ラグビー部リレー日記 2022/9

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なんで、私がラグビー部に。

投稿日時:2022/09/30(金) 19:00

秀才・佐川さんからバトンを受け取りました、1年スタッフの天才・工藤です。脳=筋肉というと語弊があるかもしれませんが、脳は約60%が脂質、約40%がタンパク質で構成されているそうなので、やはり受験生こそプロテインを飲むべきではないかと思います。

 

話は変わりますが、私はつい昨日まで佐川さんと挨拶程度のコミュニケーションしか取ったことがありませんでした。(1-6の関係ということで、見えない距離を感じていたのでしょうか。)そのため、佐川さんについて知っていることといえば部内でも有名な”素敵な趣味”に関することくらいでしたが、残念ながらご本人から公開NGが出てしまいました。本来、リレー日記の紹介文は執筆側の自由に委ねられているはずですが、あれほど切実にお願いされて裏切るほど私は冷たい人間ではありません。そこで急遽、昨日の夜練後に紹介文決定会議が開催されたというわけです。この場をお借りして、オブザーバー参加して頂いた先輩方にお礼申し上げます。
 

せっかくなので、昨日得た佐川さんに関する情報を共有したいと思います。

①実家が注文住宅:家を建築家に建ててもらったという共通点がありました。Googleストリートビューで見せて頂いたのですが、随所にこだわりが表れている素敵な住宅でした。個人的には、北海道の気候に合わせてつくられた長めのアプローチが好きです。
②三人兄弟:お姉さんと弟さんがいるそうなのですが、同じ兄弟構成で、同じく3回受験をした方がラグビー部にはもう一人いますよね。ジンクスだったら怖いです。
③コンバージョンキック:雪が積もったグラウンドでは当然のことながらコンバージョンキックができないそうですが、どうしてもやりたかった佐川さんは練習前にコンバージョンキックで使うところだけを自分で雪かきして強行していたそうです。また、冬は長靴でプレーしていたそうですが、ゴム手袋よりこっちの事実の方が衝撃です。
④つっぺ:スタッフの皆さん、佐川さんに「つっぺちょうだい」と言われたら、動揺せずに鼻に詰める綿を差し出してあげましょう。

 


 

さて、ようやく本題に入るが、初めてのリレー日記はラグビー部に入部するに至った経緯を書こうと思う。部員の皆さんは懐かしみながら、お読みください。

 

 

2月15日、東大合格。

不安やプレッシャーで枯れかかっていた私に、栄養たっぷりの水が注がれた瞬間。
大学での楽しみはサークル。受験勉強で力尽き、日本一の大学で学びたい!などという向上心はまだ湧き上がってこない。中高で体育会は十分味わったので、大学では楽器でもやろうと思っていた。チェロとか、ギターとか。

 

3月某日、Uターン。
一緒に東大に入学することとなった高校の友人と、どのサークルに入るつもりか、という話になった。
私はまだゆるっとしたサークルに入ろうとしている。みんなもそうだと思っていたのだが、サラッと裏切られる。
「私は部活入ろうかなって思ってるよ。だって本気でやらないと面白くなくない?」
あー確かに。サークルだとそのうち行かなくなりそうだし、勝負事じゃないと本気になれないんだった。
よし、運動部に入ろう。

 

3月28日、テント列。
(※テント列:部やサークルが道の両側にテントを連ね、間を歩く新入生を勧誘する。)
コロナにより規制が厳しくなったそうで、噂に聞いていたような強引な勧誘はなかったが、声をかけられて無視する勇気もなく、いろんな運動部で説明を聞いてLINEを交換し、ビラに至っては教科書が3冊くらい作れそうなほど受け取ってしまった。運動部に入ると決めた以上、運動部のテントを見かけたらどこでも入るつもりでいたが、この日はなぜかラグビー部に出会わなかった。そんなこともあり、まだラグビー部のことはうっすら存在を認知しているくらいだ。2ヶ月後にはラグビー部のスタッフをしているなんて思ってもみない。

 

3月30日、プレオリ。【運命の出会い その1】
(※プレオリ:初めてクラスメイトと顔を合わせる機会であり、ひとつ上の先輩(=上クラ)に履修方法などを教えてもらう。)
その日もJ先輩は派手なTシャツを着て、少し遅刻して教室に入ってきた。教室の端に立っているのに、存在感がすごい。私は自己紹介で、プレーヤーかマネージャーとして運動部に入ろうと思っています、と話した。
J先輩がその一言を狙ってプレオリに参加していることなど、この時点では知るよしもない。

 

4月1日、オリ旅行。
(※オリ旅行:クラスメイトと上クラと旅行に行くことで親睦を深める会。例年は1泊2日だがコロナの影響で日帰りだった。)
偶然なのか故意なのか、J先輩と同じグループになった。観光バスで鎌倉へ行き、ご飯を食べて観光した後、江ノ電に乗って江ノ島観光をするというプランだった。桜が7分咲きくらいの季節、すなわち、コートや薄いダウンがちょうど良い季節、J先輩は半袖半ズボンだが全く寒そうではない。食後のデザートにソフトクリームを食べることになったがJ先輩は口にしない。ソフトクリームは増量に適切ではないらしい。道を歩いていると突然J先輩は小走りでコンビニまで。ラグビー部では3時間に一回食事をすることが努力義務らしい。そして、中でもあんぱんは随一で優秀らしい。夜ご飯で行った回転寿司でもたまたま同じテーブルになった。満腹中枢が刺激される前の約15分でいかに食べ物を胃に送り込むかが勝負らしい。15分を過ぎてからは両頬にお寿司を詰めながら、運動部に入ることと、たくさんの部活を見て回って吟味することをおすすめしてもらった。その通りに、できる限り多くの運動部の新歓に参加することにした。

 

4月3日、サーオリ。【運命の出会い その2】
(※サーオリ:あらゆる教室にサークル団体がはびこり、新入生を勧誘するイベント。)
回るところは事前に大体決めていた。この時点での最有力候補は男子ラクロス部。だが、もちろんラグビー部にも顔を出す。ラグビー部なのに真正面に黒子のバスケが整列している。そこに待っていたのが、我らがスタッフ長、A先輩。すらっと背が高く、髪は腰に届きそうなほど長い。容姿端麗、敵をつくらなそうな柔らかな関西弁。いやいや、ほれてしまうやろ。

 

4月11日、スタッフ会。【運命の出会い その3】
ラグビー部がスタッフの勧誘のために企画してくれたスタッフ会。そういえばプレーヤーが駒場キャンパスで新入生をナンパして参加者を集めていたっけ。私を含め新入生が3人来ていたが、なんとそのうちの1人が高校同期であり、いま同じくスタッフとして活動しているYちゃんだった。スタッフ会は終始大盛り上がり。学年関係なく、プレーヤー/スタッフ関係なく仲が良いことが空気感から感じられる。帰り道にYちゃんと、ここ最近で一番笑ったね、と話したことが懐かしい。ラグビー部が有力候補に浮上した。

 

4月24日、タグラグビー大会。
(※タグラグビー:ラグビーのルールをもとに、腰につけたタグを奪われないようにしながらパスを繋ぎ、トライを目指す競技。)
タグラグビーというものが何なのかよくわからないまま参加したタグラグビー大会。女子には大きなハンデがあったものの、すぐにタグを取られてしまい、なかなか得点できなかった。この時痛感したのがラグビー場の広さ、そして緑に囲まれた空間で走り回る気持ちよさ。がたいの良いラガーマンが30人立つとそれほど広く見えないラグビー場も、いざ走るとなるとひろいひろい。ラグビーのルールは全然知らなかったが、この広いグラウンドの中で体をぶつけながらボールを奪い合い、インゴールまで運ぶのは相当きついスポーツだと思った。改めてラガーマンを尊敬する。木々で囲まれていつつも視界がひらけているグラウンドも、入部理由のひとつとなった。サブグラウンドから右前方を望むと建物がひとつもなく、綺麗に整えられた人工芝と桜並木と広い空だけが目に飛び込んでくる。建築を学ぶために東大に入学した私が、建物が見えないのが良いと言うと矛盾しているような気がするかもしれないが、否が応でも視界の大半が建物などの人工物に埋め尽くされる東京に住んでいると”何もない”ことが貴重なのだ。

 

5月1日、入部宣言。
上述した以外にも様々な経験や出会いをしたし、ラグビー部含めいくつかの部活から熱心に新歓して頂いた。J先輩の教え通り、本当に運動部を10個みて回ったのでそれぞれに捨て難い要素を発見し、どの部活に4年間捧げるべきかかなり迷った。4月末になっても、自分がプレーヤーとしてラクロスやヨットをするという選択肢も消えてはいなかった。そんな中で何故ラグビー部に入部すると決意したのか。「雰囲気がよかったから」ということももちろんあるが、それだけでは無い。
 

決め手⑴~女子だけの部活はもう御免~
私は変化が好きだ。その上、自分でも胸を張って言えるくらい順応性が高い。ゆえに、新しい環境にすぐ馴染んでしまい、すぐにまた新しいことをしたくなるのだ。中高女子校で部活をしてきた私には、女子だけの部活は正直飽きてしまっていた。新歓期にはしばしば「こんな男くさいところによく来てくれたね」と言われたが、むしろそれがいい。女子100%の世界から男子9割の世界にくると、男女のコミュニケーションの違いが顕著に分かり面白い。この違いについて話すと脱線してしまうので割愛するが、男子コミュニケーションは気楽でなかなか心地よい。

決め手⑵~スタッフ絶滅の危機~
サブタイトルの通り、今年はスタッフが入らない可能性が大いにあった。そもそも4月末で入部を真剣に検討していたのが私とYちゃんだけであり、二人とも他の部活とかなり迷っていた。私は最後の最後まで男子ラクロス部のスタッフと迷っていた。ラクロスもラグビーもスポーツとして面白いし、雰囲気も良かった。だが、決定的な違いがあった。それは、男子ラクロス部は既に5人の新入生スタッフを確保しているのに対し、ラグビー部はスタッフとしての入部確定者が未だいなかったということだ。なにも同情で入部したのではない。ただグラウンドの外で見守っているような暇なスタッフはダサいと思っていたし、寂しがり屋な性格上、より自分が必要とされているところに行きたかったのだ。

決め手⑶~ラガーマン最強説~
いろんな運動部を見て回ったわけだが、中でもラグビーは過酷な競技だと感じた。プレー中は陸上と格闘技と球技が同時進行。どれが欠けてもいけない。タックルを受けて吹き飛ばされても、スクラムで押しつぶされても、痛いなんて言えない。部活が終わっても食トレが待っていて、サイズアップのため、苦しくても食べなければならない。なんでこんなに苦しんでまでラグビーをするのだろうと不思議に思うこともある。だが、そんなキツさに耐えながら日々鍛錬している姿は間違いなくかっこいい。

 

 

こんな感じでラグビー部に入部することにした私。最初は、ドリンクをバケツで作り、お風呂桶で水筒に注ぐことさえドン引き状態だったが、例の順応性の高さのおかげで、夜練の片付け中に木からゴキブリが落ちてきても動じないくらいにはなった。

 

東大ラグビー部には、4年間飽きないくらいの魅力があると信じています。いや、それくらいの魅力を先輩方と未来の後輩とつくっていきたいです。

 

 

 

次は、主将の國枝さんにバトンを渡します。國枝さんはいつもブレない態度で部員に語りかけ、鼓舞し、自らの行動で手本を見せてくれる自慢の主将です。普段は獲物を狙っているような真剣な眼差しをしているのですが、試合に勝った後だけは解放感に溢れた屈託のない笑顔になり、その笑顔を見るたび、この一勝を得るためにしてきた努力の重みを感じています。少し話は変わりますが、私は性別問わず、動物問わず、筋肉が好きです。特に、競争馬の筋肉美には見るたび圧倒されるのですが、ストイックに鍛え上げられた國枝さんの身体は競争馬の筋肉に通ずるところがあり、いつも目の保養になっております。

 

北の国ラグビーあるある

投稿日時:2022/09/28(水) 18:37

 
ボールを持ったら真っ直ぐ突っ込む怖いもの知らずの永安からバトンを受け取りました、4年の佐川です。彼は國枝キャプテンの前では普段よりスクワットを20kg重く挙げられるそうで、成長が楽しみです。是非、毎回國枝キャプテンの前でスクワットしてほしいものです。

今回のリレー日記のネタは何にするか非常に悩みました。そこで過去の自分が書いたリレー日記を読み返すと、北海道に関する話題に全く触れていないことに気づきました。東大ラグビー部で北海道出身の人は非常にレアで、ここ最近では3年に1人しか入部していません。北海道にまつわる話をここに残したいと考え、せっかくなら北海道のラグビー、北の国ラグビーあるあるという形で残したいと思います。私が高校生の頃に経験した冬のラグビーあるあるをいくつか紹介します。

1.転ぶの危険
雪の上でラグビーをするため転んでも痛くないと思う人がいると思いますが、実は全くの逆です。雪上ラグビーとは言っても、積もりたての雪(新雪)の上ではラグビーはおろか走ることすらできません(新雪を踏むと膝まで埋まることも)。そのため、雪が降り積もった日の練習は毎回踏み固めることから始まります。踏み固めるとその部分はほぼコンクリートのように硬く、転んで膝を打ったり、腰骨を打ったりすると激痛です。すなわち雪上ラグビーはほぼコンクリート上ラグビーと同義です。タックルを受け倒されるとほぼ100%腰骨を打つので、ボールキャリアーは簡単に倒れないような身のこなし方を覚えます。

2.手袋必須

雪上ラグビーの際は手袋が必須です。外気温がマイナスなのに加え、プレー中に手に雪が付着するため手袋なしでは冷たいどころではありません。下手すれば手が壊死します。手袋と言っても毛糸の手袋は全く意味を成しません。すぐに雪で濡れ、使い物にならなくなるためです。そのため、少しでも雪上ラグビーを心得ている人はスキー用の手袋をはめます。しかし、これもあまり得策ではありません。なぜなら、スキー用の手袋はその目的上冷たさから手を守ってはくれますが、ノックオンを促進させます。スキー用手袋は表面がツルツルしているのでハンズキャッチなど到底不可能で、ボールを全身で包むようにしてキャッチしなければなりません。大変不便です。そのため、十分雪上ラグビーを心得ている人は厚手のゴム張り手袋をはめます(下の写真)。これだと物理的に冷たさから手を守ってくれるだけでなく、手のひら全体に広がる滑り止めでハンズキャッチが可能となり、思い通りのプレーができるようになります。
出典:ジャンブレ

3.窒息死の恐れ
これは雪上ラグビーで最も恐ろしいことです。やったことがある人なら分かると思いますが、新雪の上にダイブすると、穴という穴に雪が入り込みます。口もその例外ではありません。口一杯に雪が入り込むと、その雪が邪魔をして空気を取り入れることができなくなり、一時的な呼吸困難に陥ります。このような状態になった場合は落ち着いてまず息を吐き気道を確保します。それから雪を手づかみで口から出すと同時に口内の温度で雪を溶かし水に変えます。このようなマニュアル的指導はいくらでもできますが、実際にこの状態に陥るとパニックになりそういった手順など忘れて無我夢中で口内から雪をひたすらかき出すことになります。私もプレー中に何度も新雪に頭から突っ込み、呼吸困難に陥ったことがあります。その度にいつか本当に死んでしまうのではないかと恐れていました。

一見過酷に見える雪上ラグビーですが、たとえ相手に抜かれても相手が新雪に足を取られ走ることができなくなれば自分は追いつくことができたり、ボールに雪が付着しすぎて通常の2倍ほど大きくなったり、ノックオンしても許されたりと一風変わったラグビーができるため非常に面白いです。ぜひ東大ラグビー部で冬季に北海道合宿をし、雪上ラグビーをしたいものです。

次は、天才のリサちゃんにバトンを渡します。リサちゃんは、脳も筋肉であるという親の指導方針のもと、プロテインを飲み見事推薦入試で東大に合格したそうですが、私もプロテインをもっと飲むべきだったのでしょうか。

 

理想と現実

 written by 永安 智哉 投稿日時:2022/09/26(月) 18:57

同じプロップの先輩である笹俣さんからバトンを受け継ぎました、一年の永安です。昨日の試合、お疲れ様でした。これ以上なく快晴だった昨日の天気は、笹俣さんの祈りの賜物でしょうか。スモブラでは、笹俣さんの意外な一面が見られることを楽しみにしています。

今回は初めてのリレー日記なので自己紹介を書きたかったのですが、もうすぐ10月なのでそれもどうかと思い、仕方なく別のことについて書きたいと思います。
僕は現在、一人暮らしをしています。体感的には東大生の半数ぐらいは一人暮らしな気がするので、何も珍しいことではないと思います。高校生の頃、僕はとても一人暮らしに憧れていました。自分で好きなものを作って食べられるし、他人のことを気にする必要はないしで、まさに理想の生活を思い描いていました。しかしそれは決して、怠惰な生活ではなく、しっかりと家事をこなし、学業と部活やサークル、バイトを全て両立させる、といった生活です。東京に引っ越してきた3月、そして入学式前後の4月ぐらいまでは確かにそれが実現可能と信じていました。月曜一限の出席なんて余裕だと思っていたぐらいには...

しかし、その夢は当然のごとく潰えるわけです。そもそも朝起きられない、よって一限は出られない。片付けが面倒になって自炊をしなくなり、外食が増える。掃除も毎日することがなくなり、部屋も汚くなっていく。始めようと思っていたバイトも、結局全然始めない等々。

なんでこんなことになってしまったのだろうと理由を考えた時、初めに出てくるのはやはり部活なんかに入っているからだということが挙げられるでしょう。もちろん僕もそう考えたことはあります。しかし、どう考えてもそれは違うのです。なんなら、朝練があることによって、崩れた生活リズムを強制的にでも正してくれるありがたい存在です。結構これをメリットに考えている部員もいるのではないかと勝手に思っています。朝が早すぎるという意見もあるかもしれませんが...

結局のところ、怠惰な生活を送るようになってしまったのは、大学生になってからに原因があるのではなく、元々の自分に問題があるのではないかと思っています。考えてもみると、実家にいた時でさえ、自分の部屋を片付けなくてしょっちゅう怒られていたぐらいなのに、一人暮らしでできるようになると考えるのはいくらなんでも烏滸がましいのです。最近ようやくバイトを探し始め、面接にも行ったところなので、これを機に、Aセメスターにも向けて生活リズムを正していきたいと思います。

次は、昨日の試合でスタメンの10番としてボールを捌いていた4年生の佐川さんにバトンを渡したいと思います。佐川さんは、バックスということもありあまり関わりがありませんが、引退までにもっと仲良くなって、お話ししたいです。

明日晴れるかな

投稿日時:2022/09/25(日) 00:12

 去年練習に付き合ってもらったときに華麗なパス捌きを披露してくれたのが印象的な2年スタッフのようこちゃんから日記を引き継ぎました、4年の笹俣です。ようこちゃんは部員、特に先輩に対してとても礼儀正しい印象を受けます。僕の方こそぜひ、込み入った話をさせてください。



 外で雨が降っている。不思議と落ち着く。


 近頃は季節柄、雨の日が多い。まさにこのリレー日記を書いている今日は台風15号が日本列島を直撃し、激しい雷雨となった。都内の河川は氾濫して電車は止まるし、どこかで落雷によって事故が起こっている可能性もあるだろうから、呑気なことは言えない。だが、僕は雨の音を聴くとなぜかリラックスできる。特に寝ているときは快眠できるので、窓辺が濡れるのを承知でわざと網戸にして雨音が聴こえるようにする。今年は梅雨明けが例年より早かったが、それすら惜しまれたくらいだ。



 この機会に気になって少し調べてみたが、雨によって落ち着く心理には主に以下の理由があるようだ。①ヒトの生体リズムと雨音の「1/fゆらぎ」が呼応する。②雨音に含まれる高周波によって、脳がリラックス効果のあるα波を発する。③心を洗い流してくれるような感覚を覚える、などなど。真偽のほどは分からない。



 雨が好きだと周りの人に話すと、たまに共感してくれる人もいるが、半数以上の人には理解してもらえない。気圧が低いと体調を崩す人も多くいるし、人それぞれということだろう。ちなみに、天気が悪い日に憂鬱な気分に陥りやすいのは、人類の祖先が狩りをしていた時代、天気が悪いと地面が滑りやすく、狩りができなくて鬱憤が溜まっていたことに由来するらしい(諸説あります)。



 こんなことを散々書き連ねたものの、試合の日に雨が降っているとなれば話は別だ。ボールが滑るのでノックオンが増え、結果スクラムも増えてフロントローの負担が上がる。味方のノックオンくらいでは動じないと胸を張りたいところだが、実際はなかなか応えるものがある。明日の成城戦は晴れることを切に願うばかりだ。



 次は期待の新星プロップの永安に日記を引き継ぎます。スクラムの基礎練で既に大器の片鱗を見せている彼の試合デビューが待ち遠しいです。スモブラも同じで、今度ご飯に連れて行って好印象を得ようと画策しているところです。

どうしても文才が欲しい

 written by 美浦 瑶子 投稿日時:2022/09/22(木) 11:00

S&Cの先輩である河内さんからバトンを受け取りました、2年スタッフの美浦です。
三方さんをはじめ4年生の選手たちが河内さんの人柄を絶賛しているのをよく聞きます。時々部室で、大谷選手についてやK-popについて話して盛り上がっているのを見るので今度私も加わりたいです。


突然ですが、ボトルが空になったときを想像してください。ドリンクを補充するとき、どのようにボトルの蓋を開けますか。
ドリンク補充は私たちスタッフの仕事の一つですが、毎回次のブレイクの前に補充しきるべく時間との闘いが行われています。どのように蓋を開けるのが最も効率が良いのでしょうか。この蓋の開け方にまつわる研究が、先日発表されたイグノーベル賞を受賞しました。

「つい笑ってしまうけれど考えさせられてしまう」研究を対象に贈られるのがイグノーベル賞です。
バナナの皮の摩擦係数を測定して、実際にバナナの皮が滑りやすいことを証明した研究が有名でしょう。人工関節の研究者が「痛みのもとになる摩擦を減らす仕組みはバナナの滑りやすさと同じだが、実際に滑りやすさを測定した学術的なデータはなかった」と言う理由から行ったそうです。
また、「カラオケを発明し、人々に互いに寛容になる新しい手段を提供した」と言うことで、空演奏のテープを作り再生装置にコインボックスを取り付けたカラオケ原型機を開発した日本人も受賞しています。
過去には、「寝ている人を起こすにはどれくらいのワサビを空気中にばら撒けばいいか」と言う一見悪ふざけのような研究が受賞し、実はその後聴覚障害者用の火災警報装置に使われたと言います。

今回の研究では、45本の直径が異なる円柱を32人に回してもらい、手の接触部の形状も変えるなどして研究したそうです。結果、つまみを回すときに使う指が2本から3本へと変わる円の直径は10ミリから11ミリ、3本から4本は23から26ミリ、4本から5本は45から50ミリと証明されました。つまり、ペットボトルの蓋は指3本、水筒のキャップは指5本で開けると効率が良いことがわかります。
オーディオの音量調整やペットボトルの開け閉めでは無意識に蓋を効率よく回せるようにつまみを掴んでいるのです。この研究は、今後製品デザインなどの分野で活用されることが期待されているそうです。

部では、ドリンク補充の際に水筒を毎回全てチェックするのではなく補充が必要な選手には水筒別カゴに入れてもらうという方法を導入し始めました。来年スタッフの人数は一気に減ってしまうので、その中で練習を滞りなく進めるためにこのような工夫が欠かせない年になりそうです。


8月の合宿前後から、来年の体制についてのミーティングが増えてきました。これまではのんきに過ごしてきましたが、最近は進振りの結果も出て2年生も後期だということをひしひしと感じ、私たちが4年生になる時のことも考える機会もあります。
スタッフは、4年生のいなかった去年と違い、来年は代替わりが起きます。人数も多く、一人一人が莫大な仕事をこなしている4年生がいなくなってしまったらどうなるのか不安は尽きません。来年、嫌でも変化を起こさなくてはいけないので、不安もあると同時に自分達でチームを作れると言う未知さにワクワクもします。

このリレー日記を書いている今、対成城の対抗戦が3日後に迫っています。
去年の夏、「2年生対抗戦時、困ったことがあったときに相談しようと思える存在になっている」と言う目標を立て、知識面での信頼と相談したいと思われるよう人柄への信頼を得るために勉強とコミュニケーションを行動指針にしました。もうその答え合わせをするときになったことに驚くばかりです。
スタッフとしての仕事に少し触れると、今年からメディカルのメンターを持つようになりセクションとしての仕事も増えました。相談されることも増え、怪我人の復帰に関わったり、試合でもメディカルとして現場で一人で動くようになったり、一層やりがいを感じますが全く独り立ちできる状態にはありません。
以前スタッフの先輩である若菜さんがリレー日記で、学年が上がって同期がスイカを着るようになり「勝ってほしい」から「勝ちたい」に気持ちが変化したと言うことを書かれていました。今の段階で私は試合のたび「勝ってほしい」という気持ちで臨んでいるような気がします。実際の貢献も伴って一緒に戦うためには、まだまだたくさんのことを吸収していかなければと感じます。怠け癖がひどいのですが、そんなことは言っていられないので、残りの短い期間で4年生から全てを吸収して安心して引退してもらおうと思います。


ここまで来年以降へのことを書きましたが、今シーズンもあと3ヶ月と少しです。
ただただラグビーに関われるのが嬉しくて部活に通っていた去年、私の中では「ラグビーが好き」と「部の個性豊かな人が好き」が別軸で成り立っていました。今年は、それがあわさって「チームが好き」という気持ちが大きいように思います。学生スポーツでは避けられないことですが、1年ごとにチームは大きく変わります。大好きな同期と最高の景色を見ることは揺るがない目標ではありますが、大好きな大好きな4年生とこのチームでいられる今を存分に充実させたいです。

今シーズンはもうリレー日記が回ってこないので今年のチームへの愛を書こうかと思いましたが文才がない故にこのようになってしまいました。ここで終わりにしようと思います。


次はS&Cの先輩である笹俣さんにバトンを渡します。プレー中の安心感も、話しかけてくださるときの優しさ故の安心感も私の中で群を抜いています。以前、体重目標の話をLINEしたときに誰よりも返信が優しくて驚きました。1対1で込み入った話をしたことはあまりないので、心残りのないよう残りの期間でたくさん話したいです。

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