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ぼくの人生にラグビーは必要だったか[ラグビー部リレー日記]

 written by 濃野 歩投稿日時:2019/12/18(水) 20:58

練習リーダーとしてチームを引っ張ってくれたゆうがからバトンを受け取りました、濃野です。
彼は湿った日記を書いていましたが、彼の変化を4年間身近で感じてきた同期の身としては、もっと自己評価は高くていいと思います。

 

「ぼくの人生にラグビーは必要だったか」


これはぼくの頭の中をずっと漂っていた問いだ。



小さい頃から「なぜ」を考えるのが好きで、「なぜ」の対象は自分自身にも向けられることが多く、昔からなにをするにも「なぜ自分はコレをやろうとしてるのか」を考えることが習慣になってた。だから、4年前、東大ラグビー部に入るか迷っていた時も、
「どうして自分はこのチームに惹かれてるのか」

「なんで東大にまできて、部活をしようとしてるのか」

「スポーツに取り組むとなにがいいのか」
とか、堅苦しいことを4月からずっと考えてた。


 

もっと昔を思い返せば、進路を決める時も「なぜその道に進もうとしてるのか」をやたらと考えてた。
自分が東大に来た理由は夢を叶えるためで、そのために1浪もした。


 

ぼくの夢は宇宙飛行士になること、ひいては、誰でも宇宙に行ける世界を作ること。それを鑑みると間違いなく東大に行くのがベストだと高校生のぼくは考えた。なんたってこれまでの日本人宇宙飛行士11名のうち4名が東大出身で、言わば「宇宙飛行士への黄金ルート」だと思ったから。


 

浪人期はその夢への執着だけで頑張ってこれた。浪人期は勉強ばっかりで気が塞ぐこともある。行ける大学に行っとけば良かったと思ったことも何度もあった。予備校からの帰り道に自分と同年代の大学生らしき人たちが楽しそうで輝いて見えた。一方で自分は高校生でも大学生でもないただのニート。当然「なんで自分は宇宙飛行士になろうとしているんだろう」と悩んだ。


 

そう悩んでいると必ず行き着く思い出がある。それは小さい頃、両親に連れて行ってもらった博物館や科学館の思い出の数々。ぼくはその科学館の恐竜の模型とかロケットの模型とかがすごく好きで、親に「ここ行ってみる?」と科学館の資料を指さされた時は必ず「行く!!」と返事した。


 

だけど、ぼくが本当に好きだったのは道中の車の中での父との会話だ。父は理系出身で、幼児特有の「なぜなぜ期」のぼくの質問に全部答えてくれた。

「虹はなんでできんの?」

「なんで信号無視したらあかんの?」

「遠くの景色はゆっくり動くのに近くの景色は速く動くのはなんで?」

ぼくは思いつく質問は全部した。なんでも質問した。幸いぼくの父親は説明がうまいし、そこからいろんな話を繋げてくれたおかげで、質問すること自体が楽しかった。

そうやってたくさん質問していると、さすがに父にも答えられないことも疑問に思うようになってきた。

「宇宙ができる前はなにがあった?」

「海の底はどうなってる?」

「生物はどうやってできた?」

小学生になった時くらいからぼくが余りに質問するので父も「分からんなあ。自分で調べて。」と困るようになってきた。その時は生意気ながら「なんだ知らないのか」と思って、「それだったら自分で調べてやる」と家にあった小学生向けの図鑑を読み漁った。動物図鑑とか乗り物図鑑とか科学図鑑とかたくさんあったから全部読んだ。何周も読んだ。それだけじゃ物足りなくて母親と毎週末のように図書館に行った。大人向けの本もひらがなと挿絵だけを追って、分からないところは想像力で補完しながら一生懸命読んだ。

 

あらゆる図鑑や本を読んでいくうちに自然と自分の興味が宇宙に向けていることに気がついた。
好んで宇宙の絵を見てる。

自然と宇宙の本に手を伸ばしてる。

自分は宇宙が好きだということに気がついた。


 

ぼくの宇宙への執着はここから来てる。


 

それ以降ずっと将来設計は宇宙にまっしぐらだ。

もちろん、今まで何度も諦めるべきタイミングはあった。

大学入試に一度負けたとき。

進振りで負けたとき。

友だちに馬鹿にされたとき。

大人からの嘲笑を食らったとき。

夢を持っている自分がダサいと思ったとき。

宇宙飛行士になりたいと口にするのが恥ずかしかったとき。


 

でも、諦められなかった。

何度も自尊心を砕かれても、何度も運命に拒絶されても、やっぱり宇宙が好きだった。

だから、もう一度東大を目指そうと思った。

だから、進振りで第一希望じゃない学科に行っても腐らなかった。

だから、院試も頑張れた。

そして、また大学院で希望の学科に合格して「夢への黄金ルート」に戻れた。


 

「宇宙がなぜ好きか」という問いには答えられない。

それより先に理由はない。

生まれた時からDNAに組み込まれてるんじゃないかというくらい宇宙が好きだ。

今でも宇宙関係のニュースを目にすると興奮するし、空を見上げてあの先はどうなってるんやろ、と想いを馳せる。

理由がないくらい宇宙が好きで、だからぼくは「宇宙飛行士」が夢であり、誰でもその素敵な世界に踏み入れられるよう、「宇宙を身近にすること」が人生の目標だ。
 


ここで、冒頭の問いに戻る。


「ぼくの人生にラグビーは必要だったか」


ラグビーしてれば宇宙飛行士になれる?
ラグビーに時間を費やすことが夢への最適解なの?
ぼくはラグビーを通して何かしらの「財産」を得たのか?

答えは紛れもなくイエスだ。

自分の将来に必要で、この東大ラグビー部じゃないと得られなかったものがたくさんある。自己管理能力とか、東大ラグビー部のGo Lowの精神とか、ラグビーの自己犠牲の精神とかたくさんあるけど、ぼくがいまこのリレー日記で1番強調したいことがある。

それはチームメイト。

いろんなひとがいた。

いろんなひとと友情を築いた。

いろんなひとに迷惑かけて、その度に助けられた。

いろんなひとの素晴らしさに気付けた。

いろんなひとと出会って、いろんな価値観と出会えた。

 

宇宙に行けばもっといろんなひとと出会う。

国籍が違うひと、肌の色が違うひと、宗教が違うひと。

共通点は「人間である」ことだけ。

宇宙飛行士になるには、そういうひとたちと一緒に協力しながら何週間も暮らせる資質がないといけない。

孤立した狭い空間での生活。

死と隣り合わせの作業。

ぼくに、そんなプレッシャー下で、文化も価値観も何もかも違うひとと上手くやっていける資質はあるのか。

 

いまのぼくには「持ってる」と答える自信がある。

その自信はチームメイトとの濃密な時間が作り出してくれたんだと思う。

東大ラグビー部にはいろんなやつがいた。

だから、いろんな引き出しが増えた。

 

誰かが凹んでいたら、優しかったアイツみたいにそっと声をかけてあげよう。

うまくいかないことが続いていたら、あの頃のアイツみたいに背中で引っ張って見せよう。

話しかけにくい人がいても、アイツみたいにガンガンいこう。

アイツみたいに自分が新入りでも引っ張るつもりでやろう。

 

今までぼくがラグビー部を通して出会ったひとたちはみんな未来のお手本になるかもしれない。
いや、むしろ、師として心のノートにメモっておかないといけない。
 

いま、ぼくはこれまで出会ったたくさんのひとに感謝している。だけど、面と向かってありがとうというのも恥ずかしいから、心のノートに、彼らの存在をメモすることを感謝の印としたい。
みんなを忘れないことをありがとうの言葉の代わりとさせて欲しい。

 

その心のノートを胸に抱えてぼくはこの先も自分の夢と真剣に向き合っていく。

 

終わりは始まり。

引退は次のステージへの第一歩。

ここで失速したら、4年間がただの「思い出」になる。ぼくがやりたいのはそうじゃなくて、4年間を立派な「財産」に昇華させること。
 

「財産」とは結果とか功績とか目に見えるものだけを指すんじゃなくて、過程で何を得たかを振り返り、次へどうやって活かすか考え続けることでも獲得できる。
むしろ4年間を「財産」たらしめるのは今後のぼくの生き方そのものだと思う。


 

4年間のこの「財産」を糧にぼくはこれからも夢に向かって歩いていく。
時には回り道して、時には壁にぶつかりながら、でも着実に一歩ずつ歩いていく。

親はそんなつもりはなかっただろうけど、名付けられた通りの人生になりそうだ。どうも素敵な名前をありがとう。


 

もし、たくさん歩いた先に、夢を叶えられることができたら、仕事仲間にぼくの心のノートを見せながら、空よりも高いところから地球を眺めて、こんな風に自慢しよう。



 

「東大ラグビー部は良いチームだったよ。」


 

 

以上が、2年前に当時まだラグビー部ではなかった北野に語った「夢」(http://www.turfc.com/blog_detail/id=1408)であり、ぼくはこの先も彼の立派な先輩であれるよう、頑張らないといけない。彼に「あの人、俺の先輩やで」と自慢してもらえる人間になろう。

 

次は、副将としてチームを引っ張ってくれた河合にバトンを渡します。彼もまた後輩からの支持が強く、「後輩思いの先輩」ランキングで1位を獲得しました。

彼含めてそうですが、今年の4年は後輩からとても慕ってもらった代だと思います。もちろん後輩たちには頭が上がりませんが、そんな個性豊かで素敵な人柄を持った同期たちを誇りに思います。

いろんな世界[ラグビー部リレー日記]

 written by 濃野 歩投稿日時:2019/09/16(月) 19:57

有能スタッフの1年原ちゃんからバトンをもらいました濃野です。また飯行きましょう原ちゃん!

 

調子が悪いと「なんでこんなに自分は雑魚なんやろ」って思ってしまう。そうするともっと調子悪くなってしまう。コンディションを保つのは難しいなといつも思う。特に自分の場合は調子が悪いと顔に出るらしい。
この前後輩に「のうのさん元気ないですね」と言われてしまった。悔しいことにまさにその時ベンチに座りながら「ああ、今日のプレーはなんか微妙やったなあ。最近こんなんばっかやな。」と思っていたところだった。

本当にポジティブな人間だったら練習が終わると、明日また頑張ろう!と切り替えられるはずなんだけど、ぼくは家に帰ってもそんな感じのまま過ごすことがたまにある。
実家にいた頃は親とか兄とかに「負のオーラ撒き散らすなよ」と叱責されて「うるせえなあ」と喧嘩し始めて、しばらくは激しい言い合いになったり時には殴り合いにまで発展したけど、不思議と喧嘩が終わった頃には気分は晴れて負の気持ちはリセットされる環境にあった。男3兄弟だから多分そんな感じでストレスを発散するのがベストだったように思う。思春期の男はぶっきらぼうだから「話聞いたろか?」と言われたら逆に「なんもないわ」と閉じこもってた気がする。

 

でも、高校卒業して大学に入って実家から離れて一人暮らしを始めたからその環境はなくなってしまった。だれも喧嘩ふっかけてくれることはないから、発散されずにストレスが溜まっていく。1年の頃は本当にしんどかったなあ、と思う。東京の人混みとか田舎から来た者にとってはめちゃくちゃストレスだったし、知ってる友達なんかほぼ0だし、毎日ヘトヘトに疲れ切って家に帰ってた。

 

なんてことを思い出していると、ふと思った。
「あの頃に比べると、最近は結構マシになってきた気がするぞ」と。
なんでやろなと考えていたら、自分の持ってる世界があの頃とは比べものにならないくらい増えてることに気がついた。
あの時持っていた世界は「授業」と「部活」の2つだけ。大学は友達がすぐにはできなかったし、東京の人と地元にいた頃の友達の距離感の違いに戸惑っていたし(単にぼくの友達作りのスキルが弱かっただけかもしれない)、周りが頭良すぎて自分の凡庸さに失望してた。部活はラグビー部に入ってある程度友達はできたけど、ラグビーは大学から始めたからわからないことだらけで、うまくいかないことが多くてしんどかった。

 

それから3年経っていまぼくが持ってる世界は格段に増えた。「授業」「部活」に加えて「バイト」「研究室」「プログラミング」「読書」…などいろんな世界を持てるようになった。「バイト」と「部活」は全く関係ないから、一方の調子が悪くても、もう一方に影響することはほとんどない。「授業」でついていけなくても得意な「プログラミング」の世界に没頭して心が満たされれば「そういや今日授業わからんところあったな、見直そうかな」という気持ちになる。持ってる世界がたくさんあればどれかがダメな日でも、他の世界に入ればぼくの心はまた充電されていく。だから、また頑張ろうと思える。

 

だから、大学院の試験の直前に夏合宿があって、合宿中に勉強しなきゃいけない環境でも頑張れたのかもしれない。「院試」の世界で「やばい、このままじゃ受からん」と心をすり減らしても、「部活」の世界に入れば、身体を動かして充足感を得られる。ラグビーがしんどく感じても、世界を切り替えて勉強してれば元気が湧いてくる。

 

そもそも心が強い人は多少のことがあってもビクともしないと思うし、もしかしたら意外とぼくはメンタルが豆腐なのかもしれない。他の人なら「まあこんなもんやろ」と自分で見切りをつけて自分の心を守る術を上手に使いこなせているであろうシチュエーションでも、ぼくは自分へ正当な評価ができていなくて過度に自分に期待してるから凹むのかもしれない。もしそうだとしたら、自分でプレッシャー与えて自分でへなってるという、この上なくダサい人間なのだが、まあそんなものはぼくの性格なのだから言っても仕方ない。

 

さて、明日も研究室の中間発表頑張るかあ。大人数の教授の前で発表するの緊張するし怖いなぁ。質疑応答の時間が1番怖いねんぁ。なんであの時「やらせてください!」なんて言うてしもたんや。まあ、でもやるしかない。

 

中身のない文章ですみません。次は上級生とごはんに行くことが大好きな杉井にバトンを回します。

チームを作る側[ラグビー部リレー日記]

 written by 濃野 歩投稿日時:2019/06/16(日) 19:00

ぼくに羨望の眼差しを向けてくれる下條からバトンを受け取りました。濃野です。

 

「チームを作る側」になるというのは難しいなあという話を書きます。

 

 

 

 

4年生になってから圧倒的に後輩と過ごす時間が増えた。単純に後輩が増えたからというのもあると思うけど、それを差し引いてもかなり増えたと思う。

 

大抵はしょうもない話をするけど、たまに真面目な話をしたりもする。練習メニューのこととかチーム状況のこととか、試合後の反省とか。

 

そこで1番感じるのは、後輩に支えられてんなぁということで、この場を借りて感謝したい。1年生は元気はつらつやし、2年生は自分が2年の時よりチームのことを考えてるし、3年生は本当に頼れる集団だと思っている。

 

うちのチームは本当に下級生がたくましいと思う。別に他のチームと比べたわけじゃないから主観でしか語れないけど、今年の後輩たちは「4年生っぽい」。「4年生っぽい」ってのは要するに「チームを作る側」ということで、今年の下級生は「こっち側」が多いと思う。

 

「チームを作る側」になるのはめちゃくちゃ難しいと思う。チームの課題が露わになった時、チームが上手くいかない時に自分にベクトルを向けて「自分にできることはなんだろう」と問いかけることが出来る人間は、そんなに多くないし、人は弱い生き物だからついつい自分以外の誰かにベクトルを向けて、誰かを批評してしまうし、オレなんかしょっちゅう「お前もちゃんとやれよ~」と他人にベクトルを向けてしまう。

にもかかわらず、今年の下級生は「いまの自分たちに出来ることはなんだろう」と一生懸命考えてくれる。これ以上ないくらい頼もしい。節々から「チームを作る側になる」というメンタリティで取り組んでくれているのが分かる。その中で、オレの1番好きなエピソードは5月中旬のレクリエーションのことだ。

 

毎年うちのチームの課題として1年生と2.3.4年生との間に壁があるということが挙げられていて、なんとかしたいなぁという話を3年生の山口と話してた。原因は明確で、1年生は「ジュニア」として、上級生の「シニア」とは別々に練習するからというのは分かっていた。普段の関わりがないから自然に壁が出来てしまっていた。そこでまずは、1年生の歓迎も兼ねてレクリエーションをしようと思いついて、チームビルディング係のオレが率先して企画して「みんなが盛り上がるレクにしよう!」と気合い入ってたら、山口に「いや、ここは3年生にやらせてください」と止められた。

 

山口は「3年生だけでレクを0から作ることで、3年生も上級生として何ができるか考えて、上級生の意識をより高く持つ機会にしたいです。」と言ってくれて、オレは心の底から山口ってすげえなと思ったし、「3年生も“チームを作る側”になれるように頑張ります」とまで宣言してくれた時には「今年はまじで良いチームになるぞ」と嬉しくなった。実際レクも楽しくて1年生との壁が小さくなったと思うけど、それ以上に3年生の「チームを作る側になる」という気概が伝わってきてめちゃくちゃ嬉しかった。山口中心に3年生が一丸となって取り組んでたのが手に取るように分かったし、周到な準備を積んできたんやなというのがひしひしと伝わってきた。

 

実際このレクの後にチームの中で「チームを作る側」の人間が増えたと思う。練習への取り組み方とか練習後のフィードバックの質とかリレー日記の内容とか、全てにおいて感じる。「チームを作る側」の人間は誰かを批評するんじゃなくて、自分にベクトルを向けるからすぐに見分けがつく。山口以外にもここには書ききれないくらいたくさんいる。オレももっと「チームを作る側」になれるようにもっと自分にベクトルを向けよう。

 

特に根拠はないけど、なんとなく今年もいけるんじゃないかとふと思う時がある。練習プランとか戦術プランから湧いてくる自信とは別に、チームの雰囲気に関する自信がたまに湧いてくるときがある。「学生スポーツにおいてチームを作るのは4年生」と一般論で語られるけど、オレらは「チームを作る側」が下級生にもたくさんいることが強みであり、そういうチームの方が上手くいきそうな気がする。もちろん4年生も引き続き頑張るけど、それに加えて下級生の成長が頼もしい。だから、なんとなく自信が湧いてくる。

 

次のリレー日記を書く頃には「なんとなく自信が湧いてくる」が、「自信が確信に変わった」みたいなことになってれば良いなぁと思う。というか、そうなるようにオレは「チームを作る側」として“チームビルディング”する義務がある。だから、もっと自分にベクトルを向けていかないといけない。

自分にベクトルを向けてると「こんなにやってるのになんで上手くいかんねん!」って叫びたくなる時が何度もあるし、大抵そういう時はやってる「つもり」に過ぎないことに気づいて情けなくなるし、「ちゃんとやってない人がいるからじゃね?」って誰かに原因を探し始めそうになるし、そんな自分が嫌になってくるし、「オレってしょうもない人間やなぁ…」って悔しくなる時もある。全部放り出して誰かに任せて、自分は第三者目線でヤイヤイ外野から口出しするだけのポジジョンになりたいと思う時もある。そりゃそうだ。だって、そういう「こうするべきだ!」と正解を振りかざすだけなら誰だってできるし、めちゃくちゃ楽だし、自分の身を安全に保てる。だって正解だけを言っておけば、誰も反論できないから。でも、本当にオレがやるべきなのは「どう正解へ持っていくか」であり、それこそが「チームを作ること」だと思う。自分を第三者的ポジションではなく、渦中に置くことが大事だと思う。
いやあ、分かってるんだけど、これがやっぱり難しいんだなあ。

 

あと半年でオレはどこまで成長できるだろうか。

こんなしょうもない人間でも、どんなときもちゃんと自分にベクトルを向けて「チームを作る側」としてチームに貢献できる人間になれるだろうか。

 

逆にいうと、今が1番成長するチャンスやなぁ、と書きながら思った。これはこれで楽しいような気がしてきた。半年後の自分にちょっとわくわくしてきた。

 

 

ちなみに次は2年生中心に「スタッフとプレーヤーの垣根を無くす」というテーマで夏にレクを開催してもらいます。2年生にはスタッフがいなくて、スタッフの大切さを1番分かっている代です。めっちゃ期待してます。一緒に「チームを作る側」になりましょう。

 

次は、山口にバトンを渡します。彼の紹介はもう十分だと思います。

4年のDNA[ラグビー部リレー日記]

 written by 濃野 歩投稿日時:2018/10/20(土) 21:25


副将としていつもチームを支えてくれているタケルさんからバトンを受けました、3年濃野です。




あと2か月しかない。
4年生から学べるのは、あと2か月しかない。

その事実が近頃の俺のケツを叩いて発破をかけてくれる。



3年生以下と4年生とでは大きく役割が異なる。
3年生以下は次の年度に向けて、4年生という見本を見ながらインプットを重ね、4年生に見守られながら組織運営を手伝う。

だが、4年生を守ってくれる学年なんてない。

それは当たり前のことだが、今年の4年生は特にそうだったはずだ。
というのも、今シーズンはそれまでの体制から大きく組織のありようが変わった。
学生主体を掲げて、自分たちで考え、自分たちで行動してくれた。
部の予算配分や組織構造づくりなど、あらゆるものをゼロから作り直してくれた。
特に、新コーチや新監督などの大人の方との話し合いの前にはかなり神経をすり減らしたと想像する。
大人側には大人の方々の考え方があるし、学生側には学生たちの主張がある。
そして、その中にはお互いに相容れないものもあるかもしれない。
年始1回目の話し合いに向かう4年生たちはきっと心配で仕方なかったと思う。
果たして、自分たちの意見を聞いてもらえるのか。
自分たちの考えを支持してくれるひとはいるのか。
...そんな保証はどこにもない。
でも、石川さんたち4年生はやってくれた。
特に監督の青山先生とは積極的にコミュニケーションを取り、いまでは誕生日を祝ってしまうほどの身近な存在にしてくれた。

4年生は大人たちと半年足らずでこんなに素晴らしい信頼関係を築いてしまった。
もちろん青山先生や深津さんをはじめいろいろな方のご理解ご協力があったことも忘れてはならないが、それを差し置いてもすごい。


内政的にも素晴らしい信頼関係を築いてくれた。
今年は激しく体制が変わって、ぼくたち後輩も少し戸惑うことはあった。
でも鎌田さんを中心とした4年生たちは、後輩の意見を面談などのヒアリングを通してしっかりと吸い上げ、組織運営に反映してくれた。
下級生は4年生に不満を訴えれば改善してもらえた。
そのおかげで今では一切不満はないし4年生に対して全幅の信頼を置いている。

だが、4年生は自分たちの意見を誰かに訴えても仕方がない。
最高学年だから自分たちで改善するしかない。






来年俺たち3年生はそういうポジションになる。





俺は組織論とか好きだし、今までたくさん組織運営に関する書物を漁ったり、チームビルディングのセミナーにもたくさん参加した。
中には、無駄にカタカナ横文字を多用して他の本のコピペばかりの質の低い本もあったし、
「こいつなに言うてんねん、、」って思うような変なおじさんの胡散臭い話も聞いた。
俺は3年間インプットしまくった。いや、高校のころから興味があったから6年間だ。
いっぱい考えた。死ぬほど考えた。
「どう運営すれば、チームは強くなるのか」
「良いチームにはなにが必要か」
「どんなリーダーシップが適しているか」
...
だけどまだ、俺はこのチームでは、現場の生の経験をしていない。
東大ラグビー部では、まだアウトプットを全然していない...
リレー日記にたらたら書き綴ったくらいだ...
経験不足かもしれない…


でも、全然不安じゃない。



今の4年生はシーズン開始当初に
「今後このチームが来年、再来年にも成長できるように下級生へのノウハウの引継ぎもやっていきます」
と、後輩のことも考えていくことを明言してくれた。
だから、練習を考える部門や戦術を考える部門、チームビルディングを担当する部門など、様々な役職に4年生だけでなくて、3年生も2年生も属している。

俺ら3年生は4年生に見守られながら来年を迎えることができるし、
来シーズンは4年生が積んだ経験を糧に運営することができる。

4年生からの、これ以上ない最高の贈り物だ。




あと2か月。
4年生から学ぶ期間は、あと2か月もある。

やってやろうじゃないか。
2か月学びまくって、良いチームを引き継いで、さらに来年昇華させて、またそれを再来年へ贈り...




いつか、
最高のチームが出来上がるのを見たい。



そのためにはまず、

「4年生のDNAを引き継ぐこと」

これが、インプットしまくった俺の3年間における最後のインプットであり、
ケガをして今シーズンプレーできない俺の残り2か月の目標であり、
この東大ラグビー部に一番必要なことである。

あと2か月ある。

この事実が近頃の俺の背中を押して勇気をくれる。



次は、髭に栄養が行き過ぎた1年北野へバトンを回します。

 

緑色→青色[ラグビー部リレー日記]

 written by 濃野 歩投稿日時:2018/05/29(火) 13:53

ひとをいじることに関して右に出るものはいない前原からバトンを受け取りました、前原と誕生日が同じ3年濃野です。最近の悩みは自分のAT能力とDF能力に差がありすぎることと、4年の最後のリレー日記まであと3,4本しか記事を書けないことです。本当はもっとたくさん書きたいです。

振り返ってみると今まで自分は3本リレー日記を書いてきました。(http://www.turfc.com/blog_top/member_id=301)
1本目は1年生の秋のころ。2016.10.15「バスケ→ラグビー」
2本目は2年生の春のころ。2017.5.7「トップダウン→ボトムアップ」
3本目は2年生の秋のころ。2017.10.16「マスターマインド」

1本目の「バスケ→ラグビー」は自分がラグビー部に所属する意味、部活をする意義について書きました。ぜひとも、もう一度同期に読んでもらいたいです。 今でも毎朝グラウンドに来る理由はあの頃と変わっていません。

2本目の「トップダウン→ボトムアップ」はぜひ新入生に読んでもらいたいです。主体性の重要性について書きました。新入生も主体的にチームにコミットして、誰一人として欠けることなく今シーズンを共に走り切りましょう。

3本目の「マスターマインド」は“マスターマインド”というネットワーク志向のチームマネジメントについて書きました(名前がダサいのは自分がネーミングしたからです)。これは、同期とともにいつか実現できるといいなぁと思っています。

周りの人たちからは「長い」「読みづらい」「何言ってるか分からん」と酷評されがちな自分のリレー日記ですが、これでも一生懸命自分の頭の中にある抽象概念を文字面に落とし込もうと努力してます。温かい目で見守ってやってください。



前回は理想のチームについて書いたので、それに関連して、今回は理想のリーダーについて書きたいと思います。

リーダーといっても世の中様々なタイプのリーダーが存在し、ひとくくりに「理想のリーダーはこれだ!」と決めることはできないので、ここでは「濃野が独自視点に基づいて東大ラグビー部に必要なリーダーを提案する」という形にしたいと思います。注意してほしい点は濃野が個人的に東大ラグビー部を分析し、勝手に提案している点です。この記事は個人の見解であり、ましてや他人を啓蒙するつもりもありませんし、反対意見も歓迎しています。むしろ、この記事を読んで「それは違う」と思った人と議論を交わして、自分の考えをさらに高次元に昇華させたいと思っています。そういうスタンスで書きます。

まず、リーダー像を大雑把に4種類に分けてみます。それぞれのリーダー像の名前をまだ考えていないのでイメージ色で呼び分けることにします。
1つ目は赤色
2つ目はオレンジ色
3つ目は緑色
4つ目は青色

1つ目の赤色のリーダー像は、強大な力をもったリーダーです。オオカミの群れの長や、ドナルド・トランプなどが例に挙げられます。彼らは強いリーダーシップで周りを引っ張り、どんどん前へ進んでいきます。このようなリーダーは厳しい環境での生存や組織分裂後など、強い統率系統が要求されるカオスな状況の時に必要となってきます。このようなリーダーを持った組織は短期間で一定の結果を残してくれます。

2つ目のオレンジ色のリーダー像は、ヒエラルキー組織のトップに立つリーダーです。軍隊の司令官や大企業のCEOなどです。赤色と比較して、中長期的スパンで物事をとらえ、大きな組織を系統的に動かします。ヒエラルキーの各層の小リーダーから情報を集め、その情報を元に各層のリーダーへ指示を出します。このリーダーシップの取り方は単純明快な目標と単一的な価値観をもつ組織を動かすときに最も効力を発揮します。

3つ目の緑色のリーダー像は、組織構成員の個性をより重要視するリーダーです。家族における親がそれにあたります。リーダーは組織を引っ張るとともに、構成員の特性を把握し、彼らが100%の力を出せるようにフォローをします。組織内に若干のヒエラルキー構造を残すものの、オレンジ色と比較して、個々の価値観に均一性が保証されない組織で必要なリーダーシップです。


赤色のリーダーは、長期的に成長しなければならない東大ラグビー部には合わないことは明白です。
オレンジ色のリーダーは、様々な価値観やそれぞれの優先順位を基に行動するメンバーで構成されている東大ラグビー部に出現すると、徐々に不満を蓄積し最終的に組織崩壊を起こすでしょう。
緑色のリーダーは、東大ラグビー部に合っていそうですが、理想ではありません。理由は後述します。


最後の青色のリーダー像こそが、東大ラグビー部に提案する理想のリーダー像です。

このリーダーは組織の潤滑油的な存在です。実務は他のメンバーに任せ、自分はあくまで各分野のリーダーのジョイント役に徹するリーダーです。例えていうなら、身体細胞同士をつなぐ液や、都市部をつなぐ幹線道路的な役割をこなすリーダーです。緑色のリーダーから「指示を出す」という役割を切り取ったようなものです。このリーダーの真骨頂は、自然に構成員の主体性を促す点です。特には具体的な指示を出さないので、構成員は自分の頭で考えて、組織のためにできることを見つけなければなりません。

緑色のリーダーも一見適していそうですが、東大ラグビー部にとっては理想でないと自分は思います。確かに、価値観のバラエティを認め組織をトップで引っ張るリーダーは、構成員に安心と居場所を与えてくれます。しかし、逆説的に、その安心感と身元保証こそが構成員に甘えを生んでしまいます。ここが、東大ラグビー部に合ってないと考える理由です。「このまま彼らに任せればこのチームは上手くいく」と思ってしまっては、メンバーたちは、つい受け身になり、指示を待つだけの人間になってしまいます。一部の人間にチーム運営を任せてしまうのは甘えです。あくまでチームはメンバー全員のものです。リーダーがいるからチームが存在するのではなく、メンバーがいるからチームが存在します。各個人がチームの主人公です。主人公は常に自己の存在意義を高め、誰にも代わりが務まらないよう、チームのために自分にしかできないことを探し続ける必要があると思っています。

だからこそ青色の、主体性を促すリーダーが東大ラグビー部に必要だと思います。各個人が個々にできることを実行しつつ、リーダーがそのアウトプットを連結する、というイメージです。メンバーは主体性をフルに発揮してチームに貢献し、リーダーは役割を与えるのではなく、あくまでアウトプットをつなぐだけです。
東大ラグビー部のメンバーにはそれができると思っています。チームに属して3年目になるといろいろなものが見えてきます。自分に言わせれば、このチームはクールで引込み思案な人が多いですが、本当は胸に熱いものを持っていて、それをさらけ出すのが気恥ずかしかったり、周りの目が気になっているだけだったりします。つまり、このチームのメンバーは個性があって、固い芯を持ち、強い意志を持ってラグビーに取り組んでいます。そのようなメンバーたちがただ「後輩だから」「先輩だから」「そういうキャラじゃないから」と自分で自分にレッテルを貼って、周りから見た「あるべき姿」を演じているのならそれはとてももったいないことです。でもその殻を破って自己のすべてを発揮できた時、チーム全体は驚くほど変わると思います。与えられた役割をこなすのではなく、自分で自分の存在意義を高めていくことがメンバーのやるべきことです。そうして得られたアウトプットをリーダーがチーム運営として形にしていくことができれば、そのチームの将来は無限の可能性を含むようになると思います。
その、「無限の可能性」を得られる理由は単純です。役割を与えるということは減点方式で、役割を与えないということは加点方式で物事が進むからです。どういうことかというと、役割を与えられた時点で、やるべきこと、つまり100点満点のラインが設定されています。そのラインに届けば100点という風に上限が設けられてしまいます。一方で役割が与えられていないと上限がありません。常に自分ができることを考えて自己の存在意義を高めなければなりません。「ここまでやって欲しい」という妥協ラインを誰も与えてくれません。そうして妥協せずに全力投資で得られたアウトプットほど尊く価値のあるものはないと思います。それをチーム全員ができれば、チーム全体のアウトプットはそれまでとは全く異なる次元に到達すると思います。

もちろん明確な指示系統無しにチームをマネジメントすることはこの上なく無謀なことで難しいことだと理解しています。ですが、東大ラグビー部という、英知と熱意の共存する組織だからこそチャレンジする価値があるのではないかと思います。成功の先には、今までにないチームの成長と自分たちの成長があると思います。

初めに述べた通り、この記事は濃野個人の見解です。各リーダー型の色分けも自分のイメージですし、東大ラグビー部に合っているか否かも個人の見解です。この記事が正しいかどうか自信がないので、ぜひとも異なる意見を持っているひとと議論を交わしたいと思っています。お待ちしています。




次は、はじめは可愛かったのにだんだん暴れ出すようになった2年山口にバトンを渡したいと思います。とばっちりを喰らわない第3者としては見ていて楽しいです。ちなみに彼もまた、自分と誕生日が同じです。


 
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