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見えない何かに動かされて[ラグビー部リレー日記]

 written by 木下 朋香投稿日時:2021/01/15(金) 19:00

部内ダントツの「何でも屋」のたからからバトンを受け取りました、スタッフの木下です。倉上からの紹介文にあった「職人技」は運動神経や頭脳にとどまらず、彼の「修復技術」は私が出会った人の中で随一です。スパイクや自転車、部の備品などなんでも直していた印象があります。
「その節」とは1年生の頃真夏の外でのすれ違いざまにマクローリン展開がわからないと騒いでいたら、試験前にも関わらず丁寧に教えてくれた時のことでしょうか。その節は大変助かりました、ありがとうございます。




たくさんの観客に見守られ、ノーサイド間近のトライに大歓声が上がる。
グラウンドに立つ15人とベンチの選手やスタッフだけでなく、逆サイドにいる観客全員が歓喜に満ち溢れる。

 

この光景が見たかった。最後の年に実現させたかった。


 
言うまでもなく2020年度シーズン、最初の1ヶ月を除きいつでも真っ先に出てきた懸念点は感染症対策だった。
今まで当たり前にできていた試合にも開催のハードルがあり、観客を入れるなんてもってのほかだった。


2018年2月、2年生として新シーズンが始まり、私はやりたいと思っていたことの1つである広報活動を始めることになった。それまで最低限の報告のみがスタッフの業務としてあったが、ファンを集めるため、たくさんの人に応援してもらうべく動き出した。日常の更新だけでなく、新歓活動にもこだわりを持ち、数年使い続けていた立て看板を刷新、駒場祭での集客のためにビラづくりを行なったり、SNSのビジュアル化を試みたりして様々なコンテンツを作成した。その効果はすぐに数値で表れ、試したことが結果で返ってくることにものすごくワクワクした。


2019年秋、私たちが翌年の最上級生として部の組織全体を作るにあたり「広報セクション」をきちんと確立した。それまで2年間ワンオペで主導してきた広報活動も、ついに人を集めてセクションとして活動するようになった。一人ですることには限界があるけれど融通が効きやすく思いつきが反映しやすい分楽である。組織化したことでできることも増えたがどうしていいのか戸惑うことも多かった。
12月冷え込んだ部室で初めての広報セクションMTGを行い、観客動員数を伸ばすことを目標に、そのためのイベントやグッズ作成、SNSの更新などの戦略を立てた。



広報は部にとって「最悪なくてもいい」
マネジメントは部の基礎部分だしコアチーム(戦術、分析、練習)は言わずもがな必要である。メディカルもS&Cもラグビーを行うには不可欠だし、チームビルディングは組織をまとめるには避けては通れない。

だが、広報はしなくてもラグビーはできる。試合にも出れる。勝つこともできる。それでも、もっともっとやりたかった。
私たちの部の活動を、世の中に知ってもらって応援してもらいたいという思いがあった。


そんな思いに共感してセクションにコミットしてくれた後輩達の活躍ぶりは輝かしかった。
私がずっと口だけだったグッズ作りと販売、HPの改良、外部向けイベントの企画、OB会への広報、動画編集。
今まで見えなかった世界が見えて、嬉しかった。


自粛期間に入ると、むしろオンラインの広報の重要性が上がった。部を上げてyoutubeチャンネルを作り、セクションに関係なく部全体でSNSの広報に全員が何らかの形で関わった。練習ができないことは悔しかったけれど、新しい可能性にワクワクした。


2020年10月、対抗戦を目前にモチベーションムービーを作ることにした。その参考にすべく、これまでのPVを見返していた。


見返して、悲しくなって、悔しくて、涙が止まらなかった。


そこで見たものはトライの瞬間、一斉に上がる歓喜の声、グラウンドの一体感。
私が広報活動を行った2年間で観客は確実に増えていた自覚はあった。最後の年、どんなにたくさんの人に足を運んでもらえるか、後輩が作ってくれたグッズの緑色で観客席がいっぱいになるのかを見るのを楽しみにしてセクションを幕開けした10ヶ月前を思い出した。グラウンドで全員が沸き立つ瞬間が見たくて広報を始め、続けていたことを思い出した。

今年、この光景は見られない。試合ができるだけでもありがたい。頭ではわかっていても、でも観客を入れた試合がしたかった。OBが口々に現役に檄を飛ばす様子、親御さんの歓声、通りかかった小さい子が目を輝かせて試合を見ている姿、陰から見ている部員の彼女。
老若男女問わず、ルールも複雑なラグビーに見入って、声をあげて応援している様子が見たかった。


それでもできることは行った。オンラインの中継の宣伝も行い、実際試合を追うごとにより多くの人が見てくれていることが実感できた。


当初設定した目標は早々に実現不可能であることがわかった。私に東大ラグビー部員としての来年はない。
これまで、最後の年の歓声を聞くのが楽しみで頑張ってきたけれど、その光景はもう見ることができない。
それでもラグビー部のファンがどうやったら増えるのか、考え続けた。
目標を失っても頑張ることができる理由は何か、


私にとってそれは「東大ラグビー部」の一員としてのプライドや使命感だったのかもしれない。


広報以外の活動にも言える。
寒い夜に氷を作り、練習から離れて漏れた灯油をふき続け、無限に出てくるゴムチップを掃除する。
どれも「なんでそんなこと」思われるかもしれないが、やらなきゃいけないと思うのは東大ラグビー部をよくしていきたいという使命感だったのだろう。

私だけじゃない。入替戦出場という目標を失っても来る対抗戦に本気で臨み、京都大学戦があるかわからなくても年末年始に分析のビデオ集めに奔走し、トレーニングを行う。
東大ラグビー部の一員であるという自覚が、私たちをUpdateさせてくれてたのではないか。


少なくとも私は、恥ずかしながらこの意識が芽生えたのは4年生になってからだった。3年生までは自分がこれをした、自分のおかげで成果が残せたという自己肯定感を探してでしか生きていなかった。そんな私でも、目の前のことに必死で食らいついてできることを探し続けたことで東大ラグビー部としての使命感やプライドでここまで動けるようになった。
だから、今年観客が入らなくても、今年こうやってコツコツファンを集めて、来年以降に繋がれば万々歳だと思えてここまで進むことができた。


今年、シーズン終了決定から最終日までは丸1日しかなかった。正直どういう気持ちでいればいいのかわからなかったけれど最後に広報の後輩たちが主導して作ってくれた17分にわたる超大作のビデオを見て、4年間やってきたことが報われたような気がした。今年の数々の思い出深い試合映像、そして4年生の保護者の皆さんからのメッセージ。グラウンドでは見られなくても、最後にこうして1番身近で応援してくれている人たちの姿を見せてもらえた。私が秋に感じた悔しさは違う形で晴らされて、笑顔で卒部することができた。本当にありがとう。
こんな頼もしい後輩たちが、ラグビー部が、来年以降、ここからさらにどんなに発展していくのかを見るのを楽しみにしています。



そして、どうしても書きたかったスタッフに関しても一言書かせてください。
3人の4年生と8人の2年生、総勢11人と私の入部以来、そして今年のパートの中でも1番の大きな組織になった。
人数が多くてもスタッフは一人一人、埋もれることなく、東大ラグビー部のスタッフとして誇れる個性を持っている。
完璧に物事をこなし得たあつい信頼、1つ1つの仕事にこだわりを持ってできる熱意、勉強熱心で一人一人に寄り添った対応、黙々と先回りできる気配り高いリサーチ力と行動力、細かい仕事の正確さ、明るいながらも切り替えた時に発揮するリーダーシップ、強い責任感を持った人望の厚さ、流す情報への感度の高さ、新しくやりたいことを自ら貫く力、隠れて泥臭く努力できる力。
私は適当で楽観的で、至らない点も多かったかもしれないけれどこの11人のスタッフ組織のスタッフ長をできたことを心から誇りに思います。

来年以降、不安に思うことなく、もっともっとUpdateし続けて部を引っ張るスタッフ組織を期待しています。


 

私はこの4年間ラグビー部で得たことを胸に、引き続き「東大ラグビー部」を卒部した1人としてのプライドを持ち、また新たな場所で新しいプライドと使命感を見つけます。
グラウンドに応援に行ける日を、またそこで勝利の喜びをみんなと感じられる日を楽しみにしています。


 

最後に、
財務関連で細かいところまでお力添えいただいた橋本財務委員長、常に現役の立場になって力になっていただいた執行部会の皆様をはじめOBの皆様
現場で学生に寄り添い鼓舞していただいた青山監督、深津コーチ、大西コーチをはじめ監督コーチ陣の皆様
コロナ禍でもラグビー部の活動を応援いただいた学生支援課、守衛さんはじめ大学関係の皆様
悩んでいた私をラグビー部に強く勧誘し、卒部後も気にかけていただいた先輩方、
私の機嫌の浮き沈みも温かく受け止めて支えてくれた家族、
いつも優しく応援してくれた友人

誇れるチームを一緒に築いたチームメイト、
そしてこのチームを一緒に引っ張っていった同期。

多くの人に支えられ、この4年間を走り切ることができました。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


 

次は例年とは異なる新歓活動に新歓代表として尽力し、落ち着きと風格を感じさせる存在であるやまけんにバトンを回します。
1年生の頃二郎系ラーメンの帰りにアイスまで食べさせられて(食べさせてもらって)から、財務や就活、授業などでなんだかんだお世話になり(お世話して)感謝しています。

2505日目の今日[ラグビー部リレー日記]

 written by 木下 朋香投稿日時:2020/08/31(月) 23:30

最近一段と親切さが増した虎之介くんからバトンを受け取りました。4年スタッフの木下です。

とらは目の前のことに没頭していると思ったら絶対見えないはずの場所にいる私が重い荷物を運んでいることに気がついて声をかけてくれたり、大ふざけをしていると思ったら真顔で熱い話を始めたりと、どこをとってもギャップだらけでとても面白いです。
部内でも群を抜いて個性的であることは間違いないでしょう。

 

 

丸くて大きいスイカと冷やし中華。
私はこの2つが大好きで、毎年夏には欠かせないものである。

しかし今日、そんな夏のマストアイテムにお目にかからないまま、明日から始まる9月を迎えようとしている。
今年はなんとなく自粛が始まった3月で気持ちが止まっているようで、初夏も真夏も気持ちの中では受け入れきれないまま秋が始まろうとしている。そして生活をがらりと変えた「自粛生活」を始めてから半年が経とうとしている。

気持ちが止まっている、というのは、まだ非日常的な日々が続いていて、これから元の生活に戻る日が来ると思っているからだろう。しかし、この半年間は特別だった日々ではなく、確実に私たちの人生の積み重ねの1つになっている。

 

 

積み重ね、と言葉にすることは簡単だけれど、実際に今何をするのが将来の自分にとってベストなのか考えることは難しいし、これまでの経験の何が今の自分を作っているのかは正直よくわからない。けれど、なんとなく1日頑張った自分を褒めたり、頑張れなかった自分を反省したり、今日の楽しかったことを思い出したり悲しかったことを吐き出したりすることは、自分が何を積み重ねているかを知ることや明日何を積み重ねるべきかを考えることに少しは役に立つのではないかと思う。

そんな1日の振り返りを繰り返していたら、もうそろそろ7年たつことにふと気がついた。

 

 

私は毎日寝る前に日記を書いている。この習慣は2013年10月23日から続けていて、数えてみると、今日は2505日目らしい。
目の前のやりたいことに飛びついてあまり長く続かない私からすると、相当上出来かと思う。もちろん、2505日と言ったがその中には見開きいっぱいに書いてある日もあれば一行しか書いてない日もある。もっというと1週間前の日記を書いていた日もないといえば嘘になる、、。

 

それでもある程度習慣的に毎日を振り返り、今日のよかったことや悪かったこと、思ったことを率直に書いてあるこの26冊のノートは私の積み重ねを少し覗かせてくれる。
高校受験の受験勉強から始まり、日々の学校生活に溢れる楽しさ、初めてのセーラー服に大喜びしている様子、仲のいい友達にきつい言葉をかけてしまったことへの反省、真剣に取り組んだ合唱コンクールで賞をとったときの喜び、授業中にやったいたづら、大学受験で感じたプレッシャー、東大に受かった喜び、卒業式の涙、部活選びに悩み夜も寝られなかった日々、バイト先の子供が言っていたおかしいこと、悔しくて涙が止まらなかったこと、残された数ヶ月の部活生活への志

あげるとキリがないけれど、毎日真っ直ぐ成長していけるわけではないからこそ、今日なこんなことができた、こんなことが嬉しかった、こんなことを後悔した、次はこんなことがやりたい。そういう純粋な気持ちを振り返って、言葉にすることは明日の頑張りを少し後押ししてくれるように感じる。

 

 

改めて、3年前に入部を決めた日のこと、当時ラグビー部の何に惹かれて入部を決めたのか、なんの迷いがあったのかを思い出すと、これから部活で何を成し遂げたいのかが見えてくるような気がする。
日々の振り返りを明日に生かしながら、少しずつ成長していき、後から振り返った時にその成長を誇りに変えられるような人生を送りたい。

 

私が夏にスイカを食べなくても、冷やし中華を食べなくても毎年夏はやってくるしすぐに過ぎていってしまう。
どんな状況下でも等しく与えられた時間の中で、どう過ごすも自分次第。自分を客観視してきちんとコントロールする術を見失わず、持っている時間の中でやりたいことを全部できるような日々の時間の使い方をしていこう。

自分が思い描いた部活生活、そして人生の理想像を遥かに超えられるように、これからも毎日、日々の積み重ねを続けていこうと思います。今日の日記は何を書こうかな!
 
 
 
 

次は、落ち着きとあたたかい笑顔があふれる2年生の佐川くんにバトンを回します。
たまたま今日の練習で目に入った、佐川くんがボールを投げる瞬間の凛々しい目が、1年前のジュニアの時にはなかったものでとっても印象的でした。
 

敷かれたレール[ラグビー部リレー日記]

 written by 木下 朋香投稿日時:2020/03/19(木) 22:15

ラグビー部で数少ない「ちゃんとした私服を普段から着ている」修蔵くんからバトンを受け取りました。4年スタッフの木下です。
先日とったアンケートで、しゅうぞうくんのところに「大山感のなさ」という回答が寄せられ、妙に納得しています。



2021年3月 卒業見込み
2017年4月 大学入学
2017年3月 高校卒業

ここ最近何度入力したことだろう。

緊張の小学校入学式の日、初めての制服に心躍らせた日、クラス替えにドキドキした日。そんな新鮮な日々を思い出させる金木犀の匂いが身を包むこの季節に、電車の中では毎年変わらず見てきた手帳を開くたくさんのスーツ姿。
気がつけば、他人事だと思っていたスーツ姿に私も遂に紛れるような歳になっていた。

あと1年で16年の学校生活を終えて大学を卒業する。思い返せばたくさんの思い出があり、だいぶ成長したと思う。
たくさん悩み、様々な決断をして、失敗することも成功することもあり、そこから多くの学びを得た。
自分なりに考えて決断してきたつもりだった。

 

ただ一つ、私が知らず知らずのうちに後回しにしてきたことがある。
それは「自分の将来について考えること」である。

小学生の頃、私が1番苦手なことは「将来の夢」についての作文だった。大人がしている仕事なんて想像がつかないと言って、わかろうともしていなかった。
幼稚園の頃お花屋さんになりたかったのを最後に、そこから先は適当に書いてきた。

 

かつて横長の塾バックに憧れて中学受験を自ら志した。中学に入ると附属の高校に行くために勉強した。

高校では勉強ができることに一定のステータスがあったから、友達に負けたくなくてすごく勉強した。どうせなら1番がいいと東大を目指した。世の中の「普通」の社会人はだいたい文系職だと思っていたから文系を選んだ。その中でも数学が得意だったから経済学部系を受験した。

進振りでは理転も悩んだものの、世の中はだいたい学部卒で就職するからという理由で院進が多い理系学部をやめた。他の文系学部も悩んだが、文二で入部したしと思い経済学部に進学した。

振り返るとこの種の私のこれまでの決断は、「普通の選択肢を頑張る」ことを目の前だけ見て選んできた。
頑張る方向に普通を選び、あとはやるべきことを淡々とこなす努力をして成果を上げる。判断基準はいつでも「世の中(少なくとも私の周り)のマジョリティ」であった。
実際、それでうまくやってきた。プライドが高く自慢したがりの私は、「みんな」の中で少し抜きに出て周りに評価されていることで心地よかったし満足だった。

 

さて、今私の目の前から「普通」「マジョリティ」「みんな」がなくなろうとしている。
選択肢も広がり、交友関係も広がった今もはやみんなが同じ方向を志しているという状況にはない。

これまで幸いなことに、親や友達、先生に「中学受験をしなさい」「附属高校に行くべきだ」「東大に行かねばなりません」と決められたことは一度もなかった。
ただ、自分で自分と向き合って進路を決めたことも一度もない。
私は自分で「周りに合わせる」という判断基準を以って、周囲を探りながら自分の行く道を無意識のうちに決めていたのだと思う。

正直これからも今共に過ごす周りから大きく異なる進路を選ぶ選択肢も持ち合わせていなければそんな勇気もない。

 

ただ、この状況に気がついたことには大きな意味があると思っている。
まずは今まで将来を考えることに向き合わなかったという事実を受け止める機会になったこと
逆に周りに合わせ、目標があればそれなりの努力ができるというプラスの面にも気が付けたこと
何より自分の選択肢を自分で無意識的に決狭めていたことに気がついたこと

一般的に「敷かれたレールに乗った人生」を揶揄されることあるが、それは必ずしも悪いことではない。
問題なのは、自分が敷かれたレールに乗っていることに気が付かないこと、ではないかと思う。

自分がレールに乗ってどの方向に進んでいるのか、どんな速さで進んでいるのか、どこまできているのか。または分かれ道が来たときにどちらに進むのか。
脱線したらそこで見つけた新しいレールに乗るかもしれないし、初めて自分で道を開拓するかもしれない。
レールに乗り続ける努力が自分に大きな力を与えるかもしれない。

実際に私はこのタイミングで「学生時代にやり残したこと」である自分の将来について考える試みに楽しさを感じている。正確にいうと最初は困惑することも多く何から考えていいかもわからなかったけれど、今では考えていなかった可能性にワクワクしている。今はレールを意識的に敷き直す、今までのレールがどこに敷かれていたかを捉え直す私にとっての初めての機会である。
これを経ても進む方向は大きくはそれないかも知れないけれど、この機会に自分が描く方向性を認識できればそれで十分である。

 

チームでも個人でも、活動方針を自分で決めていてもいなくても、
自分が今どの地点にいて、「今」「ここ」にいるから何ができるのかを考えることが「主体性」であり、これは敷かれたレールに乗っているか否かは関係ない。
必要に迫られてはいないからこそ、主体性を持つことにさらなる付加価値を見出せるのではないだろうか。

短い期間の中で何かを達成するために、自身が成長するために俯瞰して考え続けること、
普段の生活においても、もちろん部活においてもこれを機に意識してみたい。

 

思いつくままに書いてしまったのでいつも通りだいぶ長くなってしまいました。
読んでいただきありがとうございました。

 

 

次は優しさ、穏やかさ、純真さを感じさせながら練習中はキリッと鋭い面持ちが印象的な2年生の岩下くんにバトンを繋ぎます。
岩下くんのほくほく感にいつも癒しを感じてます。

おねえさんは、おとななの?[ラグビー部リレー日記]

 written by 木下 朋香投稿日時:2019/11/24(日) 00:55

いつも顔色を伺ってタメ口で話しかけるタイミングを狙ってくる津田くんからバトンを受け取りました、3年スタッフの木下です。
最近の津田くんは、一緒に受けている授業の終わりに私に「バイバイ」と自然風に言う術を身につけたみたいですが毎回バレています。津田くんに「さようなら」と言われるのが今セメスターの目標です。
と下書きしていたところですが、これは津田くんの数少ない心を開こうとしてくれているタイミングかもしれないので、これからは暖かく受け止めようかなとも思います。迷っています。


私は大学入学時からベビーシッターのアルバイトを続けており、今日でちょうど2年8ヶ月になった。ベビーシッターといっても幼稚園から小学生低学年の子が多く、気がつけばこれまで300回を超える、80人近い子供達と遊んできた。自分で振り返ってみても驚きの経験値である。
末っ子の私はずっと小さい子供が大好きで、妹がいる生活に憧れてきた。小さい子供とたくさん遊びたい、そんな気持ちで始めたベビーシッターだったが、好奇心旺盛でたくさんの可能性を秘める子供たちと一緒に過ごす時間は私にとっても毎回多くの刺激と発見に溢れている。

最近3歳くらいの子のいくつかのご家庭に立て続けに行く機会があった。
3歳の子というのは、いろんな言葉を覚えて会話が上手にできるようになった頃だからか、自分が見たこと、感じたことをなんでも口にしてくれる。また疑問に思ったことをなんで?なんで?とすぐに聞いてくれる。その中で、私は彼彼女たちから同じようなこんな質問を受けた。

「おねえさんは、おとななの?」


この質問に至った思考回路は以下のようなものとのこと。
保護者の方たちは、お子さんに対して私のことを「おねえさん」という。一方で小さい子から見たらお母さんも私も大して変わらない「おとな」であり、事実私に年齢を尋ねれば21。20を超えれば「おとな」のはずなのにお母さんは私を「おねえさん」と呼ぶ、、、?

うーん納得。
確かに私は先の1月に成人式を迎え、成人式では「私たちはこれから一社会人としての自覚を持って~」と偉そうに大勢の前で挨拶をした。半年前には誕生日を迎えて21歳。お酒も飲めるし運転もできる。アルバイトでそこそこ稼いで自由に買い物や遊びに使うし、今夏1人でニューヨーク旅行をしたことも記憶に新しい。今の私の生活の中で大きなウエイトを占めることは卒業後進路に関わることでもある。
これこそ幼い頃思い描いていた「おとな」の姿である。


一方で私はこの質問に自信を以って納得のいく回答をすることができなかった。
現に自宅に帰ってからも「私っておとななんだっけ、、」ともやもやしている。

確かに成人はしたけれどまだ学生で社会人ではない。日々の些細なことでも親は心配してくれる。アルバイトしているとはいえ実家暮らしで、生計を立てているわけではないし、遠出するときには宿泊場所まで家族に伝える。ベビーシッターとして小さい子の面倒を見た後には、家に帰ってママに今日もこんな可愛い子がいてね、と話している。
そう思うとやはり自分のことを「はい私は大人です」とは言い切れない。


ではいつ大人になるのだろう?
大学を卒業して仕事を始めたら?結婚したら?子供ができたら?


そう考えると人間、子供から突然大人に変身する機会なんてないんだなと思う。
こう言葉にしてしまうと当然のことのようだけれど、それだけ私たちは無自覚であれ日々僅かながら成長し続けているということなのだろう。逆に考えれば、その日々の僅かな成長がないまま時間が過ぎても、後になって振り返らないと自分が成長していないことには気がつけない。そうなってしまっては後の祭り、時間を巻き戻すことはできない。

どんなスパンで考えても同じことが言えるだろう。
3歳の年少さんから大学生の今までの18年間。隣の子にしか話しかけられなかった中学入学式から同級生はみんな家族と言っていた高校卒業式までの6年間。学部を決めかねて挑んだ大学入試から進振りを経て経済学部に進級するまでの2年間。学部に悩んでいた頃から一転して将来の職業を考え始めるまでの半年。
今振り返ればだいぶ私も成長したなあと自分のことながらに感心する。


先日たまたま目にした小学校の卒業アルバムに「将来の夢:ベビーシッター」と書いてあった。無意識のうちにもうかつての「将来の夢」を叶えてしまう歳になっていたことに気がつかされた。

これからも気がつかないうちに遠かった夢が手に届いてもっと遠い夢を追いかけていくことで、想像できなかった世界を見てみたい。
目の前に一生懸命になることが、今を充実させて将来を飛躍させることにつながるのかな。
今この瞬間も、何かに取り組んでいる時間は将来の糧になっているのかなと思うと、もっといろんなことがしたくなるしワクワクしてくるな、と。

「一人前の大人になったな」と思える日が早くきますように。

こんなことを考える機会を与えてくれた3歳の子たち、ありがとう。
改めて、小さい子から受ける刺激の多さには驚かされます。
でも質問に対する答えはまだ出なかったね、ごめんね。「おねえさん」のうちに「おねえさんはおとなだよ」と胸を張って言えるくらい立派に成長できるように頑張ります。


リレー日記が好き過ぎて、累計文字数勝負をしたらかなりトップ層に君臨できる自信があります。冗長ながらここまで読んでいただきありがとうございました。


次は鋭いコンタクトとピンクのヘッドキャップが真っ暗な夜練の中きらりとひかる1年生のごたつくんにバトンを回します。
きれいな小麦肌と明るい茶髪、ピンクのヘッドキャップのカラーマッチが私は結構お気に入りです。が、ごたつが夏の練習前に毎日日焼け止めを塗っていたことをふと思い出し、その効果がどれ程だったかとても気になります。

活気づく[ラグビー部リレー日記]

 written by 木下 朋香投稿日時:2019/05/15(水) 15:04

入部したてのおとなしくて落ち着いているという印象が完全に人違いかと錯覚させるほど元気に先輩をいじり倒すようになった垣内くんからバトンを受け取りました、3年スタッフの木下です。
私は頑張って減量するので垣内くんは頑張って増量してください!!


新歓期もひと段落し、ようやく入部してくれる1年生が確定した。

今年度はプレーヤー18名、スタッフ8名とたくさんの新入生を迎え入れることができ、部室の雰囲気が一層華やかで鋭気に溢れているように感じる。
私たちスタッフ陣は今シーズンに入ってから4人で運営してきた。8人の新入生を迎え入れたいま、スタッフの人数はこれまでの3倍となった。1ヶ月前には予想だにしなかった、できなかった光景を見ている。


1年生はシフト制なので、毎日だいたい8人程度で練習を回している。
まだ1年生が本格的に練習に参加し始めてから2週間しか経っていないが、すでに今まで4人で練習を回せていたことが不思議でならない。というより今までできることはしていたつもりだったが、もっとグラウンドでこんなにもできることがあったと日々痛感している。

今まではけが人が出たらビデオはDLに頼み、水出しは練習中のプレーヤーに自分で取りに来てもらい、時には練習を見ていてくださるコーチの方が手を差し伸べてくれる。そんな状況の中でグラウンドでスタッフ組織として十分なパフォーマンスができていたとは言い難かった。


人数が増えて、それに伴いビデオの数も増やしていただき今では1つの練習をいろんな角度から振り返れるように複数台のビデオに撮ったり、今まで手薄になりがちだった1年生の練習でも経験者や未経験者に別れてもそれぞれのビデオを撮ることができ、怪我の対応にもきちんと手を打つことができる環境が整った。
1年生のスタッフのみんなはまだ覚えたてで、今は私たちが練習中に指示したことをこなしてもらい、ビデオを撮ってくれる時には私たちがついて見て学んでくれている時期なので、まだ人数が増えた強みを十分に活かせる段階には至っていないが、それでもこんなにもスタッフ組織が活気付いてグラウンドで私たちがやりたかったパフォーマンスができる状態に近づいているのが嬉しくてたまらない。


1年生スタッフのみんながこのリレー日記を見てくれているかはわからないけれど、もしかしたらはじめはスタッフの仕事に慣れてくると同じことの繰り返しのように感じて面白くないと思うかもしれないし、もし部活に入っていなければと考える時が来るかもしれない。事実私も1年生のはじめの頃案外面白くないな、ほかのことにもっと時間使いたいな、と思った瞬間がなかったわけではない。
ただ1回そう思っても、今シーズンが終わるまでは少なくとも続けて見て欲しい。スタッフの仕事のクオリティを上げようと思えば際限はないし、自分が主体的に動くことができるくらい東大ラグビー部のことを理解し始められればやりたいことはごまんと見つかる。

やりたいことがあればなんでも発信して欲しいし、不満があればためらわずに投げかけて欲しい。東大ラグビー部は試せば試すだけ反応してくれる組織だから。


嬉しくも新入生スタッフ8人のうち、4人は新歓期から私と連絡をとっていた子で、入部までどんなことで悩んでいたのかを聞かせてもらっていたし私のスタッフに対する思いを共有する時間をもらった。

私が新歓期に「東大ラグビー部ではプレーヤーはラグビーを通して成長するし、私たちはスタッフとしての仕事で成長する、人のために動いているだけではない」ということを新入生に伝えていたが(覚えていてくれてると嬉しいなあ…)、その言葉には1ミリも脚色はない。自分大好きな私がほかの人のためだけに大学4年間を捧げようと思えるほど大人ではない。笑 自分が楽しいから、自分が成長できるから続けたいと思う。


今年の新入生のスタッフからはすでにとても向上心があっていろんなことを早く吸収してくれようとしているのを感じる。むしろ私たちが手薄で十分に教えられていないことがたくさんあるから、抜けていることがあればもっともっと聞いて欲しい。私たちももっともっともっとたくさんのことを伝えたい。

そしてこんなフレッシュな1年生がたくさん入ってくれた光景を目にしている今、私たち上級生スタッフも今まで以上にパフォーマンス精度を上げて、新しくやりたいことに果敢に取り組まなければいけないと実感している。新入生に追いつけないけど追いつきたい、と思ってもらえるような姿を見せていきたい。


スタッフだけではない。新入生を迎えた東大ラグビー部はこの活気を自分たちの活力にしていかなければいけないと感じている。努力しても思うような結果が出なかったりすることもあるかもしれない、頑張ろうと思った矢先怪我に見舞われることもあるかもしれない。

だけどたくさんの活気にあふれた新入生を迎えて変わらないほど東大ラグビー部は刺激に鈍い組織ではない。


年に2回のこの場で何を言おうかな~と思っているといつも長々とした文章になってしまいますがここまで読んでくださった方々、ありがとうございました。


次は、私が2年前入部を迷っていた時に「こんな同期がいるならラグビー部、いいかなあ」と思うきっかけとなった同期の倉上にバトンを回します。

次へ>>

2022年1月

<<前月翌月>>
2022/01/20(木) 19:36
心配ないさ!
2022/01/13(木) 18:45
「俺が最強だ!」

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