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ダビデの「強さ」[ラグビー部リレー日記]

 written by 北野 公一朗投稿日時:2021/12/10(金) 12:27

1年の新歓期からずっと一緒にいた永山からバトンをもらいました4年の北野公一朗です。
彼の成長を一番身近でみてきましたが、本当に立派になって誇りに思います。一年生の夏合宿の時のグラウンドからの帰り道でのやりとりがやっと果たされたようです。


対抗戦で勝った次の日の朝、何事にも代えがたいほど清々しくて気持ちいい。
朝の暖かい光を浴びれば前日にダメージを受けて痛む体もどこか心地よく感じる。言うなれば勝利の勲章。
上智戦の次の日なんかはこれからの東大ラグビー部への希望や期待などが入り混じって、松葉杖が必要なほど怪我していたけどすごい幸せだった。


でも自分の中で本当の意味で気持ちよかったのは上智戦の後だけ。
大勝した一橋戦、学習院戦で落ち込んでいた後の武蔵戦、いいトライを取れた成城戦、このどの勝利の後の朝も気持ちよかったけど、気持ちいいなと思うと同時に明学に勝ちたかったと言う気持ちが強くなる。



明学を倒したかった。倒して東大ラグビー部の歴史に俺らの名を刻みたかった。


ジャイアントキリングっていうものは勝負事の世界でもっとも尊く、かっこいいものだと思う。
弱き者が強き者を倒す下克上。記憶に新しいものだと2019年のW杯。日本がアイルランドに勝った瞬間はテレビの向こう側の出来事だったけど、心が痺れた。興奮がなかなか収まらなかった。当事者でなくてもここまで心が動かされる。当事者だったらどれほど嬉しいことなんだろう。想像すらつかない。

だからこそ明学を倒すというジャイアントキリングを成し遂げたかった。



ジャイアントキリングの語源にはダビデとゴリアテの話がある。
ゴリアテという3m級の武装している巨漢に、か細い羊飼いの少年が鎧や剣も持たずに石ころ一つで打ち勝つという物語だ。これだけ聞けばダビデつえーって感じだ。

でもよくよく話を見てみると、羊を守るためにライオンや熊を日常的に倒してるらしい。
なんやそれ。元から強いだけやん。全然ジャイアントキリングちゃうやんって思った。

ただ、ライオンとか熊に勝てるからってだけで、負ければ自分が死ぬだけでなく、自分の民族が全員奴隷になるっていう勝負にほぼ裸一貫で普通は出れない。
ダビデには石ころ一つでその勝負に挑むほどの勝算があった。それは神様の加護。ダビデは神様の加護があるから絶対に勝てると思って戦ったらしい。正直、信仰心とかわからんけどアホやん。


もし自分がダビデやったら絶対戦ってない。
鎧つけて武器持ってたら戦うかも知らんけど幾ら何でも石ころ一個で戦う勇気は全くない。それほどまでにダビデは神様の加護に対して強い信念を持ってたということで、そこまでの信念を貫くことは普通はできない。



ただ自分に足りてなかったのはそこやなと今になって思う。
なにも神様を信じるって言うてるわけじゃない。ただダビデみたいに絶対に勝てるという自信を何かしらによってつけてそれを強く信じ抜くということが大事なんじゃないかと思う。

ダビデにとっての神様。ラグビーに置き換えると例えばウェイトとか食事。サボらずに週5回やり続ける、毎日5食食べるとか。日々の不断の努力、それが俺らにとっての神様になるんじゃないかと思う。

神様を見つけた後はあとはそれを信じ抜くだけ。これが簡単そうで一番難しいと思う。自分に少しでも迷いがあれば信じ抜くことはできない。自分を納得させた上で信じ抜くことで初めて「強く」なれるのだと思う。



俺ら4年に残された時間は2週間だけだから、今から神様を探すのはもう遅い。ただ今年やってきたことを、今まで4年間積み重ねてきたものを強く信じ抜くことはできる。

今までのラグビー人生を信じ抜いて、全身全霊を残りの2試合にぶつけたいと思う。
ジャイアントキリングにはならないかもしれないけど。
ゴリアテに挑むダビデの「強さ」が少しわかるようになるかもしれないと信じて。



次はラインアウトキングの座だけでは飽き足らず、fwリーダーの座を途中で奪い取った純輝にバトンを渡します。
一年生の時のコンタクト練習では、僕と純輝と永山はタックルが下手くそすぎて別の練習をさせられていたので、このリレー日記の順番は何か運命かなと思いました。
 

仲間[ラグビー部リレー日記]

 written by 北野 公一朗投稿日時:2021/06/28(月) 21:49

女の子関係の噂が後をたたないプレイボーイの辻からバトンを受け取りました4年の北野です。


まず、新歓が成功したのは部員やOBの協力があったおかげです。ご協力ありがとうございました。特に桑田、関戸、池田、國枝、杉井、谷田、榎園といった部内屈指の有能集団である新歓委員には頭が上がりません。こんなポンコツについて来てくれて本当にありがとう。
 

僕はいつだって人に助けられている。
というよりも勝手に助かってる。
ラグビー部に入ってからつくづく感じるようになったことだ。


自分という人間の限界を知ってみたくて意気揚々とこの部活に入ったものの、日々全力を出し切って限界までチャレンジできているわけではない。むしろ時が経つにつれて妥協の精神が強くなってしまっている。要するに自分は弱い人間なのだ。


そんな弱い人間でも助けてくれる人(その人は僕を助けているとは微塵も思っていないと思うけど)がいると頑張れた。


1年生の時には1個上の先輩にとてもストイックで常に自分に正直だった人がいた。その人に言われるがままついていってウェイトに取り組んだ。自分一人では妥協することが多かったウェイトもその先輩が頑張っている姿を見ると頑張れた。
 

2.3年生の時には自分とポジションの被っている先輩がいた。その人たちが頑張っているから、その人に追いつこうと、追い抜かそうと思ってめげることなく頑張ることができた。最終的に先輩を追い抜かすことはできなかったけれども、ラグビーに対して真摯に取り組むことができたと思う。
 

4年生になってみてどうだろうか。先輩という目標とすべき存在がいなくなったことで、何を目指して頑張ればいいのかわからなくなった。去年は23番をもらっていたし今年はスタメンで出れるだろうと慢心していたのだと思う。


そんな中、練習で脳震盪を起こしてしまい直近の2試合に出ることができなくなってしまった。その直前にフォワードにコンバートしたこともあり試合経験を積んでおきたかったのでとても残念だった。ラグビーに対して真摯に取り組めてなかったせいだとすら思った。


しかし怪我人、通称DLとしてDLのトレーニングを行っている中で気づいたことがある。


DLのトレーニングは試合や練習でみんなが成長していく一方で、淡々と地味なトレーニングやリハビリを行わないといけない。それはラグビー的な成長とはかけ離れているのでとても過酷なものだ。先の見えない中でグラウンドの隅で過ごす日々は心地いいものではない。


そんな中でも一度キツくて地味なトレーニングが始まると良い雰囲気になる。先輩後輩関係なく、人を励まし、煽り、時には叱る。そのおかげでみんなで頑張ることができていて、とてもいい環境だなとふと思った。


仲間が頑張っているから頑張れる、僕に限らずみんなそうだと思う。自分一人ではきついこともあいつがやってるから頑張れる。そいつが頑張ってるなら俺も頑張らなくちゃ。そういう循環がラグビー部という組織を強くしていくのではないか。間違いなくそうだと思う。


DL期間を経た今、4年生として目指すべきことはもう明確になった。それは自分から頑張りの循環を作り出すことだ。未経験でラグビーを始めて、ラグビーが特別上手いわけでもない自分がチーム全員を引っ張るなんてことは到底難しい。でも地道に頑張ることはラグビーが上手くない自分でもできる。その頑張りが誰か一人を勝手に助けてくれればそれでいい。そうなると信じて自分は頑張ろうと思う。
 


「北野さんのおかげで頑張れました」
この一言が聞けるようにこれから努力していきたい。


次は未経験として共に頑張ってきて、幾度となく僕を奮い立たせてくれた齋藤に回します。再び脳震盪になってしまったのがすごく心配です。

カップ焼きそば[ラグビー部リレー日記]

 written by 北野 公一朗投稿日時:2021/03/01(月) 18:54

見た目の昭和的な厳つさとは反して、常に最先端のファッションを追い求めている岩下からバトンを受け取りました北野です。

カップ焼きそばはなぜあんなに美味しいんだろうか?
焼きそば界の中で間違いなくトップと言えるだろう。母親が作ってくれた焼きそば、夏祭りの屋台で食う焼きそば、自炊した昼飯の焼きそばの全てを抑えてトップだと思う。

内容的に見ればカップ焼きそばが劣っている点はたくさんある。
まず野菜がほとんど入っていないことだ。野菜は旨味を出すとかよく言われていることだが、野菜がないくせにカップ焼きそばはうまい。

次に肉がほとんど入っていないことだ。肉の多さは料理のうまさに直結するとかよく言われているか知らないが、少なくともラガーマンには当てはまると思う。なのに肉がないくせにカップ焼きそばはうまい。

極め付きは焼いていないことだ。「焼き」がつく料理は大体、元の料理より美味しくなる。「焼き」おにぎり、「焼き」肉、「焼き」芋。カップ焼きそばは名前に焼きがあるものの、実は焼いていない。なのに焼いている本物の焼きそばよりうまい。

こんなに劣っている点があるのになぜカップ焼きそばはうまいのだろうか。答えはわからない。
一つだけ言えることは劣っている点がたくさんあってもうまくなれるものといえばカップ焼きそばとラグビーだ。
だから私はカップ焼きそばが好きなのかもしれない。

次は関西、B3、未経験というたくさんの共通点がある内藤に回します。彼の優しい関西弁が好きです。
内藤のカップ焼きそばに対する考えも聞きたいです。

This is MC battle[ラグビー部リレー日記]

 written by 北野 公一朗投稿日時:2020/09/09(水) 18:30

麻雀をやっていて、なぜか血の気が引くことが多く「白」というあだ名がついた魚住からバトンを受け取りました。3年の北野です。暇な入院中に麻雀の勉強でもしといてください。


魚住からの紹介にあった通り、最近部員の中でフリースタイルラップが流行っています。そこでこの場をお借りしてMCバトルについて紹介したいと思います。

フリースタイルラップとは、ビート上で何を言うか、どのように言うかを即興で考えながらやるラップのことです。それをしながら一対一の口喧嘩を行うのがMCバトルです。MCバトルには大きく4つの柱があります。

一つ目はライムです。ライムとは「韻」のことです。これは聞き馴染みがあると思いますが、例えば「東大」と「公開」といったような母音が同じ言葉のことです。これを相手の言ってきた言葉を引用して行うことで、すごく盛り上がります。

二つ目はフロウです。フロウとは「流れ」のことです。これはいわばビート上で歌を作るようなものです。聞いていて心地よく、思わず首を振ってしまったり聞き入ったりしてしまうようなラップにはフロウがあると言えます。

三つ目はバイブスです。バイブスとは「熱さ」のことです。MCバトルといってもそれは口喧嘩であり勝負です。勝負事には熱さがつきもので、こいつ気合入ってんなーとか思うラップにはバイブスがあると言えます。

四つ目はパンチラインです。パンチラインとは「食らう言葉」のことです。口喧嘩で勝つためにはやはり相手の核心を突かなければなりません。ただ相手の核心をつくことでも盛り上がりますが、ライムやフロウ、バイブスがともなったパンチラインを聞くとめちゃくちゃ盛り上がります。

これらの4つの柱がMCバトルを面白くしていると思います。いきなり自分がフリースタイルラップをすることはかなりハードルが高いことですが、MCバトルを聞くだけでもすごく楽しいのでおすすめです。気になった人は是非YoutubeでMCバトルについて検索してみてください。新たな世界が広がるかもしれません。そこでかっこいいなとか面白いなと思った人は一緒にフリースタイルラップしましょう。


次はツッコミ師としての才能がありそうな三方に回します。これは僕の持論ですが、ツッコミが上手い人は多分ラップ上手いです。なのでぜひ一緒にやりましょう。
 

家族[ラグビー部リレー日記]

 written by 北野 公一朗投稿日時:2020/05/16(土) 23:06

石油王こと曽根からバトンをもらいました。3年の北野公一朗です。
曽根くんとは週一回のミーティングを行っているのですが、いつも面白い小話をしてくれててミーティングに笑いを提供してくれます。

「はぁっていうゲーム」という名のゲームをご存知だろうか?
このゲームは与えられたお題の一言を声と表情だけで表現するゲームである。身振り手振りなどのジェスチャーは禁止である。例えば「はぁ」というお題が全員に与えられ、さらに参加者それぞれに怒ってる「はぁ」、とぼけてる「はぁ」、感心している「はぁ」などの様々な「はぁ」が与えられる。それをそれぞれの参加者は声と表情のみで当て、当てた数や当てられた数によってポイントをゲットできるというゲームだ。お題は「はぁ」以外にも、「えー」や「なんで」、「ウインク」といった様々のものがあり、とても盛り上がるパーティーゲームである。

先日このゲームを家族で行ったところめちゃくちゃに面白かった。笑いすぎて涙が出てしまったほどだ。父親が意外と演技が上手いことや母親がルールをすぐ無視すること、兄弟と両親で意見がよく別れることなどいろいろな発見がありとても面白かった。

今コロナウイルスで当たり前の日常が過ごせないでいるが、コロナウイルスの影響で僕の家は家族が5人全員集合することになりとても楽しい日々を過ごせている。毎週庭でBBQを行い、最近では燻製にも手を出し始めた。そろそろ周りの家から苦情が来そうなほど賑やかになった。まさかこの時期にこんな日々を過ごすとは思ってもいなかったがこれはこれで小学生の時に戻ったみたいですごく楽しい。久々に家族の温かさを感じました。
東京に戻った時にひどく寂しくなりそうなので誰か一緒に「はぁっていうゲーム」でもしましょう。

本当にとりとめのない文章となってしまい申し訳無いです。
次は曽根くんとともに週一回のミーティングを行っている佐川くんにバトンを回します。
佐川くんは後輩とは思えないほどの大人の余裕を持っていて非常に羨ましいです。

 
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