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一年前[ラグビー部リレー日記]
投稿日時:2014/03/21(金) 10:59
入部当初からずっとお世話になっている平松さんからバトンを受け取りました、新2年の井上です。
気付けば私が入部してからもうすぐ1年が経とうとしています。
そこで今回は自分の一年前を振り返りたいと思います。
2013年3月、無事に東京大学に合格した私は、大学で何をするかあまり計画を立てておらず、高校で弓道部に所属していたため、「やっぱ弓道続けるのかな」程度にしか考えていませんでした。
そんな中迎えた4/1の諸手続きの日のテント勧誘。私はラグビー部のテント勧誘に捕まることなくテント列をくぐり抜けたのですが、全てのテントを抜けた先に待ち構えていたのは、ラグビー部の先輩と一緒にいた高校も同じで今も部の同期である梶村くんでした。「飯おごり連れてってもらえるらしいから行こうぜ!」と梶村くんに言われるがままのこのこと付いて行きました。
その日から体験練習に何度か顔を出していたら、ラグビー部の雰囲気に惹かれて、気付いたら入部を決心していました。
部の雰囲気の良さはもちろん、ラグビーの楽しさに気付けたのも、今こうして辛いながらもラグビーを続けラグビーを楽しんでいるのも、去年の先輩方の熱烈な勧誘のおかげでした。
あれから1年が経ち、今度は自分が新入生を勧誘する立場です。
私は新歓委員ではないですが、自分のように一人でも多くの人にラグビーの良さ・楽しさを知ってもらえるように、また、熱意のある新入生に入部してもらえるように勧誘を頑張っていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次は新歓委員で、いつも元気な田中翔太さんにお願いしたいと思います。
新二年 井上啓太
気付けば私が入部してからもうすぐ1年が経とうとしています。
そこで今回は自分の一年前を振り返りたいと思います。
2013年3月、無事に東京大学に合格した私は、大学で何をするかあまり計画を立てておらず、高校で弓道部に所属していたため、「やっぱ弓道続けるのかな」程度にしか考えていませんでした。
そんな中迎えた4/1の諸手続きの日のテント勧誘。私はラグビー部のテント勧誘に捕まることなくテント列をくぐり抜けたのですが、全てのテントを抜けた先に待ち構えていたのは、ラグビー部の先輩と一緒にいた高校も同じで今も部の同期である梶村くんでした。「飯おごり連れてってもらえるらしいから行こうぜ!」と梶村くんに言われるがままのこのこと付いて行きました。
その日から体験練習に何度か顔を出していたら、ラグビー部の雰囲気に惹かれて、気付いたら入部を決心していました。
部の雰囲気の良さはもちろん、ラグビーの楽しさに気付けたのも、今こうして辛いながらもラグビーを続けラグビーを楽しんでいるのも、去年の先輩方の熱烈な勧誘のおかげでした。
あれから1年が経ち、今度は自分が新入生を勧誘する立場です。
私は新歓委員ではないですが、自分のように一人でも多くの人にラグビーの良さ・楽しさを知ってもらえるように、また、熱意のある新入生に入部してもらえるように勧誘を頑張っていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次は新歓委員で、いつも元気な田中翔太さんにお願いしたいと思います。
新二年 井上啓太
自分の役割[ラグビー部リレー日記]
投稿日時:2014/03/17(月) 22:08
こんにちは。平松正大です。
この春からもう四年生になります。
なります。
今まで、どんなコミュニティでも「その他大勢」の一人であり続けた僕が、今年は何かと役職についています。
まずは、新歓代表。
幸い、就活もないので、4月は死ぬ気で頑張ります。
一人でも多くの新入生にラグビーの楽しさ、ラグビー部の魅力を伝えていこうと思います。
次にフィジカル。
去年一年は怪我で練習に参加できず、ウエイトばかりしていました。入院中に栄養やトレーニングについて調べていたことが評価され、今年から新規加入となりました。
極限まで追い込んで、ペアと共に大きくなっていきたいと思います。
最後に、練習リーダー。
これは、練習を盛り上げる役割です。普段はひたすら話し続けている僕ですが、練習中、特に自分の苦手な練習になると、途端に黙ってしまいます。自分ができていないことを人に注意することはできません。声を出すためにも、自分が苦手な部分を克服していかなければなりません。全ての練習の意図を理解して、練習から、体をはっていきたいと思います。
文才がなく、いつも小学生の作文のような日記となってしまいます。本を読んで、文章を書く能力をつけたいです。最近『嫌われる勇気』という本が流行っているみたいです。是非読んで、参考にしたいと思います。
次は、一見市販されている玉ねぎと区別がつきにくい、オニオンこと井上啓太くんにお願いします。
東大ラグビー部新4年
平松正大
DEVOTION[ラグビー部リレー日記]
投稿日時:2014/03/14(金) 22:38
ヘラヘラしてそうで、実は真面目な梶村からバトンを受け取りました新三年の松田です。
イギリス研究コースということで、題名はDEVOTIONにさせていただきました。
献身。
先日、予備校時代の友人から連絡が来た。
「松田この春大阪戻る?」
当然ながら、部活をしている私には実家である大阪に戻る時間は無い。 何の用事か気にしつつも、部活の為大阪に戻れない旨を伝える。すると間も無く返事が来た。
「残念。バイト先の女の子が二人で大阪くんねんけどUSJ行こって言われて男一人は嫌って言ったら誰か友達呼んだらどう?ってなった。ちなみに、かわいいこやで。」
成る程。惜しい事をした。非常に惜しい事をした。 その後、何回かやりとりをしていたのであるが、その中で友人は「部活が悪い」と言った。 果たしてどうなのであろうか。
短いスパンで物事を考えれば、僕は可愛い女の子と遊びに行けるという貴重な機会を逃した。滅多にない機会である。そもそも部活さえしていなければ、そのような機会は幾らでもあったであろう。(語弊があるといけないので断っておくが、単に、遊びに行く機会、という意味である。)
普通の大学生をしていれば、呻きながらバーベルを上げなければ、息を切らし汗を流して限界まで走ることも無いであろう。では、何が私を魅了するのか。
2年前、大学で部活をすることの大変さを知らず、深く物事を考えずに、ノコノコとラグビー場に足を踏み入れてから、何故私は今まで部活を続けているのか。
まだハッキリとは答えは分からないが、結局の所はやはり 楽しいから。 というものに他ならないであろう。なんせ楽しいのである。練習は勿論大変である事は間違いない。あんなものをずっと楽しい楽しいと言ってやっている人は頭がおかしい。吹っ飛ばされて、転けて、血を流して。正直、練習中に何度も、辞めたい、と思ったことはある。
しかし、以前吹っ飛ばされた人に何とか耐える事が出来た時、以前上げれなかった重量のバーベルを何とか上げる事が出来た時、そんな瞬間に、報われる気持ちがするのである。自分の成長を感じられた時、楽しい、と心の底から感じるのである。 瞬間的な、一時的な喜びを求めるなら適当なサークルでもよかったであろう。
だが、もっと長期的な、より洗練された喜びを求めるには、サークルでは無理なのだ。ラグビー部でないと、求めるものは得られないのだ。 だからこそ、僕は喜んで部活に身を捧げるのである。イギリス研究コース風に言うと、DEVOTIONするのである。 他にも私を魅了する様々な要因がラグビー部には秘められているのであろうが、それはこの先、一つずつ解明していく事とする。
とりあえず予備校の友人には、私のいない大阪になんて女の子と遊びに行く価値などない、と伝えておいた。
次は、高校の同期であり、大学では先輩だったはずであるが、またもや同期になりそうな平松にお願いしたいと思います。
イギリス研究コースということで、題名はDEVOTIONにさせていただきました。
献身。
先日、予備校時代の友人から連絡が来た。
「松田この春大阪戻る?」
当然ながら、部活をしている私には実家である大阪に戻る時間は無い。 何の用事か気にしつつも、部活の為大阪に戻れない旨を伝える。すると間も無く返事が来た。
「残念。バイト先の女の子が二人で大阪くんねんけどUSJ行こって言われて男一人は嫌って言ったら誰か友達呼んだらどう?ってなった。ちなみに、かわいいこやで。」
成る程。惜しい事をした。非常に惜しい事をした。 その後、何回かやりとりをしていたのであるが、その中で友人は「部活が悪い」と言った。 果たしてどうなのであろうか。
短いスパンで物事を考えれば、僕は可愛い女の子と遊びに行けるという貴重な機会を逃した。滅多にない機会である。そもそも部活さえしていなければ、そのような機会は幾らでもあったであろう。(語弊があるといけないので断っておくが、単に、遊びに行く機会、という意味である。)
普通の大学生をしていれば、呻きながらバーベルを上げなければ、息を切らし汗を流して限界まで走ることも無いであろう。では、何が私を魅了するのか。
2年前、大学で部活をすることの大変さを知らず、深く物事を考えずに、ノコノコとラグビー場に足を踏み入れてから、何故私は今まで部活を続けているのか。
まだハッキリとは答えは分からないが、結局の所はやはり 楽しいから。 というものに他ならないであろう。なんせ楽しいのである。練習は勿論大変である事は間違いない。あんなものをずっと楽しい楽しいと言ってやっている人は頭がおかしい。吹っ飛ばされて、転けて、血を流して。正直、練習中に何度も、辞めたい、と思ったことはある。
しかし、以前吹っ飛ばされた人に何とか耐える事が出来た時、以前上げれなかった重量のバーベルを何とか上げる事が出来た時、そんな瞬間に、報われる気持ちがするのである。自分の成長を感じられた時、楽しい、と心の底から感じるのである。 瞬間的な、一時的な喜びを求めるなら適当なサークルでもよかったであろう。
だが、もっと長期的な、より洗練された喜びを求めるには、サークルでは無理なのだ。ラグビー部でないと、求めるものは得られないのだ。 だからこそ、僕は喜んで部活に身を捧げるのである。イギリス研究コース風に言うと、DEVOTIONするのである。 他にも私を魅了する様々な要因がラグビー部には秘められているのであろうが、それはこの先、一つずつ解明していく事とする。
とりあえず予備校の友人には、私のいない大阪になんて女の子と遊びに行く価値などない、と伝えておいた。
次は、高校の同期であり、大学では先輩だったはずであるが、またもや同期になりそうな平松にお願いしたいと思います。
小さな野望[ラグビー部リレー日記]
投稿日時:2014/03/10(月) 21:08
ラグビーはめちゃめちゃうまいが、変わった性癖を持つ同期の棚橋からバトンを受け取りました、新2年の梶村です。
今日は東大の合格発表日ということで1年前を思い出しながらリレー日記を書こうと思います。
1年前の自分はガリガリで、また高校の同期にラグビー部はおらずまさか自分が大学でラグビーをするとは夢にも思っていませんでした。大学に入ったらいろいろなサークルに入っていろいろな人と交流をもち、長期休暇では海外に行ってみたり……といった生活をするのかなぁと漠然と去年の自分は考えていました。そんな自分がラグビー部に入ることを決めた一番大きな理由は今年新歓隊長である平松さんが仲良くしてくださったことです。よくガリガリだった自分を誘おうと思ったなぁなどと今でも思いますが、ついに先日70キロを超えラガーマンっぽい体型になってきました。
そんな自分の最近の小さな野望は4月の健康診断で体重を記入するおばちゃんを驚かせてやることです。大学生は不規則な生活になりがちであり健康診断では去年の体重と比較することが予想されます。体重が大きく減っていたりしたら心配されることでしょう。そんな中で去年に比べて20キロ近く増えている自分が現れたらおばちゃんはかなりびっくりして体重計を二度見するんじゃないか!?などと考えています。(笑)
そんな野望を持ちつつ日々体重計と闘っていますが、最近ラグビーのスキルでも成長が実感でき嬉しく思っています。ラグビーについて理解が深まり、徐々にさまざまな基本スキルのコツもわかってきて「どこをどうすればうまくなれるか」がわかってきました。2年の1年間はラグビーがわかってきておもしろくなり、でも責任はそれほど大きくなく目先の試合の勝利だけにこだわる必要もなく、ただ純粋にラグビーをおもいっきり楽しめる貴重な1年なのでここで大きく成長したい、というかしてやろうと思います。
もうすぐ新歓活動が始まります。部活に入るとどうしても自由な時間は減り出会う学生の数も少なくなります。でも広く浅い交流より狭くても深い仲のほうが楽しいし、一生懸命ひとつのことをやって得られるものは大きいことを新入生に伝え、平松さんのように新入生と仲良くなってたくさんの後輩を誘おう思います。
次は筋トレのペアでとてもお世話になり、個人練習にも付き合ってくださった新3年の松田さんにお願いしたいと思います。
今日は東大の合格発表日ということで1年前を思い出しながらリレー日記を書こうと思います。
1年前の自分はガリガリで、また高校の同期にラグビー部はおらずまさか自分が大学でラグビーをするとは夢にも思っていませんでした。大学に入ったらいろいろなサークルに入っていろいろな人と交流をもち、長期休暇では海外に行ってみたり……といった生活をするのかなぁと漠然と去年の自分は考えていました。そんな自分がラグビー部に入ることを決めた一番大きな理由は今年新歓隊長である平松さんが仲良くしてくださったことです。よくガリガリだった自分を誘おうと思ったなぁなどと今でも思いますが、ついに先日70キロを超えラガーマンっぽい体型になってきました。
そんな自分の最近の小さな野望は4月の健康診断で体重を記入するおばちゃんを驚かせてやることです。大学生は不規則な生活になりがちであり健康診断では去年の体重と比較することが予想されます。体重が大きく減っていたりしたら心配されることでしょう。そんな中で去年に比べて20キロ近く増えている自分が現れたらおばちゃんはかなりびっくりして体重計を二度見するんじゃないか!?などと考えています。(笑)
そんな野望を持ちつつ日々体重計と闘っていますが、最近ラグビーのスキルでも成長が実感でき嬉しく思っています。ラグビーについて理解が深まり、徐々にさまざまな基本スキルのコツもわかってきて「どこをどうすればうまくなれるか」がわかってきました。2年の1年間はラグビーがわかってきておもしろくなり、でも責任はそれほど大きくなく目先の試合の勝利だけにこだわる必要もなく、ただ純粋にラグビーをおもいっきり楽しめる貴重な1年なのでここで大きく成長したい、というかしてやろうと思います。
もうすぐ新歓活動が始まります。部活に入るとどうしても自由な時間は減り出会う学生の数も少なくなります。でも広く浅い交流より狭くても深い仲のほうが楽しいし、一生懸命ひとつのことをやって得られるものは大きいことを新入生に伝え、平松さんのように新入生と仲良くなってたくさんの後輩を誘おう思います。
次は筋トレのペアでとてもお世話になり、個人練習にも付き合ってくださった新3年の松田さんにお願いしたいと思います。
筋肉[ラグビー部リレー日記]
投稿日時:2014/03/07(金) 21:01
同期の稲垣からバトンを受け取りました、新二年棚橋です。
2014年度東大ラグビーが始動して、もう一ヶ月がたとうとしている。部員それぞれが、始動当初から個の強さを追求する今年度首脳陣のもと、熱心な筋トレに励んでいる。体を強く、大きくするという単純な目標を立て、日々自らの体と向き合っているとふと思うことがある。そのことについて書いていきたいと思う。
昨年までの私は、正直のところ筋トレが嫌いだった。ラグビーで使う筋肉は、ラグビーでつける。そんないささか詭弁じみた考えの下、練習さえまともにしていればうまくなれる、強くなれると思っていた。
が、対抗戦を終えてみればその努力もかなわぬところに戦うべき敵がいるのだと思い知った。フィジカルが違う。重さが違う。呪詛の言葉のように頭の中で繰り返した言い訳。ならば何をしなければいけないのか、私は知っているはずだった。しかし、年明けから怠惰な日々を送り、すべきことから目を背け続けていたのが冬オフだった。
オフ明け、始動日。首脳陣の説明は簡潔で明瞭だった。個を強くする。だから筋トレをする。そして自信がつく。
二人組みで筋トレをする制度は、懈怠を完全に払拭した。体重は見る見る増えた。鏡に映る姿は心なしか厚みと鋭さを増した。
首脳陣の読みは正しかったと思う。筋トレの成果が明確にパフォーマンスに出てきていない現段階ですら昨年の私とは違うものを内に感じている。それは自信かもしれない。
筋トレは半ば苦役に近い。タックルが決まる高揚感も、グラウンドを駆け抜ける爽快感もバーベルの上げ下げには存在しない。たださびた鉄の臭気をまとって、奥歯をかみ締めて、悲痛な呻きを上げながら、ひたすら自らの体を傷つける。
しかし、その苦役は確実に私の中に蓄積していく。私のあらゆる運動の基盤となる体に少しずつ、されど確かに沈殿していく。大きくなった自分、強くなった自分を見ることは比すこともできぬ精神的高揚を生む。今の自分ならいつか吹き飛ばされたあいつを倒すことができるかもしれない。それは紛れもない自信だ。純度の高い自信は、努力の沈殿を含んだ精神の上澄みにしか醸成されない。その努力こそ、筋トレであるといわざるを得ない。
かつて、ラグビー部でない友人に筋トレの話をしたとき、「それは体を作っているんじゃない。壊しているんだ。」と揶揄された。アルギニンやBCAA、プロテイン、様々な栄養素を薬品で補いながら必死に筋肉繊維を傷つける。自然の摂理からはみ出した体を作ろうとするこの行為は一般から見れば異質だ。しかし、それは自己顕示欲から来るのではなく、純粋な勝利への意志がそうさせるのだと今は胸を張って言おう。普通じゃないことをするには普通じゃない体が必要だ。東大が勝つことは普通じゃないことだ。だから私は嬉々としてこの体を壊すのだ。
最後になりますが、この場を借りて二月の中旬から筋トレのご指導を頂いた、立山先輩に厚く感謝申し上げます。これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
次は同じ新二年生として熱心に肉体改造に励む梶村君にお願いしたいと思います。
2014年度東大ラグビーが始動して、もう一ヶ月がたとうとしている。部員それぞれが、始動当初から個の強さを追求する今年度首脳陣のもと、熱心な筋トレに励んでいる。体を強く、大きくするという単純な目標を立て、日々自らの体と向き合っているとふと思うことがある。そのことについて書いていきたいと思う。
昨年までの私は、正直のところ筋トレが嫌いだった。ラグビーで使う筋肉は、ラグビーでつける。そんないささか詭弁じみた考えの下、練習さえまともにしていればうまくなれる、強くなれると思っていた。
が、対抗戦を終えてみればその努力もかなわぬところに戦うべき敵がいるのだと思い知った。フィジカルが違う。重さが違う。呪詛の言葉のように頭の中で繰り返した言い訳。ならば何をしなければいけないのか、私は知っているはずだった。しかし、年明けから怠惰な日々を送り、すべきことから目を背け続けていたのが冬オフだった。
オフ明け、始動日。首脳陣の説明は簡潔で明瞭だった。個を強くする。だから筋トレをする。そして自信がつく。
二人組みで筋トレをする制度は、懈怠を完全に払拭した。体重は見る見る増えた。鏡に映る姿は心なしか厚みと鋭さを増した。
首脳陣の読みは正しかったと思う。筋トレの成果が明確にパフォーマンスに出てきていない現段階ですら昨年の私とは違うものを内に感じている。それは自信かもしれない。
筋トレは半ば苦役に近い。タックルが決まる高揚感も、グラウンドを駆け抜ける爽快感もバーベルの上げ下げには存在しない。たださびた鉄の臭気をまとって、奥歯をかみ締めて、悲痛な呻きを上げながら、ひたすら自らの体を傷つける。
しかし、その苦役は確実に私の中に蓄積していく。私のあらゆる運動の基盤となる体に少しずつ、されど確かに沈殿していく。大きくなった自分、強くなった自分を見ることは比すこともできぬ精神的高揚を生む。今の自分ならいつか吹き飛ばされたあいつを倒すことができるかもしれない。それは紛れもない自信だ。純度の高い自信は、努力の沈殿を含んだ精神の上澄みにしか醸成されない。その努力こそ、筋トレであるといわざるを得ない。
かつて、ラグビー部でない友人に筋トレの話をしたとき、「それは体を作っているんじゃない。壊しているんだ。」と揶揄された。アルギニンやBCAA、プロテイン、様々な栄養素を薬品で補いながら必死に筋肉繊維を傷つける。自然の摂理からはみ出した体を作ろうとするこの行為は一般から見れば異質だ。しかし、それは自己顕示欲から来るのではなく、純粋な勝利への意志がそうさせるのだと今は胸を張って言おう。普通じゃないことをするには普通じゃない体が必要だ。東大が勝つことは普通じゃないことだ。だから私は嬉々としてこの体を壊すのだ。
最後になりますが、この場を借りて二月の中旬から筋トレのご指導を頂いた、立山先輩に厚く感謝申し上げます。これからもご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。
次は同じ新二年生として熱心に肉体改造に励む梶村君にお願いしたいと思います。
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