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受験生応援企画
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受験生へ
投稿日時:2025/02/08(土) 12:00
足切りを経験し、浪人の末に東大に合格した三上からバトンを受け取りました、スタッフのいとしんです。
異色の経歴を持つ三上ですが、その歩んできた道の険しさは、浪人の貫禄となって滲み出ています。一方で、僕の浪人生活は比較的穏やかなものだったからこそ、三上には僕が「ぴちぴちの現役感」をまとっているように見えるのかもしれません。
受験生のあなた、もうすぐ試験ですね。
きっと今、あなたの頭の中にはたくさんの思いが渦巻いていることでしょう。「本当に大丈夫かな?」「もっとやれることがあるんじゃないか?」「今さら悪あがきしても意味がないのでは?」そんなふうに考え始めると、不安はどこまでも膨らんでしまうものです。
ですが、思い出してください。あなたがこの一年、いや、それ以上の年月どれだけ頑張ってきたかを。
朝早く起きて単語帳をめくった日、夜遅くまで難しい問題と格闘した日、思うように勉強が捗らず布団の中で後悔した日――それでもあなたはやめなかった。くじけそうになっても、ノートを開き、問題集をめくり、ひとつひとつできることを積み重ねてきました。それは決して、無駄になんてなりません。あなたの中には、もう十分すぎるほどの努力の軌跡が刻まれているんです。
残りの時間もあなた自身のペースで進んでいってください。焦らなくてもいい。迷ってもいい。ときには立ち止まって、窓の外を眺めるのも悪くありません。冬の光がカーテン越しに部屋に差し込んでいる。遠くで誰かが犬の散歩をしている。そんな何気ない風景が、あなたの中の何かをほんの少し整えてくれるかもしれません。
そして試験当日、あなたは問題用紙を手にします。そこに並んでいるのは、これまであなたが向き合ってきたものたちです。たとえ見たことのない形式の問題が出ても、大丈夫。あなたには、これまで積み重ねた知識と、数えきれないほどの考えた経験があります。焦らず、ひとつずつ解きほぐしていけば、必ず答えにたどり着けるはずです。
もし試験中に緊張で頭が真っ白になったら、一度ペンを置いて、深呼吸をしてみてください。大きく息を吸って、ゆっくり吐く。それを繰り返しているうちに、散らばってしまったように思えたあなたの知識も然るべき場所に帰ってきて、また思考を巡らせることができるはずです。
試験が終わったら、どうか自分のことをたくさん褒めてあげてください。試験の手応えがどうであれ、ここまで頑張ってきたあなたの努力は、決して変わることはありません。好きな本を読んでもいいし、気になっていた映画を観てもいい。コンビニでちょっといいスイーツを買って、温かい飲み物と一緒にゆっくり味わうのもいいですね。試験という大きな山を越えたあなたには、それくらいのご褒美を受け取る資格があります。新年度を迎えるぐらいまでは、自分の心から湧き出てくる感情に従って、思う存分楽しんでください。
受験は、あなたの人生のすべてではありません。でも、あなたがここまで努力してきたこと、それは間違いなくあなたの人生の大切な一部です。その時間があったからこそ、あなたは以前より少し強くなったし、少し賢くなった。試験が終わった後も、その経験はずっとあなたの中に残り続けます。
だから、大丈夫。あなたなら、きっと乗り越えられる。あなたの春は、もうすぐそこまで来ています。
次は理科二類に現役で合格した亀井にバトンを渡します。
普段何を考えているのかよくわからない亀井が、どんなことを思って受験生時代を送り、受験生にどんなメッセージを送るのか非常に楽しみです。
東大受験志望
投稿日時:2025/02/05(水) 16:44
無茶振り好きの星からバトンを受け取りました、器が大きい新2年の三上です。星は先日の練習で杉本コーチにプライドが高いと言われていましたが、これは星が大分舞鶴高校3年振りの東大合格者であるのが一因となっていると思われます。母校を進学校と言い張るところからもそのプライドの高さが窺えます。
星が出した数学の問題ですが、実はこの問題は未解決問題で、人類が答えを知りたがっています。やはり生成AIは恐ろしいですね。万が一にも答えが思いついた人がいれば僕のところまで教えに来てください。待ってます。この問題を考えていたせいで受験生応援企画の更新が1日遅れました。星くんは反省してください。理系だからって全員が全員数字に強いわけではないのです。
さて、そろそろ本題に入りたいと思います。この受験生応援企画で何を書こうかかなり悩みましたが、まともなアドバイスは他の2年生が書いてくれると思うので、僕は数少ない足切り合格者として、足を切られても立ち上がった勇者たちへメッセージを残したいと思います。果たして今年の受験生に何人いるのかわかりませんが。
少し自分語りをさせてください。多様性の押しがかなり強いこの時代に「足切り」という言葉が使われ続けているのは少々違和感を覚えますが、僕はこの言葉を気に入っています。「足切り」はダブルミーニングになっています。1つは一次試験の点数が基準点に達しなかった「受験生全体の足」、つまり下位を切り捨てるという意味。これは一般的ですね。そしてもう1つは、二次試験当日に受験会場に向かう「受験生の足」を無くすという意味。この二つ目の意味が僕にとっては響きました。東大受験生であるはずなのに受験会場にすら足を踏み入れることができない屈辱。家族からは心底がっかりされ、「どうせなんとかなる」という楽観的思考も潰されました。間違いなく人生のどん底でした。このときが「東大志望」から「東大受験志望」へと志が変化した瞬間でした。
先輩に浪人が多かったことと両親がともに浪人経験者(お父さんお母さん暴露してごめんなさい)だったこともあり、浪人に一切の抵抗がありませんでした。
なぜ足を切られたのか。これを考えることが僕の喫緊の課題でした。数Ⅰと数ⅠAを解き間違えただとか、社会で日本史を選択しただとか、原因はたくさん考えられますが、1番の要因は共通テストの4日前から『NARUTO』(岸本斉史著)の無料公開が始まったことです。これは教育上よくない。面白すぎる。共通テストに恨みを持っている集英社社員の策略としか思えません。来年も同じ失敗を繰り返さないためには共通テスト直前に面白い作品が無料公開されないのを祈るか、集英社を倒産に追い込むしかないと思っていました。
と、冗談はさておき、今思えばただの勉強不足でした。しかし、当時は周囲がかなりの勉強量をこなしていたことで、自分も勉強していると勘違いしていました。その状態で足切りされた結果、無駄に高いプライドだけが残っていました。僕には東大に入りたい大層な理由など無く、ただプライドのためだけに1年を棒に振る危険を犯しました。この文章の最初に星のプライドについて書きましたが、僕もその高さについては大差ないようです。
その後の浪人生活については世間一般の浪人生と変わりません。しいて書くなら駿台のトイレで『ぼくはくま』(宇多田ヒカル)という曲を延々と聴いていたことでしょうか。この曲は日々の不安・ストレスの一切を忘れさせてくれる最高の曲でした。今や受験の辛さを思い出すトラウマソングとなってしまいましたが。
ここで終わると足切りに悪いイメージがつきかねないので、足切りされて良かった点をあげたいと思います。もちろん足切りされないに越したことはありません。
1つ目は、これ以上ない話の掴みになることです。会って間もない人に、恥を忍んで足切りについて話すと親しみを持ってもらえます。その原因(僕にとってのNARUTO)とセットで話すとなおよしです。
考えてみるとこれしかありませんでした。
最後に足切り受験生へメッセージを書きます。足を切られてもなお立ち上がり、周りの雑音に耳を傾けず、辛く険しい道を再び歩むことを決めたあなたへ。その時点で誇らしいことなので胸を張って受験会場に足を運んでください。僕には夢があります。足切り合格会を開催することです。広報の方には申し訳ないですが、ラグビー部に入るかどうかは正直どうでもいいので、合格したら僕に連絡ください。足を切られたときの点数で笑い合いましょう。
次は文Ⅰのいとしんにバトンを渡します。浪人仲間のいとしんですが、なぜかぴちぴちの現役感があり、なんとも羨ましいです。今度その秘訣をこっそり教えてください。
nurture is above nature
投稿日時:2025/02/03(月) 07:00
僕は、自分の学校を「自称進学校」というやつが嫌いです。YouTubeで「自称進学校から〇〇大学を受験する」とかいう人は残念だなと思ってしまいます。自分の成績が芳しくないのを学校のせいにしたり、もし志望校に落ちた時にそれを言い訳にしたいという心理がかっこ悪いです。その言葉を使うのは必ずしも成績が悪い人とは限りません。中には進学校と名乗るのに十分な合格実績を誇るにもかかわらずわざわざそのような言葉を使って、「自称進から△△大学に受かったおれすごいだろ」みたいな感じのやつもいるのではないでしょうか。ちなみに我が母校、大分舞鶴高校は東大合格者も輩出する大分県内屈指の進学校です。
何が言いたいかというと、もっと胸を張って自分の志望校を受験してほしいということです。自分の学校がどうだとかバックグラウンドがどうだとかは関係なく、自分の努力と当日の運に身を任せてください。地方出身とか、周りに東大受験生や実際に合格した人がいないとか全く関係ないです。地方からでも、非進学校からでも、塾に行ってなくても東大に受かる人は受かります。全国トップレベルの超進学校からでも落ちる人はたくさんいます。いかに本気で東大合格を目指しそのために努力を続けるかが大切なのです。
不安だったり、希望だったりあると思いますが、残りあと少し、気を緩めず頑張り続けましょう。僕も今日までテストがあり、受験生ほどではないですが勉強をしていました。あまり時間がない中で効率よく勉強できないかと考え、試行錯誤しましたところ、とても良い勉強スタイルを確立することができました。膨大なレジュメから何を頭に入れればいいのかを判断するのはかなり労力がいります。そこでAIを使ってテストの予想問題を作ってもらうことにすると、予想以上にこれが使えます。
今日はGeminiを使って東大入試対策問題を作ってきました。
問題
xy平面上に3点A(1,0), B(-1,0), C(0,1) が与えられている。点Pが以下の2つの条件を満たしながら動くとき、点Pの軌跡を求めよ。
(1) ∠APBは直角である。
(2) 点Pから直線ABまでの距離をa、点Pから直線ACまでの距離をbとしたとき、∣a+b∣+∣a−b∣=2 が成立する。
次は、理科2類の三上です。三上は、受験生時代様々な経験をしたと聞いています。どん底よりも下に切り捨てられながらも頑張って這い上がってきました。誘惑に打ち勝ち、見事下剋上を果たした経験が、彼の大きな器を形成しているのでしょう。Geminiに作ってもらった問題の解説は彼に任せます。
自信
投稿日時:2025/01/30(木) 11:09
雄大からバトンを受け取りました新2年生、文科一類の野村です。雄大は私も受験時にお世話になっていた予備校でバイトしていることもあり、かなり受験生目線に立った受験生応援企画となっていましたね。私は受験から一年遠ざかってしまったのですが受験生の気持ちをなんとか思い出しながら書きたいと思います。
まずは皆さん共通テストお疲れ様でした。浪人している友達から二浪するか、志望を変えるか否か、後期をどうするかなど相談を受けるので皆さんの緊張感が少しばかりですが伝わってきます。
私自身は共通テストで上手くいったと思ってかなり自信をつけていました。国語や英語や数学はここからガンガン上げるのは厳しいと思っていたので時間感覚や解き方を忘れないように過去の模試などを解いていたと思います、そして社会、特に世界史をやっていました。(日本史、世界史選択)これを心がけてはいたのですが色々やらないといけない!と不安で持っていた参考書を色々見てあまり頭に入ってこなかったり、国語の長時間が集中できなかったりと上手くいかないことが多かったです。勉強をしていてこういう勉強方法の方がいいかもと思うこともあると思いますが、今は1,2年生のような勉強法を確立する時期ではないので自分の信じたやり方を突き通すことも大事だと思います。
2月の中旬に早稲田の共通テスト利用の発表がありました。政経は正直微妙だったのですがなんとか受かると思っていた法学部も落ちてしまいました。そのせいで私立の一般受験に時間を取られることになったし、共通テストで何か大きなやらかしをしているんじゃないかと大きな不安を抱きました。(実際受験後の開示で自己採点より約20点近く低いことがわかった)。慶應の一般受験で受かって少しほっとしたものの不安な気持ちは変わらずでした。しかし受験の時は高校の先輩でもあり東大ラグビー部の先輩でもある鵜木先輩の言葉を思い出していました。鵜木先輩は大変失礼ながら現役で受かるとは思っていなかったので受かったと聞いた時は少し驚いたのですが本人は「試験場で自分が一番頭がいいと思った」と言っていたので私も今までの努力を信じて自信を持って受験に臨むことにしました。皆さんもこれまでやってきたことを信じて、やってきてなくても本番だけは自分を少し過信して受験に臨んでください。
皆さんが本番力を出し切れることを祈念してこの文章を締めくくります。春に駒場のグラウンドで会えることを楽しみにしています!!
次は同じ文一の星にバトンを渡します。星は普段はそんな気配はありませんが高校時代に部活や長期留学を経験しながらも地方公立高校からただ一人東大合格を果たしたまさに文一の「星」です。地方の皆さんに参考になる情報を期待しています。
十人十色
投稿日時:2025/01/28(火) 10:31
始まりました、東大ラグビー部恒例の受験生応援企画!ここから東大ラグビー部の新二年生が、自身の体験も踏まえて受験生に大変有益な(?)情報を伝えていきます。「こんなの見ないで勉強しろ」という某数学予備校講師の声も聞こえてきそうですが、勉強に疲れた時の息抜き程度に読んでもらえれば幸いです。
申し遅れましたが、この企画のトップバッターを努めます、文科二類の小川です。私はバイトの仕事柄、ラグビー部の中で一番多いのではと思うほど東大受験生の声を聞いているので、少しはトップバッターらしくいいことを書けたらと思います。
まずは共通テストお疲れ様でした。東大の足切り倍率の変更もあり、かなりソワソワしている人も多いかとは思いますが、ここからはとにかく東大二次に向けて切り替えていくことが大切です。終わった共テの結果や、周囲の動向によって左右される足切りや共テ利用の合否は自分では変えることが不可能なところです。それらについて考えて時間を無駄にするのはとてももったいないです。それよりも、今後点数を伸ばすために何をどう勉強するのかなど、自分の力で変えていくことのできることに意識を向けていきましょう。
東大二次まで1ヶ月を切った今、この先何を勉強すれば良いか、次第対策はどうしたら良いか、出願はどうすれば良いかなどなど悩みを抱えている人が多いと思います。受験勉強を始めたてのころであれば、一般論に従って行けば成績は伸びていきます。しかし、個々の置かれた状況の異なるこの時期では得点を最大化するためにやるべきことが十人十色で一般論など通用しなくなっています。そのため、巷で溢れている情報(もちろんこの文章も含めて)はあくまで個人の成功例の一つに過ぎず、それが自分に当てはまるかは別の話です。実際に私は、東大二次に向かって勉強量を増やすというセオリーに反して、敢えて勉強量をセーブして体調管理に務めるという作戦をとって無事に合格しました。要するに、直前期の過ごし方には正解などなく自分のやりたいようにすればいいのです。
このままでは、結局全て自己責任であるという投げやりな文章になってしまいそうなので、直前期にすることを決める上で私が重要だと思うことを二つ紹介したいと思います。
一つ目は、体調管理も一つの科目だと考えた上で全体の得点を最大化することを重視することです。例えば、あまり差がつかない現代文の点数を5点上げるために勉強するよりも、同じ時間を世界史の苦手な単元を潰すために使った方が5点以上上がる可能性が高いかもしれません。睡眠時間を削って体調が万全でない状態で試験に臨むより、勉強時間は減っても万全の状態で臨んだ方が頭もよく働いて点数が上がるかもしれません。直前期はやりたいことが多くて焦る気持ちは分かりますが、是非この全体での得点最大化という視点を忘れずにいてほしいです。
二つ目は、自分で納得のいく決断を常にしていくことです。この先の1ヶ月、決断を迫られる機会が増えると思います。その際、周囲の人にアドバイスをもらうのは勿論重要ですが、「〇〇に言われたから」という程度の理由でその道に従ってしまうと、結果を残せなかった時に大きな後悔となってしまいます。受験には必ず合格者と不合格者が存在します。自分がそのどちらになっても後悔しないで済むように、自分で考えて、これならと思える選択肢を常に選んでいってほしいと思います。
受験生生活もあと約1ヶ月で一区切りです。最後にやり切ったと思えるように残りの時間、最善を尽くしていってください。そして春に駒場で会いましょう!!
次は野村にバトンを渡します。ノムは高校時代ラグビーをやり切って東大に合格したという実績の持ち主です。全国のラグビー部員の参考となるような貴重な情報を期待しています!
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