受験生応援企画 2021/1

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Control the Controllable

 written by 甲斐 豊 投稿日時:2021/01/13(水) 20:59

去年、コロナ自粛中にも関わらず早い時期から入部を決めてくれた安富からバトンをもらいました、新4年の甲斐です。夏、合流直後にも関わらず上級生に混ざり練習についてくる姿に驚き「1年生なのにすごいね」と声をかけたとき、「早く『1年生なのに』がとれるように頑張ります!」と頼もしく返してくれた姿が強烈に印象に残っています。
 

1月9日、今年度の対京都大学定期戦の中止が発表されました。新型コロナの感染拡大や、遠征に伴うリスク、社会的責任などを総合的に考えた上での判断でした。この決断はいまの社会状況をみれば避けられないものだったし、100%正しかったと思います。それでも僕自身、4年生ともっと一緒にプレーしたかったし、楽しみにしてくださりサポートしてくださた家族やOBの方々を思ってもやはり残念なことです。何より、京大戦が引退試合となるはずだった4年生の気持ちは計り知れません。
一方で、こんな状況でも4年生は前を向こうとしていました。大学の指針で課外活動が原則禁止となる1月11日の前日、1月10日に卒部イベントと称して急遽タッチフット大会を企画してくれました。感染状況等の事情で来れない部員もいて全員が揃うことは叶いませんでしたが、シーズン最後の日に楽しいひと時が過ごせたのは、突然引退が決まっても最後まで前を向いて引張ってくれた4年生のおかげだったと思います。
 

“control the controllable”という言葉があります。ざっくり意味を説明すると、「世の中には自分の力ではどうにもならないこともあるが、大切なのは自分の力で制御できる部分とどう向き合うかである」といった感じでしょうか。新型コロナの流行により、世の中には自分の力ではどうにもならないことがたくさんあることを私たちは嫌という程思い知りました。新型コロナで練習ができなくなったとき。目標としていた入替戦がなくなってしまったとき。京都大学との定期戦が中止になったとき。それでも、今年の4年生は常にそのときできることにフォーカスしてチームを導いてくれました。グラウンドで活動できた時間が短かったのにも関わらず例年以上に充実したシーズンが過ごせたのはまさに”controlled the controllable”を体現してくれた4年生の力が非常に大きかったです。本当にありがとうございました。
 

さて、受験生のみなさんは週末に共通テストを控え、勉強もいよいよラストスパートに差し掛かろうとしている頃でしょうか。今年の受験生はセンター試験の終了、共通テストの導入、新型コロナによる不安など、自分が大学を受験した3年前とは比較にならない困難に直面していることと想像します。しかしこのような状況でこそ、自分にコントロールできる部分に集中し、踏ん張れた人が合格を勝ち取ることができるのだと思います。最後まで諦めずに頑張ってください。4月、駒場の何処かで、願わくばラグビー場で、皆さんに会えることを願っています。
 

「受験生応援企画」にも関わらずほとんどを受験と関係のない話をしてしまいすみませんでした。次は小柄ながらもスピードと鋭さで上級生FWにも劣らないパワーをみせる新2年の橋野にバトンをまわします。受験を去年終えたばかりの彼ならもっと「受験生応援企画」にふさわしい文章を書いてくれることでしょう。

受験体験記

 written by 安富 悠佑 投稿日時:2021/01/09(土) 18:11

明けましておめでとうございます。新2年の安富悠佑です。本年も東大ラグビー部の応援をよろしくお願いいたします。

東大ラグビー部は、受験生応援企画として、約2か月間受験生の皆さんへの文章を投稿します。東大ラグビー部には様々な種類の人物が在籍しているので、きっと読者の皆さんの気に入る文章があると思います。勉強時間の合間にでも読んでいただけましたら幸いです。



このような場所では合格体験記を書くのが鉄板です。しかし、「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉通り、そこに書いてあることは千差万別で、個人的に好きではありません。ということで、現役時の不合格体験記を書こうと思います。


①部活と勉強がどっちつかずになってしまった
 私の高校のラグビー部は、基本的に春の関東大会で3年生が引退する人が多いです。私も初めは春で引退するつもりでした。しかしラグビーをまだやりたいという思い、チームの人数がギリギリ足りない状況などから、週に2~3回部活に参加するという何とも中途半端な事になってしまいました。今思えば、どうせならフルで部活に出て最初から浪人覚悟で臨むべきでした。もっとも、その場合浪人しても受験に失敗するかもしれませんが、それもまた良い経験になったことでしょう。

②睡眠時間不足
 特に睡眠時間を削ってまで勉強する、という殊勝なことはしませんでしたが、高校生の時は平均6時間睡眠(昼寝抜き)でした。そのせいで授業中に睡眠をとることが多くなったり、部活のパフォーマンスに影響が出たりと悪いことづくめでした。しかし、これは人それぞれの体質によると思うので、四当五落(睡眠時間が4時間の人が受かり5時間の人が落ちるという意味の四字熟語)の精神で頑張るのもよいと思います。

結局人それぞれという元も子もないことを書いてしまいましたが、部活動が好きな人は、①の事例のように中途半端な事をすると結果がどうであれ後悔する、ということは多くの人に当てはまると思います。私も今後の人生ではやり切れるよう頑張りますが、受験生の皆さんも何事であれ思いっきりやり切ってください。そうすれば、結果如何にかかわらず終わった後残るものは大きいでしょう。

次は、グラウンドの内外問わず非常に頼りになる先輩である甲斐さんにバトンを回します。甲斐さんは来年度最高学年ということもあり、この受験生応援企画でも素晴らしい文章を書いてくださること間違いありません。
 
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