受験生応援企画

じゃんけん

投稿日時:2022/02/05(土) 18:52

初めまして。同期のおっくんこと奥山からバトンを受け取りました、雪竹です。おっくんと呼ぶといつも睨んでくる気がするのでここは我慢して奥山と呼びます。奥山はいつも僕のことを大嫌いと言ってきますが、そんなツンデレなところも、感情が素直に表情に出てしまうところも、正義感に溢れてそう(?)なところも大好きです。早くフルコン復帰してもらい鹿児島仕込みのタックルでぶつかって来て欲しいものです。



 



まずはこのような受験向けの日記を書く機会をいただけてとても嬉しいです。僕は今までリレーを繋いできた同期とは違い浪人の末東大に合格しました。なので現役時代、受験中モチベにしていた「合格体験記」など書く機会がもらえず、浪人してせっかく合格しても予備校なんて通ってなかったのでやはり書く機会がありませんでした。僕はいわゆる参考書マニアだったので合格体験記で一つ一つ参考書レビューをするのが夢でした。だから、今、受験について書けていることが嬉しいです。とはいえ、この日記は「受験生応援企画」ということなので、参考書について書くのはぐっと堪えて、しっかりと応援できるような内容を書きたいと思います。浪人している東大受験生にもいくつかアドバイスできることがあるかもしれません。



 



まず一つ伝えたいのは「自信」についてです。桑田くんはリレー日記では、「根拠のない自信」を持て、などと言っていますが、僕はちょっと違うと思います。彼のような現役で受かる優秀な子の気持ちは理解できないので、そのような方はそれでいいと思いますが、どちらかというと田村くんのように「不安」を大切にして欲しいと思います。不安だということは頑張ってるからこそ出てくる感情ですし、不安である方が貪欲に頑張れます。実体験として、僕は現役の時、一応勉強してはいたのですが、E判定しか取ったことがありませんでした。それでもなんか受かるんじゃないかと思っており、実際は60点差落ちだったのに、合格発表前もなんやかんや受かってるんじゃないかとも思ってました。恐らくこれが本当に根拠の無い自信というやつです。大した勉強もしてないと実力差すらもわからず変な「自信」がついてしまいます。一方浪人の頃はやっぱりずっと不安で、そんな不安を解消しようと必死に勉強して、そしたらまた不安が襲ってくるのサイクルでした。合格発表を待ってる間でさえ、不安を抑えようと2ちゃんの合格最低点予想スレをずっと見て夜を明かした経験があります。それでも結果としては受かっていました。言いたいのは、自信がないということは自信に思っていいし、むしろ自信がなぜかあるという人は、それが本当の根拠のある自信なのかどうか見極め、現役の僕みたいに根拠のない自信だったら、不安になるくらいまで勉強して欲しいなということです。



 



もう一つ伝えたいのは、ありきたりなことですが、「最後まで気を抜かず諦めないで」ということです。またそれかよと言われるかもしれませんが、僕が言いたいのはもっと泥臭く、姑息そうに思われても、キモいと言われようと、這いつくばって勉強してほしいということです。トイレでも、風呂でも勉強しようと思えばどこでもできます。僕は「睡眠は8時間しろ」という文句が大嫌いで、いわゆる「四当五落」を信じてました。普通に4時間睡眠だと8時間睡眠のやつより4時間多く勉強できるじゃん、と本気で思ってました。もちろん今ではバカだったなとは思いますし、真似なんてしないで欲しいですが、それくらいの気持ちで勉強して欲しいです。もう一つ、極端な例ですが、試験日に試験時間直前に勉強していると参考書をしまえと言われるかもしれませんが、僕は怒られるくらいまでしまわなくてもいいんじゃないかとも思っています。僕は数学の時間の前に、大好きだった問題集を猛スピードでおさらいしており、やりたいとこまで終わらなかったので時間になってもしまわずに結局怒られたのですが、ちょうどしまうそぶりを見せようと問題集を机の下まで持ってきてこっそり見ていた解法の部分がちょうど試験に出ました。試験中その問題を見た時は直前に見ていたのと似たような問題だったので少し興奮しながらも、解法もすぐ浮かんですらすら解けました。結構発想力のいる解法だったので多分直前に見ていなかったら思い付いていなかったと思います。見ていなかったら落ちてたかもしれないと思うと恐ろしいです。これは流石にキモい例ですが、試験問題は何が出るか分からないので、自分なりの方法で、最後の瞬間まで諦めずに勉強して欲しいなと思います。(ただ、参考書しまわないで怒られないようにしてください)



 



色々書きはしましたが精神論的なことをつらつらと述べられてもこの直前期、皆さんはやる気なんてカンストしてると思うのでもう少し実践的な、僕が直前期やってた勉強法を少し紹介したいと思います。一言で言えば「まとめ作業」です。今から新しいことを始めようとしても、どうせ忘れてしまうので、とにかく今までやってきたことの定着を図るべきです。今後問題演習とか最後参考書を最後に見直すとなった時に、ここの部分は大事だ、というところを一つの紙にまとめ、あとはその紙だけを完璧にすればいいという状態にするのです。それを全教科分作って残りの一、ニ週間やりこんで、どんどん枚数を少なくしていき、試験会場にも持っていけば効率良く勉強できると思います。僕はこのような紙を各科目2枚くらい作って受験前日と当日に読み込みまくってました。実際この紙の中から試験に出たのも何個かありました。効率的なのでおすすめです。



 



浪人生に向けて。今まで1年間孤独に耐え友達とも遊ばず(?)よく頑張ってきました。あともう少しですね。不安で不安でしょうがないと思います。1年間勉強してきたけど、現役の時に比べ成長できただろうか、リスニングはできるようになっただろうか、整数問題のパターンは把握できるようになっただろうか、古文漢文はチャチャっと済ませられる程度の実力はついただろうか。いろんな不安に駆られていると思います。僕は一年間かなり楽しんで勉強してきたと思っていましたが、共通テストが終わり、残り1ヶ月を切ったちょうどこの時期に、急に張っていた糸が切れる様に、自習室から自転車で帰る深夜の坂道で急に号泣した思い出があります。なんだかんだ不安で仕方なかったんです。押さえつけていた不安が爆発してしまいました。その日は公園でひとしきり泣いた後家に帰りました。少なからずみなさんもそれくらいの不安を感じているだろうと思います。ただ、それは先ほども言ったように勉強してきた証です。誇りに思っていいことです。一年間も勉強してきたのですから確実に成長しています。安心して望んでください。また、経験においては現役生には確実に勝っています。確実に多くの時間勉強してきた経験、多くの模試を受けてきた経験、何より、去年受験したという経験、これらは絶対に糧になるはずです。去年構内に入るのに思ったより時間がかかったからもっと早く行こうとか、1日目は教室出るまで時間がかかったから今年は二日目の参考書を持っていこうとか、トイレは混むから早めに行こうとか、そういう細かいところも知っているはずです。経験は何よりの武器で、場数を踏んだ分、緊張することも慌てることも少ないと思います。自分と向き合ってきた時間も長いでしょう。自分なりの武器を見つけて最高の状態で受験に臨んでください。駒場で待っています。



 



最後になりますが、緊張をほぐすコツとして、一つ、僕が現役の時に通っていた塾の尊敬する数学の先生の言葉を書きたいと思います。もしかしたらモチベーションを下げてしまうかもしれませんがあくまで事実を述べているだけなので気軽に聞いてください。「受験はじゃんけんだ。合否なんて大体運で決まる。後出しが許されているごく一部の人間を除いて。」この言葉を初めて聞いた時、ちょっと僕はイラッとしました。合格を確実にするために教える教師がこんなこと言っていいのか、やる気も下がるしなんてこというんだとも思いました。しかし、合格してから思うのはこの言葉は真実だということです。みんなもそう言っています。結局受験は運の比率が大きいです。受験勉強はその比率をどれだけ下げられるかという勝負であって、結局は運が絡んできます。問題の相性や、その日の体調、受験者の動向、など要素は様々です。実際僕も数学の問題の解き方をたまたま直前に見ていなかなかったら落ちてましたし、そいう言った話はよく聞きます。逆にいうと、落ちるはずだった人もちょっとした運で受かったりしてしまいます。多分その運はもう自分ではどうしようもありません。言いたいことは、できることをやるだけやったら、あとは運任せということです。それくらいの気持ちで行けば気負わずに受験できるし、1日目失敗したとしてもじゃんけんに負けただけ、明日には勝てるはず、と切り替えてください。たまに公正なじゃんけんのくせに後出しが許されている天才層みたいなのがいますが、そういう人は放っておきましょう。会場に着いて、そこらじゅうに溢れかえっている賢そうな受験生を見て緊張してしまうかもしれませんが、みんなでジャンケン大会をしにきたんだ、くらいの軽い気持ちで行けば、気が楽になると思います。その時点でみんなに一歩有利になったことになります。緊張しすぎていいことはありませんからね。運が絡むというのを決して悪い意味で捉えることなく自分でうまく解釈して使いこなしていきましょう!



 



少し長くなってしまいました。受験直前の大切な数分を費やしていただきありがとうございました。この数分が少しでも皆さんの糧になれば幸いです。残りあと約三週間、後期の勉強なんてする余力がなくなるほど燃え尽きてください。不完全燃焼が1番悔いが残ります。コロナにも十二分に気をつけてください。最後の最後ですが、僕が辛くなった時に何度も聞いていた曲、「Fight Music」を紹介します。僕は世界の終わりというバンドが大好きなのですがその中でも1番好きな曲です。ストレートな歌詞で頑張れない自分を肯定し応援してくれるとても素敵な歌です。リンクを貼っておくので、是非聞いてください。僕はこの曲に100回以上泣かされました。(個人差はあります)



https://youtu.be/rk7oPeUbkqQ



 



次は、「後出し」を許された側の人間である、同期スタッフのようこちゃんにバトンを渡したいと思います。彼女は秀才集う桜蔭高校出身ということでアホ高校出身一浪の僕は頭が上がりません。是非とも、後出しの秘訣を教えて欲しいです。

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