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訪秋[ラグビー部リレー日記]

 written by 倉橋 直希投稿日時:2023/05/08(月) 17:33

いつもそのチャーミングな笑顔で人々を魅了するゆいちゃんからバトンを受け取りました、3年の倉橋です。そんなゆいちゃんのことを好きになってしまう人がいても不思議ではありません。ゆいちゃんは僕のことを大人っぽいだの男っぽいだの書いていましたが、僕の頭の中はそんなことないのでもっとお互いのことを知るためにももっと話したいです。

いきなりですが、僕は旅に出ることが好きです。今回のゴールデンウィークは合宿のためにどこかに行けるわけではありませんが、何日か連続のオフがあるときは毎回旅行を画策しています。これまでのオフでは京都、八丈島、淡路島、札幌、福岡、熊本と、全国各地に行きました。そのうちラグビー部を引退したら南米一周とかしてみたいものです。それまでにスペイン語とポルトガル語をマスターしなければ、、、オフがない時はない時で地図や写真を見ながら想像を膨らませています。バーチャル旅行といったところでしょうか。実際に行くのと比べたら屁でもないですけど意外と楽しいものです。
そんなこんなで今回のリレー日記は3月のオフを利用して行った秋田について書こうと思います。秋田といえば同期の礒崎が幼少期を過ごした地として有名ですが、それ以外秋田についての知識が乏しかったので、行ってみました。

初日、夜行バスで秋田駅に着いたら朝だった。朝7時前だからか駅のまわりは全然人がいない。駅のなかも全然人がいなかったうえに飲食店も空いてなかったので、市民市場に行って朝ごはんを食べた。朝ごはんの焼き魚定食を食べ終わったら駅の観光案内所に行けばレンタサイクルが無料で借りられることを調べてあったので、駅に向かった。しかし、なんとレンタサイクルは4月にならないと始まらないという。出鼻を挫かれた。そんなわけでこの日は歩きまくった。とりあえずこの日一番の目的地である秋田城跡に向かった。途中久保田城跡や秋田市民俗芸能伝承館、秋田市役所、八橋運動公園をよりながら。秋田市民芸能伝承館では小さい竿燈を持つ体験がおすすめ。一番大きい竿燈の重さは50キロにも及ぶらしい。どこもそこそこの距離があるのにいちいちバスを乗るほどの距離じゃないというのとそもそもどこに行ってもバスが一時間に一本くらいしかないから結局何時間も歩いてしまった。

ついに秋田城跡にたどり着いた。なぜここに行きたかったというと古代の水洗トイレがあるからだ。実は秋田城は奈良時代に日本の北の玄関口として政治的にとても重要な役割を担っていたらしく、当時の最先端の技術があらゆるものに使われていた。トイレからは当時外国人しか食べなかった豚肉などに特有の寄生虫の化石が発見されており、国際交流が盛んだったことがうかがえる。だがしかし、ここの水洗トイレも4月にならないと公開されないという。仕方なしに資料館だけまわって知識を深めた。
少し歩いたらポートタワーセリオンに着いた。おそらく秋田で一番高い建物。ここの名物だといううどんの自動販売機でうどんを食べようかと考えていた。なんと自動であつあつのうどんを作ってくれるらしい。でもなぜかどこにも見つからない。まさか、と思ったがそのまさかだった。ここ50年間休みなしにうどんを販売し続けた自販機がその2週間だけ修理に出されていたのだ。仕方なく駅の近くまで戻ってご飯を食べることにした。そこで調べておいた居酒屋に向かったらなんと月に2日しかない休みの日がその日だった。もうやってらんない。そんなわけ別の居酒屋で食べて飲んでいい気分。
ちなみにこの時点で泊まる宿がとれていなかった。というのも2日前に予約しようとしたらどのホテル予約サイトでもこの日に泊まれる部屋がなかったのだ。ホテルとか旅館の数は結構あるのに。しかも秋田で観光客らしき人が全然見当たらない。なんでやねん。結局この日は人生で初めてネカフェに泊まったのだが、思った以上に快適だった。後から母にネカフェに泊まったことを言ったら「そんなところに泊まって襲われなかった?」とかなり心配されたが、別にネカフェはそんなことがよくあるわけでもないし、いくらそういう人がいたとしても立派な髭を生やしてる餃子耳の人は襲わないでしょ。

日が変わって二日目。この日はドライブ。まず男鹿半島に行った。とりあえず男鹿半島と八郎潟干拓地を一望できる展望台に行った。世界三景と書いてある。そんなわけ。たしかに景色はいいけど世界中の景色と比べて三本の指に入るか?ツッコミはこれくらいにしておいて、その後は男鹿半島一周してからナマハゲ館に行った。ナマハゲは漢の武帝が男鹿半島にわざわざ漢から連れてきたらしい。まじで意味わからん。ツッコミどころしかない。そんなことはさておきナマハゲ館ではナマハゲ体験ができる。僕はしてないけど。ナマハゲに襲われる体験ができるこのイベントこそナマハゲ館の最大の強みだという。
それを体験せずに向かった次の目的地が伊勢堂岱遺跡だった。ここは実は縄文時代の環状列石がある世界遺産だ。もはや言う必要はないかもしれないがここもまた4月下旬まで公開されない。だがここの資料館はそんなことがどうでもいいくらいよかった。特に精巧に作られたジオラマがポイント。ぜひ秋田に行くときはみなさんもここに寄ってください。
夜は秋田に戻ってきりたんぽ。人生初のきりたんぽにわくわくしていたのだが、入ったお店がきりたんぽを注文した人に紙芝居を披露するところだった。いざ紙芝居が始まったら全部秋田弁。何も理解できなかった。友達はみんな理解できたとか。「そりゃ日本語なんだからわかるよ~」悔しい。

三日目は角館と田沢湖へ。内陸の方へいくと雪が多少残っていた。そんなこともあり、武家屋敷と枝垂れ桜で有名な角館だが、桜は一輪も咲いていなかった。桜の満開は例年4月の下旬。本当に行く時期を間違えた。その後に行った田沢湖は息を呑むような美しさだった。天気がよかったのもあるが。浅いところはカリブ海のような色をしていたのでつい入りたくなってしまい足だけ入ったが、信じられないほど冷たかった。せっかくなのでここでその時の写真を一枚。



ここまでたらたらと自分の秋田旅行について書いてしまいましたが、全体的にはいいところだったので旅行先としてみなさんにおすすめします。ただ、3月よりは4月下旬のほうがいろいろと見られてよいかと思います。

次は合宿で塩谷とともに完投賞を受賞したげんとにバトンを渡します。いつもスクラムやモールで相手を圧倒し続けながらもフル出場を続ける彼らには頭が上がりません。フィールドの内外できついときに頼ってくれるように僕もこれからより一層の頑張りをしていきたいです。
 

For Beautiful Lips[ラグビー部リレー日記]

 written by 礒﨑 結衣投稿日時:2023/05/04(木) 18:26

同期プレイヤーの猿渡からバトンを受け取りました。2年スタッフの礒﨑結衣です。
いつも寡黙な猿渡がこんなことを思ってくれていただなんて、とても嬉しいです。身に余る言葉をありがとうございます。
猿渡は同期一大きいけれど同期一素直な少年の心を持った素敵な人です。ちなみに私はそんな猿渡のトークがいつも面白くて好きです。
猿渡が復帰したら、猿渡おかえりゲーム大会とかしたいです!まってます!!



"For beautiful lips, speak only words of kindness,
for lovely eyes, look for the good in others,

and for poise, walk with the knowledge that you are never alone."

美しい唇が欲しいのなら、美しい言葉をつむぎなさい。
愛らしい瞳が欲しいのなら、他人の美点を探しなさい。
そして、素敵な振る舞いがしたいのなら、1人ではないという自覚を持って人生を歩みなさい。


これは、オードリーヘップバーンが晩年に語った言葉です。そして私の大好きな言葉です。
美しい唇、愛らしい瞳、 素敵な振る舞い。どれも女性なら憧れるようなものばかりです。そして、ついつい、可愛らしいメイクをしたり、姿勢を良くするように気をつけたりと外見にだけ気を使って、これらを獲得したと考えてしまいがちです。でも、外見の美しさは内面から生み出されるものなのだ、そういうことをオードリーヘップバーンはこの言葉を通じて伝えたのだと思います。

ですがそれ以上にこの言葉には深い意味があるように思います。
美しい唇が欲しいのなら、美しい言葉をつむぐ、ということと、愛らしい瞳が欲しいのなら、他人の美点を探す、ということは、野蛮ではなく綺麗な言葉をつむいでいる唇が自然と美しくなり、他者の素敵なところを見つけることのできる瞳が自然と愛らしくなる、つまり、自分の美しい行いが自然と自分を美しくするという意味であると思います。
しかし、最後の、素敵な振る舞いがしたいのなら、1人ではないという自覚を持って人生をあゆむ、という一文は少し違うように思います。今までの、「自分の美しい行いが自分を美しくする」理論にあてはめるなら、素敵な振る舞いをしたいなら、強くありなさいとか、自分に厳しくありなさいとか、自分の内面を律する、という文章になりそうなところです。しかし、この言葉では素敵な振る舞いを作るのは1人ではないという自覚、ということになっています。これはどういうことなのでしょうか。

私なりの解釈ではありますが、この一文は、孤高であること、自分の内面だけを見ることが美しさではないということを伝えているのだと思います。素敵な振る舞いをしたい、だったら自分自身の内面をもっと磨かなくては、と自分の中に中に視点を向けていては、素敵な振る舞いがしたかったのにも関わらず、結局はなんだか姿勢のまるまった自己中心的な女性になってしまいます。そうではなくて、自分は1人では無い、周りに他者がいるということを常に理解することが大切で、他者への思いやりを忘れないだけでなく、自分のキャパシティを理解した上で時には頼ることのできる余裕を持ち、協調性を持って人生をあゆむことで、素敵な振る舞いができる女性になるのだ、そういう意味なのだと思います。


私がこの言葉に出会ったのは高校2年の冬でした。高校のクラスの友人が朝の礼拝で(私の母校はプロテスタント系で、毎朝礼拝がありました)、美しい唇が欲しいのなら、の一文をさらっと紹介していたのがきっかけでした。その一文が印象的で、帰宅してから調べてみたところ、続きの言葉にも出会い、この言葉が私にとって大切な言葉になりました。

高校2年の冬というと、秋に文化祭が終わり、受験勉強を本格的に始めなければならないのに燃え尽きすぎて何も手につかない~となっていたころです。というのも、秋にあった文化祭というのは、中学に入学してからずっと文化祭実行委員会に所属していた私にとっての集大成だったからでした。

私の学年の文化祭実行委員、通称文実は、中学の頃の経験者で長続きする人があまりおらず、経験者不足の代でした。そのため、ひょんなことから私が委員長を務めることになりました。
文実は中学1年生から高校1年生までの各学年10人ずつ、最高学年の高校2年生だけ11人の計51人が、10人ずつの5部門と委員長に分かれて構成されていました。この構成からもわかる通り、委員長という立ち位置は孤高の存在で、私が知っている歴代の委員長も仕事が早い一匹狼タイプで背中を見せて後輩を引っ張るようなかっこいい先輩しかおらず、全くもってそういったタイプでは無い私が委員長を務めることに大きな不安を感じていました。

そんな不安を取り除いてくれたのは、いつも同輩でした。こんな私で本当にいいのか、と文実委員長という看板に押しつぶされそうになる度に、委員長の形は人それぞれだよ、そんなゆいだから私たちは着いて行きたいと思うんだよ、もっと頼っていいよ、といつもいつも励ましてくれました。そんな彼女たちに支えられ、次第に私も1人で抱え込むのではなく、同輩に頼ったり、担当の先生に相談したりする中で視野を広げることが出来るようになりました。そして、視野を広げるということを学ぶと、自分に余裕が出て、今度は同輩をもっと気にかけたり、後輩を励ましたりということまで手が回るようになり、全ての歯車がかちっとはまり上手く運営が進むようになりました。そして結果として、コロナ禍ではあったものの、私たちのできる私たちなりの最高の文化祭を作ることが出来ました。この経験は私の大切な大切な宝物です。

このオードリーヘップバーンの言葉を知った高校2年の冬、この文実の経験とともにこの言葉は私の心にじんわりと染み込んできました。文実の時は私が自主的に1人ではないという自覚を持つことが出来ていた訳ではなく、心優しい同輩によって自覚させてもらったわけですが、1人ではないという自覚は孤高であろう、一人で完璧にみんなを引っ張ろうとするあまり視線の下がっていた私を確かに前向きにさせてくれました。そして、この実体験を通じて実感することのできたこの言葉は私が生涯心に留めておくだろう大好きな言葉になりました。

そして、先程は文実での経験を話しましたが、今もラグビー部の同期にはたくさん支えてもらっています。
私の小さな悩みを温かく受け止め聞いてくれたり、理路整然とした解決策を提案してくれたり、すごい熱量で悩みを吹き飛ばしてくれたり、達観したものの見方で悩みを悩みと感じさせないようにさせてくれたり、くだらないことで笑わせてくれたり、本当にたくさんの同期に色んな場面でさまざまな角度から助けてもらっており、本当に感謝しています。こんな素敵な同期に出会えてとても幸せです。そして、もっと私も助けてもらうばかりでなく、頼って貰えるように、もっと恩返しができるような存在になりたいです。



先日、私の中高の親友が20歳の誕生日を迎えました。彼女とは13歳で出会ってから、部活も委員会も一緒で、さまざまな苦楽を共にしてきたので、そんな彼女が20歳を迎えるという特別な瞬間を共に過ごせることがとても嬉しかったですし、なんだか感慨深かったです。そして、バースデープレートのケーキを取り分けて食べながら、私ももう5ヶ月で本当に20歳に、大人になるのだとやっと身に染みて実感しました。


20歳という特別な年を迎えるにあたり、もう一度このオードリーヘップバーンの言葉を心に留めたいと思います。
美しい言葉をつむぎ、他人の美点を探し、1人ではないという自覚を持って人生をあゆむ。孤高になるのではなく、思いやりを持ち、他者との関わりを大切にする。
そうすることによって、助けられるばかりでなく私も助けることの出来るような、美しい唇と愛らしい瞳を持った素敵な振る舞いのできる大人の女性になりたいと思います。



次は、お顔立ちの大人っぽさと言動の可愛らしさのギャップが印象的な3年生の倉橋さんにバトンを回します。
倉橋さんは試合でナイスキックや強いタックルを連発し男らしいかっこよさを炸裂させていらっしゃる一方、お話してみるととても物腰が柔らかく、穏やかで優しい素敵な先輩です。最近、倉橋さんの瞳はとってもきゅるっとされていることにも気づきました。
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