大ラグビー部の中心になるべく、頑張ってください。
2年生。
CCをはじめとしたきつい練習にも、必死について来てくれてありがとう。君たちは人数が少なくスタッフもおらず、何かと自分たちの代と重ねて考えてしまうことが多いです。人数が少ないからこそ、一人ひとりの存在感を存分に発揮してください。結束力とひたむきさで、来年から上級生として部を押し上げてくれることを期待しています。
3年生。
3年間、たくさん迷惑をかけました。一番長い時間を一緒に過ごした君たちには、本当にいろんな場面で助けられました。ふざけたことばかりしている4年生を笑顔で支えてくれました。特にスタッフのみんなには頭が上がりません。きっと真面目な君たちは、僕たちなんかよりずっと成長する伸びしろを持っていると思います。最後の一年、悔いの残らぬように全力で駆け抜けてください。
青山先生、深津さん、大西さんをはじめとしてお世話になった監督・コーチの方々。
この一年間、本当にお世話になりました。チームの方向性やリーダーとしてどうあるべきか、何度も何度もご相談させていただきました。ここで学んだことを胸に刻んで、この先の人生も歩んでいきます。ありがとうございました。
いつも支えてくれた両親。
遠くまで何度も試合に足を運んでくれてありがとう。3歳でラグビーにめぐり合わせてくれて、美味しいご飯を作ってここまで育ててくれて、大学では一人暮らしというわがままもさせてもらいました。おかげで最高に楽しいラグビー人生を送ることが出来ました。本当にありがとう。
最後に、最高の同期たちへ。
このまま4年生を迎えて大丈夫かと心配になるくらい自由でふざけてばかりだったけど、スイッチが入った時の爆発力と頼もしさには何度も助けられました。何があっても笑顔でついて来てくれてありがとう。おかげで最高に楽しい4年間だったよ。この代の主将でいられて幸せでした。これからもよろしく。
諸先輩方や粋の関さんなど、ここには書ききれないくらいたくさんの人のお世話になって、何とかこの4年間を無事に駆け抜けることが出来ました。本当にありがとうございました。
明日の名古屋大学戦で今年のチームは幕を閉じます。最後の試合を最高のパフォーマンスで締めくくり、今年のチームの強さを証明して笑顔で引退したいと思います。どうかご声援のほど、宜しくお願い致します。
Go Low and Refresh the world.
主将 杉浦育実
甲斐はクールな見た目に反してとても熱い男で、下級生の頃から自分たちが最終学年の時にどうなっていたいかよく一緒に話をしてきました。それももう卒業だと思うと、とても感慨深く思います。4年間ありがとう。最後の1年はことあるごとに相談していて、本当に頼りにしていました。
まず初めに、東大ラグビー部を応援して下さるOB・OGをはじめとする関係者の皆様、並びに保護者の皆様、いつもご支援いただき誠にありがとうございます。今シーズンも無事に最終戦まで来ることが出来ました。最終戦、そして来シーズンも東大ラグビー部に熱いご声援を宜しくお願い致します。
僕は3歳からラグビーを始めて、今年で19年になります。もはや、ラグビー抜きでは自分の人生を語ることが出来ません。このリレー日記では、そんな自分のラグビー人生の中でも最も濃かったこの1年間の主将としての生活を自分なりの言葉で振り返ろうと思います。最後までお付き合いいただけると幸いです。
今年は本当にいろいろなことにチャレンジをした。緊急事態宣言中にシーズンインで顔を合わせてのミーティングすら叶わなかったなか、CCというハードなトレーニングを導入した。例年ジュニアとして分かれていた1年生を夏の終わりにBチームとして合流させた。対抗戦期間中の水曜の練習時間を朝から夜に変更した。数えはじめるときりがないかもしれないくらい、たくさんの新たな取り組みを行った。
僕がこの一年の中で一番重視していたのは、「変化」を恐れないことだ。少しでもチームにプラスになりそうなことがあれば、迷うことなく変化することを選んできた。
ただ、それと同時にぶれない軸を持つことも意識していた。
僕がぶらさなかった軸、それは「誰かのためにラグビーをやるのではなく、自分のためにラグビーをし、自分のために主将を務める」ということだ。こう書くと誤解を招くかもしれないので付け足すと、対抗戦で勝利するため、自分の掲げたテーマである東大ラグビー部を「愛されるチーム」にするため、自分が満足のいく結果を得るために正しいと考えたことはだれにも遠慮しないという意味である。
とはいえ、主将になってすぐから出来たわけではない。初めのうちはみんなの顔色を伺い過ぎて、決めかねることも多々あった。あるとき、主務の津田から、「主将のお前が決めないと進まないぞ」という言葉をかけられた。僕が主将として決定権を持っているからこそ、確固たる軸を自分の中に持つ必要性を感じた。
春シーズンの首脳陣ミーティングの中で監督の青山先生から「俺が主将の頃は、『俺について来れないやつはやめてもらって構わない』とシーズンインに言った」という話を聞いた。その時、今の自分はそこまでの覚悟を持って主将を出来ているだろうかと考えさせられた。それ以来、自分の掲げた目標や成し遂げたいことのためにすべてを捧げて、絶対に自分が正しいと考えたことは譲らないと決めた。
こう考えるようになって、部員のみんなは自分の主将としての在り方に満足してくれているかという不安はだんだんと感じなくなっていった。むしろ、人の顔色を伺うことなく自分が正しいと信じたことを貫くことで、チームを良い方向に導くことが出来たのではないだろうか。
実際に結果も出すことが出来た。春シーズンでは3戦全勝を成し遂げた。対抗戦では13年ぶりの開幕戦勝利やライバル一橋への圧勝、そして対抗戦勝ち越しを達成した。東大ラグビー部100周年を記念した秩父宮での京大戦でも勝利を収めた。本当に何度も良い思いをさせてもらった。
だが、そんな最後の一年もすべてが満足のいく結果だったわけではない。今年目標として掲げた「入替戦出場」は達成できなかった。自分の手で「対抗戦A昇格」を成し遂げることが夢だった。高校3年生の時に東大ラグビー部を見学して以来、本気でその夢を達成するつもりでいた。何度も同期たちとその夢について語り合った。絶対に達成できると信じていた。本当に悔しい。
プレッシャーに負けて自分たちのストラクチャーを守れず、大量の失点を重ねてしまった明治学院大学戦。最後に1点差で勝ちきれなかった学習院大学戦。対抗戦が終わって時間が経った今でも、あの時こうしておけばといった後悔が何度も押し寄せてくる。この先もふとした時に思い出すのだろう。
こんな悔しさはこの先の人生ではもう味わうこともないのだろう。それだけ必死にやってきたし、すべてを捧げてきたつもりだ。きっとこの経験がこの先も僕のことを支えてくれるに違いない。ここまで自分のやりたいようにやらせてもらえて本当に幸せだったと思う。
全て自分の思い通りに上手くいくなんてことは、この世の中にはほとんどない。でも、自分の思い描いた夢に向かって必死にもがくことがなによりも大切だ。絶対に出来ると信じてやるしかない。やらなければ絶対に達成は出来ない。結果を変えるためには、変化を恐れずただがむしゃらに全力で走り続けるしかないのだ。
まとまりのない文章になってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございます。
最後にこの場をお借りして、メッセージと感謝の気持ちを伝えさせていただきます。
まずは1年生。
1年間という短い時間だったけど、楽しい時間をありがとう。向上心が高く、練習前後にプレーを教えてほしいと来てくれたことがとても印象的です。4年間はあっという間です。「対抗戦A昇格」を掲げる君たちは、今からの行動次第で何でも成し遂げられると思います。来年から東大ラグビー部の中心になるべく、頑張ってください。
2年生。
CCをはじめとしたきつい練習にも、必死について来てくれてありがとう。君たちは人数が少なくスタッフもおらず、何かと自分たちの代と重ねて考えてしまうことが多いです。人数が少ないからこそ、一人ひとりの存在感を存分に発揮してください。結束力とひたむきさで、来年から上級生として部を押し上げてくれることを期待しています。
3年生。
3年間、たくさん迷惑をかけました。一番長い時間を一緒に過ごした君たちには、本当にいろんな場面で助けられました。ふざけたことばかりしている4年生を笑顔で支えてくれました。特にスタッフのみんなには頭が上がりません。きっと真面目な君たちは、僕たちなんかよりずっと成長する伸びしろを持っていると思います。最後の一年、悔いの残らぬように全力で駆け抜けてください。
青山先生、深津さん、大西さんをはじめとしてお世話になった監督・コーチの方々。
この一年間、本当にお世話になりました。チームの方向性やリーダーとしてどうあるべきか、何度も何度もご相談させていただきました。ここで学んだことを胸に刻んで、この先の人生も歩んでいきます。ありがとうございました。
いつも支えてくれた両親。
遠くまで何度も試合に足を運んでくれてありがとう。3歳でラグビーにめぐり合わせてくれて、美味しいご飯を作ってここまで育ててくれて、大学では一人暮らしというわがままもさせてもらいました。おかげで最高に楽しいラグビー人生を送ることが出来ました。本当にありがとう。
最後に、最高の同期たちへ。
このまま4年生を迎えて大丈夫かと心配になるくらい自由でふざけてばかりだったけど、スイッチが入った時の爆発力と頼もしさには何度も助けられました。何があっても笑顔でついて来てくれてありがとう。おかげで最高に楽しい4年間だったよ。この代の主将でいられて幸せでした。これからもよろしく。
諸先輩方や粋の関さんなど、ここには書ききれないくらいたくさんの人のお世話になって、何とかこの4年間を無事に駆け抜けることが出来ました。本当にありがとうございました。
明日の名古屋大学戦で今年のチームは幕を閉じます。最後の試合を最高のパフォーマンスで締めくくり、今年のチームの強さを証明して笑顔で引退したいと思います。どうかご声援のほど、宜しくお願い致します。
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主将 杉浦育実
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